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(12) 煽るのは程々にしましょう
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「お妃教育ぅ~!?」
「はい。エヴァ様はアルベール殿下の婚約者となりました。まだ正式ではありませんが将来的にこの国の妃になる可能性が高いためお妃教育は必須でございます」
メイド長から伝えられたお妃教育を開始するという話。思わずうげと舌を出してしまうほどに嫌だが仕方あるまい。というかアルベールはその内現れる主人公に恋をする予定なのだ。そうしたら晴れて婚約は解消。俺は妃にもならない、だからお妃教育なんて不要なのだがそんなこと話しても頭がおかしいと思われるだけだろう。
机に置かれた膨大な本を前にげんなりしているとノック音が聞こえる。
「誰だ」
「ユリスです。エヴァ様少しのお時間よろしいでしょうか」
「・・・ああ、入っていいぞ」
遠慮がちにドアを開け入るユリス。どこか不安そうな表情でこちらに近づいてきた。
「あの、エヴァ様がアルベール皇子と婚約する話を聞きました。あれは本当なのですか?」
「ん?ああ、父上がな殆ど政略結婚みたいなもんだけど」
「っ・・・政略結婚という事はエヴァ様には結婚の意思は無いということですよね?将来的に婚約破棄される予定といことですか・・・?」
「何でそんな事聞くんだ。というか俺の一存で婚約破棄出来るわけないだろ。これは一族と王族との話なんだから」
「でっでもっ・・・でもっやっぱりエヴァ様に気持ちがないのなら僕は婚約には反対です・・・!エヴァ様にはもっと相応しい相手がいると思います・・・!」
「へぇ、例えば誰?」
「っ・・・あ・・・えっと・・・」
「確かに俺にはもっと相応しい相手がいるかも。例えば」
するりとユリスの首に腕を回し覗き込むように上目遣いで見てやる。ごくりとユリスの喉が動いた。
つ、とユリスの平で貧弱な胸元を指でなぞる。
「もっと筋肉があって身長も俺より高くて頼りがいがあって俺の事めちゃくちゃにしてくれていっぱいイかせてくれるようなかっこいい男・・・そんなやつがいたら結婚したくなって俺から跨っちゃうかも♡」
「えっエヴァ様っ・・・!」
はっはっと息を荒らげるユリスを煽ってやる。お前とは真逆の男だよと嫌がらせのように言ってやればユリスは眉を顰め俺を恨めしげに見る。
分かったなら馬鹿な事言ってないで早く自室に戻れと言うように手を離すが瞬間押し倒され衝撃に視界がチカチカする。
「はっ!?ユリスお前ッ・・・!?」
「エヴァ様今日の御奉仕がまだです。奴隷として勤めを果たさせてください。ほら、足開いて」
その細腕のどこにそんな力があったのかと思うほどの力でズボンを脱がされ止める間もなく足を無理やり開かされる。
慌てて逃げようとするが押さえつけられその力の差に呆然とした。
「はい。エヴァ様はアルベール殿下の婚約者となりました。まだ正式ではありませんが将来的にこの国の妃になる可能性が高いためお妃教育は必須でございます」
メイド長から伝えられたお妃教育を開始するという話。思わずうげと舌を出してしまうほどに嫌だが仕方あるまい。というかアルベールはその内現れる主人公に恋をする予定なのだ。そうしたら晴れて婚約は解消。俺は妃にもならない、だからお妃教育なんて不要なのだがそんなこと話しても頭がおかしいと思われるだけだろう。
机に置かれた膨大な本を前にげんなりしているとノック音が聞こえる。
「誰だ」
「ユリスです。エヴァ様少しのお時間よろしいでしょうか」
「・・・ああ、入っていいぞ」
遠慮がちにドアを開け入るユリス。どこか不安そうな表情でこちらに近づいてきた。
「あの、エヴァ様がアルベール皇子と婚約する話を聞きました。あれは本当なのですか?」
「ん?ああ、父上がな殆ど政略結婚みたいなもんだけど」
「っ・・・政略結婚という事はエヴァ様には結婚の意思は無いということですよね?将来的に婚約破棄される予定といことですか・・・?」
「何でそんな事聞くんだ。というか俺の一存で婚約破棄出来るわけないだろ。これは一族と王族との話なんだから」
「でっでもっ・・・でもっやっぱりエヴァ様に気持ちがないのなら僕は婚約には反対です・・・!エヴァ様にはもっと相応しい相手がいると思います・・・!」
「へぇ、例えば誰?」
「っ・・・あ・・・えっと・・・」
「確かに俺にはもっと相応しい相手がいるかも。例えば」
するりとユリスの首に腕を回し覗き込むように上目遣いで見てやる。ごくりとユリスの喉が動いた。
つ、とユリスの平で貧弱な胸元を指でなぞる。
「もっと筋肉があって身長も俺より高くて頼りがいがあって俺の事めちゃくちゃにしてくれていっぱいイかせてくれるようなかっこいい男・・・そんなやつがいたら結婚したくなって俺から跨っちゃうかも♡」
「えっエヴァ様っ・・・!」
はっはっと息を荒らげるユリスを煽ってやる。お前とは真逆の男だよと嫌がらせのように言ってやればユリスは眉を顰め俺を恨めしげに見る。
分かったなら馬鹿な事言ってないで早く自室に戻れと言うように手を離すが瞬間押し倒され衝撃に視界がチカチカする。
「はっ!?ユリスお前ッ・・・!?」
「エヴァ様今日の御奉仕がまだです。奴隷として勤めを果たさせてください。ほら、足開いて」
その細腕のどこにそんな力があったのかと思うほどの力でズボンを脱がされ止める間もなく足を無理やり開かされる。
慌てて逃げようとするが押さえつけられその力の差に呆然とした。
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