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第四部
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明美は佐津間秀平とともに二人でこっそり逢引しあった場所に来ていた。
そこは住人からこぶと揶揄された場所だ。
人目に付きにくく、デートをするには最適である。明美たちも、ここで色々としていたものだ。
「どうした。こんなところに呼んで?」
佐津間は、自分の彼女に呼び出された理由を知らない。いつだって不思議な魅力を持っているのが、俺の彼女だと思っていたが、ときにそれが理解できない。でも女って、こんなもんかも。
内心、佐津間は明美と過ごせるなら、うれしいことはない。たとえ理由などなくとも。今までの彼女の中で最高なのだ。
「ごめんね、今日は大事な話があるのよ」
「おう」
「勉君のこと」
「気にしているか? 可哀想だよな、田村が特にさ。俺も……何も出来なくて」
「何も? あなたは、大層なことをやったわよ」
明美の口調が、グサッとしていた。
「え?」佐津間は面を食らった。突然の声の調子の変化に驚いていた。
「勉君はあなたに殴られて殺害されたの」
明美は冷酷な氷の女のようだ。佐津間は自分がなぜ責められていたのか苦しんだ。
「待てよ」
「問題はどうしてかってこと」
「何言っていんの? 俺が殺すわけないだろ? 第一」
「なに?」
「探偵ごっこはやめろよ!」
明美の欠点だ。なんだかいつも相手を勘ぐろうとする。よくない癖だ。
いちいちうるさい。こんなにうるさいのは、おやじ以上だ。
「話を続けたいわ」
「意味あんのかよ?」佐津間は吐き捨てるように言う。
「ある」
「そうかい、なら、そうか。これが最後でいいな?」
「ええ、私だってやめるべきだと思っている」
でも、真実は明らかにした方がいい。明美は、自分がそれを解明してしまった責任を果たそうとしている。
推理、というロジカルを駆使する行為をして。
「じゃ、言ってみろよ」
そこは住人からこぶと揶揄された場所だ。
人目に付きにくく、デートをするには最適である。明美たちも、ここで色々としていたものだ。
「どうした。こんなところに呼んで?」
佐津間は、自分の彼女に呼び出された理由を知らない。いつだって不思議な魅力を持っているのが、俺の彼女だと思っていたが、ときにそれが理解できない。でも女って、こんなもんかも。
内心、佐津間は明美と過ごせるなら、うれしいことはない。たとえ理由などなくとも。今までの彼女の中で最高なのだ。
「ごめんね、今日は大事な話があるのよ」
「おう」
「勉君のこと」
「気にしているか? 可哀想だよな、田村が特にさ。俺も……何も出来なくて」
「何も? あなたは、大層なことをやったわよ」
明美の口調が、グサッとしていた。
「え?」佐津間は面を食らった。突然の声の調子の変化に驚いていた。
「勉君はあなたに殴られて殺害されたの」
明美は冷酷な氷の女のようだ。佐津間は自分がなぜ責められていたのか苦しんだ。
「待てよ」
「問題はどうしてかってこと」
「何言っていんの? 俺が殺すわけないだろ? 第一」
「なに?」
「探偵ごっこはやめろよ!」
明美の欠点だ。なんだかいつも相手を勘ぐろうとする。よくない癖だ。
いちいちうるさい。こんなにうるさいのは、おやじ以上だ。
「話を続けたいわ」
「意味あんのかよ?」佐津間は吐き捨てるように言う。
「ある」
「そうかい、なら、そうか。これが最後でいいな?」
「ええ、私だってやめるべきだと思っている」
でも、真実は明らかにした方がいい。明美は、自分がそれを解明してしまった責任を果たそうとしている。
推理、というロジカルを駆使する行為をして。
「じゃ、言ってみろよ」
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