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記憶なき女Ⅱ 帰還
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今日はリハビリを受けに病院に行った。週三回は通院が求められていた。
リハビリを担当した千里はおしゃべりだ。リハビリ後に休憩スペースで話す機会があった。
「首の痛みも引いたのね。今度お茶しない?」
「いいですけど。あの両親にも聞かないといけないし。それにまだ記憶が……」
「大丈夫、お茶するくらいどうってことないじゃない。ほら、そんな顔しないの」
「お母さん、譲りなのかと。何だか慎ましい方だし」
「そうかしら。何だか意外に大胆に見えるけど」
「え?」
「気にしないで。あなたは、色々ある人だから……」
「色々?」
「さあ今日はお終いよ。次の検診があるからまたね」
リハビリが終わると詩織がいつものように迎えに来た。
「理佐ちゃん。リハビリはどうだったの?」
「段々良くなってきているって。なんか看護婦さんに誘われちゃって」
「誘われたって? どういうこと?」
「お茶しないかって。いいでしょ?」
「何を言っているの、その人? まだ傷も治っていないんだから。だめよ。あなたはしばらくお家でゆっくりしなさい」
「でもそろそろ仕事とかしないと。ね、私って前はどんな仕事をしていたの。友達にも連絡とかしないと」
「いいのよ。理佐、私が全部やってあげますから。あなたはお家でのんびりして頂戴」
反論の余地はなかったし、詩織の口調から何が何でも悪い虫は一つだって付けないという意向を感じた。
リハビリを担当した千里はおしゃべりだ。リハビリ後に休憩スペースで話す機会があった。
「首の痛みも引いたのね。今度お茶しない?」
「いいですけど。あの両親にも聞かないといけないし。それにまだ記憶が……」
「大丈夫、お茶するくらいどうってことないじゃない。ほら、そんな顔しないの」
「お母さん、譲りなのかと。何だか慎ましい方だし」
「そうかしら。何だか意外に大胆に見えるけど」
「え?」
「気にしないで。あなたは、色々ある人だから……」
「色々?」
「さあ今日はお終いよ。次の検診があるからまたね」
リハビリが終わると詩織がいつものように迎えに来た。
「理佐ちゃん。リハビリはどうだったの?」
「段々良くなってきているって。なんか看護婦さんに誘われちゃって」
「誘われたって? どういうこと?」
「お茶しないかって。いいでしょ?」
「何を言っているの、その人? まだ傷も治っていないんだから。だめよ。あなたはしばらくお家でゆっくりしなさい」
「でもそろそろ仕事とかしないと。ね、私って前はどんな仕事をしていたの。友達にも連絡とかしないと」
「いいのよ。理佐、私が全部やってあげますから。あなたはお家でのんびりして頂戴」
反論の余地はなかったし、詩織の口調から何が何でも悪い虫は一つだって付けないという意向を感じた。
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