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終章 決起
36.赤き竜
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記者たちが去り、しばらく後に西王の陣地に相応しい集団が集う。
この世で力を持ちし者。王が勢ぞろいする。五人の王が集まり、陣を組む。
「皆さんには、遠いところわざわざ来てくださりお礼を言います」
まずは西王のあいさつより場の会合は始まる。
「何より自国の土地と民を護持するのが我々王の役目。しかし昨今の情勢は芳しくなく、我らの土地を脅かす者が現れ皆さんには、これを共同で征伐するよう要請致しました」
西王の目が、残りの四人の王たちを順々に見抜いている。
「わかっていると思いますが、聖業半ばで斃れた亡き陛下のご無念を晴らす戦いです。また王が犯した罪は王によって贖う必要があります」
目が彼らを見る。
「聖女に剣を向けあろうことにその命を奪った大罪人は、連合軍に包囲され絶体絶命。さて、残ったのはあと一人……」
「彼なら私の手元にいる」
「そうですか? ならすぐに呼んできてください」
「わかりました。君、罪人を連れてきてくれ」
治樹は、下士官に命じる。ほどなくして一人の男が現れる。四の王聡士。彼の姿は王のいで立ちらしからぬ格好だ。
彼を纏う縄が彼を王ではなく、罪人として扱っている。
「どうも」
一同の視線が聡士に注がれる。
「方々、安心してほしい。私は、四の王は聖女ならびに諸王の王たる西王に誓いを立てたい」
罪人として遇されながら、彼は気丈な構えを貫いていた。
「残念ですが、貴方に敵意がないことを示して頂かない限り、縄は解けないわ」
「では私は?」
「わざと恭順したふりをして、何か企んでいるとこの場にいる王たちに思われてもおかしくない」
でしょうね、と聡士は落ち着いた口調で返す。
「ならば、証を」
「証?」
「貴方が敵意のなく、恭順するという証を立てなさい。最も、あなた方が犯した罪は死に値する以上の罪です。
裁判にかけられるのは、避けられませんが」
「私は、すでに捕らわれの身。いかなる処遇を受けましょうとも、従う所存です」
「ではあなたは我々に何を与えてくれるの?」
「烈王をこの場に連れてきましょう」
彼の一言に王たちを一斉に首を横に振る。
「あり得えない」
「そうだ、彼は西王と王の決闘を望んでいると聞く」
「彼の苛烈な性格上、降伏はあり得ないかと」
王たちは一斉に聡士の意見に猛反発した。
「貴方の意見、この場を納得させるのは厳しいようね」
「確かにおっしゃる通りでしょう」
聡士は敵意に満ちた王たちの顔を見渡す。
「ですが、仮に成功したら連合軍にこれ以上無駄な血は流れることはなくなり、烈王にとらわれた奴隷たちは無事に解放されます」
「そうかしら?」
夕美が反論する。
「烈王が、人質を盾にしてくる可能性もあるわ。貴方なら横で彼の所業を見てきたのだから分るでしょう」
ええ、とこれには一言だけ聡士は答える。
「ですが、どちらにしても使者は必要でしょう? 烈王が、貴方に決闘を挑むにしろ、
降伏するにしろ。この世から敵は消え、聖女と貴方を頂にした平和の世が実現するにはあなたと彼を繋ぐ者がいる」
それで、と西王は静かに聞く。
「もはや無駄な血は流したくはない。私も自ら犯した過ちにケリを付けたいのだ。どうかこの役目、私にやらせてい
ただきたい」
緊迫した空気の中にいる。誰もが西王が首を縦に振ることなどあり得ないと信じていた。
しかし、彼女は聡士の考えをいともあっさりと承諾した。
「なら、あなたが無事烈王を降伏させ、この場に連れてくれば減刑に処され、あなたの命と領土は保障しましょう。
ですが、しくじれば烈王ともども領土没収の上、死相当の刑を被ることになるでしょう。よろしい?」
「わかりました」
そのときだった。突然グオーンというけたたましい天地を揺れ動かす轟音が鳴り響いた。地は這う動植物はなぎ倒
され、天に浮かぶ雲はかき消される。
渦上の雲が不意に現れて、その中から竜が現れる。まるで外見は、岩石のような固さを持つ鱗と、逞しいひげと、
血走った目。
かの敵、赤き竜が降臨した瞬間だ。
あれが、人が転じてああなったとはだれが思うだろうか?
誰もが烈王が転じた竜をまざまざとみるのは、初めてだった。さすがの王たちも身を引いた。
竜は口を開き、炎を西王の陣地に向かって投げつけるまで大した時間はかからない。己の喉元から、地に向かって炎を放ち大地が破壊されていく。途中にいた西王の兵たちは跡形もなく消える。紅蓮の炎が筋となり西王に襲い掛か
る。
だが彼女は、まるでこの世に恐れる者などないかのように平然と身の回りを守る。手を右から左に素早く大気を擦るだけでよかった。彼女と周りの王たち、兵士たちを白い光が包み込み、炎から身を守る。逆に光に守られていない
物は、何であれ炎の前に消え去った。
竜の攻撃は一度きりだった。王たちから目をそらすと東にゆっくりと移動していく。
「あなたの役目は一層難しくなりましたわね? あれをどう調略するのか、楽しみでなりませんわ」
不敵な笑みを浮かべる西王の姿があった。
「ところで、私はあなたを信用していません」
聡士は地べたを見て笑い、「手厳しいですね」と涼やかに答えた。もはや彼を信じる存在はこの世界にはいな
い。彼は孤独な流浪の民より悲惨だった。
「なので、私はあなたの行動を逐一見張ることにします」
西王は、音もたてず彼に近づき、片手で彼の頭を軽くつかみ取る。
彼女の手からあふれ出すエネルギーは、聡士の脳内を駆け巡る。彼は激痛に身を転げそうになるが、必死にこらえ
ていた。
やがて彼女の手は離れ、彼は落ち着きを取り戻した。
「いかに烈王と口裏を合わせようとしても無駄よ。あなたが不審な行動を取り次第、頭に入り込んだ光の魂が、あなたを殺すでしょう」
「ああ、酷い。これは――何かに見られているみたいだ。自分の、頭を覗き込まれている感覚だ。こりゃあ酷い」
「然るべき成果を私のもとに持って寄越せば、あなたの煩わせる光から解放させてあげましょう」
聡士は、頭を押さえるばかりで彼女の言葉をまるで聞いていなかった。
「さあ行きなさい。彼をここへ」
険峻な西王の言葉に、促され彼はその場を後にした。
「西王よ」
そっと西王の前に進み出でた者がいた。
「何です?」
「あの者は、私も信用できません。烈王と組み、世界を混沌に陥れた逆賊」
「だからあのように、私の目が届くよう細工を施したのです」
「とはいえ、あれが任務を遂行するとは思いません。どうか、私にお任せください」
「私怨で動いてはなりません」
「私怨ではありません。伍の国の公益に沿う大事なことです。伍の国の仇は、伍の国によって贖われるのです」
「烈王、四の王の所業は、伍の国が災禍を受けたわけではなく、我が国を含めた周辺国も受けています。烈王は、全
てのケリを付けるべく私に決闘を申し込みました」
これに、流星は黙り込んだ。今更私怨で動いてはいけないと知っている。やつらが伍の国の身ならず他国に災いを
もたらしたことも知っている。
「あなたのように新しい世代の者が、血を流す必要はどこにもないのよ。古きから続いた争いに終止符を打ち、世を立て直すのが古き者の務め。その後の世を発展させていくのが新しき者の務め」
「仮に――あなたが破れたらどうします?」
流星は、手を差し出し彼女に最後の悪あがきを見せる。譲れないのだ。これだけは、譲ることができない。
その必死の形相に、西王は張り詰めた顔を解いて、大いに笑った。彼女の笑いは、いつにも増して朗らかで嬉しそ
うだった。
「私は――真剣です!」
「大丈夫。私は負けません、心配には及びません」
彼女の顔に笑みがまだ残っていた。
「さあ会議は終わりよ。持ち場につき、隊列を乱さず火都に行きましょう」
流星はまだ諦めていなかった。そんな彼に夕美はそっと話しかける。
「大丈夫。この世に対して犯した罪は、全て贖われる」
「無念にも散っていった魂が、名もなき荒野をさまようようなことは避けたい」
「ならないわ。死んだ魂は、この恵みの地の糧となり新たな命をきっと支えるわ」
「はい」
もはや議論は尽きた。流星は、静々と自身の陣地へと戻ることにした。
この世で力を持ちし者。王が勢ぞろいする。五人の王が集まり、陣を組む。
「皆さんには、遠いところわざわざ来てくださりお礼を言います」
まずは西王のあいさつより場の会合は始まる。
「何より自国の土地と民を護持するのが我々王の役目。しかし昨今の情勢は芳しくなく、我らの土地を脅かす者が現れ皆さんには、これを共同で征伐するよう要請致しました」
西王の目が、残りの四人の王たちを順々に見抜いている。
「わかっていると思いますが、聖業半ばで斃れた亡き陛下のご無念を晴らす戦いです。また王が犯した罪は王によって贖う必要があります」
目が彼らを見る。
「聖女に剣を向けあろうことにその命を奪った大罪人は、連合軍に包囲され絶体絶命。さて、残ったのはあと一人……」
「彼なら私の手元にいる」
「そうですか? ならすぐに呼んできてください」
「わかりました。君、罪人を連れてきてくれ」
治樹は、下士官に命じる。ほどなくして一人の男が現れる。四の王聡士。彼の姿は王のいで立ちらしからぬ格好だ。
彼を纏う縄が彼を王ではなく、罪人として扱っている。
「どうも」
一同の視線が聡士に注がれる。
「方々、安心してほしい。私は、四の王は聖女ならびに諸王の王たる西王に誓いを立てたい」
罪人として遇されながら、彼は気丈な構えを貫いていた。
「残念ですが、貴方に敵意がないことを示して頂かない限り、縄は解けないわ」
「では私は?」
「わざと恭順したふりをして、何か企んでいるとこの場にいる王たちに思われてもおかしくない」
でしょうね、と聡士は落ち着いた口調で返す。
「ならば、証を」
「証?」
「貴方が敵意のなく、恭順するという証を立てなさい。最も、あなた方が犯した罪は死に値する以上の罪です。
裁判にかけられるのは、避けられませんが」
「私は、すでに捕らわれの身。いかなる処遇を受けましょうとも、従う所存です」
「ではあなたは我々に何を与えてくれるの?」
「烈王をこの場に連れてきましょう」
彼の一言に王たちを一斉に首を横に振る。
「あり得えない」
「そうだ、彼は西王と王の決闘を望んでいると聞く」
「彼の苛烈な性格上、降伏はあり得ないかと」
王たちは一斉に聡士の意見に猛反発した。
「貴方の意見、この場を納得させるのは厳しいようね」
「確かにおっしゃる通りでしょう」
聡士は敵意に満ちた王たちの顔を見渡す。
「ですが、仮に成功したら連合軍にこれ以上無駄な血は流れることはなくなり、烈王にとらわれた奴隷たちは無事に解放されます」
「そうかしら?」
夕美が反論する。
「烈王が、人質を盾にしてくる可能性もあるわ。貴方なら横で彼の所業を見てきたのだから分るでしょう」
ええ、とこれには一言だけ聡士は答える。
「ですが、どちらにしても使者は必要でしょう? 烈王が、貴方に決闘を挑むにしろ、
降伏するにしろ。この世から敵は消え、聖女と貴方を頂にした平和の世が実現するにはあなたと彼を繋ぐ者がいる」
それで、と西王は静かに聞く。
「もはや無駄な血は流したくはない。私も自ら犯した過ちにケリを付けたいのだ。どうかこの役目、私にやらせてい
ただきたい」
緊迫した空気の中にいる。誰もが西王が首を縦に振ることなどあり得ないと信じていた。
しかし、彼女は聡士の考えをいともあっさりと承諾した。
「なら、あなたが無事烈王を降伏させ、この場に連れてくれば減刑に処され、あなたの命と領土は保障しましょう。
ですが、しくじれば烈王ともども領土没収の上、死相当の刑を被ることになるでしょう。よろしい?」
「わかりました」
そのときだった。突然グオーンというけたたましい天地を揺れ動かす轟音が鳴り響いた。地は這う動植物はなぎ倒
され、天に浮かぶ雲はかき消される。
渦上の雲が不意に現れて、その中から竜が現れる。まるで外見は、岩石のような固さを持つ鱗と、逞しいひげと、
血走った目。
かの敵、赤き竜が降臨した瞬間だ。
あれが、人が転じてああなったとはだれが思うだろうか?
誰もが烈王が転じた竜をまざまざとみるのは、初めてだった。さすがの王たちも身を引いた。
竜は口を開き、炎を西王の陣地に向かって投げつけるまで大した時間はかからない。己の喉元から、地に向かって炎を放ち大地が破壊されていく。途中にいた西王の兵たちは跡形もなく消える。紅蓮の炎が筋となり西王に襲い掛か
る。
だが彼女は、まるでこの世に恐れる者などないかのように平然と身の回りを守る。手を右から左に素早く大気を擦るだけでよかった。彼女と周りの王たち、兵士たちを白い光が包み込み、炎から身を守る。逆に光に守られていない
物は、何であれ炎の前に消え去った。
竜の攻撃は一度きりだった。王たちから目をそらすと東にゆっくりと移動していく。
「あなたの役目は一層難しくなりましたわね? あれをどう調略するのか、楽しみでなりませんわ」
不敵な笑みを浮かべる西王の姿があった。
「ところで、私はあなたを信用していません」
聡士は地べたを見て笑い、「手厳しいですね」と涼やかに答えた。もはや彼を信じる存在はこの世界にはいな
い。彼は孤独な流浪の民より悲惨だった。
「なので、私はあなたの行動を逐一見張ることにします」
西王は、音もたてず彼に近づき、片手で彼の頭を軽くつかみ取る。
彼女の手からあふれ出すエネルギーは、聡士の脳内を駆け巡る。彼は激痛に身を転げそうになるが、必死にこらえ
ていた。
やがて彼女の手は離れ、彼は落ち着きを取り戻した。
「いかに烈王と口裏を合わせようとしても無駄よ。あなたが不審な行動を取り次第、頭に入り込んだ光の魂が、あなたを殺すでしょう」
「ああ、酷い。これは――何かに見られているみたいだ。自分の、頭を覗き込まれている感覚だ。こりゃあ酷い」
「然るべき成果を私のもとに持って寄越せば、あなたの煩わせる光から解放させてあげましょう」
聡士は、頭を押さえるばかりで彼女の言葉をまるで聞いていなかった。
「さあ行きなさい。彼をここへ」
険峻な西王の言葉に、促され彼はその場を後にした。
「西王よ」
そっと西王の前に進み出でた者がいた。
「何です?」
「あの者は、私も信用できません。烈王と組み、世界を混沌に陥れた逆賊」
「だからあのように、私の目が届くよう細工を施したのです」
「とはいえ、あれが任務を遂行するとは思いません。どうか、私にお任せください」
「私怨で動いてはなりません」
「私怨ではありません。伍の国の公益に沿う大事なことです。伍の国の仇は、伍の国によって贖われるのです」
「烈王、四の王の所業は、伍の国が災禍を受けたわけではなく、我が国を含めた周辺国も受けています。烈王は、全
てのケリを付けるべく私に決闘を申し込みました」
これに、流星は黙り込んだ。今更私怨で動いてはいけないと知っている。やつらが伍の国の身ならず他国に災いを
もたらしたことも知っている。
「あなたのように新しい世代の者が、血を流す必要はどこにもないのよ。古きから続いた争いに終止符を打ち、世を立て直すのが古き者の務め。その後の世を発展させていくのが新しき者の務め」
「仮に――あなたが破れたらどうします?」
流星は、手を差し出し彼女に最後の悪あがきを見せる。譲れないのだ。これだけは、譲ることができない。
その必死の形相に、西王は張り詰めた顔を解いて、大いに笑った。彼女の笑いは、いつにも増して朗らかで嬉しそ
うだった。
「私は――真剣です!」
「大丈夫。私は負けません、心配には及びません」
彼女の顔に笑みがまだ残っていた。
「さあ会議は終わりよ。持ち場につき、隊列を乱さず火都に行きましょう」
流星はまだ諦めていなかった。そんな彼に夕美はそっと話しかける。
「大丈夫。この世に対して犯した罪は、全て贖われる」
「無念にも散っていった魂が、名もなき荒野をさまようようなことは避けたい」
「ならないわ。死んだ魂は、この恵みの地の糧となり新たな命をきっと支えるわ」
「はい」
もはや議論は尽きた。流星は、静々と自身の陣地へと戻ることにした。
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