完結  どうぞ、お好きなだけひっつき虫になればよろしくてよ

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スクリーンに映し出された映像。その技術に驚く間も無くその後の展開に皆が息を呑む・・・・・


「残念でならないよ。ここまでの事をしなければ内々で済ます事が出来たものを・・・

どうやら勘違いしておる様だなキレイユ。

ガブリエルの婚約者としたのはそちらからの再三の懇願により、我が成したものだった。婚約を結ぶ前にもガブリエルが “ 深淵の森 “ を領地とする事は伝えておった筈。それなのに、いざ領地が発表になると解消を願い出たのもそちら。

筆頭公爵家を立てての事。皇家の誠意は伝わらなかったのかの?」

と冷めた目を向ける皇家の皆様方。


「そこからの今回の出来事・・・・・流石に見過ごせんのう。」と目力とオーラすごい・・・

「確実にアンリの命を、その手で刈り取りに来た。確かに今回リアル身代わり人形と結界によりアンリの命は無事だった。

だが、普通だったら確実に命を落としておった。

我の言葉はそんなに軽いのかの?ウヌボール公爵よ。常からの気持ちがそうであるのかのう?」

いつの間にかキレイユの前に居たウヌボール公爵夫妻と思しき者達の顔から色が失くなる。


「決して、けっしてその様な事あろう筈ありませぬ。我が公爵家、ロワイス皇家へ心からの忠誠をお誓いしております。」と揃って平伏するも


「その割に、ウヌボール公爵令嬢はガブリエルの事軽く見ていると思っていたけどね?公爵家共々。

そうでなければ、そもそもあんなに軽く婚約解消しないでしょ。」

と軽い口調ながらもすごい圧ののった言葉を発する第二皇子殿下リンドール。前々から腹に据えかねていた事が伝わる

「そ、それは・・・本当に深淵の森が領地とは思わず。我が娘と婚約なされば皇都に残られるものとばかり思っておりました。」と蒼白なままに話す公爵


「公爵、そしてウヌボール公爵令嬢。私は、婚約前にきちんと“深淵の森“を領地とする重要性を伝えたはずだ。その時、それでも私と一緒に行きたいと言ったのは公爵令嬢、あなただ。

その上で解消を望んだ公爵家・・・・・その程度の気持ちだったと理解もしたよ。」

「そんな!私の為ならば、婚約が成ったのならば皇都に残って治める道もあったではないですか!それなのにガブリエル様は、“ 深淵の森“ を自ら赴き統治なさると・・・・・

皇都で生まれ育った私にあの様な野蛮な地で過ごせと?ありえませんわ!

婚約を解消するとなれば、深淵の森になど行かず私の元に戻って下さると思っていたのに!!!そうはなさらずそのまま婚約が解消されてしまった。挙げ句の果てにそのような “ 無能な大女 “ !を妻とするなんて!!

耐えられませんわ!そんな小国の “ 無能な大女 “ など死ねばこの “ 有能かつ可憐な“ 私が、ガブリエル様と結ばれる筈。邪魔者は消えるべきだわ!!」

と、陛下の御前で堂々たる憎しみビームを私に放って来たウヌボール公爵令嬢。そして息をつぎ次なる言葉を発しようとした所で

「「「「黙れ。」」」」

陛下、皇太子殿下、第二皇子殿下、第三皇子殿下の声が重なる


「その口は閉じろ。」と皇太子殿下の氷の如き響きと共に公爵令嬢からは「んーー、んー」と言葉にならない声があがっている。


「ウヌボール公爵よ、そちの娘は自惚れておるのかの?自分は何をしても許されると?

本来は、爵位剥奪し一家諸共処刑しようと思うておったが・・・・・アンリがそこまでは望まぬと。自分は生きておるからとな。

だが、我は皇帝。ここまで我の言葉を軽んじる臣下は要らぬ。今までの貢献を鑑みてウヌボール公爵家は子爵へ降爵とし、領地の一部返還と罰金。キレイユは身分剥奪の上、牢にて沙汰を待て。

他の者達もそれぞれ同じくだ。これは、今回の件だけでの沙汰でない事も付け加える。それぞれが己のして来た事を省みるがいい。

なお、爵位は残っておるが今後は帝国からの監視の目がある事、忘れるな。おかしな動きが見られた場合は応じた罰がある事も肝に銘じておくが良い。」

陛下の言葉には重みがあり、今回の事が一番の引き金ではあったが、帝国にも思い上がった者達が居たと言う事だ。


元々不正も多く不穏な動きもあり、炙り出しをしていた所私に対する件で彼らの忠誠心の位置が表に出て来た事が大きい。

ウヌボール公爵の家門に連なる家で、結構な数の貴族家が関わっておりかなりの粛清になるようだ。今回の件でその場に居なかった者達も芋蔓式に検挙されるであろうとの事。

それにより高位の爵位に空きが出てしまったが様子を見ながらの陞爵予定らしい。



そんな一幕もあったが、一転し穏やかな口調となった陛下

「皆の者、騒がせたな。そして、今まで苦労かけた者達にはこの場を借りて謝りたい、申し訳なかった。

だが、今回の件で我が帝国が抱えて来たかなりの膿が出せた事も事実。

最後になったが、アンリ嬢には、申し訳なかった。だが、其方の魔道具には大変助けられた、その上今後も協力してくれるとの約束、期待しておる。礼を言わせておくれ。

よって、この多大な功績とこれからに対してルヴェリス公爵家に我が帝国の伯爵位を授ける。働きによって、更に陞爵とする!」

貴族達からは諾の声と喝采が送られた。


それを見たウヌボール子爵家門の者達は崩れ落ち、子女は泣いて許しを乞うていたが騎士達により牢へと連れて行かれた。


これにて閉会か?と思われたが、まだなんだか足りない気もする・・・・・

と言うことで夜会は再開し、ダンスに食事、【アイテムバッグ】【魔法馬車】についての話しにと花が咲き開始前より明るく楽し気な空気に包まれて皆が楽しんだ。






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