56 / 74
第玖章:世捨て人
03:求めたものの違い
しおりを挟む
時刻は夜の九時をまわっている。今から約五時間前。朱禅と炉伯が将充の研究部屋を壊滅状態にしていた夕方四時半頃、地下深くで、ひとつの惨劇が進行していた。
地下に収容された人型の獣は、人間だったときの記憶を忘れ、愚叉として隊列を組んでいる。おとなしく整列しているように見えるのは、同じ方角を向いて集まっているせいだろう。
「予定とは違うが、藤蜜奪還のためだ。やむを得ん」
どこからともなく運ばれてくる椅子に固定された人間、ベルトコンベアが自動で右から左へ動くたびに奇怪なうめき声が室内に響き、高確率で人の形を保ったまま角や牙をはやしていく。そして髪を白髪に変え、白刃を片手に、あるいは両手に持って、筋骨隆々の本能をむき出しに進化していく。
「愚叉どもよ。藤蜜を連れ帰れ、他は好きにしてかまわん」
元からいた百五十の群れに加え、新たに投入されたのはニ百体。どこからそんな人材を補充してきたのかと疑いたいところだが、年間の行方不明者数を思えばたかが知れている。しかも今は本物の藤蜜姫の血に一番近い濃度の血を使用している。
一パーセントが、ほぼ百パーセントの確立になるのだから愚叉の誕生も容易い。
一頭、一匹、一人、どの単位が正しいかわからない様子の愚叉は我先にと天を崇め、何かを求めて呻き、吠えて、日本刀に似た刀を持って隊列を成していく。
さらに悪いことに、その部屋の壁の一角が音をたてて口を開けた先には、その倍以上の愚叉がいた。
取巻草で捕獲していたのだろう。眠りについていた異形の群れが、いっせいに幹のなかから這い出し、産声をあげるように叫んでいる。
「あらゆる時代で重宝された愚叉の軍勢を持ってすれば、祖先種とて恐れにもならん。八束王最強の腹心といわれた緋丸童子ですら討ち取ったのだ。忌々しい夜叉どもを殺せ。藤蜜はわしのものだ」
高みの見物という言葉がよく似合う。
地下二階から見下ろす地下五階は、どんどんと投入される愚叉と眠りから覚める愚叉で埋まり、ひしめき合っていく。これ以上悪いことなど起こりようもない。けれど、愚叉たちはまるで新たな王を崇めるみたいに堂胡を見上げ、何かを訴えている。
人間を食いたいのか。こんな姿にした恨みを晴らしたいのか。それとも他に理由があるのか。
「行け。藤蜜をここへ持ってこい」
なぜ、堂胡の言葉に愚叉が従うのかはわからない。おそらく、歴史が語る仙蒜の効果を利用しているのだろう。
哀れな人型の獣たちは、互いに押し合うようにして白いもやの中に消えていく。
「堂胡さま」
誰も来るはずのない聖域に、土足で入ってきたのは見知った顔。ひとりは枯れた古木のようになっているが、長年連れ添った間柄で誰かはわかる。
「昌紀か。してやられたな」
哀れな人が生まれ、送り出され続けること約二時間。夕方六時を目前として、ようやく姿を見せた顔に堂胡の意識が愚叉から離れた。
「双子夜叉を逃がしたか」
別れてから再会するまで十分すぎるほどの時間。殺されていないどころか、無事に顔を見せたのがその証拠だと堂胡は嘲笑の息を吐き出す。
今現在、息子として育てた将充が横にいるのだから古木のような男が誰か、説明はいらないと、堂胡は相対するように保倉親子の前に悠然と立ちはだかった。
「保倉の名をやっても所詮はただの人間だな、昌紀」
ただの広い空間になった地下を見下ろす巨大なガラス窓を背景に、堂胡は来訪者を歓迎する。
何が起こったのか。
それは、流れるほど自然な手招きだった。
「父さん!?」
隣にいたはずの父親が床に倒れたのを視界の端でとらえた将充の足が、なぜか動かない。倒れた昌紀ですら状況が読み込めていないだろう。いや、昌紀の意識はもうほとんどない。
そもそも、ここを案内できただけ上出来な状態では想定外の事象に対応できるはずもない。
「なにを驚く、取巻草に捕まるということは、夜叉である証拠。好奇心と探求心が裏目に出たな。藤蜜が手に入らないからと、双子夜叉の血でも飲んだか?」
「………」
「答えなくてもわかる。現にお前には反応していない」
「………父さんを離してください」
倒れた父を横目に将充は堂胡をにらむ。
それを堂胡は心底不思議そうな目で見つめ返してきた。
「本気で言っているのか?」
口でもそのまま問いかけられて、将充の方が面食らったように黙ってしまったのはいうまでもない。
「将充、お前も知っているように昌紀は実の父ではない。保倉の名が欲しいために、お前の父を殺し、顔を変えた。すべては夜叉に魅入られた男の末路よ。わしとともに歴史を操り、藤蜜の恩恵にあやかった。まあ、今は朱禅にやられ、見るも無惨な姿だがな。自業自得だ」
いつも以上に、よく喋る。
これは機嫌の良いときの兆候だと、少なからず接してきた記憶で将充は判断する。
それでも、注視したい問題は機嫌の良さではない。双子夜叉にやられた長年の相棒が枯れ枝に変わり、孫娘が消えているのに、機嫌の良いほうがおかしい。
なぜ機嫌よくいられるのか。
思考回路を働かせる将充が何も言わないのをいいことに、堂胡は饒舌に語っている。
「昌紀は十分に生きた。実の息子ではないのに、将門之助をよく育てたと褒めてやっていい。あやつの血を絶やしては藤蜜は手に入らんからな」
「ボクは、将門之助ではありません」
そう告げた将充の言葉に、堂胡は笑みで応じただけだった。
それでも、饒舌に語る口を止める気はないらしい。
「夜叉姫の血が反応するのが何よりの証拠。お前の感情や思考がどうという話ではない」
小さなうめき声に視線を向けた将充の足元で、自由に動く太いツルのような木の枝が昌紀を飲み込んでいく。それを助けようと手を伸ばすのがためらわれたのは、昌紀の髪が灰色に染まり、見慣れないツノが生えていくのがわかったからだろう。目と鼻の先で角を生やし、牙を剥き出して苦しそうに呻く存在を父と呼ぶべきか。
「夜叉になど憧れるものではないな」
呆れたように嘆息する堂胡に、将充の視線は再び戻る。
その顔は心底嫌悪する目で愚叉に変化していく昌紀を見つめ、それから臭いものにふたをするような仕草で昌紀のすべてを取巻草の中に封じ込めた。
「将門之助が特別なのだ。将門之助は藤蜜と交わり、人でありながら人外の能力を授かった男。仙蒜などとわけのわからん植物ひとつで、夜叉の時代を終わらせた男。夜叉姫に愛された男を羨んだところで、得られるものなど何もない。ならば、救いの手を差し伸べたほうが得策だと思わんか?」
まるで、自分の考えが正しいといわんばかりの質問に、答えられるはずもない。
夜叉伝説の残る八束市で、夜叉と人とのいさかいは各所に残る。そのなかに将門之助の伝承は、ほぼない。
仙蒜という草についても記されたものはなく、堂胡の話を裏付けるものはどこにもない。それでも夜叉を名乗るイキモノたちが話していた内容と、ほぼ同一であるところが気持ち悪い。彼らは夜叉という伝説の生き物であるのに対し、堂胡は人間のはずで、寿命があるはずなのに、それを感じさせないあたりが恐ろしい。
「自分の才能を知らんとは、ある意味罪だな」
「なんのことです?」
「将門之助もそうだった。だから、愛する夜叉を殺すことに耐えられなかったわけだが」
なにがおかしいのか、堂胡が珍しく笑っている。
堂胡はここじゃないどこか。まるで遠い記憶を見ているような瞳をしている。そのとき、ふと、将充の脳内に朱禅と炉伯の会話が思い起こされる。
『将門之助を愛した御前は、自らの血を将門之助に与え、名声と財を手にさせた。まあ、実際に手にしたのは別の人間だが』
それが誰かわかるような気がした。
『先の愚叉と藤蜜で財を築いたのが、棋綱(きつな)という男だ』
『後に棋風院を名乗る棋綱は、将門之助に保倉の名を与え、夜叉狩りに協力させた』
数時間前に彼らから聞いた話が本当だとすれば、目の前の老人に畏怖の念を向けたくなる。
「……あなたは、まさか……」
実際、怖いもの見たさの感覚で相対する堂胡に対して、将充は無意識に口にしていた。そうであることが自然であるように、「棋綱さま」と。
地下に収容された人型の獣は、人間だったときの記憶を忘れ、愚叉として隊列を組んでいる。おとなしく整列しているように見えるのは、同じ方角を向いて集まっているせいだろう。
「予定とは違うが、藤蜜奪還のためだ。やむを得ん」
どこからともなく運ばれてくる椅子に固定された人間、ベルトコンベアが自動で右から左へ動くたびに奇怪なうめき声が室内に響き、高確率で人の形を保ったまま角や牙をはやしていく。そして髪を白髪に変え、白刃を片手に、あるいは両手に持って、筋骨隆々の本能をむき出しに進化していく。
「愚叉どもよ。藤蜜を連れ帰れ、他は好きにしてかまわん」
元からいた百五十の群れに加え、新たに投入されたのはニ百体。どこからそんな人材を補充してきたのかと疑いたいところだが、年間の行方不明者数を思えばたかが知れている。しかも今は本物の藤蜜姫の血に一番近い濃度の血を使用している。
一パーセントが、ほぼ百パーセントの確立になるのだから愚叉の誕生も容易い。
一頭、一匹、一人、どの単位が正しいかわからない様子の愚叉は我先にと天を崇め、何かを求めて呻き、吠えて、日本刀に似た刀を持って隊列を成していく。
さらに悪いことに、その部屋の壁の一角が音をたてて口を開けた先には、その倍以上の愚叉がいた。
取巻草で捕獲していたのだろう。眠りについていた異形の群れが、いっせいに幹のなかから這い出し、産声をあげるように叫んでいる。
「あらゆる時代で重宝された愚叉の軍勢を持ってすれば、祖先種とて恐れにもならん。八束王最強の腹心といわれた緋丸童子ですら討ち取ったのだ。忌々しい夜叉どもを殺せ。藤蜜はわしのものだ」
高みの見物という言葉がよく似合う。
地下二階から見下ろす地下五階は、どんどんと投入される愚叉と眠りから覚める愚叉で埋まり、ひしめき合っていく。これ以上悪いことなど起こりようもない。けれど、愚叉たちはまるで新たな王を崇めるみたいに堂胡を見上げ、何かを訴えている。
人間を食いたいのか。こんな姿にした恨みを晴らしたいのか。それとも他に理由があるのか。
「行け。藤蜜をここへ持ってこい」
なぜ、堂胡の言葉に愚叉が従うのかはわからない。おそらく、歴史が語る仙蒜の効果を利用しているのだろう。
哀れな人型の獣たちは、互いに押し合うようにして白いもやの中に消えていく。
「堂胡さま」
誰も来るはずのない聖域に、土足で入ってきたのは見知った顔。ひとりは枯れた古木のようになっているが、長年連れ添った間柄で誰かはわかる。
「昌紀か。してやられたな」
哀れな人が生まれ、送り出され続けること約二時間。夕方六時を目前として、ようやく姿を見せた顔に堂胡の意識が愚叉から離れた。
「双子夜叉を逃がしたか」
別れてから再会するまで十分すぎるほどの時間。殺されていないどころか、無事に顔を見せたのがその証拠だと堂胡は嘲笑の息を吐き出す。
今現在、息子として育てた将充が横にいるのだから古木のような男が誰か、説明はいらないと、堂胡は相対するように保倉親子の前に悠然と立ちはだかった。
「保倉の名をやっても所詮はただの人間だな、昌紀」
ただの広い空間になった地下を見下ろす巨大なガラス窓を背景に、堂胡は来訪者を歓迎する。
何が起こったのか。
それは、流れるほど自然な手招きだった。
「父さん!?」
隣にいたはずの父親が床に倒れたのを視界の端でとらえた将充の足が、なぜか動かない。倒れた昌紀ですら状況が読み込めていないだろう。いや、昌紀の意識はもうほとんどない。
そもそも、ここを案内できただけ上出来な状態では想定外の事象に対応できるはずもない。
「なにを驚く、取巻草に捕まるということは、夜叉である証拠。好奇心と探求心が裏目に出たな。藤蜜が手に入らないからと、双子夜叉の血でも飲んだか?」
「………」
「答えなくてもわかる。現にお前には反応していない」
「………父さんを離してください」
倒れた父を横目に将充は堂胡をにらむ。
それを堂胡は心底不思議そうな目で見つめ返してきた。
「本気で言っているのか?」
口でもそのまま問いかけられて、将充の方が面食らったように黙ってしまったのはいうまでもない。
「将充、お前も知っているように昌紀は実の父ではない。保倉の名が欲しいために、お前の父を殺し、顔を変えた。すべては夜叉に魅入られた男の末路よ。わしとともに歴史を操り、藤蜜の恩恵にあやかった。まあ、今は朱禅にやられ、見るも無惨な姿だがな。自業自得だ」
いつも以上に、よく喋る。
これは機嫌の良いときの兆候だと、少なからず接してきた記憶で将充は判断する。
それでも、注視したい問題は機嫌の良さではない。双子夜叉にやられた長年の相棒が枯れ枝に変わり、孫娘が消えているのに、機嫌の良いほうがおかしい。
なぜ機嫌よくいられるのか。
思考回路を働かせる将充が何も言わないのをいいことに、堂胡は饒舌に語っている。
「昌紀は十分に生きた。実の息子ではないのに、将門之助をよく育てたと褒めてやっていい。あやつの血を絶やしては藤蜜は手に入らんからな」
「ボクは、将門之助ではありません」
そう告げた将充の言葉に、堂胡は笑みで応じただけだった。
それでも、饒舌に語る口を止める気はないらしい。
「夜叉姫の血が反応するのが何よりの証拠。お前の感情や思考がどうという話ではない」
小さなうめき声に視線を向けた将充の足元で、自由に動く太いツルのような木の枝が昌紀を飲み込んでいく。それを助けようと手を伸ばすのがためらわれたのは、昌紀の髪が灰色に染まり、見慣れないツノが生えていくのがわかったからだろう。目と鼻の先で角を生やし、牙を剥き出して苦しそうに呻く存在を父と呼ぶべきか。
「夜叉になど憧れるものではないな」
呆れたように嘆息する堂胡に、将充の視線は再び戻る。
その顔は心底嫌悪する目で愚叉に変化していく昌紀を見つめ、それから臭いものにふたをするような仕草で昌紀のすべてを取巻草の中に封じ込めた。
「将門之助が特別なのだ。将門之助は藤蜜と交わり、人でありながら人外の能力を授かった男。仙蒜などとわけのわからん植物ひとつで、夜叉の時代を終わらせた男。夜叉姫に愛された男を羨んだところで、得られるものなど何もない。ならば、救いの手を差し伸べたほうが得策だと思わんか?」
まるで、自分の考えが正しいといわんばかりの質問に、答えられるはずもない。
夜叉伝説の残る八束市で、夜叉と人とのいさかいは各所に残る。そのなかに将門之助の伝承は、ほぼない。
仙蒜という草についても記されたものはなく、堂胡の話を裏付けるものはどこにもない。それでも夜叉を名乗るイキモノたちが話していた内容と、ほぼ同一であるところが気持ち悪い。彼らは夜叉という伝説の生き物であるのに対し、堂胡は人間のはずで、寿命があるはずなのに、それを感じさせないあたりが恐ろしい。
「自分の才能を知らんとは、ある意味罪だな」
「なんのことです?」
「将門之助もそうだった。だから、愛する夜叉を殺すことに耐えられなかったわけだが」
なにがおかしいのか、堂胡が珍しく笑っている。
堂胡はここじゃないどこか。まるで遠い記憶を見ているような瞳をしている。そのとき、ふと、将充の脳内に朱禅と炉伯の会話が思い起こされる。
『将門之助を愛した御前は、自らの血を将門之助に与え、名声と財を手にさせた。まあ、実際に手にしたのは別の人間だが』
それが誰かわかるような気がした。
『先の愚叉と藤蜜で財を築いたのが、棋綱(きつな)という男だ』
『後に棋風院を名乗る棋綱は、将門之助に保倉の名を与え、夜叉狩りに協力させた』
数時間前に彼らから聞いた話が本当だとすれば、目の前の老人に畏怖の念を向けたくなる。
「……あなたは、まさか……」
実際、怖いもの見たさの感覚で相対する堂胡に対して、将充は無意識に口にしていた。そうであることが自然であるように、「棋綱さま」と。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる