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第1話:『人生どん詰まり、神様拾いました』
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東京の西陽は、人を馬鹿にするみたいに綺麗だった。
福永こがね、二十八歳。
彼女の六畳一間のアパートの、壁紙のシミさえもアートのように照らし出すオレンジ色の光の中で、その現実感のない美しさが、かえって胸を抉った。
手の中のスマートフォンには、青いトーク画面が開かれている。
『ごめん。他に好きな人ができた』
たった一行。
そこに、二年という月日の重さは微塵も感じられなかった。
そのメッセージを打ち込む彼の指も、表情も、声も、もうこがねには関係がない。
追い打ちをかけるように、机の上には昨日手渡されたばかりの茶封筒。
中身は解雇通知。
理由は、会社の業績不振。
「……ははっ」
乾いた笑いが漏れた。
なんだこれ。
まるで出来の悪いドラマだ。
仕事も、恋人も、住む場所さえも、もうすぐここにはなくなる。
東京で描いた夢なんて、最初から蜃気楼だったのかもしれない。
埃が光に照らされて、きらきらと舞っている。
それが、粉々になった自分の未来のように見えた。
荷物をまとめる気力も湧かず、こがねは吸い寄せられるように、スマートフォンの予約サイトを開いていた。
行き先は一つしかない。
あんなに「錦を飾るまで帰らない」と息巻いて飛び出した、あの田舎町へ。
◆◇◆
夜行バスの窓に映る自分の顔は、ひどい有様だった。
隈の浮き出た目元、生気のない肌。
隣の席の知らないおじさんの寝息を聞きながら、こがねはただぼんやりと外を流れる光の帯を眺めていた。
こんな形で帰りたくなかった。
せめて、もう少し、何か一つでも掴んだと胸を張れるものが欲しかった。
バスが、明け方の冷たい空気が漂うバスターミナルに滑り込む。
懐かしい、土と草いきれの匂い。
東京の排気ガスに慣れた肺が、その濃さに少し驚いている。
ここから実家の駄菓子屋までは、歩いて十分ほどだ。
「……ただいま」
誰に言うでもなく呟き、錆び付いたシャッターを苦労して押し上げる。
ぎぎぎ、と耳障りな音が静かな早朝の商店街に響いた。
途端に、埃と、甘いような、酸っぱいような、懐かしい匂いが鼻腔をくすぐった。
駄菓子屋「ふくや」。
それが、こがねの実家だった。
店内は、時間が止まったかのようだった。
壁には西日で色褪せたアイドルのポスター。
子供たちの背比べの跡が残る柱。
止まったままの振り子時計。
うまい棒、よっちゃんイカ、あんず飴。
かつては宝石のように見えたそれらは、今はうっすらと埃を被り、寂しそうにこがねを迎えていた。
両親が相次いで亡くなってから、もう五年。
店は誰も継ぐことなく、こうして放置されていた。
思い出が、埃と共に胸に積もる。
涙が出そうになるのを、こがねは奥歯を噛んでこらえた。
泣いている場合じゃない。
今日からここが、私の城であり、砦なのだ。
腕まくりをし、まずは換気だと窓を開ける。
新鮮な空気が流れ込み、埃っぽい店内の空気が少しだけ動いた。
掃除だ。
感傷に浸るのは、全部終わってからでいい。
半日かけて、店の床を磨き、商品を整理し、どうにか人が入れるくらいの状態にはなった。
問題は、店の奥にある居住スペースだ。
そして、そのさらに奥。
子供の頃、祖母から「あそこには大事な神様がいるから、絶対に開けちゃだめだよ」と固く言われていた「奥の間」があった。
好奇心はあったが、祖母の真剣な顔を思い出すと、これまで一度も足を踏み入れたことはなかった。
だが、今日は違う。
ここも掃除しなければ。
「……お邪魔します」
襖を開けると、そこは他の部屋よりもさらに濃い、古木の匂いと黴の匂いがした。
窓はなく、薄暗い。
部屋の中央に、ぽつんと小さな祠が鎮座していた。
高さは一メートルほどだろうか。
黒ずんだ木製の祠には、古びて変色した注連縄が何重にも巻かれている。
「神様、ねぇ……」
いるなら、私のこの惨状をどうにかしてほしいものだ。
こんなボロボロの祠に閉じ込められて、ご利益なんて期待できるわけもない。
むしろ、こんな粗末な場所に押し込めていて、罰当たりだったかもしれない。
「ごめんなさいね、綺麗にしてあげるから」
こがねは独り言を呟きながら、祠に巻かれた注連縄に手をかけた。
硬く、乾いている。
力を込めると、ぷつり、ぷつりと音を立てて、それはあっけなく千切れた。
そして、まるで何かに導かれるように、祠の小さな観音開きの扉に指をかける。
ぎぃ、と軋む音と共に扉を開けた、その瞬間だった。
ごぉっ、と冷たい風が祠の奥から吹き出し、こがねの髪を乱した。
古木の匂いに混じって、嗅いだことのない、清冽な香りが立つ。
「うわっ、けほっ、けほっ!」
煙か、あるいは濃い霧か。
白い何かが溢れ出し、視界を奪う。
思わず腕で顔を覆い、咳き込んでいると、不意に、すぐ目の前から声がした。
「……ああ、よく寝た」
それは、驚くほど低く、穏やかで、そしてひどく気怠げな、男の声だった。
煙がゆっくりと晴れていく。
こがねはおそるおそる顔を上げた。
そこに、男が立っていた。
色素の薄い、銀灰色にも見える髪。
陽光を弾くのではなく、溶かしてしまいそうな、儚い色合い。
伏せられた睫毛は人形のように長く、その下の瞳は、まだ覚醒しきっていないのか、ぼんやりと宙を彷徨っている。
すっと通った鼻筋、薄い唇。
人間離れした、と形容するのが最も近い、完璧な造形美。
こがねは、息を呑んだ。
神様。
祖母の言っていたことは、本当だったんだ。
こんな、こんな美しい人が……。
見惚れたのは、ほんの一瞬。
次の瞬間、こがねの期待と感動は、木っ端微塵に砕け散った。
その神様(仮)が着ていたのは、首元がヨレヨレに伸びきった、灰色のジャージ上下だったのである。
「……どちら様、ですか?」
こがねがようやく絞り出した声に、男はゆっくりと此方を見た。
夜の湖面のような、静かな瞳。
彼は小さくあくびを一つすると、面倒くさそうに口を開いた。
「我か? 我は、この地に祀られし神ぞ」
「か、神様……」
「うむ。名は、薄氷(うすらい)。しがない貧乏神だが」
……びんぼうがみ?
「え、えっと、聞き間違いですかね? 今、貧乏神って……」
「そう言うたが。何か問題でも?」
男──薄氷は、心底不思議そうに首を傾げた。
その仕草すら絵になるのが腹立たしい。
「問題しかないでしょう! なんで神様なのにジャージなの!? もっとこう、威厳とか! 白い狩衣とか着てないんですか!」
「威厳は腹の足しにならぬ。それに、こっちの方が楽だ」
けろりと言い放つ薄氷に、こがねは眩暈を覚えた。
その時、ちか、ちか、と天井の蛍光灯が気味悪く点滅を始めた。
「あれ? 蛍光灯、替えたばっかりなのに……」
こがねが呟いた、その時だった。
手の中のスマートフォンが、何の脈絡もなく、つるりと滑り落ちた。
パリンッ。
床に落ちたスマホの画面には、綺麗な蜘蛛の巣模様が広がっていた。
「あ…………」
言葉を失うこがねを尻目に、薄氷はふらふらと部屋を見渡し、柱に寄りかかってずるずると座り込んだ。
「あー……腹が減った。何か食うものはないか、依り代よ」
「よりしろ……?」
「そなたが祠を開けたのだろう。我は依り代なしでは顕現できぬ。故に、今やそなたが我の新しい依り代だ」
「は……?」
意味が分からない。
混乱するこがねの耳元で、薄氷はさらに残酷な事実を告げた。
「そういうわけで、しばらくはそなたから離れられぬ。よろしく頼む」
「いやいやいや! よろしくされても困ります! 出てってください!」
「無理だと言うておる」
むにゃむにゃと、早くも二度寝に入りそうな薄氷。
その時、こがねはふと、自分のハンドバッグがやけに軽く感じていることに気づいた。
まさか、と思って中を改める。
ない。
さっきコンビニで下ろしたばかりの一万円札が、綺麗さっぱり消えている。
「ああああああああああ!」
こがねの絶叫が、埃っぽい駄菓子屋に木霊した。
人生どん底。
仕事なし、恋人なし、貯金なし。
そして今日、神様(ただし貧乏神)つき物件になりました。
福永こがね、二十八歳。
彼女の明日は、果たしてどっちだ。
福永こがね、二十八歳。
彼女の六畳一間のアパートの、壁紙のシミさえもアートのように照らし出すオレンジ色の光の中で、その現実感のない美しさが、かえって胸を抉った。
手の中のスマートフォンには、青いトーク画面が開かれている。
『ごめん。他に好きな人ができた』
たった一行。
そこに、二年という月日の重さは微塵も感じられなかった。
そのメッセージを打ち込む彼の指も、表情も、声も、もうこがねには関係がない。
追い打ちをかけるように、机の上には昨日手渡されたばかりの茶封筒。
中身は解雇通知。
理由は、会社の業績不振。
「……ははっ」
乾いた笑いが漏れた。
なんだこれ。
まるで出来の悪いドラマだ。
仕事も、恋人も、住む場所さえも、もうすぐここにはなくなる。
東京で描いた夢なんて、最初から蜃気楼だったのかもしれない。
埃が光に照らされて、きらきらと舞っている。
それが、粉々になった自分の未来のように見えた。
荷物をまとめる気力も湧かず、こがねは吸い寄せられるように、スマートフォンの予約サイトを開いていた。
行き先は一つしかない。
あんなに「錦を飾るまで帰らない」と息巻いて飛び出した、あの田舎町へ。
◆◇◆
夜行バスの窓に映る自分の顔は、ひどい有様だった。
隈の浮き出た目元、生気のない肌。
隣の席の知らないおじさんの寝息を聞きながら、こがねはただぼんやりと外を流れる光の帯を眺めていた。
こんな形で帰りたくなかった。
せめて、もう少し、何か一つでも掴んだと胸を張れるものが欲しかった。
バスが、明け方の冷たい空気が漂うバスターミナルに滑り込む。
懐かしい、土と草いきれの匂い。
東京の排気ガスに慣れた肺が、その濃さに少し驚いている。
ここから実家の駄菓子屋までは、歩いて十分ほどだ。
「……ただいま」
誰に言うでもなく呟き、錆び付いたシャッターを苦労して押し上げる。
ぎぎぎ、と耳障りな音が静かな早朝の商店街に響いた。
途端に、埃と、甘いような、酸っぱいような、懐かしい匂いが鼻腔をくすぐった。
駄菓子屋「ふくや」。
それが、こがねの実家だった。
店内は、時間が止まったかのようだった。
壁には西日で色褪せたアイドルのポスター。
子供たちの背比べの跡が残る柱。
止まったままの振り子時計。
うまい棒、よっちゃんイカ、あんず飴。
かつては宝石のように見えたそれらは、今はうっすらと埃を被り、寂しそうにこがねを迎えていた。
両親が相次いで亡くなってから、もう五年。
店は誰も継ぐことなく、こうして放置されていた。
思い出が、埃と共に胸に積もる。
涙が出そうになるのを、こがねは奥歯を噛んでこらえた。
泣いている場合じゃない。
今日からここが、私の城であり、砦なのだ。
腕まくりをし、まずは換気だと窓を開ける。
新鮮な空気が流れ込み、埃っぽい店内の空気が少しだけ動いた。
掃除だ。
感傷に浸るのは、全部終わってからでいい。
半日かけて、店の床を磨き、商品を整理し、どうにか人が入れるくらいの状態にはなった。
問題は、店の奥にある居住スペースだ。
そして、そのさらに奥。
子供の頃、祖母から「あそこには大事な神様がいるから、絶対に開けちゃだめだよ」と固く言われていた「奥の間」があった。
好奇心はあったが、祖母の真剣な顔を思い出すと、これまで一度も足を踏み入れたことはなかった。
だが、今日は違う。
ここも掃除しなければ。
「……お邪魔します」
襖を開けると、そこは他の部屋よりもさらに濃い、古木の匂いと黴の匂いがした。
窓はなく、薄暗い。
部屋の中央に、ぽつんと小さな祠が鎮座していた。
高さは一メートルほどだろうか。
黒ずんだ木製の祠には、古びて変色した注連縄が何重にも巻かれている。
「神様、ねぇ……」
いるなら、私のこの惨状をどうにかしてほしいものだ。
こんなボロボロの祠に閉じ込められて、ご利益なんて期待できるわけもない。
むしろ、こんな粗末な場所に押し込めていて、罰当たりだったかもしれない。
「ごめんなさいね、綺麗にしてあげるから」
こがねは独り言を呟きながら、祠に巻かれた注連縄に手をかけた。
硬く、乾いている。
力を込めると、ぷつり、ぷつりと音を立てて、それはあっけなく千切れた。
そして、まるで何かに導かれるように、祠の小さな観音開きの扉に指をかける。
ぎぃ、と軋む音と共に扉を開けた、その瞬間だった。
ごぉっ、と冷たい風が祠の奥から吹き出し、こがねの髪を乱した。
古木の匂いに混じって、嗅いだことのない、清冽な香りが立つ。
「うわっ、けほっ、けほっ!」
煙か、あるいは濃い霧か。
白い何かが溢れ出し、視界を奪う。
思わず腕で顔を覆い、咳き込んでいると、不意に、すぐ目の前から声がした。
「……ああ、よく寝た」
それは、驚くほど低く、穏やかで、そしてひどく気怠げな、男の声だった。
煙がゆっくりと晴れていく。
こがねはおそるおそる顔を上げた。
そこに、男が立っていた。
色素の薄い、銀灰色にも見える髪。
陽光を弾くのではなく、溶かしてしまいそうな、儚い色合い。
伏せられた睫毛は人形のように長く、その下の瞳は、まだ覚醒しきっていないのか、ぼんやりと宙を彷徨っている。
すっと通った鼻筋、薄い唇。
人間離れした、と形容するのが最も近い、完璧な造形美。
こがねは、息を呑んだ。
神様。
祖母の言っていたことは、本当だったんだ。
こんな、こんな美しい人が……。
見惚れたのは、ほんの一瞬。
次の瞬間、こがねの期待と感動は、木っ端微塵に砕け散った。
その神様(仮)が着ていたのは、首元がヨレヨレに伸びきった、灰色のジャージ上下だったのである。
「……どちら様、ですか?」
こがねがようやく絞り出した声に、男はゆっくりと此方を見た。
夜の湖面のような、静かな瞳。
彼は小さくあくびを一つすると、面倒くさそうに口を開いた。
「我か? 我は、この地に祀られし神ぞ」
「か、神様……」
「うむ。名は、薄氷(うすらい)。しがない貧乏神だが」
……びんぼうがみ?
「え、えっと、聞き間違いですかね? 今、貧乏神って……」
「そう言うたが。何か問題でも?」
男──薄氷は、心底不思議そうに首を傾げた。
その仕草すら絵になるのが腹立たしい。
「問題しかないでしょう! なんで神様なのにジャージなの!? もっとこう、威厳とか! 白い狩衣とか着てないんですか!」
「威厳は腹の足しにならぬ。それに、こっちの方が楽だ」
けろりと言い放つ薄氷に、こがねは眩暈を覚えた。
その時、ちか、ちか、と天井の蛍光灯が気味悪く点滅を始めた。
「あれ? 蛍光灯、替えたばっかりなのに……」
こがねが呟いた、その時だった。
手の中のスマートフォンが、何の脈絡もなく、つるりと滑り落ちた。
パリンッ。
床に落ちたスマホの画面には、綺麗な蜘蛛の巣模様が広がっていた。
「あ…………」
言葉を失うこがねを尻目に、薄氷はふらふらと部屋を見渡し、柱に寄りかかってずるずると座り込んだ。
「あー……腹が減った。何か食うものはないか、依り代よ」
「よりしろ……?」
「そなたが祠を開けたのだろう。我は依り代なしでは顕現できぬ。故に、今やそなたが我の新しい依り代だ」
「は……?」
意味が分からない。
混乱するこがねの耳元で、薄氷はさらに残酷な事実を告げた。
「そういうわけで、しばらくはそなたから離れられぬ。よろしく頼む」
「いやいやいや! よろしくされても困ります! 出てってください!」
「無理だと言うておる」
むにゃむにゃと、早くも二度寝に入りそうな薄氷。
その時、こがねはふと、自分のハンドバッグがやけに軽く感じていることに気づいた。
まさか、と思って中を改める。
ない。
さっきコンビニで下ろしたばかりの一万円札が、綺麗さっぱり消えている。
「ああああああああああ!」
こがねの絶叫が、埃っぽい駄菓子屋に木霊した。
人生どん底。
仕事なし、恋人なし、貯金なし。
そして今日、神様(ただし貧乏神)つき物件になりました。
福永こがね、二十八歳。
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