クルスの調べ

緋霧

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四章

第56話 ゲオルグ

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 私が近づいてくるのに気づいた男は、特に身構えるでもなく怯えるでもなく、その場で止まってその接近を待っていた。

「エルフ…?」

 そして私の姿を確認すると、驚きの表情を浮かべてそう言った。

「すみません、お聞きしたいことがあるんです。どうか僕の話を聞いていただけませんか」

 リッキーから降りて、両手を顔の横まで上げて私は男に言った。
 戦意がないことを示すためだ。この辺はどの世界でも意味合いは変わらない。

「エルフが、なぜここに…?」

 男がミトス語でそう言った。どうやら言葉は通じるようだ。
 ひとまずいきなり襲いかかられるようなことはなかったので、私はもう少し男に近づいた。

 男は、短く切った黒い髪に同色の瞳で、見た目的にはヒューマとさほど変わらないし日本人を思わせるような風貌だが、額に2本の角が生えていた。
 背はおそらく2m近くある。体格もがっちりしていて、露出されている腕にはいくつもの傷跡が刻まれていた。
 これは歴戦の戦士だ。正直、戦いになったら勝てるとは思えない。
 何とか穏便に済まさなければ。

「全部、説明します。だからお願いします。話を聞いてください」

「わかった。話すといい」

 男はそう言って白い獣から降り、胡坐をかいて座った。
 きっとそれが戦意のないことの表れなのだろう。私もならって男の正面に正座した。



 ここに来た経緯と、今の状況を話すと男は険しい顔をした。
 ちなみにこの男の名はゲオルグ。ヴォルデマ族、という種族らしい。

「リンク周辺の森はカーダという蜘蛛の巣窟だ。カーダは体が大きい割には足が速く、獰猛なモンスターだ。お前と、その天族の2人ではあそこを突破するのは難しいだろう」

 聞いてよかったのか、聞かない方がよかったのか、判断が難しいほどに絶望的な気分になった。

「だが、あそこでなければ天族の神力が持たないだろう。近くに他のリンクはないからな」

 天高く聳える円柱状の光をリンクというのなら、見える範囲にはあれ以外にない。ゲオルグの言葉に嘘はないだろう。

「ちなみに、ミトスへの転移術を使える人はいませんか?例えば、あの村に」

 ゲオルグが向かおうとしていた村を指さして、私は聞いた。

「あそこはミトスの言葉で言うなら、スラムだ。力の弱いものや年老いたものが住む村。転移術ができる人間などいない」

 私の言葉にゲオルグは首を振って答えた。
 まぁ、そうであろうとは思っていた。あの外観ではあまり豊かではなさそうだからな。
 だとすると選択肢は残されていない。結局のところ私たちはあのリンクから帰るしか道はないのだ。

「では、もう1つ教えてください。僕たちがあの村の側を通っても、襲われたりしませんか?」

「あの村の側まででいいなら、俺が一緒に行こう。何かあってもお前たちに手出しはさせない」

 それは願ってもない申し出だ。強そうな人なので、できたらリンクまで一緒に来てほしいくらいだ。まぁ、そこまでのわがままは言えないが。

「ありがとうございます。では、仲間を連れて来るので待っていただけますか?」

「ああ、構わん」





 セスの元に戻りゲオルグのことを伝えると、セスはわかったとだけ言った。
 あれだけ反対していた割には、戻ってきた私を咎めることもしなかった。

「おい、お前。カデムに乗ることはできるか」

 ゲオルグと合流すると、すぐさまゲオルグはセスにそう聞いた。

「難しいです…体の痺れで上手く、手綱を握れそうにない」

 荷台にもたれかかって座ったまま、セスは答えた。

「馬車があってはなおさらあの森を突破するのは難しいぞ。カデムに1人ずつ乗って強行突破を試みればまだ可能性はあるんだが」

「…なるほど。あの森には、ずいぶんと強いモンスターがいるようですね。なら囮くらいには、なれるでしょう」

 ゲオルグの言葉にセスは至極真面目そうな顔でそう言った。
 この期に及んでまだそんなことを言うのか。

「…セス」

「2人で死ぬことに、何の意味がある。天族がルブラに落ちた時点で、生きて出られる可能性は低い。それはもう、仕方のないことなんだ。頼むから君も割り切ってくれ」

 私の言葉を遮ってセスが言う。

「割り切れるわけないだろ…!僕は諦めないからね。絶対全員でミトスに帰る」

「……」

 絞り出すように言ったその言葉に、セスもゲオルグも何も言わなかった。





 夕方くらいになって、村の近くに到着した。
 ここに至るまでの道中、セスはあからさまとも言えるくらいゲオルグと目も合わせず会話もほとんど交わさなかった。
 そんなセスにゲオルグからも話しかけることはなく、かと言って私もその雰囲気を取り持つこともできず、何とも微妙な空気感のまま村までのわずかな時間を過ごした。

 防壁などがないので、村の中がここからでもよく見える。木を使って自分たちで手作りしましたという感じの簡素な家が並んでいて、今まで見てきた街並みとの違いをヒシヒシと感じた。
 別に警戒する必要もなかったくらい、人という人が見えない。皆家の中にいるのだろうか。

「お前たち、馬車を捨てる気はあるか。あるならこの馬車を解体して、カデム用の椅子を作ってやる」

 突然、ゲオルグがそう言いだした。

「カデム用の椅子?」

「セス、手綱を握れなくとも座っているのはできるんだろう。カデムから落ちないような椅子があれば乗って行けるはずだ」

 何とも予想外な提案だった。
 なるほど、確かにそれはいい案に思える。

「それは簡単にできるんですか?」

「まぁ、そう時間はかけずにできるだろう。この馬車を使っていいならな」

 そうなると馬車の中身は置いていかなければならないが、背に腹は代えられない。
 ほとんどが食料と日用品なので、必要であればまた買えばいい。

「ねぇ、セス、いいよね?」

「…君に、任せる」

 私の問いに、セスは諦めたように目を伏せてそう答えた。

「じゃあ、お願いします。ゲオルグさん」





 ゲオルグからの提案で、椅子を作ってくれている間に私とセスは休憩を取っている。
 ここから森の入り口までは、夜通し走って朝に着くくらいの距離だとゲオルグは教えてくれた。
 てっきり、森の中にリンクがあるのかと思ったらそうではなく、森を抜けた先にリンクがあるらしい。
 その森を抜けるのに大体1日。4日目にやっとリンクの場所に到達する。さすがにカデムたちを休みなく走らせるわけにもいかないので、それを考慮するとセスの神力的にはギリギリだ。
 それに加えてセスは睡眠も食事もほとんど取っていないので、体力面の消費も考えなければならない。
 カデムに乗っていける分、馬車よりは早く移動できるだろうが、それでも不安要素が大きくてどうにも焦りが隠せない。
 そんな私を憐れむかのような目でセスが見てくる。それが1人で空回りをしていることを思い知らされるようで、余計に焦りを増幅させた。





 カデム用の椅子が完成したのは、体感的に1時間ほど経った頃だった。
 元々座るために作られていた馬車の御者席部分を使ったからなのか、思いの外本格的だ。像の背中に乗るための椅子に近い。
 ゲオルグはこれを作るに当たって、村まで道具を取りに行っていた。だからあそこの村に住んでいるのかと聞いたらそうではないのだと言う。
 普段は別のところに住んでいて、ちょこちょことあの村を訪れては支援をしているのだそうだ。白い獣にやたらと大きい荷物を乗せていたのだが、それはそのためだったのだろう。
 なので、セスと話し合って、持って行けない日用品などの荷物をゲオルグへのお礼も兼ねて村へと寄付することにした。
 大した荷物ではなかったが、それを告げた時のゲオルグの嬉しそうな表情が印象的だった。

「セス、乗れるか?」

「はい、ありがとうございます…」

 乗りやすいようにライムに屈んでもらって、セスはゲオルグの手を借りながら椅子に腰かけた。
 背もたれはもちろん、肘掛けが柵の役割も果たしているので、手綱を握れなくとも振り落とされることはなさそうだ。

「ゲオルグさん、ありがとうございました」

「いや、こちらこそ荷物を譲ってもらって礼を言う」

「大したものでは、ありませんが…」

「何を言う。立派なものだ」

 当然ながら保存食など必要なものはリッキーやライムに積んでいる。置いていけるのは調理しなければ食べられないような食料や、調理道具しかない。それでもゲオルグはこれで助かる者もいる、と今一度頭を下げた。

「無事に、ミトスに帰れよ」

「はい、ありがとうございます」

 最後にゲオルグの手を握ってお礼を言い、私たちはカデムを走らせた。





 カデムたちを休ませるためにちょこちょこと休憩を挟んだが、その度にセスは目に見えるほどに衰弱していった。
 神力の残量的には、予測通りの減り具合だ。だが、おそらく体力的に相当きついのだろう。ライムが走ることによって体に伝わる振動も、かなり苦痛のようだった。
 それでもセスは何1つ文句を言うことはなく、逆に焦りを隠せない私に大丈夫だからと何度も繰り返し言い聞かせた。
 だがその"大丈夫"という言葉が、「シエルだけはミトスに帰すから」という意味合いに聞こえて、なおさら焦りを生んだ。

「シエル、少し、寝た方がいい。ほとんど睡眠を取っていないだろう…」

 何度目かの休憩の折に、セスは私にそう言った。
 確かにセスの言う通り、私も睡眠をほとんど取っていない。そんな状況でも、そんな心境でもないのに睡魔が襲ってきているのは事実で、休憩で座る度にそれを掻き消すのに必死になっている。人間の体と言うのは、本当に厄介だと思う。

「大丈夫」

 何度も言うように、セスだってほとんど睡眠を取っていない。取りたくても取れない。そんなセスを前に自分だけ休むことはできなかった。

「いいから寝るんだ。森に入ったら本当に休めなくなる。俺はここでは、君の役に立てない。君だけが頼りなんだ。だから、今は寝てくれ、頼む」

 何も考えず素直にその言葉を受け取るのであれば、非常に嬉しく思う。
 自分が想いを寄せている人が、こうして頼ってくれているのだから。
 でも違う。セスはそういう人ではない。どんな状況でも、セスは私を頼ったりしない。それが私を休ませるためのフェイクであることは明白だ。

「…嘘つき。僕のことなんか、頼りにしていないくせに。僕に頼ってここから出る気なんて、ないくせに…!」

「……」

 睡眠不足は判断力を鈍らせる。
 だからこんな風に、言ってはいけないことも言ってしまう。
 セスは驚きの表情で私を見ている。まさか私がそんなことを言うなんて思ってもいなかったのだろう。

「森に入ったら囮になって死ぬつもりのくせに、思ってもないこと言わないでよ!!上辺だけの慰めなんて要らない!!」

 それでももう、口を衝《つ》いて出る言葉を止められなかった。
 ずっと1人で抱えていた焦りや不安に押し潰されそうで耐えられなかった。

「なんでセスは僕と一緒に頑張ってくれないの!?なんでそうやって諦めるの!?セスと一緒にここを出られなかったら意味なんてないんだよ!!」

「……」

 セスは私から視線を外し、ただ静かに地面を見つめている。
 唯一救いなのは、その表情が辛そうに歪められていたことだ。それが、私の言葉に何かを感じてくれていることを証明している。
 ここまで感情をぶつけても何も感じてくれないのでは、さすがの私も心が折れるところだった。

「俺だって、君と共にミトスに帰りたいと思ってる…。でも…今の俺にはそれができるだけの力がない。そんな俺を助けるために、君に死んでほしくないんだ…。君が俺を助けたいと思ってくれているのと同じように、俺だって君を助けたい…ただ、それだけなんだよ…」

 長い沈黙を経て、絞り出すようにセスが言った。
 その言葉で熱が一気に冷めるのを感じた。
 あぁ…そうか。そうだったのか。あまりにも淡々と自分がここから出られないのは当たり前みたいな言い方をするから、自分の命なんてどうでもいいのかと思っていた。でも違うんだ。今のセスには自分が枷にならないことでしか、私を助けられる方法がないと思っているだけなんだ…。

「僕は…死なない。誰も死なせない。セスも、リッキーもライムも僕が、守る」

 そう自分に言い聞かせるように言った私の言葉を、セスは辛そうな表情で聞いていた。





 結局、大した睡眠も取らずに私たちは森の手前まで来た。
 日が昇ってからもうずいぶん経つ。
 セスの神力残量は500くらいらしいが、それ以上に衰弱している。時間がない。
 それでもセスは、ぐったりと背もたれに預けていた体を起こし、剣を抜いた。

「セス…」

「行こう…」

「うん…」

 言いたいことは色々とあったけれど、ここで何かを言ったらフラグになりそうなのでやめた。

 森の中は鬱蒼としていた。
 元々息苦しいルブラの空気が、より一層重くなった気がする。

「…はっ…はぁ…くっ…」

 セスが苦しそうに息を吐いた。
 気のせいではなく、実際にそうなのかもしれない。急がなければ。

「……っ!?」

 リッキーたちを走らせてすぐのことだった。
 視界の端に何かが映った。それと同時にその何かがこちらへ向かってくる。

「シエル!」

「わかってる!」

 私を狙って迫ってくるそれは、ゲオルグの言う通り蜘蛛だった。
 ただし、体長2mはありそうなくらい大きく、その足はカマキリの手みたいに鋭い刃のような形状をしていた。
 私はまだカーダが遠くにいる内に仕留めようと、そこそこの威力を込めて岩の槍を放った。

 だがそれは、カーダの体に当たった瞬間バラバラと崩れてしまい、ダメージを与えられた様子はない。
 こちらに迫るスピードも緩むことがない。

「…なっ…!?」

 まさかあんなに簡単に相殺されるとは思わず、動揺に手が止まる。
 その隙に目前まで迫ってきたカーダと私の間にセスが割り込んでカーダを一閃した。

「…っ…今のは相殺されたんじゃない…!無効化だ…違う元素で!」

 セスが絞り出すように叫びながらそのまま通りすぎて先行する。
 そして前方からも迫っていたカーダを同じように一閃した。
 どこにそんな力が残っていたというのか。この時のために温存していたのだろうか。セスの動きは今までぐったりしていた人のそれとはとても思えなかった。

「わかった!」

 だがそれを問うている余裕はない。再び横からカーダが襲いかかってくる。
 私はそのカーダに向かってかまいたちを放った。自分が思い描いたイメージで撃つが、何せ風は目に見えないので本当にその通りに具現できているのかあやふやで実はあまり得意じゃない。
 カーダは撃った自分にさえ分からないそれを素早い動作で避ける。だが、避けきれなかった足が私の放ったかまいたちによってスパッと切り落とされた。
 しかしさすが蜘蛛。足が多いので1本なくなったくらいでは影響がない。スピードも落とさず足の刃を振り上げて飛びかかってきた。

「…っ!!」

 至近距離で再びかまいたちを放った。
 避けきれなかったカーダの体はバラバラに引き裂かれ、紫色の体液が風に乗って後方へと散る。
 何から何まで気持ち悪い。

 カーダは群れを成して縄張りを作っているのか、常に数匹ずつ襲いかかってきて、それを片付けるとしばらく出てこない、というようなサイクルを繰り返した。
 なので群れを片付けたタイミングで休憩を取る。
 休憩と言っても座ってご飯を食べる、なんていうことはできない。せいぜい水分補給をする程度のものだ。

「はぁっ…はぁっ…はっ…」

 セスの息がだいぶ荒い。
 休憩の度に背もたれに体を預け辛そうにしているのに、いざライムを走らせるとそれが嘘のように毅然と剣を振るう。まるで最後の力を振り絞っているかのように。
 実際本当にそうなのではと思ってしまう。こうやってぐったりしているセスを見ていると、いつ力尽きてしまってもおかしくないように思える。
 だからこそセスには何もしてほしくないのに、現実はそう甘くなく、セスに頼っている部分も大きい。
 私がみんなを守ると豪語しておきながら情けない。
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