クルスの調べ

緋霧

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一章

第6話 神の名

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 もうすぐ日が暮れるというのに、街を歩く人は多い。
 父は迷う素振りも見せずに、どこかへと歩いていく。ここではぐれたらやばいので私はカードをしまって父の後を追った。
 門から続く広い大通りに面している建物は、そのほとんどが何かのお店のようだった。物を売っていたり、飲食店だったりとその種類は様々だが、どのお店も明るい雰囲気でウィンドウショッピングをしている気分になる。

「今日はもう日が暮れるからこのまま宿を取って休むぞ」

「はい」

 父は大通りから一本曲がって少し細い道へと入った。
 先ほどの大通りとは打って変わり、歩く人はまばらだ。一本入っただけなのに、こんなにも変わるものなんだろうか。
 この道もお店が多いけど、趣向が先ほどとはだいぶ違う。
 同じ飲食店でも薄暗い雰囲気の漂うところや、看板だけが外に出ていて店内が全く見えないところもある。
 武器や防具を売っているお店もちらほら見える。
 大通りが観光地ならば、この通りは冒険者御用達と言ったところだろうか。
 父はしばらく歩き、この辺りでは一際大きい建物へと入った。

 入口から中へ入ると、正面にカウンターが見えた。
 そのすぐ側には2階に上がるための階段があり、1階はすべて食堂になっているようだ。
 部屋のあちこちにテーブルとイスが並べられ、奥には厨房も見える。まだ日が暮れる前だというのに、そこそこの人たちが飲み食いをしており、お酒の匂いが充満している。
 父はまっすぐカウンターに向かった。

「2人部屋は空いているか?」

「いらっしゃいませ。空いておりますよ。いかほどお取りしましょうか?」

 受付の人はごく一般的な人間に見える。ヒューマだろうか。

「とりあえず2週間ほど」

「!?」

 そんな単位で宿を取るなんて前世では一般的ではなかったせいで、思わず声を漏らすところだった。
 父は最低でも2週間はこの街に滞在するつもりということか。

「では、金貨7枚いただきます」

 2週間ということは14日。1泊銀貨5枚ということか。2人で1泊5千円。ビジネスホテルとして考えるなら物価は現代より少し安いのかな。
 名簿に名前を書き、受付の人から鍵を受け取り階段を上がる。3階まで上がり、そのうちの一室の部屋の鍵を開けて中に入った。
 部屋の中は本当にビジネスホテルのようだった。日本のものに比べたら質は落ちるが、意外にも綺麗に整えられていて、清潔感もある。入口の近くにはトイレとお風呂が備え付けられており、部屋のほとんどを2台のベッドが占めている。部屋数が多そうな宿なのに、個々にお風呂があるとは。私としてはその方がいいのだけれど。

「先に風呂に入っていいぞ」

「ありがとうございます」

 お言葉に甘えてそうさせてもらおう。
 タオルと着替えを持って浴室へと向かった。
 ちゃんと脱衣所がある。日本のビジネスホテルでもトイレと浴室が一体化のところも多いというのに。
 浴室には空のバスタブがあり、そこに青い色をした触媒が備え付けられていた。エルフの里にはなかったが、おそらくこれに神力を流すと水が出るのだろう。
 この世界には電気や水道の役目を担う触媒がある。エルフの里でもそうだったけど、夜になったら天井からぶら下がっている触媒に触れて神力を流す。そうすると触媒が光って部屋を照らすのだ。
 一度神力を流せば数時間は持続する。神力や魔力を持たない人間はいないので、誰でも使える仕組みになっている。
 エルフは水の元素を操ることができるので、水には困らなかった。しかしこの宿では水を出せない人のためにこの青い触媒が置いてあるのだろう。
 私たちはエルフだからお湯を自分で作り出してバスタブに張ればいいけど、そうじゃない人は水に浸かるというのだろうか?いくらなんでもそれは寒いような。かといって火の触媒を置いたところで、そこに火が出るだけだからお湯にはならない。どうするんだろう。
 そんなことを考えながら2日ぶりのお風呂を堪能した。



「シエル、おい、飯は食べないつもりなのか?」

 父に声をかけれてハッと目を覚ました。
 どうやら父がお風呂に入っている間に寝てしまったみたいだ。
 久しぶりのベッドだったからな。

「あ、すみません、食べます」

「なら下に降りるぞ。さっきまで着てた服を洗濯に出すから一緒に持ってこい」

「洗濯も宿がやってくれるんですか?」

「有料だけどな」

 ですよね。
 先ほどまで着ていた服を持って私たちは1階へと降り、受付の人に洗濯を頼んだ。

「1着銅貨2枚です」

 服の大きさにかかわらず1着計算らしい。下着、上の服2枚と下の服1枚で銅貨8枚か。800円。洗濯機もないだろうに、安い。
 服を預け、そのまま食堂の空いている席に腰を下ろした。
 メニューと、注文書が置いてある。

「酒飲むか?」

「いえ、いいです」

 お酒はあまりおいしくないし、この前みたいに倒れても困る。
 それよりもメニューに書いてあるもののほとんどが、何なのかわからない。もちろんブルッサを使った料理もあるし、里の近くの川で獲れた魚を使った料理もあるのだけれど、見たことのない名前の料理も数多くある。

「適当に頼むぞ」

「はい」

 わからないので父に任せよう。
 父はあまり迷う素振りも見せずに注文書にメニューを書き、奥の厨房に持って行った。

 私は街の入り口でもらったカードを取り出して改めてよく目を通してみた。
 名前、種族、属性、ギルドランク
 水晶に神力を流しただけでこれほどの情報が刻印されるなんて。あの犬耳さんも、名前を聞いてきただけで何かをしている素振りもなかったような。

「それが不思議か?シエル」

 戻ってきた父が声をかけてきた。

「はい、どういう仕組みなのかなって」

「神力や魔力にはすべての情報が刻まれている、と言われている。あの水晶はそれを読み取ってカードに刻印するためのものだ」

 すべての情報。なんだか少し怖い。
 しかし本当に神力や魔力は血液みたいだな。血液検査すると体の健康状態がわかるのと同じような感じだ。

「すごいんですね」

「そうだな。自分を偽ることもできないからな」

 その言葉にドキッとした。
 私はこの世界での自分を偽っている。
 いいのか悪いのかはわからないけど、今の自分はどこまでいっても前世の続きを生きている。"シエル"という器に入り込んだ別の人間。
 たとえばこの世界で女として生まれたとしても、私は"シエル"になりきるしかできないんだろう。

 物思いにふけっていると、父が頼んだお酒が運ばれてきた。
 エルフの里で飲んでいたお酒は見た目的に日本酒とか焼酎のような透明なお酒だったけれど、今運ばれてきたこれは、完全に見た目がビール。味もきっとビールなんだろう。というわけで私はこれを日本語でビールと呼ぶことにした。

「明日はさっそくギルドに行って実際に依頼を受けてみるぞ」

 ビールを飲みながら父が言う。

「はい」

「風呂屋はいるかー!?風呂を頼みたいんだが!」

 突然後方から大声が聞こえた。
 振り返るとガタイのいい男の人が立ち上がって叫んでいる。見たところヒューマだろうか。
 風呂屋?一体なんだ?

「はいはーい。1回銅7枚で承りますよ!」

 別の席から術師風のローブをまとっている男性が立ち上がって言う。彼も見たところはヒューマのようだ。
 ガタイのいい男性と術師風の男性は少し話した後、階段を上って行った。

「あれは?」

「俺たちエルフは自分で湯を張れるが、混合術が使えない人間はああやってできるやつに頼むのさ。これだけ人がいればやれるやつの1人や2人いるだろうからな」

 バスタブをお湯で満たすバイトってことか。1回銅7枚。700円。お湯を張るだけで銅7枚もらえるなら悪くない。

「僕もお金に困ったらやってみます」

「そうだな。俺も里を出たばかりの時はそうやって金を稼いでた」

 私の言葉に父は苦笑しながら答えた。
 そうだよね。1日に宿代+食事代は最低限稼げないとやっていけない。安定しないうちは少しでもそうやって稼がないと。

「父さんも旅をしている時は仲間がいたんですか?」

 ふと気になって聞いてみる。
 冒険者をしていた父は何をきっかけに里に腰を据えたんだろう。仲間がいたのならその仲間はどうしたんだろう。

「ああ、いたぞ。入れ代わり立ち代わりいろんなやつらと組んだ。ヒューマはどうしても寿命が短いから引退するやつも多いしな」

「そうなんですね」

 前世では考えることのなかった寿命の違い。
 仲間内で種族によって寿命が違うといろいろと辛いことになりそう。

「どうして里に戻ったんですか?」

「ルイーナと結婚したかったからだ。ルイーナは他の里出身のエルフだからな。たまたま一緒に組むようになってお互いに好きになって、それでパーティーを抜けて俺たちは里に戻ったんだ」

「そうなんですか!?」

 それは初耳だった。
 母は違う里のエルフだったんだ…。違う里のエルフが普通に受け入れられるということにも驚きだ。前世で言ったら引っ越しと同じような感覚なのかな?

「ルイーナ的には一緒に冒険者を続けていてもよかったみたいなんだけどな。俺としてはあまり危険な目に合せたくなかったから結構強引に里に連れて来たんだ」

「へぇ…」

「まぁ、お前ももうこれで一人立ちだし、そろそろ2人で終焉の旅に出てもいいかもな…」

 終焉の旅?何その厨二ワード。

「終焉の旅ってなんですか?」

「死に場所を求めて旅をすることだ。寿命の長い種族はただ普通に暮らしていても中々死なないからな」

 少なくともエルフの里の生活では私でさえ飽きてきたくらいだった。何百年と同じ生活してたらそれは飽きるだろう。そろそろ死んでもいいかってなるのかな。
 しかし両親が死に場所を求めて旅に出ると言われて、行ってらっしゃいとは私からは言いたくないな。

「シエル。これから一人立ちするお前に大事なことを教える」

「え?はい」

 真剣な顔をして父が言う。
 何だろう急に改まって。

「自分で自分の命を絶つことは、絶対にしてはいけない」

「するつもりがあって聞くわけではないのですが、それはなぜですか?」

 自殺するなんて早まったことしてはいけない、他に道はあるんだから。という感じには聞こえない。もっと何か明確な理由があって言っている気がする。

「自分で自分の命を絶ったら、肉体のみならず魂まで消滅してしまうと言われているからだ」

「魂…」

「人は死ぬと魂が神の元へ還る。でも自殺することで魂が消滅してしまったら還れなくなる」

 神。こんなファンタジー世界だ。神という存在がいてもおかしくはないとは思う。でもその神の元へ還るとはどういう意味なんだろう。

「神の元へ還るとは…?」

「まず神という存在から説明しようか。天界を統べる天神アルディナ。魔界を統べる魔神ルブラ。名前は聞いたことがあるだろう?」

「天界の名称をアルディナ、魔界の名称をルブラというのではないんですか?」

 確か子供のころに父はそう私に教えてくれた気がしているんだけど。

「そうだ。それは神の名を取ってそう付けられている」

「では、地界の神はミトスですか?」

「そう、言われてはいる」

 なんだろう。アルディナやルブラとはまた違うような言い方だ。

「例えば天界なら、天神アルディナの意思を受け、それに従う天王が存在する。魔界なら、同様に魔王が。しかし地界にはその王にあたる者が存在しない。だから地神ミトスが本当に存在するのか誰も知らない」

 魔王だなんてRPGの世界ではお約束すぎて、あまり現実的に感じられない。本当に何かのゲームや漫画の話をしている気分になってくる。

「では実質的にミトスを統べている者はいないんですね」

「そうだな。種族ごとの長や、国を統べる王はいるが、このミトス全体を統括する存在は明らかにされていない」

 となると、自殺すると神の元へ還れなくなるという話は矛盾しているのではないだろうか。地界にはその神がいるかどうかわからないというのに。

「ならどっちにしろ我々地族は神の元へ還れないのでは?」

「俺はミトスはいると思っている。だからお前にも自分の命を自分で絶つことはしてほくない」

「あぁ、それは大丈夫です。そのつもりはありませんから」

 なんだか子供向けのおとぎ話のような感じがする。
 自分で自分の命を絶った者が神の元へと還れなくなったおとぎ話。みたいな。

「神の元へ還った魂はどうなるんですか?」

「生前の行いによって次の生が決まると言われている」

 その言葉に心臓が早鐘を打つ。
 ということは、もしかしたら異世界からの転生も普通にあることなのでは?
 それを聞いてみるのはリスクが高いだろうか?

「それはつまり生まれ変わるってことですか?」

「そういうことなんだろうな。まぁ、実際自分が前世にどんな人間だったのかなんてわからないから何とも言えないけどな」

「はい、おまちどうさま!」

 頼んだ料理が運ばれてきた。
 話が中断する。
 やはり聞くのはやめよう。記憶を持ったまま転生した人間の存在を匂わしてこない以上、危険だ。

 運ばれてきた料理は、サラダと、何かの煮込みスープのようだった。見た目も匂いもビーフシチューに近い。湯気が立っていておいしそうだ。
 立ち去った店員がもう一度戻ってきて、今度はパンを置いていく。
 どれもおいしそうだけど、お米が恋しい。お米が食べたい。

「食べるか」

「そうですね。いただきます」

 煮込みスープはビーフシチューを薄くしてピリッとした感じ。しかしカレーとも違う。
 辛いビーフシチューって考えてみるとすごい斬新な料理だ。おいしいけど、どうせなら普通のビーフシチューが食べたい。
 そもそもビーフシチューって考えるのがよくないんだろうな。これは全く別の料理として考えよう。
 こちらの世界での主食はパン。パンだけを考えれば前世よりおいしいと思うものも多い。しかし全体的に見ればやはり前世での食事の方が好きだった。ただの卵かけご飯やインスタント食品が無性に食べたくなる時がある。
 こればっかりはしょうがないんだけどね。

 先ほどの話を父も蒸し返すことはなく、他愛もない話で食事は終わった。
 自殺をしてはいけない、それを言いたかっただけのようだ。
 なんとも宗教的な話である。まぁ、この世界にも宗教はあるんだろうけれど。
 父の話が本当だとすると、この世界の人間は死ぬと魂が神の元へと還り、生前の行いによって次の生が決まる。
 じゃあ私は一体どういうカラクリでこの世界へと転生したのだろう。前世で死んだ私の魂はどこへ行き、どうしてここに来たのだろう。謎すぎる。
 私の他にも転生者はいるのだろうか。もしいるとしたらこの世界の認知度はどれくらいなのだろう。
 考えても答えはでないのでやめよう。
 でも神の意思を受けるという天王、魔王が存在するのならいつか会ってみたい。話ができればこの謎は解けるかもしれない。さすがに神属性の私が魔王に会うのは無理だろうけど、天王なら可能性は0じゃないのではなかろうか。
 もっとも、この世界において転生者というものが歓迎されているのか否かがわからない以上、迂闊な言動は控えなければならない。
 私の他にそれらしき人物がいないかどうか、まずはそれを探すところから始めよう。

 明日からはいよいよ、冒険者としての生活が始まる。
 この世界で生きていくために必要なことを学ばなければ。
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