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05)宦官と、白き手
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皇帝・暁 飛燕から下賜された、故郷『月』の国の書物。
李 雪蘭は、誰にも見られないよう、それを懐に隠し、足早に自分の寝床へと戻った。
内心の激しい動揺を、いつもの無表情な能面の下に押し隠して。
書物を開くべきか、否か。
過去を振り返ることは、雪蘭がこの後宮で最も避けてきたことだった。
故郷は、もうない。
思い出すことは、痛みを伴うだけだ。
だが、あの腹黒い皇帝の意図を探るには、中身を確認するしかない。
彼は、一体何を知っていて、何を試そうとしているのか。
雪蘭は、意を決して、古びた書物の表紙を開いた。
そこに広がっていたのは、彼女が目を閉じれば今でも鮮やかに思い出すことのできる、故郷の風景だった。
澄み渡る湖、雪を頂いた険しい山々、そして、月の光を浴びて白く輝く『月下草』の群生地。
美しい挿絵と共に、その土地の産物や人々の慎ましい暮らしぶりが、詳細に記されている。
雪蘭の指が、知らず、一枚の挿絵をそっと撫でた。
そこには、彼女がかつて暮らした城と、その城下町の風景が描かれていた。
(……帰りたい、とは、もう思わない)
(ただ、忘れたい、と……そう、願っていただけなのに)
胸の奥が、ちりりと痛む。
その小さな痛みを、雪蘭は深呼吸と共に、心の奥底へと再び沈めた。
◆◇◆
白孔雀事件の解決は、雪蘭の評判を本人の意思とは全く無関係に、さらに高める結果となった。
「あの昼寝猫、ただ者ではない」
「陛下が直々に『相談役』に任じただけのことはある」
そんな噂が、後宮中に広まっていた。
そして、その噂は当然、皇帝・飛燕の耳にも届いている。
事件から数日後。
飛燕は、「相談役がいつまでも下級女官のままでは、他の者への示しがつかぬ」という、もっともらしい理由をつけ、雪蘭に新たな役職を与えた。
『書庫室長』。
後宮の北西にある、あの古い書庫の管理を司る名誉職だ。
役職とは名ばかりで、仕事はほとんどない。
しかし、室長には書庫の二階にある、独立した私室が与えられる。
それは、他の女官たちから雪蘭を隔離し、自分の手の届く範囲に、しかし誰にも邪魔されずに囲い込むための、飛燕の巧妙な策略であった。
新たに与えられた私室は、雪蘭が最高の昼寝スポットとして愛用していたあの天文台の屋根裏にこそ及ばないものの、十分すぎるほど快適な場所だった。
埃っぽさはなく、上質な香が焚かれ、窓からは季節の花が咲く庭園が見下ろせる。
そして何より、膨大な書物に囲まれ、人の出入りがほとんどない。
(……面倒な立場になったのは、癪だが)
雪蘭は、窓辺に置かれた寝椅子に深々と身を沈め、差し込む柔らかな日差しに目を細めた。
(……最高の昼寝環境を、手に入れてしまった)
皮肉なことだが、皇帝の策略は、結果として、雪蘭に理想の「城」を与えることになったのだ。
◆◇◆
しかし、その城にも、招かれざる客はいた。
「李 雪蘭!
貴様、また昼寝か!」
皇帝護衛官・王 麗華。
彼女は、雪蘭の監視役という名目で、当然のように、この新しい私室に入り浸っていた。
「……今は、休憩時間だ」
「貴様の毎日は、休憩時間のようなものだろうが!」
麗華はそう悪態をつきながらも、最近は雪蘭の博識ぶりに純粋な興味を抱き始めていた。
特に、この書庫に収められている数多の兵法書に関して、雪蘭が時折ぼそりと呟く言葉は、武官である麗華にとって衝撃的なものだった。
「……麗華。その『孫子』の解釈は古いな。
兵は神速を貴ぶだけでは、ただの消耗品だ。
退くべき時に、いかに美しく退くか。
そこにこそ、将の器量が表れる」
「なっ……!
それは、どの高名な学者とも違う解釈だ……!
なぜ、お前のような一介の女官が、これほど兵法に詳しいのだ!?」
「……昔、少しだけ、かじっただけだ。
昼寝のついでにな」
雪蘭はそう言って、またうたた寝を始める。
麗華は、その寝顔を見つめながら、複雑な感情に包まれていた。
こいつは、一体何者なのだ。
その眠たげな瞳の奥には、どれほどの知識と経験が隠されているというのか。
彼女の中で、雪蘭への疑念と、その得体の知れない才能への敬意が、奇妙な形で絡み合い始めていた。
一方で、宮廷では新たな動きがあった。
皇帝の寵愛を一身に受けるようになった(と、もっぱらの噂だ)この謎の女官の存在を、宰相や皇太后といった帝国の重鎮たちが、危険視し始めていたのだ。
◆◇◆
そんなある日。
麗華が、険しい顔で雪蘭の部屋へ飛び込んできた。
「雪蘭、また厄介事だ。
後宮の経理を司る『内務府』で、大規模な横領の疑いが発覚した」
「……そうか。ご苦労なことだ」
「他人事ではない!
陛下が、また貴様に見解を求めている!
だが、問題は帳簿が完璧すぎるのだ。
金の流れを追っても、不正の証拠が何一つ見つからない」
(……経理。数字の羅列。面倒の、塊だ)
雪蘭は、心の中でこれ以上ないほどの悪態をついた。
しかし、麗華が有無を言わさず、山のような帳簿の束を部屋に運び込んでくる。
雪蘭は諦めて、その分厚い帳簿の一冊を手に取った。
ぱらぱらと、気のない様子でページをめくっていく。
一見すれば完璧な数字の羅列。
収入と支出は一分の隙もなく一致している。
だが、雪蘭の目は、その数字の奥に隠された微かな「歪み」を見逃さなかった。
(……ほう。なるほどな)
雪蘭は、麗華に帳簿の一箇所を指で示した。
「……麗華。この帳簿と、過去数年分の天文台の天候記録を照らし合わせてみればいい」
「天候記録だと?
それが、横領と何の関係がある」
「見れば、わかる。
答えは、そこに書いてあるはずだ」
麗華は、半信半疑のまま雪蘭の言葉に従い、部下に天候記録を持ってこさせた。
そして、そこに浮かび上がってきた、あまりに巧妙に隠された横領のトリックに、愕然とすることになる。
だが、その時、雪蘭は、すでに事件の解決などには興味を失っていた。
彼女は、自分の新しい城の日当たりの良い窓辺で、猫のように丸まり、心地よい眠りへと静かに落ちていくところだった。
しかし、その眠りは、以前のような完全な平穏とはどこか違っていた。
皇帝から与えられた、あの『月』の国の書物のことが、心の奥に、小さな棘のように、ちくりと引っかかっていたからだ。
物語は、雪蘭が望まぬままに、後宮という小さな庭園を越え、宮廷の権力争いという、より大きく、そして、より面倒な舞台へと、その幕を開けようとしていた。
李 雪蘭は、誰にも見られないよう、それを懐に隠し、足早に自分の寝床へと戻った。
内心の激しい動揺を、いつもの無表情な能面の下に押し隠して。
書物を開くべきか、否か。
過去を振り返ることは、雪蘭がこの後宮で最も避けてきたことだった。
故郷は、もうない。
思い出すことは、痛みを伴うだけだ。
だが、あの腹黒い皇帝の意図を探るには、中身を確認するしかない。
彼は、一体何を知っていて、何を試そうとしているのか。
雪蘭は、意を決して、古びた書物の表紙を開いた。
そこに広がっていたのは、彼女が目を閉じれば今でも鮮やかに思い出すことのできる、故郷の風景だった。
澄み渡る湖、雪を頂いた険しい山々、そして、月の光を浴びて白く輝く『月下草』の群生地。
美しい挿絵と共に、その土地の産物や人々の慎ましい暮らしぶりが、詳細に記されている。
雪蘭の指が、知らず、一枚の挿絵をそっと撫でた。
そこには、彼女がかつて暮らした城と、その城下町の風景が描かれていた。
(……帰りたい、とは、もう思わない)
(ただ、忘れたい、と……そう、願っていただけなのに)
胸の奥が、ちりりと痛む。
その小さな痛みを、雪蘭は深呼吸と共に、心の奥底へと再び沈めた。
◆◇◆
白孔雀事件の解決は、雪蘭の評判を本人の意思とは全く無関係に、さらに高める結果となった。
「あの昼寝猫、ただ者ではない」
「陛下が直々に『相談役』に任じただけのことはある」
そんな噂が、後宮中に広まっていた。
そして、その噂は当然、皇帝・飛燕の耳にも届いている。
事件から数日後。
飛燕は、「相談役がいつまでも下級女官のままでは、他の者への示しがつかぬ」という、もっともらしい理由をつけ、雪蘭に新たな役職を与えた。
『書庫室長』。
後宮の北西にある、あの古い書庫の管理を司る名誉職だ。
役職とは名ばかりで、仕事はほとんどない。
しかし、室長には書庫の二階にある、独立した私室が与えられる。
それは、他の女官たちから雪蘭を隔離し、自分の手の届く範囲に、しかし誰にも邪魔されずに囲い込むための、飛燕の巧妙な策略であった。
新たに与えられた私室は、雪蘭が最高の昼寝スポットとして愛用していたあの天文台の屋根裏にこそ及ばないものの、十分すぎるほど快適な場所だった。
埃っぽさはなく、上質な香が焚かれ、窓からは季節の花が咲く庭園が見下ろせる。
そして何より、膨大な書物に囲まれ、人の出入りがほとんどない。
(……面倒な立場になったのは、癪だが)
雪蘭は、窓辺に置かれた寝椅子に深々と身を沈め、差し込む柔らかな日差しに目を細めた。
(……最高の昼寝環境を、手に入れてしまった)
皮肉なことだが、皇帝の策略は、結果として、雪蘭に理想の「城」を与えることになったのだ。
◆◇◆
しかし、その城にも、招かれざる客はいた。
「李 雪蘭!
貴様、また昼寝か!」
皇帝護衛官・王 麗華。
彼女は、雪蘭の監視役という名目で、当然のように、この新しい私室に入り浸っていた。
「……今は、休憩時間だ」
「貴様の毎日は、休憩時間のようなものだろうが!」
麗華はそう悪態をつきながらも、最近は雪蘭の博識ぶりに純粋な興味を抱き始めていた。
特に、この書庫に収められている数多の兵法書に関して、雪蘭が時折ぼそりと呟く言葉は、武官である麗華にとって衝撃的なものだった。
「……麗華。その『孫子』の解釈は古いな。
兵は神速を貴ぶだけでは、ただの消耗品だ。
退くべき時に、いかに美しく退くか。
そこにこそ、将の器量が表れる」
「なっ……!
それは、どの高名な学者とも違う解釈だ……!
なぜ、お前のような一介の女官が、これほど兵法に詳しいのだ!?」
「……昔、少しだけ、かじっただけだ。
昼寝のついでにな」
雪蘭はそう言って、またうたた寝を始める。
麗華は、その寝顔を見つめながら、複雑な感情に包まれていた。
こいつは、一体何者なのだ。
その眠たげな瞳の奥には、どれほどの知識と経験が隠されているというのか。
彼女の中で、雪蘭への疑念と、その得体の知れない才能への敬意が、奇妙な形で絡み合い始めていた。
一方で、宮廷では新たな動きがあった。
皇帝の寵愛を一身に受けるようになった(と、もっぱらの噂だ)この謎の女官の存在を、宰相や皇太后といった帝国の重鎮たちが、危険視し始めていたのだ。
◆◇◆
そんなある日。
麗華が、険しい顔で雪蘭の部屋へ飛び込んできた。
「雪蘭、また厄介事だ。
後宮の経理を司る『内務府』で、大規模な横領の疑いが発覚した」
「……そうか。ご苦労なことだ」
「他人事ではない!
陛下が、また貴様に見解を求めている!
だが、問題は帳簿が完璧すぎるのだ。
金の流れを追っても、不正の証拠が何一つ見つからない」
(……経理。数字の羅列。面倒の、塊だ)
雪蘭は、心の中でこれ以上ないほどの悪態をついた。
しかし、麗華が有無を言わさず、山のような帳簿の束を部屋に運び込んでくる。
雪蘭は諦めて、その分厚い帳簿の一冊を手に取った。
ぱらぱらと、気のない様子でページをめくっていく。
一見すれば完璧な数字の羅列。
収入と支出は一分の隙もなく一致している。
だが、雪蘭の目は、その数字の奥に隠された微かな「歪み」を見逃さなかった。
(……ほう。なるほどな)
雪蘭は、麗華に帳簿の一箇所を指で示した。
「……麗華。この帳簿と、過去数年分の天文台の天候記録を照らし合わせてみればいい」
「天候記録だと?
それが、横領と何の関係がある」
「見れば、わかる。
答えは、そこに書いてあるはずだ」
麗華は、半信半疑のまま雪蘭の言葉に従い、部下に天候記録を持ってこさせた。
そして、そこに浮かび上がってきた、あまりに巧妙に隠された横領のトリックに、愕然とすることになる。
だが、その時、雪蘭は、すでに事件の解決などには興味を失っていた。
彼女は、自分の新しい城の日当たりの良い窓辺で、猫のように丸まり、心地よい眠りへと静かに落ちていくところだった。
しかし、その眠りは、以前のような完全な平穏とはどこか違っていた。
皇帝から与えられた、あの『月』の国の書物のことが、心の奥に、小さな棘のように、ちくりと引っかかっていたからだ。
物語は、雪蘭が望まぬままに、後宮という小さな庭園を越え、宮廷の権力争いという、より大きく、そして、より面倒な舞台へと、その幕を開けようとしていた。
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