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桜ノ宮家
4話 幼児精神により涙が無限に出せる愉悦部員
しおりを挟む「あや、もうそろそろねんねしないと、、、」
詩那兄様が手にしていたうさぎのぬいぐるみを動かす手を止めて頭を撫でてくれる。
「、、、そうだな、あや。颯兄様と一緒に寝よう?」
颯兄様も、持っていた狼のぬいぐるみをそばに置いて、顔を覗き込んでくる。
「、、、うん。明日も遊べる?」
私は明日も兄たちを重度のシスコンへと成長させねばならない()
鉄は熱いうちに打てというが、兄たちには幼い頃からシスコンになって、守ってもらわねばならない。
「うん。明日は兄様たちは勉強があるから、俺と颯と一緒にあそぼ?」
薫兄様が私から白いクマのぬいぐるみを取り上げて他のぬいぐるみと共に片付け始める。
「あや、ねんねする前にホットミルクを飲んでください」
杏兄様は、いつまやさんに頼んだのか、横のサイドテーブルにホットミルクが入ったマグカップをおいてくれた。
まだ3歳の私にはマグカップは重いので、詩那兄様が持って、ちょっとずつ傾けながら飲ませてくれた。
「、、、んく、。」
ホットミルクを飲むと体の内側からポカポカしてきて眠くなってきた。
「(さっきあれだけ気絶してたのに、、、)」
四葉先生に見てもらってから、兄様たちと30分遊んだらしかった。
兄様たちにも今日の課題があるのだろう。
さっき目覚めた時の様子から察するに、家庭教師をほっぽりだして私の部屋にきたらしかった。
うふふ、いい調子❤︎
執事さん・侍女さんたちも私の体調を心配して、兄様たちとそっとしておいてくれたらしい。
さすが!愛されてるぜ!お嬢様!
「あや、体倒すよ?」
詩那兄様がゆっくり、優しい手つきで寝かせてくれた。
私のそばにお気に入りのうさぎのぬいぐるみをおいて、颯兄様と薫兄様が両サイドに入ってきた。
「えへへ、今日は颯兄様と薫兄様とおねんね~」
眠気でとろんとしてきた思考でデレてみた。
見よ。このみっともない顔をした兄4人を。
うち2人は今にももう2人をベッドから落とさんとするような気迫迫る視線を送りつつ、私にはとろけたような顔をしてくれている。
「、、、よかったね、あや。ご飯の時間までゆっくりしておくんだよ?」
何かあったらすぐに知らせること、と詩那兄様は颯兄様と薫兄様に言い聞かせて、颯兄様と共に去っていった。
もちろん詩那兄様と杏兄様はほっぺたにおやすみのキスをしてから。
「あや、俺たちともしよう?」
「うん!」
颯兄様と薫兄様にもおやすみのキスのやりとりをして体が導かれるままに意識を手放した。
スヤァ
ーーーーーー
「、、、ゃ、、、あや、起きれる?ご飯だよ?」
肩をトントンとされる感覚で目を覚ますと詩那兄様が私の部屋に来ていた。
「ん、、、しなにーさま、?」
そのまま兄様の顔をボケーっと眺めて、「ごはん!」と目が開いた。
「うふふ、大丈夫?あや、起きれるかな?」
詩那兄様に支えられながら起き上がり、まやさんから渡されたお水のコップを使って、詩那兄様にお水を飲ませてもらった。
「ん、おはよぅ、にいさま」
でへぇ、と蕩けそうな顔で詩那兄様を見つめると、兄様も同じような甘い顔で「おはよう、しんどくはない?」と聞いてくれる。
甘い、、、!甘すぎるよお兄様!
最高!!
「うん!、、、あれ、颯兄様と薫兄様は、、、?」
あたりを見回しても一緒に寝ていたはずの2人の姿がない。
うるうると泣きそうになってきた。
くそぅ、前まではこんなことで泣くことなんてなかったのに。
精神が子供に引っ張られているようだ。
でもまぁ、まだ3歳の妹なんだから仕方がないよね?
でも恥ずかしい、、、!
ゴシゴシと潤み始めた目をこすりながらベッドから出ようとすると、詩那兄様に優しく止められた。
「あや?おめめゴシゴシしちゃダメだよ。あやの可愛いおめめが傷ついちゃう。」
私に目線を合わせるようにベッドの淵に屈んでくれた兄様はへちょ、と眉毛をへの字にさせて私の手を止めた。
「うぅ、でも泣いちゃうの(前世でいち大人として働いていた私からしたら恥ずかしくて)だめだから、、、」
「、、、あや?誰にそんなこと言われたの?あやは泣いてもいいんだよ?だめじゃないよ?いっぱい笑って、いっぱい泣いて、兄様にあやが思ってること教えてほしいな…。」
めいいっぱい優しい口調で言ってくれる詩那兄様。
これで、心の中では「あやにそんなことを言った奴はただではおかないぞ」と思っていてくれたらいいのだが、、、。
まだシスコンの進み具合は表面ではわからない。
普通、この歳ならもう少し感情が顔に漏れるものなんじゃないのか?
詩那兄様、将来大物になりそう、、、。ヒェ
「ううん、あやがね、あやがね、うわぁ~ん」
私が恥ずかしいからだと言いたいのだが、しゃくりあげてなかなか言えない。
この状況も、別にいつもみたく幼い可愛い妹を演じているわけではなく、素で出てきているものなのでとてつもなく恥ずかしい。
本泣きし始めた私に、何を察したのか、ぎゅっと抱きしめてくれる詩那兄様。
頭を優しく撫でて、トントンしてくれる。
「ごめんね、つらかったね、兄様がイジワル言っちゃった。あや、兄様を許して?」
ふぇーん、と私の部屋の中に、私のみっともない泣き声が響いている。
察するも何も私が意外とプライドが高いことに兄様は気づいたのだろうか、、、。
それはそれで恥ずかしすぎるのだが、、、。
あ、また涙の波が、
、、、はぁ、絶対このあとご飯とか嫌だ、!
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