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おかしな証言者達
しおりを挟む「アダン・ディディエ様。アルベール殿下の護衛騎士様ですね。エヴァ・ヴィリエについてはどういった証言を?」
おっ、堅物変態騎士め。
お前も結局は断罪側に回ってくれて助かったよ。けど俺はお前に首を切られる前に海外逃亡するからな
、あばよ。
「奴は殿下の婚約者だが、数々の悪事、未来の妃になる者とは思えない言動から退学が望ましいと思っている」
「アルベール様も退学と判断さているのですね。理由をお聞きしても?」
「ああ、妃たるもの高貴さや清廉潔白である事は必要不可欠。しかし、奴はあまりにも清純とは程遠い存在だ。雄をいやらしい視線で誘い、その白い体で誘惑する。正に悪女・・・奴のような者を妃には出来ない。よって、退学が望ましい」
「・・・・・・えーと、つまり退学にして妃にはさせたくないということですね」
「ああ」
・・・・・・。
いや、退学を望んでるのはいいとして理由がなんとも言えない。男好きだからってことか?
まあ、原作のエヴァもくそビッチだしまあいいか。
「そして退学後は俺の別邸でこいつを預かろう。我がディディエ家に妻として迎えてやる。すぐにでも男に股を開くお前のような雌。護衛騎士としてこんな危険分子を野放しにはできないからな。二度と男を誘えないように躾てやろう。貴様のその艶やかな体をとくと味わってやる」
舌なめずりをしながら酷く楽しそうに俺を見るアダンに身震いした。
てか待てよなんでまた副会長みたいなこと言ってんだ!?」
「おい舐めたこと言ってんじゃねえぞクソ騎士野郎がッ!」
声を上げたのはガレルだ。
「エヴァは俺の嫁になんだよ。なァ、エヴァ?悪役同士良い夫婦になれるぜ。夫として誰が良いか考えてみろよ。俺ならお前を満足させてやれる、俺のち○ぽ良かっただろ?ひんひん言ってたじゃねえか」
「ちょっ発言は1人ずつと・・・!」
「うるせぇッ!なぁエヴァ、俺の家、オルメス家は裏社会を牛耳ってる組織だって分かってんだろ。その内この国を手中に収めてお前を妃にさせてやるよ。そしたら好きなだけ贅沢させてやる。ああ勿論、お前の性欲も死ぬほど満たしてやるよ。だから退学して俺のとこに来い、な?」
な?じゃねえよ。な?じゃ。
誰がお前のとこになんか行くか。てかちょっと待てよなんかおかしくない???
「お2人ともどうされたんですか!?今はエヴァ・ヴィリエに罰を与える裁判をしているのですよ?リュカ殿貴方も何か仰りたいことが?」
「エヴァ・・・退学する・・・。俺の・・・嫁になる」
「貴方もですか!?」
執行部の生徒は呆れたように顔を覆う。
「エヴァ・・・悪い子・・・。エマに・・・酷いことした・・・。だから・・・オレの嫁」
あまりに理解不能な思考回路に俺もげんなりする。
こいつら一体全体どうしてしまったんだ。
「ユーゴ・ヴィダル殿、貴方はエヴァ・ヴィリエと同室でしたよね?数々の悪事を目の当たりにしていたのではありませんか?」
「ああ、確かにエヴァの行いは良かったとは言えないな。エマに対して制裁を行っていたし反省の色は見えなかった」
「ああやっとまともな意見が」
「けど、それは俺を好きすぎるあまりしてしまった行動なんだ。どうか許してやって欲しい」
「はぁ?」
途中まで大真面目だったユーゴが恍惚とした笑みを浮かべる。
「エヴァは俺がエマと仲良いことに妬いてたんだ。俺がそれに気づかず鈍かったから制裁なんてことさせちまったし・・・責任とらなきゃな。なぁエヴァそうだよな?俺が好きなんだよな・・・なぁ何で目逸らすんだよ。他の男みてんのか?こんな場所でも浮気するつもりかよ」
完全にガンギマリした目で見られ、執行部の生徒に助けを求めるような視線を送ればユーゴから鋭い言葉が飛んでくる。
その様子を哀れみの目で見る執行部の生徒達。
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