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プロローグ
9 夜空の下で夕飯
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「さて、そろそろ日が落ちてくるな」
地平線の果ての夕日は、既に頭の先っちょしか残っていなかった。
空気もひんやりと肌寒い程の冷たさになってくる。
既に夜空になり始めた上空には、満天の星々と、目で見える程の大きさの渦巻き型の銀河が何個も浮かんでいた。
「凄い星空だな……」
吾郎は思わず星空に見入ってしまう。
「おっと、見入っている場合じゃない」
吾郎は慌ててネット通販に検索をかけると、お目当ての品をまずは購入する。
・LEDランタン 1500金貨
「まずは手軽な明かりを、と」
早速、購入すると丸机の上にLEDランタンが現れる。
吾郎は箱から取り出すと電池を入れてスイッチをいれた。
「うん、いい感じだな」
火のような温かい暖色系の明かりが灯り、丸机の上をぼんやりと照らしだす。
吾郎は次いで、「強化鍛冶師(インフレスト)」の力でLEDランタンを強化し始めた。
「強度、耐久性、電池容量の増加、超省エネ化による持続力の向上……と。これで、ほぼ無限に使えそうだな」
吾郎は通販ウインドウに視線を戻すと、買い物を続ける。
「さて、お次は晩飯晩飯と」
吾郎は鼻歌交じりで通販ウインドウを動かしていく。
「何か温かい物を食べたいな」
吾郎は今後の事を考えて、最低限の調理器具だけは揃えていく事にした。
・カセットコンロ 2500金貨
・カセットガス3本組 1000金貨
・片手鍋 1000金貨
「少し出費が痛いが、今後の必需品だから諦めよう」
購入すると丸机の上に一式が転送されてくる。
「きたきた」
吾郎はカセットコンロにカセットガスをセットしてから強化を始める。
本体強度、耐久性、火力増加、超省エネ化、ガスボンベの容量増加など、とにかく一度購入してしまえば二度と壊れず、更には燃料切れも起こさないよう、都合の良いように魔改造していった。
吾郎は次いで、食料品をコンビニデリバリーから購入する。
・ペットボトル天然水2L 100金貨
・カップ式ヌードル しょうゆ味 150金貨
・割り箸 500金貨
(国産間伐材使用、50膳)
吾郎は転送されてきた水を片手鍋に入れて火にかけると、カップ式ヌードルの袋を破って蓋を開ける。
「しばらくは、手軽かつ安いインスタントで我慢するしかないな」
吾郎は割り箸を一本取り出して匂いを嗅ぐ。
「へー、国産だからか良い木の香りがするな」
カセットコンロの火力を強化してあるおかげで、片手鍋の水がもう沸騰し始めていた。
「おっと、早いな」
吾郎はカセットコンロの火を消すと、鍋のお湯をカップラーメンに注ぎ入れてから蓋を閉じる。
「さて、三分と」
吾郎は星空を見上げながらポカンと口を開けた。
「……いやー、しかし、思えば遠くへ来たものだな」
流れ星が次々と、綺麗に輝きながら空を駆け落ちていく。
「とりあえず、生活を安定させないとな」
カップ式ヌードルから食欲をそそる香りが漂ってくる。
「うん、そろそろか」
吾郎は割り箸を軽く真一文字に咥えながら、カップ式ヌードルのフタを外す。
「うまそうだ」
吾郎は湯気を上げている出来たてのカップ式ヌードルを掴んで強化を施す。
「チートで魔力を使っているから腹がへりまくりなんだよな。エネルギー補給の為には、これっぽっちでは全く足りそうもない」
吾郎は強化でカップ式ヌードルを3倍程度に巨大化させた。
「はは、こりゃ凄い。カップは当然、中身の麺の太さもデカくなったし謎肉やエビなんかもデカくなった」
吾郎は口に咥えたままの割り箸を指で摘んで引き割り、麺をすくい上げて息を吹きかけると、湯気が満天の星の夜空に流れて消えていく。
吾郎は勢い良く「カップ式ヌードル3.0倍」をズバズバと食べ始めた。
「おー! うまい! 食べ応えが半端ないな!」
吾郎は四角い謎肉を「むちむち」と頬張りながら、麺をすすりすすり、スープを飲み、また麺をすする。
あっという間に、巨大カップ式ヌードルの中身が減っていく。
「強化だけではなくネット通販もチートだから、実は通販をするだけでも魔力(カロリー)は消費してしまうんだよな。腹が減るわけだ」
吾郎はまるで飲み物でも飲むかのように、麺を胃に流し込んでいくのだが、その顔は少し冴えなかった。
「……なるほど。カロリーという名の魔力が減っている時は、魔力変換回路の活動が活発になって、消化吸収力が高まるみたいだな。なにせ、これだけの麺をかき込んでいるのに胃袋の膨満感がほとんどない」
吾郎は次いで「ズバババ」と麺をすすり上げる。
「まあ、食ったしりから消化されて膨満感の苦しみが無いというのは、魔力回復時に食べ過ぎで苦しまないで済むから安心ではある」
巨大カップ式ヌードルは既に底が見え始めていた。
元の世界にいた時の吾郎ならば、このような巨大カップ式ヌードルなど、とても食べきれない量であったが、今や吾郎の体は魔力をカロリーで代用する為の魔力変換回路のせいで、なかなかの大食い体質へと変化してしまっていたのだった。
地平線の果ての夕日は、既に頭の先っちょしか残っていなかった。
空気もひんやりと肌寒い程の冷たさになってくる。
既に夜空になり始めた上空には、満天の星々と、目で見える程の大きさの渦巻き型の銀河が何個も浮かんでいた。
「凄い星空だな……」
吾郎は思わず星空に見入ってしまう。
「おっと、見入っている場合じゃない」
吾郎は慌ててネット通販に検索をかけると、お目当ての品をまずは購入する。
・LEDランタン 1500金貨
「まずは手軽な明かりを、と」
早速、購入すると丸机の上にLEDランタンが現れる。
吾郎は箱から取り出すと電池を入れてスイッチをいれた。
「うん、いい感じだな」
火のような温かい暖色系の明かりが灯り、丸机の上をぼんやりと照らしだす。
吾郎は次いで、「強化鍛冶師(インフレスト)」の力でLEDランタンを強化し始めた。
「強度、耐久性、電池容量の増加、超省エネ化による持続力の向上……と。これで、ほぼ無限に使えそうだな」
吾郎は通販ウインドウに視線を戻すと、買い物を続ける。
「さて、お次は晩飯晩飯と」
吾郎は鼻歌交じりで通販ウインドウを動かしていく。
「何か温かい物を食べたいな」
吾郎は今後の事を考えて、最低限の調理器具だけは揃えていく事にした。
・カセットコンロ 2500金貨
・カセットガス3本組 1000金貨
・片手鍋 1000金貨
「少し出費が痛いが、今後の必需品だから諦めよう」
購入すると丸机の上に一式が転送されてくる。
「きたきた」
吾郎はカセットコンロにカセットガスをセットしてから強化を始める。
本体強度、耐久性、火力増加、超省エネ化、ガスボンベの容量増加など、とにかく一度購入してしまえば二度と壊れず、更には燃料切れも起こさないよう、都合の良いように魔改造していった。
吾郎は次いで、食料品をコンビニデリバリーから購入する。
・ペットボトル天然水2L 100金貨
・カップ式ヌードル しょうゆ味 150金貨
・割り箸 500金貨
(国産間伐材使用、50膳)
吾郎は転送されてきた水を片手鍋に入れて火にかけると、カップ式ヌードルの袋を破って蓋を開ける。
「しばらくは、手軽かつ安いインスタントで我慢するしかないな」
吾郎は割り箸を一本取り出して匂いを嗅ぐ。
「へー、国産だからか良い木の香りがするな」
カセットコンロの火力を強化してあるおかげで、片手鍋の水がもう沸騰し始めていた。
「おっと、早いな」
吾郎はカセットコンロの火を消すと、鍋のお湯をカップラーメンに注ぎ入れてから蓋を閉じる。
「さて、三分と」
吾郎は星空を見上げながらポカンと口を開けた。
「……いやー、しかし、思えば遠くへ来たものだな」
流れ星が次々と、綺麗に輝きながら空を駆け落ちていく。
「とりあえず、生活を安定させないとな」
カップ式ヌードルから食欲をそそる香りが漂ってくる。
「うん、そろそろか」
吾郎は割り箸を軽く真一文字に咥えながら、カップ式ヌードルのフタを外す。
「うまそうだ」
吾郎は湯気を上げている出来たてのカップ式ヌードルを掴んで強化を施す。
「チートで魔力を使っているから腹がへりまくりなんだよな。エネルギー補給の為には、これっぽっちでは全く足りそうもない」
吾郎は強化でカップ式ヌードルを3倍程度に巨大化させた。
「はは、こりゃ凄い。カップは当然、中身の麺の太さもデカくなったし謎肉やエビなんかもデカくなった」
吾郎は口に咥えたままの割り箸を指で摘んで引き割り、麺をすくい上げて息を吹きかけると、湯気が満天の星の夜空に流れて消えていく。
吾郎は勢い良く「カップ式ヌードル3.0倍」をズバズバと食べ始めた。
「おー! うまい! 食べ応えが半端ないな!」
吾郎は四角い謎肉を「むちむち」と頬張りながら、麺をすすりすすり、スープを飲み、また麺をすする。
あっという間に、巨大カップ式ヌードルの中身が減っていく。
「強化だけではなくネット通販もチートだから、実は通販をするだけでも魔力(カロリー)は消費してしまうんだよな。腹が減るわけだ」
吾郎はまるで飲み物でも飲むかのように、麺を胃に流し込んでいくのだが、その顔は少し冴えなかった。
「……なるほど。カロリーという名の魔力が減っている時は、魔力変換回路の活動が活発になって、消化吸収力が高まるみたいだな。なにせ、これだけの麺をかき込んでいるのに胃袋の膨満感がほとんどない」
吾郎は次いで「ズバババ」と麺をすすり上げる。
「まあ、食ったしりから消化されて膨満感の苦しみが無いというのは、魔力回復時に食べ過ぎで苦しまないで済むから安心ではある」
巨大カップ式ヌードルは既に底が見え始めていた。
元の世界にいた時の吾郎ならば、このような巨大カップ式ヌードルなど、とても食べきれない量であったが、今や吾郎の体は魔力をカロリーで代用する為の魔力変換回路のせいで、なかなかの大食い体質へと変化してしまっていたのだった。
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