僕は異世界人?

じいさん

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いきなりトラブル?

僕は異世界人?5

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「じゃあ行ってきます」
「うむ」
「気を付けてねエリアス、、本当に気を付けてね」
「兄さんここは任せてね」
「行ってらっしゃいませぼちゃま、、良い旅を」
ああ、これから1人で行くのかあ、、ワクワクするなあ朝の空気は気持ちいいしルンルン気分だ、、歌うたいそう、、
「さてクリスよ、おそらくエリアスは冒険者ギルドに行くだろう、、先回りしてカードを発行してもらえるよう手配してくれ、、」
「それはお安い御用ですが、やめたほうがよろしいかと、、、」
「なぜだ?」
「そういう雑事を含めて坊ちゃまの初めての旅かと、、、」
「そうか、、ん~~やはり心配なもんだな、冒険者どもは荒っぽいものが多いしな、、」
「坊ちゃまなら冒険者程度問題になりません、大丈夫です」
「わかった、、」
さて、まずは冒険者ギルドに行って登録してもらうか、、
あれがないとガルアに入れてもらえない
カランカラン、、
ギロリ、ギロリ、ギロリ、、
うへ、、みんな目つきワル~~
「こんにちわ、おねえさん」
「おはようございます、早いですね、、どうかされましたか?」
「あの、ギルドに登録したいんですけど、、」
「登録ですねわかりました、こちらに必要事項を書いてください、書けなければ代筆いたします、それと国民証明書の提出をお願いします」
「国民証明書って?」
「この国の国民であるという証明書です、みなさん生まれたときにご両親のどちらかのサインと町長のサインの入った書類を発行してもらいます。それには生年月日と性別、生まれた人の名前が書かれています」
「ええ~そんなものが必要だなんて知らなかった、、あることすら知らなかった、、」
「よくあります、一度きりのことなのでみなさん忘れてしまうことが多いですね、でも必ず書かれるはずなのでどこかにしまってあるはずですよ」
「そうなのか、、でもそれならそれさえあれば別にギルドカードなんてなくても町への行き来はできるんじゃないの?」
「それが、ずいぶん前の話になるのですが町長と結託して証明書を大量に偽造されたことがありまして、、当時はおっしゃるようにそれがあればどこにも行けましたから、外から入ってくるならず者に高値で売れたらしいです、、なにせ町長印には特別な魔法が付与されていまして偽造ができないようになっておりましたので」
「でも町長が偽造したなら本物ができるね、、」
「はい、ですのでそれ以降は4大ギルドである冒険者ギルト、商業ギルド、生産ギルド、農業ギルドが協力して現在のギルドカードが発行されるようになったのです」
「そうなんですか、、、しかしまいったな、、だったら取りに戻らないと、、」
「ギルドカードは発行だけならできますよ」
「え?どういうこと?」
「外国人の主に労働者のためのギルドカードになりますが、発行できます、ただし行動制限がかかります」
「どんな制限?」
「まず皇都エルバレスには入れません、それから3か所の港町ギルタン、クローネ、そしてここフンザにも入れません」
「ええ~~今ここにいるんですが、、、」
「はい、今はいられますがここを出たら二度とここには入れません、それからEランク以上の宿にも、、」
「わかりました取りに戻ります、、」
「そうしてください」
うう~~まいった、、いきなりトラブル発生じゃん、、
しかも証明書を見せると身分がばれちゃうし、どうしよう、、
「よう坊主」
「は、はい?」
「ギルドカードが手に入らねえのか?」
「そうなんです、証明書なんて知らなくて、、」
「あるぜ、、いい方法が、、その証明書用意してやるよ」
「本当ですか?でもそれって偽造ってことですよね?、、」
「まあそうだが、、この国はいろいろ問題があってな、ま、とにかく用意はできるがどうする?お前もその年で働かねえとダメなんだろうが、、」
「それはそうですが、どうすればいいのですか?」
「なあに大したことはしなくていい、お前がこれから金を稼いで少しでも余裕ができたらこの街でもどこの町でもどこでもいい、その町の孤児院にいくらでもいいから寄付してやってくれ、それだけでいい」
??ぼったくりの悪い人かと思ったけどちがうの?
「すいません、とてもありがたいんですが話がうますぎて、、、もう少し話を聞かせてくれませんか?」
「お前朝飯食ったか?」
「いえ、ギルド登録してから食べようかと、、」
「よし決まった、飯食いに行くぞ、ついて来い」
「さて何が聞きたい?何から話せばいいんだ?」
「いらっしゃいゴンズ、今日は朝から飲んでるんじゃないよね?」
「いよおフレーヌどうだい元気か?相変わらずいいケツしてるなあおい」ポンッ
「やめな!お金取るよ!!あらまあこちらはかわいい坊やだこと、、」
「ははは、、」
「変なことすんなよ、おこちゃまなんだから、、」
「あんたも変なこと教えるんじゃないよ、2人とも朝のおすすめ定食でいいかい?」
「ああそれでいい、おまえもそれでいいな?」
「はい」
「それで何が聞きたい?」
「えっと、まずなんで助けてくれるんですか?」
「それはお前がまだこの国のことを知らないから、、、ってことだな」
「は、確かに私は生まれも育ちもここですが知らないことだらけみたいですね、、」
「じゃあ一から話すぜ」
「お願いします」
「まず、この国の名前は?」
「アトラン皇国」
「じゃあこの街の領主は?」
「ジュグノー・サングリフォン・アダルウォルフ?」
「そう、公爵だ、よく知ってるなフルネームなんて俺も知らねー」
「ははは、、」
「さてこの国はアトラン皇王と3公つまり3つの港町を治めているジュグノー、ユーハン、ラーシュの4人で1帝3公(4帝ともいわれる)で治められていると言われている」
「はあ、、」
父上はそんなすごい人だったのか、、知らなかった
「そしてこの国は平等な国として有名である、、、しかし実態は、、」
「え?違うのですか?みんな同じかと、、僕の周りでも時々そういう話は聞くけど大体みんな同じなのかなと、、」
「まあな、俺たちの周りはみんな貧乏だし同じようなものだからわからなかったんだろうが、実際は差別がある、それも随分と酷いものがな、、」
「そうなんですか、、で、、それとゴンズさんがどんなふうに関係があるのですか?」
「ああ、それだがな、お前のように証明書のことを知らずにギルドに入ろうとする子供は結構多くてな、ギルドもそれを推奨していることだしな、、」
「へえ、それで偽の証明書で適当に誰かに里親になってもらうってことか、、」
「ははは、いやな言い方をするなあ、、」
「でもそういう事でしょ?」
「ああ、そういうことだ、」
「でも領主様のサインはどうするのですか?」
「それは現在は領主のサインではなくて町長のサインでいいことになった。領主の仕事が多すぎるという理由でな」
「でもこんな詐欺みたいなことに手を貸してくれる町長なんているのですか?」
「それは大丈夫だ、多くの町は貴族どもが町長になっているから無理だけど平民が町長をやっている街もいくつかあるんだ、そこの町長に協力してもらっている、それだけ不満に思っている平民は多いと言う事だ」
「、、、そういうことですか、では早くあなたの子供にしてください」
「そう急ぐな、それに俺はもう子供がいっぱいだ。これ以上子供が増えるとさすがに貴族に怪しまれる、、」
「じゃあどうするんですか?」
「ほかのやつになってもらう、飯食ったらそいつに会ってもらうぞ」
えらいことになったな、、、この人もまだうさん臭くて信用できないし、これから会う人なんかもっと信用できない、、でもそうしないとカードはもらえないし、、、えーいもう自分で判断しなくちゃこれから先こんなことはいくらでもあるんだ、腹をくくれエリアス!
「はいお待ち、おいしいよゆっくり食べな」
「はい、いただきます」
「おう、食え食え」
~~~~~~~~~~~~~~~
「そろそろ行こうか、、」
「はい」
「ところで名前は?俺はゴンズだ」
「エリアスです」
「エリアス、、そのあとは?」
「ありません、エリアスだけです」
「そうか、、着いたぞ、ちょっとここで待ってろ、」
、、、、、「おい、今からこの人がお前のお父さんだ」
「え?、、、」
「!!、、、」
「なんだなんだ知り合いか?」
「いえ、、、騎士様って貴族様なんじゃ、、、」
まじか!!、、、、、ヤバイヤバイ、、、、、まずいことになった、、
「ああ、こいつは一応貴族ではあるが領地も持たないし代々続いているわけでもない、一代限りの貧乏貴族さ俺たちと変わらん」
「ゴンズ!ちょっとこっち来い!!」
「なんだよ!」
マズイマズイ、、
「ゴンズ、どこで拾ってきた?」
「なんだよ、いつものパターンさ。冒険者ギルドでいつもの困ったちゃんを連れてきただけだ、、」
「ちゃんといろいろな話はしたんだな」
「したよ、全部理解してたよ!なんだよ急に!」
「いやずいぶん若いから変に思っただけだ、、ちゃんと話をしたんならそれでいい、、話を進めてくれ」
「、、ったく、、なんだよ急に、、それよりエリアス、こいつがお前の父親だ、もう会うこともないだろうがな、、」
「よ、、よろしく、、お願いします、、」
「ああ、よろしく」
「なんだよ、名前くらい教えてやれよ」
「、、、ヴォルスだ、、」
「はい」
マズイマズイ、、、どうしよう、、??
でもぼくよりヴォルスのほうがマズいんじゃない?
だって領主の父上に反対してるってことだよね?
「ちょっとこっちに来なさい」
「ゴンズ証明書をくれ」
「どうするんだ?」
「俺からも話して納得したら書いてやる、おまえはもういい、俺に任せろ」
「わかった、エリアス怒らすなよ、書いてもらえなくなるから、、、じゃあな、」
「私の家に案内する、ついてきなさい」
「後で結果教えてくれよ」
「わかった」
「さあ、入って」
「失礼します、」
「エリアスどうして、、」
「いやああんな書類が必要なんて知らなくて、ギルドに登録できなくて、そしたらゴンズさんに会って色々助けてもらうことになったんです」
「しかし、驚いた、よりによって領主の息子を連れてくるなんて、、」
「僕もびっくりですよまさかヴォルスさんが僕の父親なんて、、」
「、、、」
「俺は公爵、、君の父上が嫌いなんじゃない、この国の表と裏の差が、、その大きすぎる差が嫌なんだ、、」
「話せば長くなる、、詳しい話はそのうちすることにして、、おれは俺の正しいと思った道を行く。お前は自分の信じた道を行け。そのために俺や俺の仲間が邪魔であれば排除せよ。俺の邪魔をするならお前を排除する。以上だ、ところで証明書は必要か?」
「、、、」
「、、、」
「、、、はい必要です」
「その意味は分かってるな?」
「はい、、、でも表向きは身分を知られずにギルドカードが欲しかったと言う事にしてください。」
「もちろんだ。今のタイミングでこのようなことが知られたら俺たちは簡単に潰される、、、」
「それから私は今は父上を信じています、ただそれを確かめるための今回の一人旅でもあります」
「わかった。お前も思う所があったんだろうな、、結果が俺たちと同じであることを祈るよ」
「では書類を書いてください、お父さん、、」
「バ、バカヤロウ、、俺はまだ独身だ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて冒険者ギルドで仕切り直しだ
「おねえさん、登録お願いします」
「おかえりなさい、では改めてこちらの書類、、えっと字は大丈夫ですか?なんなら代筆しますけど、、」
「大丈夫です、、それとこれが書類ね」
「はい確認します、、問題ないですね」
「えっと、エリアス様、7歳、男、間違いないですね?」
「はい、間違いありません」
「では登録します、」
「システムを説明しますね、まず、ランクは15歳以上でFランクからスタートです、彼らをランカーと言います。これがF~SSまであります。」
「僕は7歳なんですが、、、」
「はい、あなたたちはマイナーと言います。5歳Pランクから始まり14歳でGランクまであります」
「いっぱいあるんだね、、」
「それには理由がありまして、この国は貧富の差が、、、失礼しました。若いころから働きたいという勤勉な方が多くて私たち4大ギルドも彼らに少しでもいい仕事を斡旋して勤労意欲を盛り上げて生活の向上を図っていきたいと早いうちから働けるようにしたのです」
「ってことは僕はNランク?」
「はい7歳ですのでNランクですね」
「わかりました」
「はい出来上がりました、一応確認だけお願いします、それからなくして再発行になると金貨1枚いただきます。」
「たかい、、」
「管理能力のない者という評価です」
「それからマイナーはランク落ちはありませんが仕事をこなさない人は何年たってもランクは上がりません、それとマイナーの仕事はこちらの掲示板になりますのでお間違えなく」
「ありがとう、これで街を出られるし入れるんだね」
「はい、マイナーにそんな街を行き来する仕事なんてありませんがね」
「はーい」
「がんばってね」
「あ、薬草取ならいつでも受け付けていますのでお気軽にどうぞ」
「ありがとう、じゃあね~」
さて、やっと出かけられるようになった、、だいぶ時間かかっちゃった、、よし行くぞ~
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