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第十八話 あわわわわ……①
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私は今の状況が飲み込めず呆然としていた。
すると、いち早く状況を察知したキノルルがヒューと口笛を吹いた。
「姫を守るために騎士様の登場だ。面白くなってきたぜ」
ひ、姫!? 姫って誰のことかしら!? って言うか、この状況はなんなの?
どうすればいいのか分からず一人で混乱していたら、ゼルバがキッと女性を睨んだ。
「やぁ。昨日は俺のレノンが世話になったね」
女性はゼルバに話しかけられてハッとした後、ほんのり頰を染めた。
「ゼルバ様……。お会い出来て嬉しいですわ」
「俺も一度君と会ってみたかったんだ」
「まぁ……!」
女性は感激のあまり瞳が潤んでいる。
むぅ……。ゼルバが私以外の女の人と喋ってる。正直、面白くないわ。ヤキモチ妬いちゃう。
でも、ここで私がしゃしゃり出たら話がややこしくなりそうなので、黙って二人を観察した。
ゼルバはメガネを外すと、いつもの温和な笑みを浮かべながら口を開いた。
「レノンに聞いたよ。レノンと付き合う前は、俺たちいい関係だったらしいね」
「うふふ。だってその通りではないですか。よく二人で一緒に出掛けていたでしょう?」
「一緒に……ね」
ゼルバは小馬鹿にしたようにクツクツと笑った。そんな笑い方をするゼルバを見るのは初めてで、私はちょっとだけ怖くなった。
「君みたいな人間をなんて言うか知ってる? ストーカーって言うんだよ」
え!? ストーカー!?
私は驚きのあまり目を丸くした。
ゼルバはそんな私をよそに話を続ける。
「俺は君と出掛けたことなんて一度もない。って言うか、名前すら知らない。俺たち今日初めて話したよね?」
ゼルバの言葉に、私は絶句した。
こ、怖いわ……。この女性、ゼルバの知り合いじゃなかったのね……。
じゃあ、昨日話していたことは全てこの女性の思い込み? 思い込みでゼルバの恋人には自分が相応しいとか言っていたの?
私はゾクっと背筋が凍った。
恐々と女性を見ると、うっすら微笑んでいて更に怖くなった。
「うふふ……。ゼルバ様でも冗談とか言うのですね。わたくしたち、あんなに激しく愛し合ったではないですか。――あぁ、ブスが見ているから気を遣ってそんな嘘をついているのですね。大丈夫。このブスにはわたくしからゼルバ様と別れるように言っておきました。ゼルバ様はお優しいから、なかなか別れを切り出せなかったのですね。可哀想なゼルバ様。こんなブスに付き纏われて……」
「はは。お前、目が腐ってるんじゃないか? レノンは世界一可愛いだろう?――と、言うか妄想を垂れ流すのはやめてくれ。お前なんかと愛し合うわけないだろう? 俺に付き纏ってるのはお前だ。気持ち悪いな……。レノンが怯えてるから変なことは言わないでくれ」
「……」
ゼルバの辛辣な言葉を聞いて、女性は哀れなものを見るような表情をした。
「可哀想……。ゼルバ様、このブスに洗脳されているですね? だってお優しいゼルバ様が、愛するわたくしにそんな言葉を吐くわけないもの。きっとこのクソブスに有る事無い事吹き込まれたのですね……」
女性の言葉を聞いて、ゼルバはイライラと前髪をかき上げた。
「だからお前なんて愛してないって。ストーカーは怖いな……。思い込みが激し過ぎる」
ほ、本当怖いわ!
私は思わず隣に佇むキノルルの腕にしがみ付いた。キノルルも恐怖を感じているのか、真っ青な顔色をしている。まるで私たちは幽霊に怯える子供のように、肩を寄せ合いビクビクと震えあったのだった。
すると、いち早く状況を察知したキノルルがヒューと口笛を吹いた。
「姫を守るために騎士様の登場だ。面白くなってきたぜ」
ひ、姫!? 姫って誰のことかしら!? って言うか、この状況はなんなの?
どうすればいいのか分からず一人で混乱していたら、ゼルバがキッと女性を睨んだ。
「やぁ。昨日は俺のレノンが世話になったね」
女性はゼルバに話しかけられてハッとした後、ほんのり頰を染めた。
「ゼルバ様……。お会い出来て嬉しいですわ」
「俺も一度君と会ってみたかったんだ」
「まぁ……!」
女性は感激のあまり瞳が潤んでいる。
むぅ……。ゼルバが私以外の女の人と喋ってる。正直、面白くないわ。ヤキモチ妬いちゃう。
でも、ここで私がしゃしゃり出たら話がややこしくなりそうなので、黙って二人を観察した。
ゼルバはメガネを外すと、いつもの温和な笑みを浮かべながら口を開いた。
「レノンに聞いたよ。レノンと付き合う前は、俺たちいい関係だったらしいね」
「うふふ。だってその通りではないですか。よく二人で一緒に出掛けていたでしょう?」
「一緒に……ね」
ゼルバは小馬鹿にしたようにクツクツと笑った。そんな笑い方をするゼルバを見るのは初めてで、私はちょっとだけ怖くなった。
「君みたいな人間をなんて言うか知ってる? ストーカーって言うんだよ」
え!? ストーカー!?
私は驚きのあまり目を丸くした。
ゼルバはそんな私をよそに話を続ける。
「俺は君と出掛けたことなんて一度もない。って言うか、名前すら知らない。俺たち今日初めて話したよね?」
ゼルバの言葉に、私は絶句した。
こ、怖いわ……。この女性、ゼルバの知り合いじゃなかったのね……。
じゃあ、昨日話していたことは全てこの女性の思い込み? 思い込みでゼルバの恋人には自分が相応しいとか言っていたの?
私はゾクっと背筋が凍った。
恐々と女性を見ると、うっすら微笑んでいて更に怖くなった。
「うふふ……。ゼルバ様でも冗談とか言うのですね。わたくしたち、あんなに激しく愛し合ったではないですか。――あぁ、ブスが見ているから気を遣ってそんな嘘をついているのですね。大丈夫。このブスにはわたくしからゼルバ様と別れるように言っておきました。ゼルバ様はお優しいから、なかなか別れを切り出せなかったのですね。可哀想なゼルバ様。こんなブスに付き纏われて……」
「はは。お前、目が腐ってるんじゃないか? レノンは世界一可愛いだろう?――と、言うか妄想を垂れ流すのはやめてくれ。お前なんかと愛し合うわけないだろう? 俺に付き纏ってるのはお前だ。気持ち悪いな……。レノンが怯えてるから変なことは言わないでくれ」
「……」
ゼルバの辛辣な言葉を聞いて、女性は哀れなものを見るような表情をした。
「可哀想……。ゼルバ様、このブスに洗脳されているですね? だってお優しいゼルバ様が、愛するわたくしにそんな言葉を吐くわけないもの。きっとこのクソブスに有る事無い事吹き込まれたのですね……」
女性の言葉を聞いて、ゼルバはイライラと前髪をかき上げた。
「だからお前なんて愛してないって。ストーカーは怖いな……。思い込みが激し過ぎる」
ほ、本当怖いわ!
私は思わず隣に佇むキノルルの腕にしがみ付いた。キノルルも恐怖を感じているのか、真っ青な顔色をしている。まるで私たちは幽霊に怯える子供のように、肩を寄せ合いビクビクと震えあったのだった。
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