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番外編 幸運を呼ぶクロカンブッシュ
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「あ、あの……、すみません。そのクロカンブッシュ、写真に撮らせて貰って良いですか?」
「こんな素敵な物、滅多に見ないので……」
どうやら好奇心に勝てず、テーブルを立って来たらしい女性二人組とカップルの申し出を、隆也は少し考えてから快諾した。
「ええ、構いませんよ? 貴子、良いだろう?」
「え、ええ、どうぞ遠慮無く。仁も構わないわよね?」
「あ、ああ。勿論です。どうぞ」
「ありがとうございます!」
「うわぁ、間近で見たらもっと綺麗! それによく見たら、宇田川貴子さん!?」
そして嬉々としてスマホで撮影し始めた女性の一人が、貴子に気が付いて声を上げた。それに貴子が、苦笑しながら言葉を返す。
「どうも。でも今はタレントとして露出するのは止めましたし、単なる料理研究家で講師ですから」
「それでも、ブログを見てますよ。この間アップされた新作マリネレシピ、あれで美味しく作れました!」
「ありがとうございます。ブログもそうですが、この店もご贔屓にお願いします。友人の店なので」
そう言ってさり気なく仁を手で示しながら貴子が頼むと、女性達は納得したように頷いた。
「ああ、そうだったんですか。だから特別メニューだったんですね?」
「いきなりこんな大きなクロカンブッシュが来るから、何事かと思っちゃった」
「はは……、お騒がせして、申し訳ありません」
仁が笑いながら謝罪したところで、会話が途切れるのを待っていた隆也が、落ち着き払った様子で提案した。
「もし宜しければ、こちらを取り分けて他の来店客の皆様にも食べて頂きたいのですが、宜しいですか?」
「え?」
「本当ですか?」
「はい。本来こちらのお菓子は、祝いの席で多くの客に供される物ですし、私達は結婚したばかりですので、少しばかり幸せのお裾分けのつもりです」
その申し出を聞いた面々は、揃って顔を輝かせた。
「うわぁ、是非!」
「いただきます!」
「何よりのお裾分けです」
「実は私達も、結婚を考えていますので」
「それは良かった。それでは遠慮無くどうぞ」
そして笑顔を振り撒いた隆也は、続けて仁に申し出た。
「久地さん。それでは申し訳ありませんが、私達の分を取り分けたら、簡単に事情を説明しながら各テーブルを回って、希望する方に本来のデザートに添えて、これを少しずつ提供して貰えますか? あとスタッフの方にも。それでも余るかと思いますが、それは持ち帰りにして頂ければ、貴子が職場でここの宣伝を兼ねて配るでしょうから。貴子、構わないよな?」
「ええ、勿論!」
「久地さん。今は冬ですし、明日食べても支障はありませんよね?」
「はい、心配ありません。それでは、そのようにさせて頂きます」
「あ、崩す前に、記念に私と一緒にこれの写真を撮って頂戴! ほら、隆也も一緒に入って!」
「分かった。うるさい奴だな」
嬉々として手招きした貴子に応じて立ち上がった隆也は、貴子と二人でクロカンブッシュと一緒に写る場所まで移動し、仁にスマホで撮影して貰った。
それから貴子は仁が綺麗に取り分けている間も「この天使とこの花は持ち帰りで!」などと機嫌良く注文を付け、男二人は苦笑いしていたが、仁がその場を離れて二人きりになると、隆也に向かって皮肉っぽく笑いかけた。
「相変わらず抜け目がないわね。咄嗟にすらすらと対応策が出てくるなんて」
それが誉め言葉と分かっている隆也は、彼女と同様の笑みで答える。
「万事そつが無いと言え。さすがの俺でも、あれを全部は食えんからな」
「私だって食べられないわよ」
「そうか? 案外食えるんじゃないか?」
「私をどれだけ食い意地が張った人間だと思ってるのよ!」
そこで隆也は楽しげに笑い出し、二人は珈琲と共にデザートを十分堪能してから、従業員に声をかけた。
そうして無事にテーブルで会計を済ませると、担当者が「少々お待ち下さい」と断りを入れて奥に下がって行く。そのまま二人が待っていると、すぐに白い紙製の箱を手にした仁が、彼らのテーブルにやって来た。
「お待たせしました。こちらをお持ち下さい」
そう言って恭しく差し出されたそれを、立ち上がった貴子が笑顔で受け取った。
「ありがとう。クッキングスクールでばっちり宣伝してあげるけど、忙しくなって働き過ぎて、体調を崩すんじゃないわよ? 未だに独り身なんだし」
「体調管理は基本だろう? フランスに行っている間、一度も寝込んだ事は無かったしな」
「それは凄いですね」
素で隆也は感心した声を出し、「ありがとうございました」と頭を下げた仁に再度会釈してから、貴子を促して歩き出した。そして店の外に出てから、貴子が上機嫌に話し出す。
「本当に美味しかった! 連れて来てくれてありがとう」
「礼を言うなら、芳文に言ってくれ。俺をあそこに引っ張って行ったのは、あいつだからな」
「そうだったわね」
そこで頷いてから何気なく手元を見た貴子は、堪えきれずに笑い出した。
「だけど、仁ったら……。幾ら何でも、あれは積み上げ過ぎよ」
隆也もちらりと彼女が手にしている箱を見て、苦笑しながら告げる。
「確かに俺も度肝を抜かれたな、さすがはお前の友人だ」
「どういう意味!?」
「そのままの意味だが?」
そこで少しむくれた貴子だったが、すぐに顔付きを改め、さり気なく右腕を隆也の左腕に絡めてきた。それに少々驚きながらも、隆也は軽く彼女の手を握りながら尋ねる。
「どうかしたか?」
「その……、仁に随分心配かけてたんだって、改めて思っちゃった……」
「どうしてだ?」
意味が分からなかった為、歩きながら重ねて尋ねてみると、貴子は神妙に語り出した。
「クロカンブッシュのシューはね? 祝福してくれる人々を表すとも言われてるから、本格的な物になる程、できる限り高く作る傾向があるのよ」
「……そうか。お前を祝ってくれる人間がたくさん居てくれたら良いと、彼は思ってくれたんだろうな」
「それとシューは、キャベツを表しているとも言われてるの」
「キャベツ? どうしてだ?」
一度納得しかけたものの、意味不明な事を言われてしまった隆也は、本気で首を捻った。そんな彼に向かって、貴子が説明を続ける。
「ほら、欧米の伝承にあるでしょう? 赤ん坊はキャベツ畑で生まれるって話。だからそれに引っ掛けて、形の似たプチシューをキャベツに見立てて、子孫繁栄と豊穣な収穫を願って生活が困窮しないようにっていう、願いが込められているのよ」
「ああ……、そういう事か。なるほどな」
「どうしよう。調子に乗って、十個も食べちゃった。まさか子供が十人もできないわよね?」
納得したものの、次に貴子が大真面目に言い出した事を聞いて、隆也は思わず吹き出した。
「お前っ……、十人って!」
「ちょっと! 何笑ってるのよ!」
隆也にしてみれば、ほんの少し前に「子供を作るのも母親になるのもどうも……」などと口走っていた貴子がサラリとそんな事を口にした為、大した心境の変化だと盛大に笑い出したい気分だった。しかし彼女を本格的に怒らせたくは無かった為、何とか笑いを抑えながら言葉を返した。
「俺は別に構わないが? 子供が十人だろうが二十人だろうが、養えるだけの甲斐性はあるつもりだし、あのプチシューは食いっぱぐれの無いような御利益もあるんだろう?」
「『食いっぱぐれは無い』なんて……、もう少し違う言い方は無いの?」
「悪かったな。俺には甲斐性はあるが、詩的表現の才能は無いらしい」
「そうみたいね」
何やら諦めた風情の貴子の声が聞こえた為、隆也は彼女の手を握る力を若干強くしながら、独り言のように呟いた。
「……披露宴が楽しみだ」
「どうして?」
「お前には久地氏の他にも、色々と濃い“男友達”が多そうだからな。直に紹介してくれるんだろう?」
面白そうに視線を向けてきた隆也に、貴子は些か気分を害しながら言い返した。
「私の交友関係を、奇人変人の集まりみたいに言わないで。仁みたいに、色々突き抜けている人間はいないわよ?」
「少々突き抜けていても、彼程突き抜けている人間はいない、の間違いじゃないのか?」
それを聞いた彼女は真剣な表情で考え込み、少ししてから肯定の言葉を返してくる。
「……確かにそうかもしれないわ」
「お前、自分の友人に対して、結構失礼だぞ?」
(やはり披露宴当日にどんな人間を目の当たりにしても、驚いたり腹を立てたりしないように、それまでに精神鍛錬をしておく必要がありそうだな)
そんな事を考えて、今度こそ盛大に笑い出してしまった隆也を、貴子は少し困った顔をして眺めていたが、すぐに釣られたように楽しげに笑い出したのだった。
「こんな素敵な物、滅多に見ないので……」
どうやら好奇心に勝てず、テーブルを立って来たらしい女性二人組とカップルの申し出を、隆也は少し考えてから快諾した。
「ええ、構いませんよ? 貴子、良いだろう?」
「え、ええ、どうぞ遠慮無く。仁も構わないわよね?」
「あ、ああ。勿論です。どうぞ」
「ありがとうございます!」
「うわぁ、間近で見たらもっと綺麗! それによく見たら、宇田川貴子さん!?」
そして嬉々としてスマホで撮影し始めた女性の一人が、貴子に気が付いて声を上げた。それに貴子が、苦笑しながら言葉を返す。
「どうも。でも今はタレントとして露出するのは止めましたし、単なる料理研究家で講師ですから」
「それでも、ブログを見てますよ。この間アップされた新作マリネレシピ、あれで美味しく作れました!」
「ありがとうございます。ブログもそうですが、この店もご贔屓にお願いします。友人の店なので」
そう言ってさり気なく仁を手で示しながら貴子が頼むと、女性達は納得したように頷いた。
「ああ、そうだったんですか。だから特別メニューだったんですね?」
「いきなりこんな大きなクロカンブッシュが来るから、何事かと思っちゃった」
「はは……、お騒がせして、申し訳ありません」
仁が笑いながら謝罪したところで、会話が途切れるのを待っていた隆也が、落ち着き払った様子で提案した。
「もし宜しければ、こちらを取り分けて他の来店客の皆様にも食べて頂きたいのですが、宜しいですか?」
「え?」
「本当ですか?」
「はい。本来こちらのお菓子は、祝いの席で多くの客に供される物ですし、私達は結婚したばかりですので、少しばかり幸せのお裾分けのつもりです」
その申し出を聞いた面々は、揃って顔を輝かせた。
「うわぁ、是非!」
「いただきます!」
「何よりのお裾分けです」
「実は私達も、結婚を考えていますので」
「それは良かった。それでは遠慮無くどうぞ」
そして笑顔を振り撒いた隆也は、続けて仁に申し出た。
「久地さん。それでは申し訳ありませんが、私達の分を取り分けたら、簡単に事情を説明しながら各テーブルを回って、希望する方に本来のデザートに添えて、これを少しずつ提供して貰えますか? あとスタッフの方にも。それでも余るかと思いますが、それは持ち帰りにして頂ければ、貴子が職場でここの宣伝を兼ねて配るでしょうから。貴子、構わないよな?」
「ええ、勿論!」
「久地さん。今は冬ですし、明日食べても支障はありませんよね?」
「はい、心配ありません。それでは、そのようにさせて頂きます」
「あ、崩す前に、記念に私と一緒にこれの写真を撮って頂戴! ほら、隆也も一緒に入って!」
「分かった。うるさい奴だな」
嬉々として手招きした貴子に応じて立ち上がった隆也は、貴子と二人でクロカンブッシュと一緒に写る場所まで移動し、仁にスマホで撮影して貰った。
それから貴子は仁が綺麗に取り分けている間も「この天使とこの花は持ち帰りで!」などと機嫌良く注文を付け、男二人は苦笑いしていたが、仁がその場を離れて二人きりになると、隆也に向かって皮肉っぽく笑いかけた。
「相変わらず抜け目がないわね。咄嗟にすらすらと対応策が出てくるなんて」
それが誉め言葉と分かっている隆也は、彼女と同様の笑みで答える。
「万事そつが無いと言え。さすがの俺でも、あれを全部は食えんからな」
「私だって食べられないわよ」
「そうか? 案外食えるんじゃないか?」
「私をどれだけ食い意地が張った人間だと思ってるのよ!」
そこで隆也は楽しげに笑い出し、二人は珈琲と共にデザートを十分堪能してから、従業員に声をかけた。
そうして無事にテーブルで会計を済ませると、担当者が「少々お待ち下さい」と断りを入れて奥に下がって行く。そのまま二人が待っていると、すぐに白い紙製の箱を手にした仁が、彼らのテーブルにやって来た。
「お待たせしました。こちらをお持ち下さい」
そう言って恭しく差し出されたそれを、立ち上がった貴子が笑顔で受け取った。
「ありがとう。クッキングスクールでばっちり宣伝してあげるけど、忙しくなって働き過ぎて、体調を崩すんじゃないわよ? 未だに独り身なんだし」
「体調管理は基本だろう? フランスに行っている間、一度も寝込んだ事は無かったしな」
「それは凄いですね」
素で隆也は感心した声を出し、「ありがとうございました」と頭を下げた仁に再度会釈してから、貴子を促して歩き出した。そして店の外に出てから、貴子が上機嫌に話し出す。
「本当に美味しかった! 連れて来てくれてありがとう」
「礼を言うなら、芳文に言ってくれ。俺をあそこに引っ張って行ったのは、あいつだからな」
「そうだったわね」
そこで頷いてから何気なく手元を見た貴子は、堪えきれずに笑い出した。
「だけど、仁ったら……。幾ら何でも、あれは積み上げ過ぎよ」
隆也もちらりと彼女が手にしている箱を見て、苦笑しながら告げる。
「確かに俺も度肝を抜かれたな、さすがはお前の友人だ」
「どういう意味!?」
「そのままの意味だが?」
そこで少しむくれた貴子だったが、すぐに顔付きを改め、さり気なく右腕を隆也の左腕に絡めてきた。それに少々驚きながらも、隆也は軽く彼女の手を握りながら尋ねる。
「どうかしたか?」
「その……、仁に随分心配かけてたんだって、改めて思っちゃった……」
「どうしてだ?」
意味が分からなかった為、歩きながら重ねて尋ねてみると、貴子は神妙に語り出した。
「クロカンブッシュのシューはね? 祝福してくれる人々を表すとも言われてるから、本格的な物になる程、できる限り高く作る傾向があるのよ」
「……そうか。お前を祝ってくれる人間がたくさん居てくれたら良いと、彼は思ってくれたんだろうな」
「それとシューは、キャベツを表しているとも言われてるの」
「キャベツ? どうしてだ?」
一度納得しかけたものの、意味不明な事を言われてしまった隆也は、本気で首を捻った。そんな彼に向かって、貴子が説明を続ける。
「ほら、欧米の伝承にあるでしょう? 赤ん坊はキャベツ畑で生まれるって話。だからそれに引っ掛けて、形の似たプチシューをキャベツに見立てて、子孫繁栄と豊穣な収穫を願って生活が困窮しないようにっていう、願いが込められているのよ」
「ああ……、そういう事か。なるほどな」
「どうしよう。調子に乗って、十個も食べちゃった。まさか子供が十人もできないわよね?」
納得したものの、次に貴子が大真面目に言い出した事を聞いて、隆也は思わず吹き出した。
「お前っ……、十人って!」
「ちょっと! 何笑ってるのよ!」
隆也にしてみれば、ほんの少し前に「子供を作るのも母親になるのもどうも……」などと口走っていた貴子がサラリとそんな事を口にした為、大した心境の変化だと盛大に笑い出したい気分だった。しかし彼女を本格的に怒らせたくは無かった為、何とか笑いを抑えながら言葉を返した。
「俺は別に構わないが? 子供が十人だろうが二十人だろうが、養えるだけの甲斐性はあるつもりだし、あのプチシューは食いっぱぐれの無いような御利益もあるんだろう?」
「『食いっぱぐれは無い』なんて……、もう少し違う言い方は無いの?」
「悪かったな。俺には甲斐性はあるが、詩的表現の才能は無いらしい」
「そうみたいね」
何やら諦めた風情の貴子の声が聞こえた為、隆也は彼女の手を握る力を若干強くしながら、独り言のように呟いた。
「……披露宴が楽しみだ」
「どうして?」
「お前には久地氏の他にも、色々と濃い“男友達”が多そうだからな。直に紹介してくれるんだろう?」
面白そうに視線を向けてきた隆也に、貴子は些か気分を害しながら言い返した。
「私の交友関係を、奇人変人の集まりみたいに言わないで。仁みたいに、色々突き抜けている人間はいないわよ?」
「少々突き抜けていても、彼程突き抜けている人間はいない、の間違いじゃないのか?」
それを聞いた彼女は真剣な表情で考え込み、少ししてから肯定の言葉を返してくる。
「……確かにそうかもしれないわ」
「お前、自分の友人に対して、結構失礼だぞ?」
(やはり披露宴当日にどんな人間を目の当たりにしても、驚いたり腹を立てたりしないように、それまでに精神鍛錬をしておく必要がありそうだな)
そんな事を考えて、今度こそ盛大に笑い出してしまった隆也を、貴子は少し困った顔をして眺めていたが、すぐに釣られたように楽しげに笑い出したのだった。
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