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第69話『パン・オブ・トゥルース、大拡散。恋が、バレる。』
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週明け月曜日――
マコトが教室のドアを開けると、異様な空気が流れていた。
男子:「……昨日食べたんだよ、“例のパン”」
女子:「え!?見えたの!?誰だったの!?」
男子:「………………●●先輩だった……(赤面)」
女子たち:「ギャーーーーッ!!!!」
マコト:「あぁぁぁ!!もう始まってるゥゥゥゥ!!」
隣では、美穂がパンを半分に割っていた。
美穂:「あっ、やっぱり今朝も焼かれてたわ。ことり、量産してるね~“恋パン”」
早紀:「なにやってんのよアイツ……文化祭でもないのに“人生暴露まつり”かっての!」
マコト:「うわああああああ!!」
そして。
教室後方の一角――
ことりは、完全に焼きパンモードだった。
ことり:「“恋の真実を知ることで、心が前に進む”……
これは、ルバン家から人類への、愛の贈り物です」
マコト:「いや、今“とんでもない副作用”出てるから!!」
◆【事件は校内へ】
体育館では、バレー部員の一人が**“意中の人”を叫んで逃走**
美術室では、男子生徒が静かにキャンバスに“彼女の名前”を描き続ける
1年生の教室では、告白ラッシュで黒板が埋まる
しかも全員、口を揃えて言う。
「パン食ったら見えたんだ……」
「パンが教えてくれたんだ……」
「パンがオレに言えって……」
早紀:「……完全に“パンの神託”扱いされてんじゃん……」
マコト:「ヤバすぎる……!このままだと“恋のパン教”ができるぞ……!!」
ことり(なぜか神妙):「私は……ルバン家の系譜を止めることは……」
マコト:「止めて!マジで止めてぇぇえええ!!!」
◆【そして、まさかの…】
昼休み。
放送室に、“匿名ラブパン希望者”たちの行列ができていた。
「パン、もらえるって聞いたんだけど!」
「先着限定ってマジ!?超欲しい!!」
「食べてあの子の心、見たい!!」←完全にアウト
美穂:「まさかの放送部でパン配布……終わったわこの学校……」
早紀:「もうこうなったら、正式に“パン中止令”を出すしかない!」
マコト:「……ああ。でも、止められるのは……オレしかいねぇ」
美穂:「なぜその顔でヒーローっぽく言った」
◆【ことり、パン配布会場にて】
家庭科室。
そこには、整然と並ぶ**“恋パン”**の数々。
ことり:「これは……恋の可能性を広げるパン……」
マコト:「いやいやいや!閉じて!!むしろ閉じろ可能性!!」
ことり:「でも先輩、あなたも昨日食べて、気づいたじゃないですか。
本当の気持ちに」
マコト:「そ、それは……」
ことり:「それに、早紀先輩も――」
ガラッ!!
早紀:「そのパン、今すぐ焼くのやめろぉぉぉおおお!!!」
教室に響き渡る、久々のビッグボイス。
ことり:「……っ!」
早紀:「マコトはバカだけど、ちゃんと自分で考えて、感じて、言ったんだから!
パンに頼らずに!自分の力で言えたんだから!」
「だから、他の人までパンに頼らせるなよ!!!」
ことり:「……っ……」
美穂:「(あ、今のめちゃくちゃ刺さってる……)」
◆【その夜】
パン・オブ・トゥルースは、一時的に封印された。
ことりは、静かにノートを閉じる。
ことり:「……ちょっと、やりすぎましたね」
マコト:「でも、ありがとな。……おかげで、俺もちゃんと自分の気持ち、知れたから」
ことり:「……今度は、“気持ちを伝える勇気が湧くパン”を作ります」
マコト:「だからそれ、ギリギリアウトなんよ!!」
(つづく)
マコトが教室のドアを開けると、異様な空気が流れていた。
男子:「……昨日食べたんだよ、“例のパン”」
女子:「え!?見えたの!?誰だったの!?」
男子:「………………●●先輩だった……(赤面)」
女子たち:「ギャーーーーッ!!!!」
マコト:「あぁぁぁ!!もう始まってるゥゥゥゥ!!」
隣では、美穂がパンを半分に割っていた。
美穂:「あっ、やっぱり今朝も焼かれてたわ。ことり、量産してるね~“恋パン”」
早紀:「なにやってんのよアイツ……文化祭でもないのに“人生暴露まつり”かっての!」
マコト:「うわああああああ!!」
そして。
教室後方の一角――
ことりは、完全に焼きパンモードだった。
ことり:「“恋の真実を知ることで、心が前に進む”……
これは、ルバン家から人類への、愛の贈り物です」
マコト:「いや、今“とんでもない副作用”出てるから!!」
◆【事件は校内へ】
体育館では、バレー部員の一人が**“意中の人”を叫んで逃走**
美術室では、男子生徒が静かにキャンバスに“彼女の名前”を描き続ける
1年生の教室では、告白ラッシュで黒板が埋まる
しかも全員、口を揃えて言う。
「パン食ったら見えたんだ……」
「パンが教えてくれたんだ……」
「パンがオレに言えって……」
早紀:「……完全に“パンの神託”扱いされてんじゃん……」
マコト:「ヤバすぎる……!このままだと“恋のパン教”ができるぞ……!!」
ことり(なぜか神妙):「私は……ルバン家の系譜を止めることは……」
マコト:「止めて!マジで止めてぇぇえええ!!!」
◆【そして、まさかの…】
昼休み。
放送室に、“匿名ラブパン希望者”たちの行列ができていた。
「パン、もらえるって聞いたんだけど!」
「先着限定ってマジ!?超欲しい!!」
「食べてあの子の心、見たい!!」←完全にアウト
美穂:「まさかの放送部でパン配布……終わったわこの学校……」
早紀:「もうこうなったら、正式に“パン中止令”を出すしかない!」
マコト:「……ああ。でも、止められるのは……オレしかいねぇ」
美穂:「なぜその顔でヒーローっぽく言った」
◆【ことり、パン配布会場にて】
家庭科室。
そこには、整然と並ぶ**“恋パン”**の数々。
ことり:「これは……恋の可能性を広げるパン……」
マコト:「いやいやいや!閉じて!!むしろ閉じろ可能性!!」
ことり:「でも先輩、あなたも昨日食べて、気づいたじゃないですか。
本当の気持ちに」
マコト:「そ、それは……」
ことり:「それに、早紀先輩も――」
ガラッ!!
早紀:「そのパン、今すぐ焼くのやめろぉぉぉおおお!!!」
教室に響き渡る、久々のビッグボイス。
ことり:「……っ!」
早紀:「マコトはバカだけど、ちゃんと自分で考えて、感じて、言ったんだから!
パンに頼らずに!自分の力で言えたんだから!」
「だから、他の人までパンに頼らせるなよ!!!」
ことり:「……っ……」
美穂:「(あ、今のめちゃくちゃ刺さってる……)」
◆【その夜】
パン・オブ・トゥルースは、一時的に封印された。
ことりは、静かにノートを閉じる。
ことり:「……ちょっと、やりすぎましたね」
マコト:「でも、ありがとな。……おかげで、俺もちゃんと自分の気持ち、知れたから」
ことり:「……今度は、“気持ちを伝える勇気が湧くパン”を作ります」
マコト:「だからそれ、ギリギリアウトなんよ!!」
(つづく)
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