Once upon a Timeソロリプレイ

烏丸

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巨人退治のお伽話

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~Once upon a Time ソロリプレイ~
【結末カード】
1.みなさんも仲間を選ぶときには気をつけた方がいいということです。
2.そして彼は自分が王子であることを彼女に明かし、ふたりは末永く幸せに暮らしました。
3.彼の母はこの珍しい贈りものを喜びました。
【主人公】こども
【ライバル】巨人
【ヒロイン】馬
【物語カード】「夫・妻」「木」「追う」「戦う」「洞窟」「敵」「隠れた」「空飛ぶ」「失う」「塔」

私1「うーん、無作為に引いたカードだから当然だけど、手札事故の匂いがするよ?」
私2「ヒロイン馬って、公開設定大丈夫? ハッピーエンドで獣か……」
私1「それ以上いけない」
私3「大丈夫大丈夫、どっかの神話では牛と人のハーフの王子様とか生まれてくるし」
私2「とりあえず結末を振り分けようか。主人公はライバルに勝つのが自然だから、痛い目に合いそうな1はライバルが受け持とう」
私1「主人公の結末がラストに来て欲しいから、めでたしめでたし感がある2は主人公がもらうね」
私3「そうなるとヒロインが3……彼の母が喜ぶ贈り物って何?」
私1「知らん」
私2「結末によってはサブキャラを出すことも考えながらプレイしなくちゃいけないんだね。ひとつの話にまとまるかなあ」
私1「大丈夫さ、だって」
私「ここには私しかいませんから」

~~~~~~~~~~

『巨人退治のお伽話』

 むかしむかし、人と妖精、魔獣や精霊が同じ地上に暮らしていた頃のお話です。
 セイバン王国は四方を険しい山に囲まれた小さな国です。他国と交易を行うのも容易ではない土地に、小さいとはいえ一つの国が栄えることができたのは、北の山に暮らす白い【聖馬】、セレネスの加護があったからでした。
「さあ、水よ、土よ。芽吹きの季節です。目覚め、歌い、この大地に広がりなさい」
 セレネスが白い軌跡とともに駆け抜けた後には、草木が茂り、生命が芽吹きます。セイバン王国の民たちは、セレネスとその恵みに感謝し、慎ましく日々を送っておりました。
 そんなセイバン王国に危機が訪れます。雲の上の土地が痩せてしまったため、空から【巨人】が落ちてきたのです。
「わわわわっ、危ない危ない。地上の生き物を潰しちゃうところだったよ」
 西の山の頂に降り立ったのは、ティタニアという巨人の娘でした。ティタニアが暮らす雲はここ数年で栄養価が落ち、また雲そのものも穴だらけになって、とうとう地上に降りざるを得なくなってしまったのです。
「ううううっ、家も無くなっちゃったし、お腹も空いたし、これからどうしよう……」
 山の頂で途方にくれるティタニアの目に、山間を駆ける白い軌跡が映ります。セレネスが山間の大地に春の訪れを伝えていたのです。生命力に満ち溢れるセレネスの姿を目で【追う】うちに、ティタニアの胸に抗いがたい衝動が湧き上がります。
「……おいしそう」
 ティタニアは衝動のままに山を駆け下り、セレネスに向けて一直線に駆け出しました。
「なっ、なんですか! どうして地上に巨人がいるのですか!」
「うふふふっ、待ってええええっ」
 ティタニアの目にはもはやセレネスしか映りません。その巨体は森の【木々】も生物の巣も構わず蹴散らし、かぐわしい生命の匂いを漂わせる聖馬を捕らえようと腕を振るいます。いかに素早い聖馬といえど、地形をまるごと抉る巨人の腕からは逃れられず、とうとうセレネスはティタニアの口の中に落ちてしまいました。
「……なに、これ。甘ああああい!」
 これまで雲や霞しか食べてこなかった巨人の娘にとって、地上の生命は初めての豊かな味わいです。
「おいしいいいい……もっと食べたいなあ」
 ティタニアが足元を見下ろすと、そこには蹴散らした命の残骸が。ティタニアは大地に散らばる生命を夢中で頬張ります。
「甘い。甘い。甘い。甘い。いくらでも食べられちゃう。こんな、こんなおいしいものが世界にあるなんて知らなかったよ……」
 あまりの美味しさにぽろぽろと涙をこぼすティタニアは、東の山へ【こっそりと】逃げていく小さな生き物の群れに気づきませんでした。

「なんなんですかあれは! セレネス様を食べてしまったあの化物は!」
 巨人の足踏みから命からがら逃げ出したセイバン王国の民は、皆憔悴しきっていました。王様は生き延びた民を見回りながら、空から降りてきたのが遠い昔に地上の生き物と住処を分けた巨人という種族であること、本来は大人しい性格であることを伝えました。
 しかし、国を踏み荒らされ、目の前で信仰する聖馬を食べられた民たちは、恐怖と怒りに囚われています。巨人への恐れを和らげようとする王様の言葉は、民にとっては【怨敵】の手先の声にしか聞こえません。
「そんな話信じられるか! 俺たちは国を無茶苦茶に踏み潰されたんだぞ!」
「さては王様、あんたがあの巨人を呼んだんだろう! 山の外に領地が欲しくなって、そのための兵器があいつなんだ!」
「俺たち領民はあいつへの生贄なんだ!」
 正気を【失った】民たちが、王族たちに襲いかかります。必死の説得も虚しく、王様は民に惨殺されてしまいました。山間にこだまする王様の断末魔に耳を塞ぎながら、王妃と【王子】は北の山へと逃げていきました。

 夢中になって生物を貪っていたティタニアは、辺りにこだまする恐ろしい断末魔の悲鳴を聞き、夢見心地から覚めました。そして、喰らい続けた血と肉でねっとりと汚れた自分の手を見て、初めて自分がしてしまったことに気づいたのです。
「ひっ……! わ、わたし……なんてことを……」
 血の気の引いた顔を血まみれの手で覆う彼女の耳に、東から山鳴りが届きます。怒り狂った民が国王を殺した勢いのまま、彼女に復讐にきたのです。
「奴はまだ盆地にいるぞ! 取り囲んで打ち殺せ!」
 故郷を踏みにじられた怒りは、無垢で穏やかだった民を【戦争】へと駆り立てました。
 悪鬼の形相で迫り来る民に恐れをなし、ティタニアは逃げ惑います。しかし、彼女の巨体は彼女に逃げることを許してはくれません。
「南の山に逃げたぞ!」
「弩を持ってこい! 頭をブチ抜いてやる!」
「はっ、はっ……もう嫌、どうしてこんなことに……」
 彼女は自分が招いたことの責任を負うには幼すぎました。だから、不意に向けられた甘い言葉に吸い寄せられてしまうのです。
「お嬢さん、こっちへ!」
「今度は誰?」
 木の陰に隠れようと必死で身を縮めるティタニアの足元に、ひとりの青年が立っています。青年はティタニアの質問には答えず、彼女の口の中へひとつの青リンゴを放り投げました。するとどうでしょう、彼女の体がみるみる小さくなり、ついには人間と変わらぬ背丈になりました。
「さあ、この【洞窟】に隠れなさい。外が静まるまで、決して外に出てはいけないよ」
 ティタニアは藁にも縋る思いで、彼の言うことに従いました。彼女は洞窟の中で小さくなった体をさらに縮こめて、あたりに響く怒り狂った山鳴りから耳を塞ぎました。
 やがて、山鳴りが聞こえなくなった頃、ティタニアの肩を青年が優しく叩きました。
「さあ、もう大丈夫だ。君がその小さな体でいる限り、彼らは君に気づくことはないよ。ただ、君にかけた魔法は僕から離れすぎると解けてしまう。これからは君は私のそばに居続けなくてはならない。それでいいかい?」
「もちろんです。あなた様は命の恩人です。これからはあなた様のおそばであなた様に仕えさせてください」
「そんな、僕は当然のことをしたまで。君にそんな召使いのようなことをさせる義理はないよ。けれど、もし君が僕のそばにいることを望んでくれるなら、僕の【伴侶】になってくれるかい?」
「はい、喜んで!」
 ティタニアは魔法使いの優しい物腰と甘い声音にすっかり惚れ込んでしまいました。そんな彼女の笑顔を見て、雲の上の土地を魔法で干からびさせた張本人である彼はひとりほくそ笑むのでした。

 ここまでの事件は、山間の土地を我が物にしようと企む魔法使いの策略によるものだったのです。ティタニアを懐柔した魔法使いは、彼女が食べてしまったセレネスの力で自らの食料だけを確保しつつ、山間の大地に長い長い冬をもたらしました。魔法によって巨人を追い出したと思い込まされ、安心しきっていた民たちは、冬の間に飢えて死んでしまいました。
 そんな様子を、北の山のセレネスを祀る【塔】の窓から、逃げ延びた王子エリックが見つめていました。
「エリック、早く下りて来なさい。お食事が冷めてしまいますよ」
「今行きます、母上」
 かつてセレネスに捧げられていた供物は、厳しい寒さの中で凍りつき、奇しくも王妃と王子が生きる糧となっていました。しかし、飢えや渇きはしのげても、王妃の荒んでいく心を癒すことはどんな供物にもできませんでした。
「さあ、しっかりお食べなさいエリック。あなたには強くなって、国王様を殺めた蛮族どもを誅する義務があるのですよ」
「はい。母上」
 この一年、王妃はほとんど同じ言葉しか口にしていません。この寒さは、王妃の心に芽生えた憎悪の氷柱を、ひたすらに堅く鋭く鍛え続けました。もはや王妃に、国を司る一族の矜持はありません。母の心身が夜叉のように変じていくのを、エリックは無力感に苛まれながら眺めていました。
「父上はもういない。母上は変わってしまった。いつかこの冬が終わったとして、私に何ができるだろう?」

 エリックが礼拝堂でひとり涙を流している時のことでした。吹き込む冷気が白い輝きを放ち、エリックの前に一頭の馬の姿を形作ります。
「ああ、安心しました。この冬の世界の中にあって、未来を案じる心を持つ者がいてくれるとは」
「あなたは、セレネス様ですか?」
「はい。私は春の訪れを告げる大地の生命力の化身。たとえ一年分の生命力を食い奪われたとて、一年あればまた巡る生命を力に変え、私は何度でもこの大地に現れます」
 とはいえ、多くの生命が死に絶えてしまった今の大地では、セレネスは以前ほどの力を持てません。セレネスはエリックの体内に入り込み、自らを彼自身の力に変換しました。
「この事態の元凶は南の山に隠れ潜む魔法使いです。奴は件の巨人の少女を手懐けて、この大地に残る生命を一掃したのち、ここに自分だけの楽園を作ろうとしている。君にこの土地を治め守る意思があるのなら、奴を倒すのです!」
 エリックは受け取った力を光の翼に変え、息の詰まる塔から【飛び立ち】ました。

 その頃、南の山では、セレネスの力の残滓を持つティタニアが、自分と似た、しかし自分よりも澄み切って気持ちのいい力が近づいて来ているのを感じ取りました。
「ティタニア、悪い知らせです。僕たちの楽園を脅かすものが近づいて来ています。あなたの力を貸してくれますか?」
 魔法使いはいつものように優しげな笑顔でティタニアに語りかけます。この一年、彼女は彼の笑顔に命じられるままに力を使わされ、彼女の心身は疲れ果てていました。しかし、彼女が犯した罪の重さを忘れるためには、彼の笑顔にすがり続けるしかないのです。
「かしこまりました。どのように追い払えば良いでしょう。風を吹かせますか? それとも草で絡め取ってどこかへ捨てましょうか?」
「いえ。今回の敵は栄養価が高い。あなたには巨人に戻っていただき、飛んでくるものを食べていただきたい」
 びくり、とティタニアの体が震えます。一時とはいえ、再び巨人となること。そして生物を、それもおそらく一年前に彼女が我を忘れてしまったきっかけと同じものを食べること。どちらも彼女にとって耐えがたい命令でした。
「……ティタニア。これはあなたのためでもあるのですよ。今回の敵を食べれば、ここのところ疲れているあなたの体も元気を取り戻します。僕たちの幸せな暮らしを守るため、今一度、力を貸してください」
 魔法使いは笑顔のまま、優しい声のまま、彼女に迫ります。ティタニアは彼の言葉に空恐ろしいものを感じつつも、恐る恐る首を縦に振りました。
「ではせめて、大きくなるリンゴと小さくなるリンゴを持たせてください。仕事が済み次第、すぐに小さくなりたいのです」
「いいでしょう。すぐに準備します」
 魔法使いは庭からよく熟した赤リンゴと硬い青リンゴを摘み取り、ティタニアに持たせました。ティタニアは青ざめた顔を彼に見られないよう、そそくさと山を下りました。

 山の麓に下りてきたティタニアは、北の山から空を飛んでやってくるエリックを見つけ、その翼に一年前のものと同じ気配を感じます。
「やっぱり、あの時と同じ気配……わたしの中の汚れてしまった力とは違う、きれいで、あったかい……」
 ティタニアは赤リンゴをかじり、瞬く間に巨人の姿に戻りました。
「セレネス様、あれは!」
「私の力を奪った巨人の娘です。あの娘も魔法使いに騙された憐れな者のひとりですが、私があの娘が持つ力を取り戻さなければ、この大地は冬に閉ざされたままです」
 風に乗って、エリックとセレネスの会話がティタニアの耳に届きます。自分が魔法使いに騙されていたことをついに確信した彼女は、溢れそうになる涙をこらえ、自らの運命に向き合う覚悟を決めました。
「白く輝く者よ! ここから先はわたしたち夫婦の楽園です! それを冒そうというのなら、わたしを殺して行きなさい! さもなくばあなたたちを食い殺します!」
 空気を裂くように振るわれた巨人の腕をかいくぐり、剣を持ったエリックが彼女の喉元に迫ります。
 一瞬、エリックとティタニアの目が合いました。そして、エリックは光の軌跡を残しティタニアの口の中に飛び込んでいきました。

「やあ、おかえりなさいティタニア。ご苦労様だったね」
 魔法使いはいつもの笑顔で、口元を血に汚したティタニアの帰りを迎えました。彼はティタニアの体内にセレネスの力が満ちているのを見てとり、満足げに頷きます。
「これでこの楽園はこの先も安泰だよ。ありがとう。今日はゆっくり休むといい」
 そのまま彼女に背を向け、自分の部屋に戻ろうとする魔法使いに、ティタニアは静かに語りかけます。
「あ、あの……その前に……抱きしめていただいてもいいですか……?」
「ああ、いいよ。よく頑張ったね」
 大きく広げられた魔法使いの腕の中に、ティタニアが飛び込みます。そして彼の首に腕を回しかけ、頬と頬がひっつくようにぎゅっと抱きつきました。

 そして、彼の耳に音が届くように、手のひらに隠していた赤リンゴの欠片を噛み砕きました。
「さよなら。あなたが食べさせてくれたごはんはおいしかったです」

 魔法使いは断末魔を残す間も無く、ティタニアの腕の中で泥とも塵ともつかない赤い染みになりました。彼女を自分のいいなりになる道具として扱った者は、それにふさわしい末路を辿ったのです。《みなさんも仲間を選ぶときには気をつけた方がいいということです。》
「これで一件落着です。エリック、ティタニア、ありがとう」
 ティタニアの腹の中で完全な力を取り戻したセレネスは、元の大きさに戻ったティタニアの口から出ると、エリックと分離してかつての白馬の姿をとりました。
「わ、わたしは……お礼をいわれるようなことは何も……エリックさんが機転を利かせてくださったおかげです」
「いいえ。こんな冷めきった世界で、あなたの目はとても悲しくて、だからこそ温かかった。私が守らなくてはならない人の目をしていました」
「でも、わたしがしてしまったことは取り返しがつきません。セレネス様が力を取り戻したとしても、わたしが傷つけた土地の方々がわたしを許さないでしょう。どうかお願いです、あなたの手でわたしを裁いてください」
 エリックは憎しみに取り憑かれた民や王妃の顔を思い出し、目の前の娘を本当の意味で救うことの難しさに頭を抱えました。そこに、セレネスが優しく声をかけました。
「安心なさい。また春が来れば、人は温かい気持ちを思い出してくれます。怒り、戦うだけが人の強さではありません。微力ながら、私もあなたに力を貸しましょう」
 そう言って、セレネスは白く輝く風になって、山間を駆け抜けました。白い軌跡のあとには、春の訪れを告げる花がひとつ、ふたつ、咲き乱れ、風に花弁を散らしていきます。舞い踊る色彩は、人々の心に張っていた氷を、ほんの少し、けれど確かに解かしていきます。花弁は、遠く北の山の塔まで届きました。《彼の母はこの珍しい贈りものを喜びました。》
 セレネスの去った後、再び温かい風が吹き始めた大地を見つめ、ティタニアは立ち尽くします。エリックが山を下りようと手を差し伸べても、彼女は首を横に振るばかり。たとえこの土地の誰が許したとしても、彼女自身が自分を許せない限り、彼女に幸せは訪れないのです。
「わたしは、ここに残ります。それがわたしにふさわしい罰なんです」
 主人をなくし、かりそめの栄華の反動で枯れ始めた南の山から、ティタニアは動きません。エリックはそんな風に自分を罰する彼女を、助けたいと思いました。
「人が犯す罪には、一生かけても贖えないものもあります。あなたの罪もそう。ですが罰は、人の身に余る罪を赦すためのものです。あなたに罰を与えるのはあなたではなく、法です」
 エリックは自分の何倍も大きな娘に、子供を慈しむ親のような笑顔を向けました。
「ここはセイバン王国。聖馬セレネスの加護と、国王の敷く法のもと、巡る季節の恵みに感謝し日々を送る民の国です。この国は、あなたを拒みません」
《そして彼は自分が王子であることを彼女に明かし、ふたりは末永く幸せに暮らしました。》

めでたしめでたし。

~~~~~~~~~~

私1「……主人公って何だっけ」
私2「……ライバルって何だっけ」
私3「…ヒロインって(ry」
私「まあとりあえず物語カードと結末カードは全消化できたからヨシ! てなわけでOuaTソロセッション『巨人退治のお伽話』はこれにて終幕。お疲れ様でしたー!」
私123「わー」
 ぱちぱちぱち、と拍手の音が私の脳内に響く。
私1「いやー、獣エンドは流石に無理だったね、私のストック的に。勉強が足りない」
私3「こういう無茶振りに応える人がいると盛り上がるんだけどね、複数人プレイでは」
私2「でも複数人プレイの時はみんなが同じキャラを動かすから、結末カードでそんな無茶な縛りがかかることもないんじゃない?」
私「そうだね。ソロプレイでOuaTを楽しむ時は、《結末カードにさらに条件をつける》追加ルールを考えるといいのかもしれないね」
私1「ソロプレイの縛りで結構別物のゲームになった感はあったけど、OuaTならではの楽しみも味わえたと思う。初期手札で想定してた結末と全然違う風に話が転がってく感じとか」
私2「そうそう。ライバルに巨人のカードが割り当てられたから、割と序盤に国を脅かす敵として登場させたのに、結局ヒロインっていう」
私3「馬をどうにかヒロインにするために人間に協力的な聖獣にしたのに、主人公の男の子の装備アイテムになるっていう。んで巨人に王子様取られるっていう」
私1「だってかわいくなっちゃったんだもん」
私「真面目な創作だったら怒られるところだけれど、即興で物語を作る楽しみを味わう、というOuaTの売りは十分に味わえましたね」

私「というわけで、OuaTはソロプレイでもそこそこ楽しめるということで、ガッテンして頂けましたでしょうか!」
私123「ガッテン!」
 ボタンを叩く小気味のいい音とともに、私の脳内卓はブラックアウトした。

~~~~~~~~~~

 補足。
 今回は初のソロプレイということで、物語カードの引き直しについてのルールは考えていませんでした。
 初期カードを使い切った場面を一つの区切りとして、それ以降は新しい設定や人物は出さずに話をまとめる、という形で物語を進行しました。
 1場面につきカード1枚、や追加でカードを引くルールを考えても面白かったかもしれません。反響があればさらに追加ルールを考えてソロリプレイを公開するかもしれません。
 重要なことなので繰り返しますが、「Once upon a Time」は2~6人プレイ推奨のゲームです。このリプレイを読んで興味を持っていただけた方は、是非とも親しいご友人と一緒にプレイしてみてください。某黄色い潜水艦のお店や、店内放送がやたらグローバルな大型電気店などで売っています。
 ここまで読んでいただきありがとうございました。
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