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第二章の登場人物・用語集
登場人物 その二
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皇國貴族
⦿水徒端 早辺子
・生年月日:皇紀2662年 (西暦2002年)5月10日 (第二章開始時24歳)
・登場:第五話『視界消失』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
男爵令嬢。
行方不明の姉を探して叛逆組織「武装戦隊・狼ノ牙」に潜入していたが、岬守航ら拉致被害者の脱出を手引きしたことと、姉が狼ノ牙には既に居ないと判明したことを機に組織から離れた。
その後、所属していた極右政治団体「皇道保守黨」の推城朔馬の手引きによって皇國最大の貴族・甲夢黝に仕えることになったが、家格の低さ故に暴力を伴う乱雑な扱いを受けていた。
その虐待が航の怒りを買い、甲公爵邸への押し入りと甲の成敗に繋がった。
甲公爵邸での騒ぎの後は推城朔馬から姉が敷島朱鷺緒と名を変えて第一皇子・獅乃神叡智の近衛侍女として仕えていることを聞かされた。
また、第一皇女・麒乃神聖花の計らいで第二皇子・鯱乃神那智の侍従として取り立てられ、獅乃神から姉と面会の場を設ける約束を得たことで、姉の捜索という彼女の目的には一応の一区切りが付いた。
航に対しては憎からず思っていたものの、当初「心に決めた相手が居る」と聞かされていた為身を引いていたが、その後件の相手と交際関係にないと知らされてからは航に対して誘惑する様な仕草も見せている。
⦿敷島 朱鷺緒/水徒端 早芙子
・生年月日:皇紀2658年 (西暦1998年)9月28日 (第二章開始時27歳)
・登場:第十二話『青血』
※その他プロフィールについては第一章の項目「敷島朱鷺緒」を参照
第一皇子・獅乃神叡智の近衛侍女の一人で、クラシカルスタイルのメイド服を身に纏った女剣士。
主の意向に従い、龍乃神邸で待機する麗真魅琴を会食に招待した。
獅乃神に対し、「彼の思いの全てを十全に満たすべし」という尋常ならざる忠誠を尽くしており、更にはそれを無関係の魅琴にすら要求するが、その裏には主の見る「夢の様な世界」への幻想を壊すことへの多大な懸念が見て取れる。
近衛侍女といっても、実態は相方の貴龍院皓雪共々獅乃神の愛人であり、度々夜伽の相手も務めている。
その為か、貴龍院からは後から加わったその存在を疎まれている節がある。
正体は水徒端男爵家の令嬢にして水徒端早辺子の姉・水徒端早芙子であり、主の意向により近い内に姉妹で面会の席を設けることになっているが、彼女自身は出奔した後ろめたさから覚悟を決められないでいる。
⦿貴龍院 皓雪
・生年月日:不明
・登場:第十二話『青血』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
第一皇子・獅乃神叡智の近衛侍女の一人で、ゴシックスタイルの服を身に纏った女剣士。
相方の敷島朱鷺緒よりも早くからその地位に就いていたようで、敷島のことを疎んじている節があり、敷島にもそれを見抜かれている。
また、敷島と比較して獅乃神に対しては大袈裟に媚びる様な太鼓持ちの態度が目立つ。
皇族の中では獅乃神以外にも第三皇女・狛乃神嵐花とも親しいらしく、服飾談義に花を咲かせることが度々ある。
しかし裏では武装戦隊・狼ノ牙の首領補佐・八社女征一千や皇道保守黨の青年部長にして能條緋月総理大臣の密偵・推城朔馬、更には崇神會廻天派の高校襲撃テロに参加した猫面の老翁をも操り、日本と皇國を衝突させようと策謀を巡らせる黒幕としても振る舞っている。
⦿灰祇院 在清
・生年月日:皇紀2661年 (西暦2001年)2月2日 (第二章開始時25歳)
・身長:182糎
・体重:78瓩
・血液型:B
・外見的特徴:ウェーブの掛かった長い金髪・会食服
・一人称:私
・好きなもの:女性
・嫌いなもの:爵位を笠に着る貴族(特に公爵家)
・特技:仏蘭西語
・趣味:機械工作
・術識神為:薔薇の花弁を舞い散らせて攻撃する、薔薇の花弁を様々な機械に姿を変えさせる。
・登場:第三十八話『自信』
第二皇女・龍乃神深花に仕える侍従で、侯爵令息。
如何にも欧州貴族といった出で立ち、所々に仏蘭西語を交えた話し方など、皇國でも珍しく西洋被れの気が強い。
また、女性には必要以上に丁重な振る舞いで接する反面、男性には素っ気無いなど、性別によって露骨に態度を変える所がある。
臣籍降下した元皇族の血を引く人物で、皇族とも付き合いがある為か、近衛侍女の敷島朱鷺緒程は第一皇子・獅乃神叡智のことを恐れていない。
その為、麗真魅琴には縁談に気乗りしないならば断っても良いと言い聞かせていた。
仕事に対しては誠実で、魅琴と雲野兄妹の送迎中に襲撃され、雲野兄妹が行方不明に成った際も魅琴を逃がしつつ捜索を試みたが、八社女征一千の矢に腹部を貫かれて重傷を負ってしまった。
⦿甲 夢黝
・生年月日:皇紀2610年 (西暦1950年)10月12日 (第二章開始時75歳)
・身長:182糎
・体重:72瓩
・血液型:AB
・外見的特徴:オールバック・頬の痩けた青白い顔・大礼服
・一人称:乃公・甲(対皇族)
・好きなもの:権力
・嫌いなもの:人種差別
・特技:作曲
・趣味:拷問器具コレクション
・術識神為:相手の能力を読み取り、自分の能力共々都合良く書き換える。
・登場:第二十八話『昼餉』
・退場:第四十一話『皇族』
六摂家筆頭にして皇別摂家・甲公爵家の当主。
能條緋月首相の前任者であり、政治的に対立する能條を失脚させて日本と皇國を開戦不可避にする為に岬守航ら拉致被害者の抹殺を目論見、六摂家当主達を刺客として送り込んだ。
皇國の貴族、それも最高格の家柄に対する自意識が極めて強く、他者を露骨に見下しては苛烈に扱うという悪辣な人物だが、執事の黒小路舟一によると昔はそこまで酷い人物ではなかったらしい。
拉致被害者の抹殺が上手く行かない苛立ちから使用人の水徒端早辺子に虐待を加えたことで岬守航の逆鱗に触れ、襲撃を受けて成敗される。
その際、追い詰められて超級為動機神体を動かしたことが最後の決め手となり、皇族全員から断罪を受けた上に神皇から事実上自害の勧告を受けてしまった。
⦿一桐 陶麿
・生年月日:皇紀2570年 (西暦1910年)3月9日 (第二章開始時116歳)
・身長:175糎
・体重:123瓩
・血液型:O
・外見的特徴:筋骨隆々とした時代劇の公家
・一人称:麿
・好きなもの:愛国者・好漢
・嫌いなもの:民衆の被害を顧みない者
・特技:格闘技
・趣味:筋力トレーニング
・術識神為:両腕を振り下ろした時、半径三米以内に居た者の神為を消す。
・登場:第三十話『六摂家』
・退場:第三十七話『孤児』
六摂家の一角にして皇別摂家・一桐公爵家の当主。
時代劇の公家を思わせる風体をしているが、服の下には極限まで鍛えられた筋骨隆々とした肉体が隠されている。
六摂家当主の中でも最年長であり、ヤシマ人民民主主義共和国時代に反動勢力として戦ってきた経歴から、神皇からの信頼も厚い。
立体駐車場の戦いでは虻球磨新兒・虎駕憲進と交戦、終始圧倒したが、虎駕憲進の思いに一定の理解を示し、彼を一桐家の婿養子に迎え入れようとした。
その後、根尾弓矢から拉致被害者の抹殺に狼ノ牙と繋がる推城朔馬の独自的都合が含まれていたと明かされ、責任を取る為に自害した。
⦿十桐 綺葉
・生年月日:皇紀2608年 (西暦1948年)9月10日 (第二章開始時77歳)
・身長:138糎
・三位寸法:胸65・胴54・腰70
・血液型:A
・外見的特徴:少女を思わせる小柄・小袖に被衣
・一人称:我
・好きなもの:神皇
・嫌いなもの:共産主義者
・特技:着付け
・趣味:日本舞踊
・術識神為:周囲の空間を目的に合った別宇宙に入れ替える
・登場:第三十話『六摂家』
六摂家の一角・十桐公爵家の当主。
ヤシマ政府の残党を「紅共」と呼び、六摂家当主達の中でも彼らに向ける憎悪は随一だが、それは皇國成立後に行われた教育によって植え付けられたものである。
発動状態に於いては全能の神に等しくなるという強力な能力を持ちながら、本心では自らの手で殺人を犯すことに躊躇いを持つ凡庸な感性の持ち主。
また、六摂家当主の中でもお人好しの気があり、沙華珠枝の言い分にも一定の理解を示した。
当初は甲夢黝の意向通り拉致被害者を抹殺しようとしたが、拉致被害者が武装戦隊・狼ノ牙の犯罪に一切関わっていないと知ってからは自らの行為を陳謝し、以後は岬守航達の協力者として帰国に尽力した。
⦿公殿 句子
・生年月日:皇紀2582年 (西暦1922年)1月25日 (第二章開始時104歳)
・身長:159糎
・三位寸法:胸90・胴60・腰89
・血液型:B
・外見的特徴:細目・青いドレス
・一人称:此身
・好きなもの:その時々の権力者
・嫌いなもの:その時々の負け組
・特技:相手の男に合わせて何でも習得する
・趣味:叛逆者の摘発と掃討
・術識神為:身体を無数の微小な金属片から成る煙に変化させ、粉塵爆発を起こす。
・登場:第三十話『六摂家』
・退場:第三十四話『天竺牡丹』
六摂家の一角・公殿公爵家の当主。
京言葉で話、一見すると物腰は柔らかだが、その実本性はかなり腹黒い。
その時々の権力者に取り入りながら、何の負い目も感じずに本気で愛してみせるという筋金入りの風見鶏で、ヤシマ人民民主主義共和国時代は六摂家の令嬢でありながらヤシマ政府の歌姫として多くの者を反動主義者として告発した過去を持つ。
それでいて、現在ではヤシマの流れを汲む叛逆者の摘発数では一桐陶麿と並び皇國随一という無節操極まり無い悪女。
久住双葉及び椿陽子と交戦の末、追い詰められて命乞いからの逆転を狙うも、乱入してきた道成寺陰斗によってと止めを刺された。
⦿丹桐 士糸
・生年月日:皇紀2614年 (西暦1954年)2月26日 (第二章開始時62歳)
・身長:179糎
・体重:78瓩
・血液型:O
・外見的特徴:紅いウェストコート
・一人称:吾人
・好きなもの:珈琲(ブラック)
・嫌いなもの:フレッシュ
・特技:一人遊び
・趣味:ラグビー観戦
・術識神為:自分と同じ強さの分身を作り出す。本体死亡と同時に新たな分身を作り、そちらを本体とする。
・登場:第三十話『六摂家』
六摂家の一角・丹桐公爵家の当主。
慇懃無礼な敬語で話す口調は如何にも時代劇の公家といった印象を与える。
その印象通り、性格は六摂家当主の中でもかなり腹黒く、甲公爵家の系統と一桐公爵家の系統の双方に近付きキャスティングボートを握り、貴族社会の旨味をしゃぶり尽くそうと考えている。
また、皇國臣民から貴族に反抗する気を起こさないように徹底して革命動乱を起こした罪悪感を植え付けて支配しようと企んでおり、それをこれから吸収しようとしている日本国の国民にも強いると嘯いて根尾弓矢の嫌悪感を誘った。
根尾弓矢との戦いで石化したものの、麒乃神聖花に連れ去られた岬守航を救出する為に石化を解かれ、六摂家当主では今のところ十桐綺葉と共に珍しく生き残っている。
⦿鷹番 夜朗
・生年月日:皇紀2639年 (西暦1978年)3月5日 (第二章開始時48歳)
・身長:189糎
・体重:90瓩
・血液型:B
・外見的特徴:端正な顔・筋骨隆々・燕尾服
・一人称:私
・好きなもの:肉の穴
・嫌いなもの:分不相応な女を連れる男
・特技:性行為
・趣味:乱交
・術識神為:寝た相手の術識神為を会得する
・登場:第十二話『青血』
・退場:第二十九話『色魔』
六摂家の一角・鷹番家の当主。
若くして党首の座に着いた為、嫡男時代の放蕩癖が未だに抜けておらず、街へ出ては女を屋敷へ連れ込んでいるらしい。
また、自らのことを「強い雄」と自負し、他の男「弱い雄」から女を寝取って共々雌化させて情婦として飼うという悪趣味を持っている。
麗真魅琴に振られたことを恨んでおり、六摂家当主の中で真先に襲撃してきたが、岬守航との戦いで股間を焼き払われて敗れ、魅琴に遠く彼方へと放り投げられた。
その後、嘗て自身が雌化させて恨みを買っていた武装戦隊・狼ノ牙の八卦衆・逸見樹によって生き埋めにされて絶命した。
⦿鬼獄 康彌
・生年月日:皇紀2615年 (西暦1955年)2月5日 (第二章開始時71歳)
・身長:176糎
・体重:75瓩
・血液型:O
・好きなもの:父
・嫌いなもの:兄
・特技:円周率の暗証
・趣味:会食
・登場:第四十四話『愛と哀しみの夜想曲』
新華族・鬼獄伯爵家の当主。
麗真魅琴の曾祖父・鬼獄魅三郎が神皇に皇國奪還を上奏した経緯から、その血を引く鬼獄家は皇國で新華族として伯爵位を授爵されたらしい。
魅琴から見ると遠縁の親戚に当たる為、第一皇子・獅乃神叡智との婚約に先立って魅琴を養子に迎えて伯爵令嬢との婚姻という体裁を整えるべく、皇族と魅琴の晩餐会に招待された。
また、能條内閣で閣僚を務める貴族閥の政治家でもある。
⦿黒小路 舟一
・生年月日:皇紀2616年 (西暦1956年)9月27日 (第二章開始時69歳)
・身長:175糎
・体重:64瓩
・血液型:A
・登場:第二十八話『昼餉』
甲公爵家の執事で、子爵。
甲夢黝の若かりし頃を知る人物で、変わり果てた主の現状を嘆いていた。
甲が超級為動機神体を動かした際は甲公爵家の使用人や周辺住民の避難誘導に尽力した。
⦿水徒端 賽蔵
・生年月日:皇紀2634年 (西暦1974年)8月3日 (第二章開始時51歳)
・身長:184糎
・体重:80瓩
・血液型:O
・外見的特徴:ダンディな髭のナイスミドル
・一人称:私
・好きなもの:娘
・嫌いなもの:女性の不幸
・特技:経営
・趣味:クラシック鑑賞
・登場:第三十九話『華族』
男爵。
水徒端早辺子の父親。
大きな愛の持ち主で、事業家として成功を収める傍ら家族へも尽くし続け、妻を喪ってからも娘二人を自らの手で育て上げた。
早辺子が甲夢黝の虐待を受けていると聞き、怒り心頭に発し甲公爵家へ乗り込んだものの、甲夢黝に殺害されてしまった。
⦿水徒端 早辺子
・生年月日:皇紀2662年 (西暦2002年)5月10日 (第二章開始時24歳)
・登場:第五話『視界消失』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
男爵令嬢。
行方不明の姉を探して叛逆組織「武装戦隊・狼ノ牙」に潜入していたが、岬守航ら拉致被害者の脱出を手引きしたことと、姉が狼ノ牙には既に居ないと判明したことを機に組織から離れた。
その後、所属していた極右政治団体「皇道保守黨」の推城朔馬の手引きによって皇國最大の貴族・甲夢黝に仕えることになったが、家格の低さ故に暴力を伴う乱雑な扱いを受けていた。
その虐待が航の怒りを買い、甲公爵邸への押し入りと甲の成敗に繋がった。
甲公爵邸での騒ぎの後は推城朔馬から姉が敷島朱鷺緒と名を変えて第一皇子・獅乃神叡智の近衛侍女として仕えていることを聞かされた。
また、第一皇女・麒乃神聖花の計らいで第二皇子・鯱乃神那智の侍従として取り立てられ、獅乃神から姉と面会の場を設ける約束を得たことで、姉の捜索という彼女の目的には一応の一区切りが付いた。
航に対しては憎からず思っていたものの、当初「心に決めた相手が居る」と聞かされていた為身を引いていたが、その後件の相手と交際関係にないと知らされてからは航に対して誘惑する様な仕草も見せている。
⦿敷島 朱鷺緒/水徒端 早芙子
・生年月日:皇紀2658年 (西暦1998年)9月28日 (第二章開始時27歳)
・登場:第十二話『青血』
※その他プロフィールについては第一章の項目「敷島朱鷺緒」を参照
第一皇子・獅乃神叡智の近衛侍女の一人で、クラシカルスタイルのメイド服を身に纏った女剣士。
主の意向に従い、龍乃神邸で待機する麗真魅琴を会食に招待した。
獅乃神に対し、「彼の思いの全てを十全に満たすべし」という尋常ならざる忠誠を尽くしており、更にはそれを無関係の魅琴にすら要求するが、その裏には主の見る「夢の様な世界」への幻想を壊すことへの多大な懸念が見て取れる。
近衛侍女といっても、実態は相方の貴龍院皓雪共々獅乃神の愛人であり、度々夜伽の相手も務めている。
その為か、貴龍院からは後から加わったその存在を疎まれている節がある。
正体は水徒端男爵家の令嬢にして水徒端早辺子の姉・水徒端早芙子であり、主の意向により近い内に姉妹で面会の席を設けることになっているが、彼女自身は出奔した後ろめたさから覚悟を決められないでいる。
⦿貴龍院 皓雪
・生年月日:不明
・登場:第十二話『青血』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
第一皇子・獅乃神叡智の近衛侍女の一人で、ゴシックスタイルの服を身に纏った女剣士。
相方の敷島朱鷺緒よりも早くからその地位に就いていたようで、敷島のことを疎んじている節があり、敷島にもそれを見抜かれている。
また、敷島と比較して獅乃神に対しては大袈裟に媚びる様な太鼓持ちの態度が目立つ。
皇族の中では獅乃神以外にも第三皇女・狛乃神嵐花とも親しいらしく、服飾談義に花を咲かせることが度々ある。
しかし裏では武装戦隊・狼ノ牙の首領補佐・八社女征一千や皇道保守黨の青年部長にして能條緋月総理大臣の密偵・推城朔馬、更には崇神會廻天派の高校襲撃テロに参加した猫面の老翁をも操り、日本と皇國を衝突させようと策謀を巡らせる黒幕としても振る舞っている。
⦿灰祇院 在清
・生年月日:皇紀2661年 (西暦2001年)2月2日 (第二章開始時25歳)
・身長:182糎
・体重:78瓩
・血液型:B
・外見的特徴:ウェーブの掛かった長い金髪・会食服
・一人称:私
・好きなもの:女性
・嫌いなもの:爵位を笠に着る貴族(特に公爵家)
・特技:仏蘭西語
・趣味:機械工作
・術識神為:薔薇の花弁を舞い散らせて攻撃する、薔薇の花弁を様々な機械に姿を変えさせる。
・登場:第三十八話『自信』
第二皇女・龍乃神深花に仕える侍従で、侯爵令息。
如何にも欧州貴族といった出で立ち、所々に仏蘭西語を交えた話し方など、皇國でも珍しく西洋被れの気が強い。
また、女性には必要以上に丁重な振る舞いで接する反面、男性には素っ気無いなど、性別によって露骨に態度を変える所がある。
臣籍降下した元皇族の血を引く人物で、皇族とも付き合いがある為か、近衛侍女の敷島朱鷺緒程は第一皇子・獅乃神叡智のことを恐れていない。
その為、麗真魅琴には縁談に気乗りしないならば断っても良いと言い聞かせていた。
仕事に対しては誠実で、魅琴と雲野兄妹の送迎中に襲撃され、雲野兄妹が行方不明に成った際も魅琴を逃がしつつ捜索を試みたが、八社女征一千の矢に腹部を貫かれて重傷を負ってしまった。
⦿甲 夢黝
・生年月日:皇紀2610年 (西暦1950年)10月12日 (第二章開始時75歳)
・身長:182糎
・体重:72瓩
・血液型:AB
・外見的特徴:オールバック・頬の痩けた青白い顔・大礼服
・一人称:乃公・甲(対皇族)
・好きなもの:権力
・嫌いなもの:人種差別
・特技:作曲
・趣味:拷問器具コレクション
・術識神為:相手の能力を読み取り、自分の能力共々都合良く書き換える。
・登場:第二十八話『昼餉』
・退場:第四十一話『皇族』
六摂家筆頭にして皇別摂家・甲公爵家の当主。
能條緋月首相の前任者であり、政治的に対立する能條を失脚させて日本と皇國を開戦不可避にする為に岬守航ら拉致被害者の抹殺を目論見、六摂家当主達を刺客として送り込んだ。
皇國の貴族、それも最高格の家柄に対する自意識が極めて強く、他者を露骨に見下しては苛烈に扱うという悪辣な人物だが、執事の黒小路舟一によると昔はそこまで酷い人物ではなかったらしい。
拉致被害者の抹殺が上手く行かない苛立ちから使用人の水徒端早辺子に虐待を加えたことで岬守航の逆鱗に触れ、襲撃を受けて成敗される。
その際、追い詰められて超級為動機神体を動かしたことが最後の決め手となり、皇族全員から断罪を受けた上に神皇から事実上自害の勧告を受けてしまった。
⦿一桐 陶麿
・生年月日:皇紀2570年 (西暦1910年)3月9日 (第二章開始時116歳)
・身長:175糎
・体重:123瓩
・血液型:O
・外見的特徴:筋骨隆々とした時代劇の公家
・一人称:麿
・好きなもの:愛国者・好漢
・嫌いなもの:民衆の被害を顧みない者
・特技:格闘技
・趣味:筋力トレーニング
・術識神為:両腕を振り下ろした時、半径三米以内に居た者の神為を消す。
・登場:第三十話『六摂家』
・退場:第三十七話『孤児』
六摂家の一角にして皇別摂家・一桐公爵家の当主。
時代劇の公家を思わせる風体をしているが、服の下には極限まで鍛えられた筋骨隆々とした肉体が隠されている。
六摂家当主の中でも最年長であり、ヤシマ人民民主主義共和国時代に反動勢力として戦ってきた経歴から、神皇からの信頼も厚い。
立体駐車場の戦いでは虻球磨新兒・虎駕憲進と交戦、終始圧倒したが、虎駕憲進の思いに一定の理解を示し、彼を一桐家の婿養子に迎え入れようとした。
その後、根尾弓矢から拉致被害者の抹殺に狼ノ牙と繋がる推城朔馬の独自的都合が含まれていたと明かされ、責任を取る為に自害した。
⦿十桐 綺葉
・生年月日:皇紀2608年 (西暦1948年)9月10日 (第二章開始時77歳)
・身長:138糎
・三位寸法:胸65・胴54・腰70
・血液型:A
・外見的特徴:少女を思わせる小柄・小袖に被衣
・一人称:我
・好きなもの:神皇
・嫌いなもの:共産主義者
・特技:着付け
・趣味:日本舞踊
・術識神為:周囲の空間を目的に合った別宇宙に入れ替える
・登場:第三十話『六摂家』
六摂家の一角・十桐公爵家の当主。
ヤシマ政府の残党を「紅共」と呼び、六摂家当主達の中でも彼らに向ける憎悪は随一だが、それは皇國成立後に行われた教育によって植え付けられたものである。
発動状態に於いては全能の神に等しくなるという強力な能力を持ちながら、本心では自らの手で殺人を犯すことに躊躇いを持つ凡庸な感性の持ち主。
また、六摂家当主の中でもお人好しの気があり、沙華珠枝の言い分にも一定の理解を示した。
当初は甲夢黝の意向通り拉致被害者を抹殺しようとしたが、拉致被害者が武装戦隊・狼ノ牙の犯罪に一切関わっていないと知ってからは自らの行為を陳謝し、以後は岬守航達の協力者として帰国に尽力した。
⦿公殿 句子
・生年月日:皇紀2582年 (西暦1922年)1月25日 (第二章開始時104歳)
・身長:159糎
・三位寸法:胸90・胴60・腰89
・血液型:B
・外見的特徴:細目・青いドレス
・一人称:此身
・好きなもの:その時々の権力者
・嫌いなもの:その時々の負け組
・特技:相手の男に合わせて何でも習得する
・趣味:叛逆者の摘発と掃討
・術識神為:身体を無数の微小な金属片から成る煙に変化させ、粉塵爆発を起こす。
・登場:第三十話『六摂家』
・退場:第三十四話『天竺牡丹』
六摂家の一角・公殿公爵家の当主。
京言葉で話、一見すると物腰は柔らかだが、その実本性はかなり腹黒い。
その時々の権力者に取り入りながら、何の負い目も感じずに本気で愛してみせるという筋金入りの風見鶏で、ヤシマ人民民主主義共和国時代は六摂家の令嬢でありながらヤシマ政府の歌姫として多くの者を反動主義者として告発した過去を持つ。
それでいて、現在ではヤシマの流れを汲む叛逆者の摘発数では一桐陶麿と並び皇國随一という無節操極まり無い悪女。
久住双葉及び椿陽子と交戦の末、追い詰められて命乞いからの逆転を狙うも、乱入してきた道成寺陰斗によってと止めを刺された。
⦿丹桐 士糸
・生年月日:皇紀2614年 (西暦1954年)2月26日 (第二章開始時62歳)
・身長:179糎
・体重:78瓩
・血液型:O
・外見的特徴:紅いウェストコート
・一人称:吾人
・好きなもの:珈琲(ブラック)
・嫌いなもの:フレッシュ
・特技:一人遊び
・趣味:ラグビー観戦
・術識神為:自分と同じ強さの分身を作り出す。本体死亡と同時に新たな分身を作り、そちらを本体とする。
・登場:第三十話『六摂家』
六摂家の一角・丹桐公爵家の当主。
慇懃無礼な敬語で話す口調は如何にも時代劇の公家といった印象を与える。
その印象通り、性格は六摂家当主の中でもかなり腹黒く、甲公爵家の系統と一桐公爵家の系統の双方に近付きキャスティングボートを握り、貴族社会の旨味をしゃぶり尽くそうと考えている。
また、皇國臣民から貴族に反抗する気を起こさないように徹底して革命動乱を起こした罪悪感を植え付けて支配しようと企んでおり、それをこれから吸収しようとしている日本国の国民にも強いると嘯いて根尾弓矢の嫌悪感を誘った。
根尾弓矢との戦いで石化したものの、麒乃神聖花に連れ去られた岬守航を救出する為に石化を解かれ、六摂家当主では今のところ十桐綺葉と共に珍しく生き残っている。
⦿鷹番 夜朗
・生年月日:皇紀2639年 (西暦1978年)3月5日 (第二章開始時48歳)
・身長:189糎
・体重:90瓩
・血液型:B
・外見的特徴:端正な顔・筋骨隆々・燕尾服
・一人称:私
・好きなもの:肉の穴
・嫌いなもの:分不相応な女を連れる男
・特技:性行為
・趣味:乱交
・術識神為:寝た相手の術識神為を会得する
・登場:第十二話『青血』
・退場:第二十九話『色魔』
六摂家の一角・鷹番家の当主。
若くして党首の座に着いた為、嫡男時代の放蕩癖が未だに抜けておらず、街へ出ては女を屋敷へ連れ込んでいるらしい。
また、自らのことを「強い雄」と自負し、他の男「弱い雄」から女を寝取って共々雌化させて情婦として飼うという悪趣味を持っている。
麗真魅琴に振られたことを恨んでおり、六摂家当主の中で真先に襲撃してきたが、岬守航との戦いで股間を焼き払われて敗れ、魅琴に遠く彼方へと放り投げられた。
その後、嘗て自身が雌化させて恨みを買っていた武装戦隊・狼ノ牙の八卦衆・逸見樹によって生き埋めにされて絶命した。
⦿鬼獄 康彌
・生年月日:皇紀2615年 (西暦1955年)2月5日 (第二章開始時71歳)
・身長:176糎
・体重:75瓩
・血液型:O
・好きなもの:父
・嫌いなもの:兄
・特技:円周率の暗証
・趣味:会食
・登場:第四十四話『愛と哀しみの夜想曲』
新華族・鬼獄伯爵家の当主。
麗真魅琴の曾祖父・鬼獄魅三郎が神皇に皇國奪還を上奏した経緯から、その血を引く鬼獄家は皇國で新華族として伯爵位を授爵されたらしい。
魅琴から見ると遠縁の親戚に当たる為、第一皇子・獅乃神叡智との婚約に先立って魅琴を養子に迎えて伯爵令嬢との婚姻という体裁を整えるべく、皇族と魅琴の晩餐会に招待された。
また、能條内閣で閣僚を務める貴族閥の政治家でもある。
⦿黒小路 舟一
・生年月日:皇紀2616年 (西暦1956年)9月27日 (第二章開始時69歳)
・身長:175糎
・体重:64瓩
・血液型:A
・登場:第二十八話『昼餉』
甲公爵家の執事で、子爵。
甲夢黝の若かりし頃を知る人物で、変わり果てた主の現状を嘆いていた。
甲が超級為動機神体を動かした際は甲公爵家の使用人や周辺住民の避難誘導に尽力した。
⦿水徒端 賽蔵
・生年月日:皇紀2634年 (西暦1974年)8月3日 (第二章開始時51歳)
・身長:184糎
・体重:80瓩
・血液型:O
・外見的特徴:ダンディな髭のナイスミドル
・一人称:私
・好きなもの:娘
・嫌いなもの:女性の不幸
・特技:経営
・趣味:クラシック鑑賞
・登場:第三十九話『華族』
男爵。
水徒端早辺子の父親。
大きな愛の持ち主で、事業家として成功を収める傍ら家族へも尽くし続け、妻を喪ってからも娘二人を自らの手で育て上げた。
早辺子が甲夢黝の虐待を受けていると聞き、怒り心頭に発し甲公爵家へ乗り込んだものの、甲夢黝に殺害されてしまった。
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