しずめ

山程ある

文字の大きさ
17 / 99
【ガチ心霊】火事で焼けた廃墟に潜入したら…まさかの展開に…【閲覧注意】

心霊系YouTuber『ちゃろちゃろ』②

ちゃろ佐藤:「玄関の扉も外れてますね。おじゃましまーす」

ちゃろ鈴木:「マジで入るの?」

ちゃろ佐藤:「早く入らないと見つかりますよ」

ちゃろ鈴木:「てめ、やっぱり許可取ってないんだな」

ちゃろ佐藤:「取ってますって」


――いよいよ中へ
――真っ暗だな
――こえー

ちゃろ鈴木:「うわ、やっぱりまだ焦げ臭いな」

ちゃろ佐藤:「さすがに中は壁もほとんど焼け落ちてますね。床も壁も天井も炭ですよ」

ちゃろ鈴木:「床の踏んだところがサクサク崩れるの気持ち悪いな」

ちゃろ佐藤:「いつものホテルとか病院みたいに広かったら二手に別れるところですけど、ここは一緒に回りましょうか。一階と二階どっちから見ます?」

ちゃろ鈴木:「階段、焼けちゃってるんじゃね?」

ちゃろ佐藤:「あ、ほら、残ってますよ」


――残ってても危ないんじゃ
――炭になってるよ
――気をつけて


ちゃろ鈴木:「ライトが二階までは届かないな。上、どんな感じなんだ」

ちゃろ佐藤:「上ってみればわかりますよ」

ちゃろ鈴木:「じゃあ佐藤ちゃんどうぞ」

ちゃろ佐藤:「いいですけど、鈴木さん一人で残ります? 鬼火が出たっての一階ですよ」

ちゃろ鈴木:「一緒に上がろうぜ」

ちゃろ佐藤:「狭いんで一人ずつですよ。お先にどうぞ」

ちゃろ鈴木:「しゃーねえな。あ、ダメだこれ、体重かけたら崩れるぞ」

ちゃろ佐藤:「階段も炭になってますね」


――やっぱり
――二階の床も危険だろうな
――武空術だ
――トベルーラだ

ちゃろ佐藤:「というわけで、一階の散策をつづけまーす」

ちゃろ鈴木:「この奥リビングだな。……焦げ具合が段々すごいな。ここが出火元か?」

ちゃろ佐藤:「そのとおりです」

ちゃろ鈴木:「やっぱキッチンの火災か」

ちゃろ佐藤:「いいえ。焼身自殺です。この家のご主人がリビングで頭にガソリン浴びて焼身自殺したんです」

ちゃろ鈴木:「は!?」


――は?
――は?
――は?


ちゃろ鈴木:「ちょっと待てよ。マジで聞いてねえって」

ちゃろ佐藤:「でも、車のガソリンを抜いたけど量が少なかったんです。それを頭から浴びて火を付けたんですが、全身を燃やすまでには足りなくて……」

ちゃろ鈴木:「やめろやめろ、具体的に言うな!」

ちゃろ佐藤:「結果的に、燃えたのは顔と上半身だけで、焼けた煙を吸い込んで窒息死したらしいですね」

ちゃろ鈴木:「マジでやめろって! もう帰ろうぜ……」

――ガチのやつじゃん
――もう無理
――逃げて

ちゃろ佐藤:「ちなみに、そのときの火がカーテンや天井に燃え移って……まあ、家全体に広がったわけですね」

ちゃろ鈴木:「つまり、この家が燃えた原因ってそういうことなのか」

ちゃろ佐藤:「はい」

ちゃろ鈴木:「うわあ……」

――やば杉
――やっぱりただの火事じゃなかった
――帰れ

ちゃろ佐藤:「それ以来廃墟になったこの家では飛び回る火や、壁や天井に人が火を振り回しているような影が映るなどの怪現象が見られるようになりました」

ちゃろ鈴木:「……いや、それって鬼火じゃないよな」


――やばいやばいやばい
――怖すぎる
――絶対見たくない


ちゃろ佐藤:「それだけでなく、焦げた匂いが家の外に流れ出してくることもあるんだとか」

ちゃろ鈴木:「つか、この家に入った時から焦げ臭いのって……」

ちゃろ佐藤:「あれ、臭い強くなってます?」


――おいおいおい
――それやばくね?
――もう出ろって!!


ちゃろ鈴木:「おい佐藤、もうやめようぜ。本当に出るかもしれねえよ……」

ちゃろ佐藤:「いや、だからこそ検証するんじゃないですか。視聴者のみなさんも見たいですよね?」


――見たいけどやめとけ
――フラグ立ちすぎ
――これは絶対出る


ちゃろ佐藤:「では、いったんライトを消してみます」

ちゃろ鈴木:「は!? ちょ、お前バカか!?」

――やめろ
――マジでやめろ
――本当にやばいって


ちゃろ鈴木:「……っ! うわ、暗っ、なんにも見えねえって」

ちゃろ佐藤:「みなさん、今のところ何も……」

ちゃろ鈴木:「いや、待て、あっちに明かりがあるぞ」

――え?
――あれ
――マジで明るい

ちゃろ佐藤:「あちらはリビングですね。行ってみましょう」

ちゃろ鈴木:「おい、待て! 行くのか?」

――行くな!
――行くな!
――逃げろ!!!


ちゃろ佐藤:「鈴木さん、来てください」

ちゃろ鈴木:「え、いや……お前、なんかおかしくね?」

――なんか変だぞ
――佐藤の声、いつもと違う?
――マジでやばいって

ちゃろ佐藤:「何がですか? 早く行きましょう」

ちゃろ鈴木:「お前、さっきから焦げ臭さがどんどん強くなってるの、わかってんだろ? 俺たちのまわりじゃなくて、リビングからだぞ」

ちゃろ佐藤:「だからこそ、確認する価値があるんじゃないですか?」

ちゃろ鈴木:「……っ! ちょ、待て、あれ……」

――見えた?
――火だよな
――あれ人もいないか?

ちゃろ鈴木:「リビングの奥に……人影……真っ黒い人が……」

ちゃろ佐藤:「ああ、見えました?」

ちゃろ鈴木:「は? お前、なんでそんな冷静なんだよ」

ちゃろ佐藤:「だって、いるって分かってましたから」

ちゃろ鈴木:「おい、この明かり何なんだ? それにそこに人がいるよな、……いや、いない? あれ?」

――え
――いや何もいないぞ
――どういうこと

ちゃろ鈴木:「いるけど……、おい、なんか、人の形が……崩れてないか?」

ちゃろ佐藤:「そうですね、顔と上半身が、焼けてますね」

ちゃろ鈴木:「嘘だろ!?」

――やばいやばいやばい
――早く逃げろ!!!
――火だよこれ、消せ!!
――ライトつけろ!!


ちゃろ鈴木:「そうだ、ライト!……つかねえ!?」

ちゃろ佐藤:「ふふ、頭が燃えて暴れてますね」

ちゃろ鈴木:「お、おい、佐藤……? お前、なんでそんな笑って……」

ちゃろ佐藤:「これは火振りです」

ちゃろ鈴木:「お前なに言って……」

――佐藤…?
――これもう佐藤じゃなくね?
――助けて


ちゃろ鈴木:「熱っ……なんだこれ、炎が……近づいて……!」

ちゃろ佐藤:「ああ、ご主人いらっしゃいましたね」

ちゃろ鈴木:「……は? おい! 逃げるぞ!!」

ちゃろ佐藤:「大丈夫ですよ。もうそろそろ雨が降るはずです」


――無理だ
――終わった
――神回だけどシャレにならん
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

きさらぎ駅

水野華奈
ホラー
親友から電話があった。 きさらぎ駅という場所にいるらしい… 日常の中の小さな恐怖が今始まる。 触れてしまったが最後。 二度と戻れない。

それなりに怖い話。

只野誠
ホラー
これは創作です。 実際に起きた出来事はございません。創作です。事実ではございません。創作です創作です創作です。 本当に、実際に起きた話ではございません。 なので、安心して読むことができます。 オムニバス形式なので、どの章から読んでも問題ありません。 不定期に章を追加していきます。 2026/4/14:『かえる』の章を追加。2026/4/21の朝頃より公開開始予定。 2026/4/13:『へび』の章を追加。2026/4/20の朝頃より公開開始予定。 2026/4/12:『ぱにっく』の章を追加。2026/4/19の朝頃より公開開始予定。 2026/4/11:『どろどろ』の章を追加。2026/4/18の朝頃より公開開始予定。 2026/4/10:『なきごえ』の章を追加。2026/4/17の朝頃より公開開始予定。 2026/4/9:『ぐつぐつぐつ』の章を追加。2026/4/16の朝頃より公開開始予定。 2026/4/8:『ねじれまわる』の章を追加。2026/4/15の朝頃より公開開始予定。 ※こちらの作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで同時に掲載しています。

近づいてはならぬ、敬して去るべし

句ノ休(くのやすめ)
ホラー
山中、もしあなたがそれに出会ったら…… 近づいてはいけない。 敬して去るべし。   山を降りろ。   六年勤めた会社を辞めた。お荷物だとはわかっていたし、むしろ清々しくもあった。 28歳のコウイチには、仕事より大切なものがあった。 田舎歩きだ。そこ大事なのが学生のときにかじった民俗学だ。廃集落、古い祠、忘れられた神々——それを訪ねることは、彼のたった一つの愉しみだった。   大学時代、民俗学の講義で准教授はこう言った。「神々は神ではない」。人が畏れ、従い、忖度したものがかみになる。その言葉がコウイチを変えた。 会社の営業で関東のあちこちを歩きまわった。コウイチは仕事よりも土地の古老の話に耳を傾けることに熱中したほどだった。   失業後、ふと見つけた資料にコウイチは目を奪われた。 「名付け得ぬ神」。 東京の西、檜原村の奥深く、コボレザワという場所にその祭祀を担った一族がいたという。山奥には祠があるらしい。だがもう六十年も前に無人になってしまっているようだ。   コウイチは訪ねてみることにする。 道中、奇妙な老人に出会う。一人目は気のいい古書店主。二人目は何かを知りながら口を閉ざす資料館の老人。そして三人目は——   深い山中でコウイチはついに祠を見つけた。巨大な岩を背にした祠は古び、壊れていたが、まだ人が来ている痕跡があった。 不穏な気配にコウイチは振り向くが、なにもない。 日本の中心地・東京。そこからわずかにはずれた山の中に潜む秘密をめぐる奇譚。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「お前のカメラ、ずっと映ってるよ」〜ホラースポット配信者が気づいた時には、もう遅かった〜

まさき
ホラー
ホラースポット専門のYouTuber・桐島悠は、霊も怪異も一切信じない合理主義者だ。 ある廃病院での配信中、今まで感じたことのない「違和感」を覚えた。しかし撮影は無事終了。その後も普通に配信を続け、あの夜のことなど忘れかけていた頃——深夜、金縛りにあう。 疲れてるだけだ。 しかし、それは始まりに過ぎなかった。 記憶の空白。知らない足跡。動画に毎回映り込む、同じ女の姿。そして——「やっと、見つけた」という声。 カメラが映し続けていたのは、心霊スポットではなかった。もっとずっと、近いところにいるものだった。

(ほぼ)1分で読める怖い話

涼宮さん
ホラー
ほぼ1分で読める怖い話! 【ホラー・ミステリーでTOP10入りありがとうございます!】 1分で読めないのもあるけどね 主人公はそれぞれ別という設定です フィクションの話やノンフィクションの話も…。 サクサク読めて楽しい!(矛盾してる) ⚠︎この物語で出てくる場所は実在する場所とは全く関係御座いません ⚠︎他の人の作品と酷似している場合はお知らせください

怪異の忘れ物

木全伸治
ホラー
千近くあったショートショートを下記の理由により、ツギクル、ノベルアップ+、カクヨムなどに分散させました。 さて、Webコンテンツより出版申請いただいた 「怪異の忘れ物」につきまして、 審議にお時間をいただいてしまい、申し訳ありませんでした。 ご返信が遅くなりましたことをお詫びいたします。 さて、御著につきまして編集部にて出版化を検討してまいりましたが、 出版化は難しいという結論に至りました。 私どもはこのような結論となりましたが、 当然、出版社により見解は異なります。 是非、他の出版社などに挑戦され、 「怪異の忘れ物」の出版化を 実現されることをお祈りしております。 以上ご連絡申し上げます。 アルファポリス編集部 というお返事をいただいたので、本作品は、一気に全削除はしませんが、ある程度別の投稿サイトに移行しました。 www.youtube.com/@sinzikimata 私、俺、どこかの誰かが体験する怪奇なお話。バットエンド多め。少し不思議な物語もあり。ショートショート集。 いつか、茶風林さんが、主催されていた「大人が楽しむ朗読会」の怪し会みたいに、自分の作品を声優さんに朗読してもらうのが夢。