日本と皇國の幻争正統記

坐久靈二

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第二章の登場人物・用語集

登場人物 その一

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 主要人物

⦿さきもり わたる

・生年月日:西暦2004年 (皇紀2664年)11月19日 (第二章開始時21歳)
・登場:第一話『ごうりん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 ごく普通の大学生。
 そうせんたいおおかみきばしんせいだいにつぽんこうこくへ拉致されたことをきつかけに日本とこうこくの国家間問題に巻き込まれてしまった。
 幼馴染のうることに劣等感混じりの恋心を抱いているが、なかなか想いを告げられずにいたヘタレ。
 拉致されたメンバーの中で脱出計画を実質的に主導し、ちようきゆうどうしんたい・ミロクサーヌ改を奪取することで大きく貢献した。
 その過程ではたからどうしんたいの操縦方法を教わり、卓越した技術を身に付けている。

 おおかみきばの追撃を振り切ったは良い物の、今度はこうこく最高の貴族たるろくせつ筆頭・きのえくろから命を狙われてしまう。
 ろくせつ当主との戦いでは早々にたかつがいよるあきと激突し、これを撃退。
 また、はたを救出すべく単身できのえ公爵邸に乗り込み、きのえの暴挙を止めている。
 その後始末として全皇族及びじんのうと出会い、また第一皇女・かみせいに自邸へと連れ込まれてこうこくの恐るべき考え方を知ることになる。

 あと一歩で帰国出来る、となったところでけんしんが過ちを利用されて陥れられて自殺。
 直後の第三皇女・こまかみらんとの戦いの中で、の能力を引き継ぐかの様な新たな能力に覚醒した。

 情勢が日本とこうこくの戦争に向かう中、ことがそれを止める為に一人じんのう暗殺へと向かうのを止められずに強制的に帰国させられたが、日本に着いたところで彼女の母・すめらぎかなから日本国産ちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコを託されて救出に向かった。
 救出後、入院したことを見舞った際にとうとう積年の想いを告げ、晴れて彼女との交際を始めることになったが、カムヤマトイワレヒコを限界性能で操縦してしまった為に機体に適合する唯一の人間となってしまい、後継機が配備されるまでの間戦場へと駆り出されることになってしまった。


⦿うる こと

・生年月日:西暦2004年 (皇紀2664年)6月28日 (第二章開始時22歳)
・好きなもの:あんぱん・白兎・さきもりわたる
・趣味:神社参拝・人体破壊
じゅつしきしん:攻撃にそれまでの破壊力を上乗せする。上乗せは任意の回数分の加速が可能。
・登場:第一話『ごうりん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 謎に満ちた、さきもりわたるの幼馴染の美女。
 そうせんたいおおかみきばに囚われたわたるを救出する為、きゆうびやくだんあげと共にこうこくへと乗り込んだ。
 暴力の天才ともいうべき圧倒的な戦闘力を持ち、わたるを散々苦しめたわたりりんろうを全く寄せ付けずに捻じ伏せた他、ちようきゆうどうしんたいすらも素手で解体してのけた。

 公爵・きのえくろの刺客を返り討ちにしながらも、それまで距離を取っていたわたると再び交流を深めていたが、こうこく第一皇子・かみえいに言い寄られて再び雲行きが怪しくなってしまう。

 その後、帰国寸前になって事態が一気に日本とこうこくの開戦へと傾いたことをきつかけに一人こうこくに残ると言い出し、止めようとするわたると衝突。
 わたるに凄惨な暴力を振るい、突き放してしまった。

 その目的は、じんのうの暗殺。
 日本をこうこくの侵略から守る為、祖父から自らの命を引き換えにしてでもじんのうを討つよう言い付けられていた。

 幼い頃は自ら「邪悪なけだもの」と評する程に異常な暴力志向、破壊願望を秘めた悪鬼だったが、わたると交流を深めるにつれ心境が変化し愛に目覚めてしまい、それ故に日本を守りたい気持ちとわたると一緒に居たい気持ち、加えてそのわたるを痛め付けたい気持ちに悩み続けてきた。

 じんのうの絶望的な力に一度は土を舐めるも、くもたかとの共闘もあってじんのうの無力化に成功するも、かみえいの介入によって暗殺には失敗。
 絶体絶命のピンチをちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコで乗り込んできたわたるに救出されて九死に一生を得た。

 その後、わたると和解し正式に付き合うことになるが、わたるこうこくとの戦争に駆り出されてしまう。
 じんのうとの戦いで満身創痍となった彼女は、ただそれを見送ることしか出来なかった。


⦿⦿


 拉致被害者

⦿あぶ しん

・生年月日:西暦2005年 (皇紀2665年)9月17日 (第二章開始時20歳)
・登場:第四話『じん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばに拉致された一人。
 金髪で日焼け肌で柄が悪そうな見た目をしているが、その実お調子者のムードメーカー。
 わたるとはそうせんたいおおかみきばのアジト「こうてんかん」で相部屋になった関係で交流を深めている。

 妹煩悩で家族想いだったが、その家族をそうせんたいおおかみきばに鏖にされていたと明かされ茫然自失としてしまったが、家族との最後の対話を経て立ち直り、元の明るい性格に戻った。

 頭の良い男ではないが、戦いに於ける勘や機転はなかなか莫迦に出来ないものがあり、いつきゆうどうしんたいの襲撃では彼の気付きがけんしんに打開策を与え、またこまかみらんとの戦いでは彼の作戦が一定の効果を発揮した。


⦿ずみ ふた

・生年月日:西暦2005年 (皇紀2665年)1月10日 (第二章開始時21歳)
・登場:第二話『かんだんしょう

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 さきもりわたる及びうることの高校時代の友人で、そうせんたいおおかみきばによる拉致被害者の一人。

 大人しく控えめな性格だが、意外と耳の痛いことも言うところがあり、同じくわたる達と友人関係にあるけんしんとは犬猿の仲ゆえに手厳しい。
 また、こうてんかんで相部屋だった関係からそうせんたいおおかみきばの内通者だった椿つばきようと交流を深め、正体が露見した今も絆を感じている。

 高校卒業後、わたる達とは疎遠となっていたが、その間に何か嫌な経験をしたことを度々仄めかしている。


⦿ けんしん

・生年月日:西暦2004年 (皇紀2664年)5月3日 (第二章開始時22歳)
・登場:第三話『たいきゆうへん
・退場:第四十五話『きゆうえん退たい

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 さきもりわたる及びうることの中学時代の友人で、大学で再会した。
 そうせんたいおおかみきばによる拉致被害者の一人。
 同じくわたることの友人であるずみふたとは犬猿の仲。

 愛国思想に傾倒しており、今の日本の政治に対して思う処があるらしい。
 その心情はわたるの思っていた以上に追い詰められており、こうこくへの帰化を真剣に考えてしまっていた。

 そんな彼の気の迷いは良からぬ者達に付け込まれ、日本国への外患誘致の汚名を着せられた上に情勢が開戦へ向かうきつかけとなってしまい、それを苦にして自ら命を絶った。


⦿まゆづき 

・生年月日:西暦1996年 (皇紀2656年)9月7日 (第二章開始時29歳)
・登場:第四話『じん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばに拉致された一人。
 一見すると極普通のキャリアウーマンだが、その実かなり歪んだ性癖の持ち主で、本人も思い悩んでいた。
 同じ拉致被害者で殺人鬼のおりりようや、くもに諭されたことで吹っ切れ、自分は自分として歪んだ心で真直ぐに生きるという意思を確固たるものとした。

 こうこく第三皇子・みずちかみけんに嘗ての恋人・有明孝也の面影を見た。


⦿雲野くもの たか

・生年月日:西暦2008年 (皇紀2668年)4月4日 (第二章開始時18歳)
・登場:第十九話『あくはな

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばの研究施設「くも研究所」に囚われて実験台となっていた少年で、くもの双子の兄。
 コミュニケーションは得意でなく、他者との対話は主に妹のに任せている。

 その正体はおおかみきばの実験によって作られたじんのう複製人間クローンに植物状態だった少年の魂を入れたもの。
 戦闘能力は無いが莫大なしんを持ち、それを他者に貸し与えることが出来る。
 と比べ、しんを貸し与えられる回数が多いが、貸し切ると眠くなってしまう。

 ことじんのうの戦いでは瀕死の重傷を負ったことをきつかけに新たな力に目覚め、ことと一時的に融合することで凄まじい戦闘力の向上を齎した。
 その影響で、戦いの後は長い眠りに就いている。

⦿雲野くもの 

・生年月日:西暦2008年 (皇紀2668年)4月4日 (第二章開始時18歳)
・登場:第十九話『あくはな

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばの研究施設「くも研究所」に囚われて実験台となっていた少女で、くもたかの双子の妹。
 コミュニケーションは得意でない兄に変わり、他者との会話を担当している。

 兄と同じくそうせんたいおおかみきばに作られたじんのう複製人間クローンに植物状態の少女の魂を入れたもので、戦闘能力が無い代わりに他者にしんを貸し与えることが出来るが、兄と比べてやや力が弱いらしい。
 それでもこまかみらんとの戦いではさきもりわたるしんを貸し与えることで窮地を救い、また兄の居場所を感知することでうることの救出にも貢献した。


⦿⦿


 日本政府関係者

⦿ きゅう

・生年月日:西暦1996年 (皇紀2656年)9月8日 (第二章開始時29歳)
・登場:第二話『かんだんしよう

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 日本国の防衛大臣兼国家公安委員長・すめらぎかなに仕える秘書。
 かなり鍛えており、高い格闘能力と強力なじゆつしきしんを備えている。
 うることと共に拉致被害者を救出すべくこうこくに乗り込んだ。

 以前からことと何らかの関係があることを仄めかしていたが、ことじんのう暗殺へと向かったことを機に自らの正体を彼女の従兄と明かし、うる家の成り立ちとこうこくとの因縁をわたる達に説明した。

 嫌味な性格に見えて意外と面倒見が良く、また癖の強い周囲の人間に振り回される苦労人である。


⦿びゃくだん あげ

・生年月日:西暦1999年 (皇紀2659年)4月1日 (第二章開始時27歳)
・登場:第十二話『せいけつ

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 うること及びきゆうに同行した長身の女で、すめらぎかなによってこうこくへ送り込まれた諜報員。
 諜報員にあるまじき目立つ格好と好い加減な性格の人物だが、人脈形成能力は一流。

 じゆつしきしんの使い手だが、通常とは逆順でしん覚醒の段階を踏んでいる為、基礎的な戦闘能力には乏しい。
 しかし、音波を使った破壊能力を持っており、全く戦えないという訳ではない。

 同じ諜報員のれんを殺害したおとせいには珍しく怒りを向ける。


⦿すめらぎ かな

・生年月日:西暦1975年 (皇紀2635年)12月24日 (第二章開始時50歳)
・登場:第三話『たいきゆうへん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 うることの母親で、日本国の防衛大臣兼国家公安委員長。
 強烈な野心の持ち主で、世界最強の存在になることを夢見ている。

 ことこうこくに乗り込むのを、きゆうの同行を条件に許可した。
 しかしそれが結局は娘を死地へと向かわせるきつかけになってしまい、救出する為に日本国産ちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコをさきもりわたるに託した。
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