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本編
12 ダークエルフ達の会議
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翌朝、窓から差し込む光で吾郎は目を覚ました。
「あら……いつのまにかぐっすりと寝てしまったみたいだな。今の時間は……」
ふと、元の世界で生活をしていた時の様に、枕元のデジタル時計を探すが、当たり前だがそんなものは無かった。
「あー……そっか、俺、異世界に来たんだったな。しかも、時計はまだ買ってないや。でも、ま、俺の体内時計から考えれば、たぶん朝方には違いないだろう」
吾郎は寝袋から起き上がると、その場で背伸びをする。
「んー……」
吾郎は寝起きが良い方なので、起きてすぐでも、それなりに動き出す事ができる体質だった。
吾郎はゆるゆるとした動作ながらも、ダンプポーチ、エアガン入りホルスターを装着して、ド派手ながらも渋い赤ワイン色のマントを羽織った。
「さて、得体の知れないダークエルフ達はどこかに去ってくれたりは……」
吾郎は開けっ放しだった突き上げ窓から、砦の下を覗き込む。
「……しないよな、やはりそう単純な話ではないか、やっぱり」
砦の下には昨晩と同じく、100人近くのダークエルフ美女軍団が、身を寄せあって固まっていた。
吾郎が窓から覗き込んでいる事に、ダークエルフ達は気がついていないみたいなので、太陽の明かりに照らされてより明確となったダークエルフ達の集団を、吾郎はあらためて観察してみることにした。
皆、かなり疲れているのか、寝転んだり、座り込んで俯いたりしている者が多い。
あらためてじっくり見てみても、やはり女性しかいない。
老いも若きも、という感じではなく、若い者から年増なお姉さんっぽいのまで、という感じである。
「(ま、ダークエルフの見た目と年齢がイコールかどうかは怪しいものだが。しかし、これで彼女達がただの旅行者集団という線は消えたわけか。陽の光の下で改めて確認してみても、やはり難民という線が強そうだな)」
その中で、数人のダークエルフ達が円を組んで真剣に立ち話をしていた。
「(今後についての相談かな)」
吾郎が会議をしているっぽいダークエルフ達を見つめていると、ふと、その中の一人が砦の窓に顔を向けてきた。
吾郎と視線があった瞬間、ダークエルフが何か化け物でも見るかのように驚愕の表情を浮かべたので、吾郎は思わず慌てて窓から体を隠した。
「おいおい……、驚きたいのはこっちなんだけれどもな」
吾郎を確認したダークエルフが、会議をしていた他の者に報告をしたのか、砦の下が少し騒がしくなり始めた。
砦の周りはただ広い荒野。
聞こえてくるのは時折、吹き抜ける風の音ぐらいである。
そんな静かな砦の下で、ダークエルフ達が少し熱のこもり始めた会議を再開したせいで、その声はさすがに吾郎の耳にも届き始めた。
「今、砦の住人を窓から見ましたが、どうやら人間の男性のようです」
「……本当か? 見間違いではないのか?」
「いえ、あれは確かに人間でした」
「昨夜は窓から強烈な光が差し向けられて、誰がおるのか判別できなかったが……、そうか、やはり人間殿か」
「ほらね。言ったでしょ。外の世界でこんな立派な砦に住んでいる者は、人間しかいないって」
ダークエルフ達の会議が吾郎の耳に届くと同時に、吾郎はダークエルフ達の言葉が理解できることに一人感心していた。
「(ほほう……、言葉の壁は無いみたいだな。それはそれで助かる)」
吾郎はその場で壁を背にしゃがみ込むと、昨夜のチョコナッツボールをつまみながら、情報収集の為に、しばらくダークエルフ達の会議に耳を澄ませる事にした。
「では、昨夜の時点で、私達を『ダークエルフ』と認識しておりながら、この砦の人間殿は、私達を『自らの物』として確保しなかったというわけか」
「……ええ、そういう事になりますね」
「私達は、もう本当に誰からも必要とされなくなったのですね」
「私達と関わってはならない、というお触れが届いているのでしょう」
「……でも、壁の外のスラム街にいた貴方の話だと、城砦都市(じょうさいとし)以外は『絶望の荒野』と呼ばれていて、誰も住んでいないという話だったわよね」
「ええ、そうよ。時折、城砦都市内から新たな土地を開発するという明目で、人間達の開墾(かいこん)部隊が送り出されていたけれども、実の所、その殆どは壁外に出た瞬間に、スラムの人間達に襲われるか、無事に逃げ出せても、この魔物しかいない荒野で野垂れ死ぬしかないわ」
「結局、人間達も彼等から口減らしの為に捨てられていたわけだものね」
「つまり、絶望の荒野には誰も存在しないはずなのに、この砦には人間殿がいた。それはつまり、どういうことなの?」
「……実は新しい土地の開発に成功していた、ということ?」
「いや、それは無いと思うわ。見てよ周りを。私達が城砦都市内で農奴として従事していた畑が無いもの。私達も人間も彼等さえも、生きていく為には食料が必要なはず。それなのに、見渡す限りの荒野しかない。しかも、城砦都市周辺よりも凶悪な魔物しか出てこない、こんな場所で生き続けていくなんて……」
「でも、この砦の窓には人間殿がいたと……」
「農場があれば、また奴隷としての働き口があったかもしれないが、残念ながらその畑は無い。そして、砦の人間殿も私達を必要とはされていない様子」
「……女としても必要とはされないわけか。寂しいね」
「仕方が無いことだ」
「最後に私も人間殿の顔を見てみたかったな~」
「ふふふ……そうだな。でも、本当につくづく私達も業が深いね」
「……確かに」
「さて、城砦都市から放逐されて既に5日目。もう皆、体力の限界まできている。新たな人間殿にお会いしても望みが無い以上は、さまよい続ける意味も、もはや失った」
「……ええ、ただ、この砦の人間殿のご迷惑になるのも忍びないわ。早々にここは離れましょう」
「ああ、それなら、魔物が本格的に活発化する前に動いた方が良いね」
「結局、滅びゆく為の旅は変わらずか。ま、皆がいるから寂しくはないけれどもね」
「そうだね……、最後のダークエルフ同士、仲良く逝こうじゃないか」
ダークエルフ達が清々しく爽やかに笑いあうと、会議が静かになった。
「……なんだか、とてつもなく大変そうな話だな」
この世界の過酷さを垣間見たようで、吾郎は小さく両肩をすくめた後にチョコ玉を頬張った。
「それと、彼女達はやはり『ダークエルフ』だったみたいだな」
吾郎は彼女達の会話の中に出てきた「ダークエルフ」という単語を聞き逃さなかった。
「……しかし、これから死ぬというのに何とも爽やかな連中だな」
吾郎はふいに天井を見上げた。
「それにしても、いやはや困ったな。この異世界では彼女達は人間達から奴隷として扱われていたとなると、普通に考えれば人間に対する恨みの心もあるだろう。となれば、人間の俺と彼女達が気軽に上手くいくわけもない。一体なぜにぼっち人間に対して、こんなにハードな案件を初イベントでぶつけてくるんですかね、神様っぽい御方は……」
吾郎はため息を吐いた。
「可哀想だとは思うが、やはり俺にとっては厄介事が過ぎるというか、完全に持て余す案件だ。幸い彼女達はここを離れると言っているのだから、それをあえて止める理由は俺には無いんだよな」
しかし、実の所、吾郎は少しだけだが、違和感を感じていた。
人間達に奴隷として扱われていたというのに、人間である吾郎に対する警戒心の薄さ、「人間殿」という妙な敬称、最後に人間である吾郎の顔が見たかったという願い、そして、吾郎の迷惑になっては忍びないので、この砦から去ろうという彼女達の思いやり。
人間から奴隷として虐げられてきた者達としては、あまりにもお人好し過ぎる感じである。
ただ、その言葉や態度が本物か偽物であるのかは、今の吾郎には残念ながら確かめる術が無いのであった。
「あら……いつのまにかぐっすりと寝てしまったみたいだな。今の時間は……」
ふと、元の世界で生活をしていた時の様に、枕元のデジタル時計を探すが、当たり前だがそんなものは無かった。
「あー……そっか、俺、異世界に来たんだったな。しかも、時計はまだ買ってないや。でも、ま、俺の体内時計から考えれば、たぶん朝方には違いないだろう」
吾郎は寝袋から起き上がると、その場で背伸びをする。
「んー……」
吾郎は寝起きが良い方なので、起きてすぐでも、それなりに動き出す事ができる体質だった。
吾郎はゆるゆるとした動作ながらも、ダンプポーチ、エアガン入りホルスターを装着して、ド派手ながらも渋い赤ワイン色のマントを羽織った。
「さて、得体の知れないダークエルフ達はどこかに去ってくれたりは……」
吾郎は開けっ放しだった突き上げ窓から、砦の下を覗き込む。
「……しないよな、やはりそう単純な話ではないか、やっぱり」
砦の下には昨晩と同じく、100人近くのダークエルフ美女軍団が、身を寄せあって固まっていた。
吾郎が窓から覗き込んでいる事に、ダークエルフ達は気がついていないみたいなので、太陽の明かりに照らされてより明確となったダークエルフ達の集団を、吾郎はあらためて観察してみることにした。
皆、かなり疲れているのか、寝転んだり、座り込んで俯いたりしている者が多い。
あらためてじっくり見てみても、やはり女性しかいない。
老いも若きも、という感じではなく、若い者から年増なお姉さんっぽいのまで、という感じである。
「(ま、ダークエルフの見た目と年齢がイコールかどうかは怪しいものだが。しかし、これで彼女達がただの旅行者集団という線は消えたわけか。陽の光の下で改めて確認してみても、やはり難民という線が強そうだな)」
その中で、数人のダークエルフ達が円を組んで真剣に立ち話をしていた。
「(今後についての相談かな)」
吾郎が会議をしているっぽいダークエルフ達を見つめていると、ふと、その中の一人が砦の窓に顔を向けてきた。
吾郎と視線があった瞬間、ダークエルフが何か化け物でも見るかのように驚愕の表情を浮かべたので、吾郎は思わず慌てて窓から体を隠した。
「おいおい……、驚きたいのはこっちなんだけれどもな」
吾郎を確認したダークエルフが、会議をしていた他の者に報告をしたのか、砦の下が少し騒がしくなり始めた。
砦の周りはただ広い荒野。
聞こえてくるのは時折、吹き抜ける風の音ぐらいである。
そんな静かな砦の下で、ダークエルフ達が少し熱のこもり始めた会議を再開したせいで、その声はさすがに吾郎の耳にも届き始めた。
「今、砦の住人を窓から見ましたが、どうやら人間の男性のようです」
「……本当か? 見間違いではないのか?」
「いえ、あれは確かに人間でした」
「昨夜は窓から強烈な光が差し向けられて、誰がおるのか判別できなかったが……、そうか、やはり人間殿か」
「ほらね。言ったでしょ。外の世界でこんな立派な砦に住んでいる者は、人間しかいないって」
ダークエルフ達の会議が吾郎の耳に届くと同時に、吾郎はダークエルフ達の言葉が理解できることに一人感心していた。
「(ほほう……、言葉の壁は無いみたいだな。それはそれで助かる)」
吾郎はその場で壁を背にしゃがみ込むと、昨夜のチョコナッツボールをつまみながら、情報収集の為に、しばらくダークエルフ達の会議に耳を澄ませる事にした。
「では、昨夜の時点で、私達を『ダークエルフ』と認識しておりながら、この砦の人間殿は、私達を『自らの物』として確保しなかったというわけか」
「……ええ、そういう事になりますね」
「私達は、もう本当に誰からも必要とされなくなったのですね」
「私達と関わってはならない、というお触れが届いているのでしょう」
「……でも、壁の外のスラム街にいた貴方の話だと、城砦都市(じょうさいとし)以外は『絶望の荒野』と呼ばれていて、誰も住んでいないという話だったわよね」
「ええ、そうよ。時折、城砦都市内から新たな土地を開発するという明目で、人間達の開墾(かいこん)部隊が送り出されていたけれども、実の所、その殆どは壁外に出た瞬間に、スラムの人間達に襲われるか、無事に逃げ出せても、この魔物しかいない荒野で野垂れ死ぬしかないわ」
「結局、人間達も彼等から口減らしの為に捨てられていたわけだものね」
「つまり、絶望の荒野には誰も存在しないはずなのに、この砦には人間殿がいた。それはつまり、どういうことなの?」
「……実は新しい土地の開発に成功していた、ということ?」
「いや、それは無いと思うわ。見てよ周りを。私達が城砦都市内で農奴として従事していた畑が無いもの。私達も人間も彼等さえも、生きていく為には食料が必要なはず。それなのに、見渡す限りの荒野しかない。しかも、城砦都市周辺よりも凶悪な魔物しか出てこない、こんな場所で生き続けていくなんて……」
「でも、この砦の窓には人間殿がいたと……」
「農場があれば、また奴隷としての働き口があったかもしれないが、残念ながらその畑は無い。そして、砦の人間殿も私達を必要とはされていない様子」
「……女としても必要とはされないわけか。寂しいね」
「仕方が無いことだ」
「最後に私も人間殿の顔を見てみたかったな~」
「ふふふ……そうだな。でも、本当につくづく私達も業が深いね」
「……確かに」
「さて、城砦都市から放逐されて既に5日目。もう皆、体力の限界まできている。新たな人間殿にお会いしても望みが無い以上は、さまよい続ける意味も、もはや失った」
「……ええ、ただ、この砦の人間殿のご迷惑になるのも忍びないわ。早々にここは離れましょう」
「ああ、それなら、魔物が本格的に活発化する前に動いた方が良いね」
「結局、滅びゆく為の旅は変わらずか。ま、皆がいるから寂しくはないけれどもね」
「そうだね……、最後のダークエルフ同士、仲良く逝こうじゃないか」
ダークエルフ達が清々しく爽やかに笑いあうと、会議が静かになった。
「……なんだか、とてつもなく大変そうな話だな」
この世界の過酷さを垣間見たようで、吾郎は小さく両肩をすくめた後にチョコ玉を頬張った。
「それと、彼女達はやはり『ダークエルフ』だったみたいだな」
吾郎は彼女達の会話の中に出てきた「ダークエルフ」という単語を聞き逃さなかった。
「……しかし、これから死ぬというのに何とも爽やかな連中だな」
吾郎はふいに天井を見上げた。
「それにしても、いやはや困ったな。この異世界では彼女達は人間達から奴隷として扱われていたとなると、普通に考えれば人間に対する恨みの心もあるだろう。となれば、人間の俺と彼女達が気軽に上手くいくわけもない。一体なぜにぼっち人間に対して、こんなにハードな案件を初イベントでぶつけてくるんですかね、神様っぽい御方は……」
吾郎はため息を吐いた。
「可哀想だとは思うが、やはり俺にとっては厄介事が過ぎるというか、完全に持て余す案件だ。幸い彼女達はここを離れると言っているのだから、それをあえて止める理由は俺には無いんだよな」
しかし、実の所、吾郎は少しだけだが、違和感を感じていた。
人間達に奴隷として扱われていたというのに、人間である吾郎に対する警戒心の薄さ、「人間殿」という妙な敬称、最後に人間である吾郎の顔が見たかったという願い、そして、吾郎の迷惑になっては忍びないので、この砦から去ろうという彼女達の思いやり。
人間から奴隷として虐げられてきた者達としては、あまりにもお人好し過ぎる感じである。
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