僕は異世界人?

じいさん

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お披露目会

僕は異世界人?19

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そしてお披露目会当日、、、、、
「エリアス様夕食の時間です」
「は~い」
「父上、先ほど帰ってきました」
「うむ、皇都はどうだった?」
「とても大きくてきれいな街でした」
「そうか、今度行くときは皇王と会う事になるだろうから今度のお披露目会はしっかり頑張ってもらわんとな、、」
「はい」
「大丈夫ですよ、あなた」
「はは、そうだな、お前が付いているからな、、」
「ところでノア、毎日楽しくやってる?」
「うん、とっても楽しいよ、この間みんなで裏山に行ったんだけどみんな体力なくて僕が一番元気だった」
「ノアは体力だけはすごいもんね」
「兄さん、剣術ならいつでも相手になるよ」
「ごめんなさい、参りました」
「なんだ、やる前から負けを認めるなんてカッコ悪いよ、、」
「痛いの嫌だからなあ、、」
「そんなことを言ってるとそのうち僕が次の領主になっちゃうよ?」
「はは、がんばって」
「なんだ、、なんかつまんないなあ」
「座学も頑張らないとダメだよ」
「大丈夫、その分剣術で強くなるから」
「体だけじゃなくて頭も使えるようにならないと、、、」
「いいの!座学は嫌いだから剣術が強くなればいいの」
「、、、、、」
「ノアよ剣術が強くなるのと同じくらい頭も使えるようになれ」
「は~~い」
元気なのはいいんだけどなあ、、、
~~~~~~~~~~~~~
「おはようございます」
「おはようございます、エリアス」
「ブリジットさんは?」
「朝一番でダンジョンの月末の処理をしてからこちらに来るそうです」
「へえ、ブリジットさん、ちゃんと働いてるんだあ、、」
「一人だから大変みたいですよ」
「大丈夫ですよ、あの人体力バカですから、、」
「あんだって?!鼻の穴に木の枝突っ込んでガタガタ言わしたろか!」
「うっ!!痛そう、、、あ、、ブリジットさん、、、」
「何が、あ!、、だ、人がいないと思って言いたい放題言いやがって、、」
「いや、その、、」
「まあいい、手伝わないのはいいけど、邪魔はすんな」
「は~い」
今日はすぐに戻らないと、、明後日のお披露目会の打ち合わせだって母上が言ってたな、、、
「エリアス~」
「あれ?カンナ、今日は暇そうだね?」
「今からキャルちゃんとお買い物」
「へえ、仲良くしてるんだ」
「うん、年の近い女の子はキャルちゃんしかいないから仲いいよ」
「そっかあ、仲良くしててよかった」
「最近エリアスの顔見なかったけど何してたの?」
「えっとね、皇都に言ってたんだ、コウたちの護衛で、、」
「わあ、いいなあ皇都行ってみたいなあ、、ねえねえ皇都ってどんなところ?」
「すっごい大きくてすっごいきれいなな街、、真ん中におっきなお城があるんだ」
「へえ~いろんなお店があるんだろうなあ~、行ってみたいなあ」
「10歳になったら皇都の学校に行くじゃん」
「うん、、そうなんだけど、、私もしかしたら学校行かないかも、、」
「え?どうして?」
「私、新しいお店が持ちたいって言ってたじゃん、」
「うん」
「それって学校行かなくても出来そうなんだよね、学校行く代わりにその間働けばお金溜まるのは早いから」
「うんまあ、お金は早く貯まるだろうね、、でもいろんな知識は学校に行かないと教えてもらえないよ?」
「うん、それはわかってるんだけど私大金持ちになりたいわけじゃないんだ」
「うん、」
「父さん母さんみたいに仲良く暮らせる家庭を作りたいんだお店をやりながらね」
「へえ、ちゃんと考えててビックリした」
「そんなことをキャルとよく話してるんだ」
「そうなんだ、、僕なんか何にも考えてないや、、」
「キャルはいい鍛冶師になるのが夢なんだって、お父さんに弟子入りするんだって、、エリアスはやりたいこととかないの?」
「う~ん考えたことなかった、、」
「もう、ケンもコウもちゃんと考えてるよ、コウなんて一人前の行商人みたいな顔してる、、学校は行かないってさ」
「そうだね、一緒に皇都まで行ったけどお父さんといいコンビだった、、」
「じゃあ私行くね」
「うん、気を付けてね」
、、、何も考えてない、、、みんなすごいな、、僕は毎日が楽しいだけで満足なんだけど、、、そうはいかないんだよね、、
正直ずっとこのままがいいんだけど、領主になんかなりたくないし、、でもそうはいかないんだよね、、
どうしよう、、やりたいこと?、、何だろう、、
なんか焦っちゃう、、みんな色々考えてそっちに向かって行っちゃうんだね、、僕はどうしたいんだろう、、何したいんだろう、、そういえばノアだって僕の代わりに領主になるって言ってたな、、ノアでさえ考えてるのに僕は何にも考えてないや、、
、、、、、、、どうしよう、、、
「おかえりなさいませエリアス様」
「ただいま」
「奥様がお待ちになっておられます」
「は~い」
、、、、、
「母上、帰りました」
「おかえり、一度これを着てみて、もしおかしなところがあったらすぐに直してもらわないと、、」
「うわっ派手ですね、、」
「何言ってるの、主役はこのくらいでいいのよ、もっと派手にしたいくらいよ」
「それからこれ、、、来ていただく方々の名簿、、ちゃんと覚えてね、紹介はあの人がしてくれるから」
「わかりました」
「それからあなたの自己紹介の言葉は出来たの?」
「それがまだでして、、、」
「まあ、すぐに書きなさい、修正もしないとだし、覚えないといけないから、すぐにやりなさい」
「はい」
まいったな、、、今日は徹夜かな、、
~~~~~~~~~~~~~~~
ふぅ、やっとできた、、もう明るくなってきた、、
どうしよう、、どうしたい?、、、
でも急になんてそんなの出るわけないし、、
何がしたいんだろう、、
「ヤト、召喚」
「、、、なんだ忙しいのに、、」
「ヤトって忙しいの?」
「我は眷属だ、主に使えるのが我が務め、暇なわけがない」
「ねえヤト、これから僕は何をしたらいいんだろう?」
「知りたいのか?」
「え?教えてくれるの?」
「もちろんだ」
「本当?教えて!」
「いいだろう、、まずは修行して力をつけて主に仇為すもの、意にそぐわぬ輩どもを成敗し、、、、」
「ちょっちょっと待って、、何それ?」
「お前の生き方を教えている」
「それってヤトのやりたいことじゃん、、」
「そうだが、、」
「そうじゃなくて僕のやること、どうやって生きて行ったらいいのかを教えてって言ってるの!」
「それをお前は人に聞くのであろう?」
「え?」
「ならばお前は人に教えてもらった生き方をするのであろう?、それならば我は我の都合のいい生き方をお前にさせるのが当たり前ではないのか?、、、お前の言っていることはお前の人生を人にくれてやるという事なのだぞ?、、、お前はバカではないのだからわかって言っているのであろう?」
そんな、、、そんな大げさなつもりで聞いたんじゃなくて、参考程度に聞きたいなって思っただけじゃん、、、
、、、エリアスよ、大事なことは自分で考えよ、色々な事柄を見たり、経験したり、思いがけず他の人の考えが耳に入ったりすることもあるだろう、それは参考になるかもしれないが大事なことは自分で考えよ、人に聞けばその言葉はその人の為の考え方でしかない、それに影響されて生き方を変えてしまったらそれはお前の生き方とは言えない、もしそれが間違っていたりうまくいかなかったりしたら必ずその人の所為にするだろう、自分で考えよ、そしてその答えに責任を持て、、、悩め、、良い事だ、、
「エリアスよ、我は忙しいのだが、、、まだ何かあるのか?」
「ないよ、、、ケチ、、」
「ではな、、」
なんだよ、、何にも教えてくれないじゃん、、意地の悪い事ばっかり言って、、いやなヤツ、、、
あ~どうしようっかなあ、、
コンコン、、、、、
「エリアス様起きていらっしゃいますか?」
「あ、ああ、、エマ、、うん大丈夫だよ入って、、」
「おはとうございます、寝てないのですか?」
「うん、やらなきゃならないことを後回しにしちゃって、、、」
「それは、、自業自得ですね」
「朝ごはんの前に風呂入って来る」
「まだお湯を張っておりませんが、、」
「大丈夫、頭を覚ますだけだから水浴びするよ」
「わかりました」
お披露目会当日、、、、、、、、、、、、、
「おはようございます」
「おはよう、今日は大丈夫か?」
「はい、」
「招待客には私が間に入るから心配ない」
「そうそう、あなたはドンと構えてたらいいのよ」
「兄さん、僕も楽しみにしてるよ~」
「もうここまで来たらじたばたしても始まらないので腹くくりました」
「それでいい、今日は10時くらいから始まるからな、夕食が7時くらいまでかかるから休める時に休めばいい」
「そうします」
「遠くから来る客はここに泊まるからそのつもりでな」
「エリアスお客様が来たら教えるからそれまでは部屋で休んでたらいいわ」
「はい」
ほんとにちょっと寝よう、、、
、、、、、、、、、、、、寝れない、、
もう寝るのやめた、、起きてよっと
僕は何をすればいいんだろう、、何がしたいんだろう、、、
「エリアス様、お客様が来られはじめました」
「わかった、すぐに行くよ」
「父上、そろそろですね」
「ああ、ここで皆さんをお迎えするから一緒に立っているぞ」
「はい」
「おお、これは伯爵、遠いところをわざわざありがとうございます、さあこちらの会場でおくつろぎください。」
「本日はご招待にあずかり誠にありがとうございます、ご子息もご立派になられて父親冥利に尽きますな」
「いえいえまだまだ右も左もわからぬ若輩者、、どうかご指導のほど、これからよろしくお願いします」
「わたしがどれ程のお役に立てるかわかりませんが出来り限りの事をさせていただきます」
「ありがとうございます、、ささ、どうぞこちらへ」
「今の調子でいい、しばらく続くが笑顔を忘れずに対応してくれ」
「大変だ、、、」
「これも仕事のうちだ」
どのくらい続くんだろな、、、
「兄さん、調子はどお?」
「ノアか、、お前もそのうちやるんだからな、」
「僕は大丈夫、緊張なんかしないもん」
「はは、そうだな」
「ノア、後ろに下がっていろ、お前は今日はただのエキストラだ」
「は~い」
「皇太子殿下御一行様お見えになりました」
「エリアス、外で待つぞ、ノアも来い」
「はい」
「ようこそおいでくださいました、皆様におかれましてはご機嫌麗しゅう存じ上げます」
「ジュグノーよ堅苦しい挨拶は抜きでよい、今日は我々はご子息殿の引き立て役だ、あごで使ってよいぞ、」
「そんな、滅相もない、ご冗談が過ぎます殿下、、」
「ははは、よいよい、して今日の主役は?」
「エリアス・アダルウォルフと申します、皆様お見知りおきのほど、よろしくお願い申し上げます」
「堅苦しい挨拶はなしだと言ったろうに、、、」
「は、申し訳ありません」
「、、、まあよい、、今日はせいぜい我々を引き立て役でこき使ってくれ、、」
「は、、あの、、、その、、、」
「なんだ?遠慮せずに話せ」
「はい、、あの、、恐れ多くて、、何と答えたらよいのか、、、」
「お前、今年8歳になったと聞く、我が8歳のころは周りの事なんか気にもしてなかったぞ、お前もそうすればよい」
「そんな、、、立っているところが全然違います、、、」
「まあよい、今日は時間がたっぷりある、じっくり話すとしようか」
「はい」
まじか、、、後で行かなくちゃならないの?、、それとも呼ばれるの?、、どうしよう、、、
「エリアス、部屋までご案内せよ」
「へ?、、は、、はい」
「ははは、そう緊張するな、見ろ、みんなに笑われてるぞ?」
「し、失礼しました、こちらへどうぞ」
「フフフ、面白い人」、「変なの~」、「気にしないでいいよ、兄上はいつもああやって人をからかうんだ」
「は、はひ、、、」
「しばらくの間こちらでおくつろぎ下さい、、、では、失礼いたします」
「おいおい、行ってしまうのか?我々を置いて、、」
「いえ、、あの、、まだお客様を、、」
「ジュグノーがエリアスに案内を頼んだ意味は分からぬか?」
「、、、、、」
「お前は面倒な相手を押し付けられたんだよ、そのくらい気づかなくてどうする、、、諦めろ」
聞いてないよ~、、こうなりゃヤケだ、、どうなっても知らないよ、、、
「わかりました、こうなりゃ好きにしてください」
「ははは!、こりゃ面白い!良いぞその調子で話をしよう」
「その代わりもし言葉使いに失礼なところがあっても許してください」
「我々はそんなことは気にしないよ、何ならタメ口でもいいよ」
「タメ口って何ですか?」
「皇族のみで使われる俗語だ、、、うそだよ、友達同士の話し方だよ、、、まだ友達じゃないからダメか?」
「め、滅相もない、、」
「いいんだな?なら今からはそういう事だ」
「あ~肩凝った~疲れた~お腹すいた~」
「へ?皆さん普段はこんな感じで?、、、」
「そうだよ、公の場以外はいつもそうだよ、父上母上はさすがに敬語で話すけどね、兄弟はいつもこんな感じ」
「なんだ、緊張して損した、、」
「だから気を使わなくていいって言ったのに」
≪クリス、忙しいとこゴメンだけど、エマでいいからお茶とお菓子を殿下の部屋に持ってきて、ちょっと多めに≫
≪かしこまりました、エリアス様もご一緒ですか?≫
≪うん、残念ながらね≫
≪ではすぐに持って行かせます≫
≪ありがとう≫
「では改めて自己紹介しようか、、、我はマティアス、マティアス・アトランだ、何を隠そうこの国の第一王子であり皇太子でもある、16歳だ」
「兄さんはいつもおんなじセリフだね、もう飽きたよ」
「私はイングリット、第一王女よ、14歳よ」
「僕はルーカス、次男だよ、12歳」
「は~いボクはルナ、良い名前でしょ、エリアスと同じ8歳よ」
「完全に名前負けしてるよな、、ルナは半分男だもんね」
「ふんっ!いいんだもんね、大きくなったらボクは世界中の遺跡を見て回るんだ」
「えっと、、僕はエリアス・アダルウォルフです8歳になったところです」
コンコン、、、、、
「いいよ、入って」
「簡単なものですがお持ちいたしました」
「やった~お菓子だ~、、、あ!ウサ耳だあ~」
「兎人族か、、」
「いいなあ、かわいいなあ、うちで働かない?ここよりずっとお給料良いよ?」
「いえ、、そんな、、」
「もう、そういう事は言わないでください、エマが困っています」
「エマって言うのね、よし私が時々来るからその時はエマを専属にしてね」
「皇都からここまで一週間かかるけど?、、、」
「あ、、そうだった、、、」
「ありがとうエマ、他の所手伝ってきて」
「はい」
「あ~あ、、行っちゃった、、」
「ところでエリアスは魔法がすごいらしいね」
「そんな、、大したことないですよ」
「へえ、そうなんだ、ねえ、どんなの出来るの?」
「まあ、ヒールとか、」
「あ!ヒールなら私も出来る~」
「あと念話とか、、」
「念話なら僕たちみんなできるよ、、やってみよっか?」
「ちょ、ちょっと待ってうちの使用人の中には念話の出来る人が何人かいるので聞こえちゃいます」
「大丈夫だよ、念話なんてこの部屋の中くらいの距離しか届かないよ」
「え?」
「え?」
「違うの?」
「違います、魔法は訓練すればどんどん強くなっていきます、限界はあるようですが、、」
「え?そうなの?、、僕たちでも?」
「もちろんです」
「じゃあエリアスはどこまで届くんだ?」
「今は隣町のガルアまでなら届きます」
「まさか、、、」
「冗談だよね?」
「いえ、それに念話は相手を限定して届けることも出来ますよ」
「、、、うそ、、、」
「やってみましょうか?」
「うん」
「では」
≪念話が聞こえた人だけ手を挙げてください≫
「はい」
「??兄さんどうしたの?」
「みんなは聞こえなかったのか?」
「何も、、、」
「ねえ、何て言ったの?」
「念話が聞こえたら返事をしろって」
「そんな偉そうに言ってません」
「ほんとに聞こえたの?」
「ああ、どうやら本当みたいだな、、」
「みんなにもできますよ、」
「ほんとに?」
「はい、それにみんなは魔法の才能が強くあるみたいです」
「、、、よし、、」
「このことは我々だけの話で他の者には秘密にしておこう」
「???なぜです?」
「ん、まあ、あれだ、我々の立場は難しくてな、他の者のように簡単ではないのだよ」
「4人共ですか?」
「そう、残念ながら、、我ながら済まないと思ってる」
「そんなことない」、「気にすることないよ」、「お兄様の所為じゃないし」
「でもな、我がもっと強ければみんなを変な騒動に巻き込ませることも、、、」
なんか、複雑な事情があるかなあ、、、聞けないよなあ、、
「なあエリアス、時々皇都に来てはもらえないだろうか?、、我らに魔法を教えてもらいたいのだ」
「毎日はちょっと、、、」
「それはわかっておる、皇都までは遠いからな、、」
「ああ、それは大丈夫なのですが、、」
「??何が大丈夫だって?」
「距離は問題ないと、、ただ私もやることがあって毎日伺うわけにはいかなくて、、」
「言ってる意味がよく分からんが、、」
コンコン、、、、
「どうぞ」
「皆様お揃いになりました」
「わかったよ、今行く」
「エマ~お耳触らせて~」
「キャッ」
「ルナ、いい加減にしなさい」
「我らも行こうか、この話はあとだな、、」
「はい」
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