9 / 74
第弐章:崩壊の足音
01:モーニングキス
しおりを挟む
目が覚めると、そこは自分の部屋だった。
自分の趣味ではない壁紙に、やたら豪勢なベッド。どこへ行くわけでもないのに、備え付けのウォークインクローゼットにはカバンも靴も服も溢れるほど並んでいる。ブランドにこだわりはないが、袖を通すそのすべてが安物じゃないことがわかるほどには、色んなものにお金をかけてもらっている自覚がある。
つまり、高級シルクのパジャマと軽くて温かな掛け布団、肌触りの良いシーツと、埋もれるほどあるたくさんの枕は、一流のホテルでもそうそう揃えることが出来ないもの。そのうえ、ほんのり香る上質な匂いも嗅ぎなれたものだった。
だから、間違えようもなく、ここが自室であり、息がつまるほど退屈な部屋だという現実にため息がこぼれた。
「よぉ、起きたか」
「………炉伯?」
「調子はどうだ」
正直いってよろしくない。
二日酔いみたいに頭は重いし、思考がうまく働かない。昨日の記憶が曖昧で、靄がかかったダル重さが、ベッドから起き上がるのを拒否している。
「検査の次の日はしんどいだろ」
「………うん」
今日も完璧なスーツ姿の炉伯が言うように、月に一度の定期検診の次の日は、身体が思うように動かないことが多い。
特に昨日は、途中で点滴を抜いた。
「あれ、どうして抜いたんだっけ」
記憶がふわふわしている。
栄養素が足りていないのかもしれない。たしか、新しい担当者が挨拶に来て、それから似合っていないメガネを思い出して、少しだけ笑ってしまった。
「機嫌は悪くないみたいだな」
ベッドに腰かけてきた炉伯のせいで、シーツが突っ張る。視線を向けると、自然と影が落ちてきて、胡涅の唇は炉伯のそれと静かに重なっていた。
「おはよう、胡涅」
「………っぁ、おはよ、炉伯」
朝の挨拶はキスで始まる。
いつもは寝起きに濃厚さは求めていないと軽く済ませて終わるのが、今朝は少し深かった。
「炉伯…っ……?」
至近距離にある炉伯の青い瞳がイラついているように見える。ガラスみたいに綺麗な瞳。じっと眺めていると、問答無用でまたキスをされた。
それは特別でも何でもなく「警護する対象のことはよく知る必要がある」「体調管理等の都合上、最低限そうする必要がある」と、朱禅と炉伯につかれた嘘を信じた自分が悪い。
二十歳まで、隔離された生活で世間を知らなかったことを言い訳にするほどバカではないつもりだった。他人と触れあわないにしても、漫画や小説やテレビで得た情報はきちんと把握していたし、実際、二人とあいさつ代わりにキスすることに違和感を持っていた。
「……ッ…ん……」
それなのに流されるまま四年間も過ごしてきてしまったのは、彼らが魅力的なこと以上に、キスをされると不思議と体調が安定したことが大きい。
現代医学では説明できない現象だが、ものすごくラクになる。手術を終えても、薬をのんでも、突発的に襲ってくる生理的な不快感は、息も苦しく、身体もしんどい。それが、彼らとのキスでやわらぐのだから、お手軽かつ安上がりだと、ファーストキスを奪われた怒りも吹っ飛ぶ興奮を思い出した。
「炉伯…ゃ…やっぱ…り、ゥ」
「なんだ?」
ベッドの上で交わすキスを拒まれれば、誰でもそう反応するように、炉伯が怪訝な顔をする。
青い瞳に覗き込まれて言葉に詰まってしまったのは、イヤではない感情を持っているから。
おかしい。変。そういう世間体を理解しているのだから言い淀むほかない。複雑そうな顔をする胡涅を見て、普通はそこで憂慮するところを炉伯は「足りないか?」と至極真っ当に問いかけてくるのだから気が抜ける。
「うん。足りない」
意地悪の意味を込めてワガママを口にしてみれば、今度はニヤリと口角をあげて、炉伯はさらに深く重なり落ちてくる。
「いいぜ、好きなだけくれてやる」
「…………ッ、ん」
炉伯の大きな手が前髪を撫でて、額を通過して、頬を軽く触れて、耳から頭ごと支えて、深い口づけを与えてくる。
ぐちゃりと、寝起きにしては聞きなれないキスの音だが、そう言えば歯を磨いていないことに気付いて、胡涅は早々に炉伯とのキスを切り上げた。いや、切り上げようとした。
「胡涅、口開けろ」
「ヤッ……んっ、ぅ」
圧迫感に埋もれていく。酸素を求めて口を開ければ、炉伯の舌が奥まで進んで、口内を蹂躙してくる。息が切れて苦しいのに、朱禅もそうだったが、炉伯も平然とキスをしてくるのはいかがなものか。
与えられているはずなのに、捧げているように思うのは、食べられている錯覚を感じているからかもしれない。
「……っ…ンゥ……」
上から並行して重なり落ちてくる炉伯のせいで、背中がこれ以上ないほどベッドに押し付けられている。頬を掴んで頭を固定され、ぐちゃぐちゃと口腔内で舌を縦横無尽に動かされると、どうしようもなく頭がボーっとしてくる。
大きくて筋張った炉伯の手首を掴んで、窒息死してしまいそうなキスから逃げようとするのに、逃げしてもらえるはずもなく、銀の糸で唇同士が繋がる頃には胡涅の顔はすっかり蕩けて浅い息に変わっていた。
「……りょ、は……く」
「ん?」
呂律すら回らない。額に唇を押し付けてくる男の名前を呼んでも、愛撫に似たキスが降り注いでくるばかりで話が進まない。
「まだ足りないか?」
「ん、も……だいじょ、ぶ」
「なら、まだだな」
「………ッぅ、あ」
大きな手のひらは耳をたやすくふさいで、粘着質な唾液が混ざりあう音だけを届けてくる。恥ずかしいとか、卑猥だとか、そういう普通の感覚を得る前に、炉伯は酸素を奪い、呼吸を止めにかかってくる。
「はぁ…っン…んっぅ、はぁ……ぁ」
抜けた甘い声が漏れていく。出したくて出すのではない。舌を吸い上げられ、喉までねじ込まれ、歯列をなぞる炉伯のキスが単純にうますぎるせい。
「ろ、は……クッ……アッん」
「胡涅」
「ぁ………ッ」
足の間に割りいった炉伯の腰が、布越しにきつく押し付けられる。一度揺れ始めれば、高級ベッドは優しく刺激を吸収して、心地よい輸送を助力する。
「胡涅」
ふさがれていた左耳に炉伯の声が口付けてくる。その掠れた低い欲情の囁きを、いったいどう受け止めればいいのだろう。
何度も名前を呼んで、本来なら簡単に潰せてしまうだろう力加減を調整して、大事に扱ってくれる指先や唇に甘えたくてたまらない。
「………炉伯」
炉伯の首に腕を回して、キスの隙間から名前を呼び返した瞬間、今度は全身で深く抱き締められた。
自分の趣味ではない壁紙に、やたら豪勢なベッド。どこへ行くわけでもないのに、備え付けのウォークインクローゼットにはカバンも靴も服も溢れるほど並んでいる。ブランドにこだわりはないが、袖を通すそのすべてが安物じゃないことがわかるほどには、色んなものにお金をかけてもらっている自覚がある。
つまり、高級シルクのパジャマと軽くて温かな掛け布団、肌触りの良いシーツと、埋もれるほどあるたくさんの枕は、一流のホテルでもそうそう揃えることが出来ないもの。そのうえ、ほんのり香る上質な匂いも嗅ぎなれたものだった。
だから、間違えようもなく、ここが自室であり、息がつまるほど退屈な部屋だという現実にため息がこぼれた。
「よぉ、起きたか」
「………炉伯?」
「調子はどうだ」
正直いってよろしくない。
二日酔いみたいに頭は重いし、思考がうまく働かない。昨日の記憶が曖昧で、靄がかかったダル重さが、ベッドから起き上がるのを拒否している。
「検査の次の日はしんどいだろ」
「………うん」
今日も完璧なスーツ姿の炉伯が言うように、月に一度の定期検診の次の日は、身体が思うように動かないことが多い。
特に昨日は、途中で点滴を抜いた。
「あれ、どうして抜いたんだっけ」
記憶がふわふわしている。
栄養素が足りていないのかもしれない。たしか、新しい担当者が挨拶に来て、それから似合っていないメガネを思い出して、少しだけ笑ってしまった。
「機嫌は悪くないみたいだな」
ベッドに腰かけてきた炉伯のせいで、シーツが突っ張る。視線を向けると、自然と影が落ちてきて、胡涅の唇は炉伯のそれと静かに重なっていた。
「おはよう、胡涅」
「………っぁ、おはよ、炉伯」
朝の挨拶はキスで始まる。
いつもは寝起きに濃厚さは求めていないと軽く済ませて終わるのが、今朝は少し深かった。
「炉伯…っ……?」
至近距離にある炉伯の青い瞳がイラついているように見える。ガラスみたいに綺麗な瞳。じっと眺めていると、問答無用でまたキスをされた。
それは特別でも何でもなく「警護する対象のことはよく知る必要がある」「体調管理等の都合上、最低限そうする必要がある」と、朱禅と炉伯につかれた嘘を信じた自分が悪い。
二十歳まで、隔離された生活で世間を知らなかったことを言い訳にするほどバカではないつもりだった。他人と触れあわないにしても、漫画や小説やテレビで得た情報はきちんと把握していたし、実際、二人とあいさつ代わりにキスすることに違和感を持っていた。
「……ッ…ん……」
それなのに流されるまま四年間も過ごしてきてしまったのは、彼らが魅力的なこと以上に、キスをされると不思議と体調が安定したことが大きい。
現代医学では説明できない現象だが、ものすごくラクになる。手術を終えても、薬をのんでも、突発的に襲ってくる生理的な不快感は、息も苦しく、身体もしんどい。それが、彼らとのキスでやわらぐのだから、お手軽かつ安上がりだと、ファーストキスを奪われた怒りも吹っ飛ぶ興奮を思い出した。
「炉伯…ゃ…やっぱ…り、ゥ」
「なんだ?」
ベッドの上で交わすキスを拒まれれば、誰でもそう反応するように、炉伯が怪訝な顔をする。
青い瞳に覗き込まれて言葉に詰まってしまったのは、イヤではない感情を持っているから。
おかしい。変。そういう世間体を理解しているのだから言い淀むほかない。複雑そうな顔をする胡涅を見て、普通はそこで憂慮するところを炉伯は「足りないか?」と至極真っ当に問いかけてくるのだから気が抜ける。
「うん。足りない」
意地悪の意味を込めてワガママを口にしてみれば、今度はニヤリと口角をあげて、炉伯はさらに深く重なり落ちてくる。
「いいぜ、好きなだけくれてやる」
「…………ッ、ん」
炉伯の大きな手が前髪を撫でて、額を通過して、頬を軽く触れて、耳から頭ごと支えて、深い口づけを与えてくる。
ぐちゃりと、寝起きにしては聞きなれないキスの音だが、そう言えば歯を磨いていないことに気付いて、胡涅は早々に炉伯とのキスを切り上げた。いや、切り上げようとした。
「胡涅、口開けろ」
「ヤッ……んっ、ぅ」
圧迫感に埋もれていく。酸素を求めて口を開ければ、炉伯の舌が奥まで進んで、口内を蹂躙してくる。息が切れて苦しいのに、朱禅もそうだったが、炉伯も平然とキスをしてくるのはいかがなものか。
与えられているはずなのに、捧げているように思うのは、食べられている錯覚を感じているからかもしれない。
「……っ…ンゥ……」
上から並行して重なり落ちてくる炉伯のせいで、背中がこれ以上ないほどベッドに押し付けられている。頬を掴んで頭を固定され、ぐちゃぐちゃと口腔内で舌を縦横無尽に動かされると、どうしようもなく頭がボーっとしてくる。
大きくて筋張った炉伯の手首を掴んで、窒息死してしまいそうなキスから逃げようとするのに、逃げしてもらえるはずもなく、銀の糸で唇同士が繋がる頃には胡涅の顔はすっかり蕩けて浅い息に変わっていた。
「……りょ、は……く」
「ん?」
呂律すら回らない。額に唇を押し付けてくる男の名前を呼んでも、愛撫に似たキスが降り注いでくるばかりで話が進まない。
「まだ足りないか?」
「ん、も……だいじょ、ぶ」
「なら、まだだな」
「………ッぅ、あ」
大きな手のひらは耳をたやすくふさいで、粘着質な唾液が混ざりあう音だけを届けてくる。恥ずかしいとか、卑猥だとか、そういう普通の感覚を得る前に、炉伯は酸素を奪い、呼吸を止めにかかってくる。
「はぁ…っン…んっぅ、はぁ……ぁ」
抜けた甘い声が漏れていく。出したくて出すのではない。舌を吸い上げられ、喉までねじ込まれ、歯列をなぞる炉伯のキスが単純にうますぎるせい。
「ろ、は……クッ……アッん」
「胡涅」
「ぁ………ッ」
足の間に割りいった炉伯の腰が、布越しにきつく押し付けられる。一度揺れ始めれば、高級ベッドは優しく刺激を吸収して、心地よい輸送を助力する。
「胡涅」
ふさがれていた左耳に炉伯の声が口付けてくる。その掠れた低い欲情の囁きを、いったいどう受け止めればいいのだろう。
何度も名前を呼んで、本来なら簡単に潰せてしまうだろう力加減を調整して、大事に扱ってくれる指先や唇に甘えたくてたまらない。
「………炉伯」
炉伯の首に腕を回して、キスの隙間から名前を呼び返した瞬間、今度は全身で深く抱き締められた。
4
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる