えっちな義弟くんのカラダ共有♡年上二人に溺愛されて夜も眠れません

犯人はエリー

文字の大きさ
57 / 65
三章 湯けむり温泉、ぬるぬるおふろ

揺れ動く気持ち

しおりを挟む



 露天風呂にまん丸のお月さまが映っていた。はらはらと散る紅葉がライトアップされて目にも艶やか。三人は無言のまま温泉に入っていた。
 この温泉の泉質は強アルカリ。肌の上をすべるような、とろみのあるお湯をすくって、凛は肩にかける。肌の新陳代謝に良い成分と、古い角質を除去する効果のある高いpH値。月の光で、凛の白い肩がきらきらと光る。

「かわいい! 凛ちゃんは今日もとってもかわいい!」
「……ありがと」
「…………」

 いつもなら綾瀬と共に凛を可愛がる航が、何も言わなかった。それが不満なのか、凛も頬を膨らませる。空気は最悪を通り越してもはや地獄である。間に挟まれた綾瀬はいたたまれない。どうしたものかと思いつつも、とりあえずとろっとろのお湯をすくって航にかけた。

「ちょ、何するの……」
「お前もお肌つるつるになれぇー!」
「髪の毛濡れるから!」

 やけくそでバチャバチャと子どもみたいにお湯をかけてみた。それは小さな頃に、プールの授業の自由時間で遊んだみたいだった。鬼ごっこをしたり、どっちが長く潜ってられるか勝負したり……こんなふうに水をかけあいっこした。
 あの時とはだいぶ変わってしまった関係。


「ふふ……小学生の時みたいだね」
「あ、やっぱりプールの授業みたいだよな……」

「君は、全然変わらないね……誰よりも泳ぎが上手で魚みたいだった……今から思えば、あの頃からずっと好きだよ……」

「え……」


 しまった、どうにか兄弟げんかをやめてほしくてふざけてみたら、最悪の展開になってしまった。綾瀬は煩悶する。でも、なぜだろう……頬が赤くなっていく。それは温泉のぬくもりだけではない何か。胸がどきどきして、航を真っ直ぐにみていられなくなってしまう。

「ちょ、ちょっとちょっと、良い感じになってる! そういうのやめて!」
「何で? 僕は自分の気持ちを伝えただけだ……決めたよ凛。僕は正攻法で臨を落とす。いつかきっと、凛も航も好きだって言わせてみせるから……」

 きらり、と航の目が月の光で輝いた。凛は焦る。今は自分の事だけを好きな綾瀬。でも、これからは分からない。凛はちらりと綾瀬を見た。本人も気付かないうちに揺らいでいる……そういう風に見えた。凛の事が本当に好き、凛を自分だけのものにしたい。そう言っていた綾瀬。でも、いつかはそれが変わってしまう……そんな日が来るかもしれない。
 そう思ったら怖くなった。凛の知らない所で航と綾瀬が何かをしている。そう思うと、それだけで胸が苦しくて締めつけられるようだった。
 凛が色々考え込んでいるうちに、航はそっと綾瀬の肩に頭を乗せていた。

「わ、何やってるのお兄ちゃん! 綾瀬さんから離れて!」
「何で? さっき言ったよね……僕は僕なりに色々やっているだけだよ」

 そう言いながら白くぬるぬるとした濁り湯の中で手を動かす。その行く先は見えないけれど、腕の位置から大体の場所を想像して……凛の顔色がさっと変わる。航に負けじと手を伸ばしてみる。


「え、え? 二人とも何でそんな所を触って……えっ?」


 綾瀬がおろおととしているうちに、二人の手が綾瀬の性器に伸び、濁ったお湯の中で撫でまわされる。
 音もたてぬように静かに二人の手で扱かれて、綾瀬は気持ちいいけれど訳が分からない。

 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...