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第二章 冒険者ランクを駆け上がれ
不束者ですが(注意:今回は甘め!)
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さて、やることはやったし寝ようかな‥
徹夜で今殆んど頭が回らない、畑は起きたら見に行くか、、市場の買い出しも後で‥
「β、2時間程経ったら起こして?」
「畏まりマシタ‥マスター?「zZZ…」毛布を御用意致します」
夢の中へ、吸い込まれるように眠りについた。
テーブルでうつ伏せになって寝るのも、気持ち良い‥
むにっ‥この柔らかいの暖かいzzz…
「うふふっ‥普段は逞しい方ですが、寝顔は可愛らしいですわね」
「姫サマ、マスターへどう説明致シマショウ」
「起きたら、私が説明します」
「畏まりマシタ‥(マスター、姫様がお越しにナラレマシタガ、見守らセテ貰いマス)」
シモツキが寝落ちして、、ほんの数分前にミナツキ姫が来訪しに来た。
姫様に膝枕されて眠っているシモツキを起こさずにいた。
今後のふたりの関係を応援いるβは見守るのである。
「‥ふむ、βもなかなか感情が豊かになったわ。これならお兄ちゃんと、姫様も安心してイチャイチャできるね!」
βの中には製作者が行動を監視する機能が備われいる。
βが視たもの、聞いたもの、思考も天才錬金術師(魔法学生)のナガツキに連携され、随時記録されている。
妹に駄々漏れなのであるが、兄のシモツキはこの事を勿論知らない。
「カネリちゃんに被験者を押し付けても、しっかりお兄ちゃんも継続して、実験データとらせて貰っているからね♪」
~二時間後~
「シモツキさん、二時間経ちましたよ」
「‥ん、ありがとう。β声変わった‥え?」
目を開くと、姫様に膝枕されていた。
「おはようございます、シモツキ様♪」
「はい‥おはようございます、昨夜ぶりです」
ふふふっと、満面な笑顔な姫様のお膝から離れて状況を聞くために、βに問いかける。
コソッ「β‥キミが家にあがらせたの?」
コソッ「マスター、ワタシは御二人の仲ヲ応援シテオリマス」
いつの間にか、βが気のきく人間みたいに成長していた‥
「シモツキ様!」「はい何でしょう?」
本当に何でしょう‥いきなり畏まった姿勢で此方を見る
「不束者ですが、、宜しくお願いいたします!」
「あ、はい。改めてお付き合いしているんだなって、実感しました」
「では、私は暫く此処で住まわせて貰います」
妹の予想は大当たり‥しかし直球で言うんだ
「それは構いませんが、お城と違って狭いですし満足いく生活できるか、解りませんよ?」
「わたしは貴方と一緒が良いのです!此方、御父様と御母様からの承諾書と、此処で住むためのお金はある程度持ってきましたので。どうぞお納めください‥」
スッと渡されたのは、大量の白金貨が詰まった川袋‥いやいやいや、、賄賂みたいでそれは‥
「姫‥ミナツキ、俺はお金はあるので必要ありません。妹とその助手と、仲良く暮らしてくれるなら全然‥君の笑顔や色んな感情を見れるなら、何もいらないんだ!」
ちょっと臭い台詞を言った‥恥ずかしい、、、
「まあ‥!!今の御言葉とても胸に響きました。私も此処での生活をシモツキ様の、妹様や助手さんも、居られるのですね。どうか、、私も置いて下さいませ!」
「はい。これから此処で住んで、より仲良くしましょう。俺はミナツキの事をもっと知りたい。」
「ふふふ‥はい、私もシモツキ様の事を知りたいので、日々を伴に過ごしましょう。」
これが幸せ絶頂ってやつか‥最高だ。
「取り敢えず妹達にも、俺から紹介させてよ」
「ええ、勿論ですわ。ここに置いて貰うのですもの、挨拶しなくては」
「「待ってましたー!」」
タイミングを計ったのだろう、妹とカネリさんが居間に現れた
「さて、御二人さん‥何時からそこで聞いていた?外に用事がない限り居間の廊下は通らないよね?」
俺の質問に、妹はニヘラと笑って答える
「お兄ちゃん、βが何故お兄ちゃんを起こさないでお姫様を家にあがらせたでしょうか?」
「それは、お前らが応対したんじゃなくて?」
「ブッブー!私たちは地下室で研究してました。βの意思で、気を遣ってお兄ちゃんを起こさないで、お姫様の膝枕作戦に協力してあげたんだよ!!」
「そうなの?β」「ハイ、ソウデス。マスター」
そうかあ‥βも心を通った家族だもんね
「有り難うβ。全部聞いていたなら丁度良い、此方が俺の交際相手、同棲することになった‥ミナツキ姫だ。」
「宜しくお願いいたしますわ!」
「お姫様、私と助手のカネリちゃんは地下の実験室か、学校へ行っていますので、お兄ちゃんとごゆっくり(ニヤァ)」
「ミナツキ、これから畑を見に行ってから、市場で買い物するのですが‥」
「私も行きます!」
「ではふたりで行きましょうβ、家を任せても良い?」
「yesmyMaster!」
「有り難う、じゃあ、行きましょうか‥俺の日々の暮らしを案内しますよ」
「楽しみです!」
「「いってらっしゃーい!」」
「「行ってきまーす」」
~農業区域~
「わあ‥広大な畑ですね、彩り豊かで新鮮なお野菜や果物が沢山収穫されてますね!!」
「ここらはカネリさん祖父が、俺に畑を貸してくれてまして。近々品評会が開かれるので、みんないい作物を育てようと頑張っているんですよ」
「以前、シモツキ様が土壌を変えたと仰ってましたよね?こんなに緑豊かですが、その前の状態が想像つきませんよ!」
「ガッハッハッ、そらあシモツキの魔法で、儂のガキの頃の土壌くらいまで甦ったからな。お前さんらよりもこの畑は歳老いてるのさ」
「爺さん!」
「おーおー、シモツキやっぱり姫様と恋仲になったか!儂等農業組合は、御二人さんを祝福しているぜ!儂の孫も貰ってくれよ」
「俺は、愛する人はミナツキ一人だけだから‥それとカネリさんね、妹の元で修行して錬金術師になるんだって。毎日頑張ってるよ!」
俺の話を聞いたふたりの表情は、
片方は耳まで赤く染めて照れていて、もう片方は凄い笑顔で嬉し泣きしていた。
「もう、シモツキ様ったら‥」
「ウウッ‥孫がまともに、まとも?いや真面目に働いているからまともじゃ!」
そんな感じで、この後ダラル爺さんや農家の皆さんの野菜をお裾分けして貰ったり、俺等の事を根掘り葉掘り聞いてきた。
「まだ付き合ったばかりだっての!」
俺との同棲生活が始まると、自慢げに話したミナツキに爺さん、婆さんが自分の孫のように喜んでいた。
正直なんだろう‥家族は妹しかいなかったから‥家族の温もりって奴を感じたような、気がする。
~市場~
「わあ!色んなお店が沢山の商品をそれぞれ並べてますね‥シモツキ様、あれはなんですか?」
ミナツキが指差した方向は‥
子供達が月に一度貰えるお小遣いを握りしめ、どれにするか‥小一時間悩んでしまう場所、
帝都の老舗駄菓子屋だ。
「あれは駄菓子屋ですねちょっと覗いてみますか?」
「是非見てみたいです!」
というわけで、駄菓子屋に寄る
「あれ?シモツキ坊かえ?ということは隣にいるのは、これか!(小指をたてる)」
「よう、ばっちゃん。そうさ、俺の彼女さ!それにしても‥農業引退したって聞いたけれど、まさか駄菓子屋は続けているとは。」
「ケケケッたまに、土地を譲った娘婿等に会いに農業区域に行っとるよ‥今朝もな、、ダラルから貰った新聞読んでな!びっくりして、入れ歯抜け落ちたぞケケケッ!」
「のう、姫様や‥シモツキ坊はくそ真面目じゃが、人の温もりに求めている時があるでのう‥どうか時折、抱きしめて上げてほしい。」
「おばあさま!私がシモツキ様の側に、ずっとおりますから‥絶対に寂しい思いはさせません!」
「ケケケッいい娘っ子だ。安心してこの老いぼれは御二人の子供を抱かせて貰えたら逝けるよ‥」
「ばっちゃん‥取り敢えずねり飴と煎餅おくれ‥」
「照れぬな照れぬなケケケッ」
「シモツキ様との子供‥」
「いや、まだ早いから!!」
嗚呼‥さっきから心臓の鼓動がうるさいな
~閑話休題~
「すいませ~ん!小麦粉3キロと塩、1キロください」
「はーい只今‥ってシモツキさんに姫様!!早速デートですか?」
「はい日々の暮らしを見学させながらデートしてます」
「新聞で拝見しましたよ、そう言えばうちの店もなんですが今日はおふたりの結ばれた記念日として、市場では普段よりサービス豊富ですよ!」
「成る程?だからいつもより増して人が多いのか‥」
「因みにうちは特定の金額の商品をお買い上げいただけますと、3割引きやってます!」
「おお!因みに今の買い物では?」
「残ね~ん!あと、銅貨30枚分の商品を、お買い上げして貰わないと、割り引けないですねぇ」
「ちぇっ‥うーん銅貨30枚で買えそうなのは‥!?これ、下さい。」
「‥!?覚悟は決めたのですね?」
無事、お買い上げしマジックリングの空間にしまう。
「まいどありー!!(シモツキさんは本気‥)」
~帝都噴水前~
「此処のベンチで少し休みましょうか」
「はい、、シモツキ様‥先程からどうかなされたのですか?なにやら真剣なお顔立ちですが」
「ん、いや‥実は」
俺はマジックリングの空間からあるものを出す
「これは‥」
「サンサイ帝国では強い誓約を示す時身体の何処かにこの土地で採れた魔草に魔力を込めて印を刻み込むんですよ」
「な、何を誓約なされるおつもりですか!?」
「なに、簡単な話です俺は大切な家族達を失いたくないので強くなると誓約するのです。」
魔草と呼ばれる草に魔力を流し込み、身体の何処かに誓約の印に刻み込むと、死ぬまで行動を続けなくては、最悪死に至る儀式である。
「シモツキ様!幾らなんでも危険です!考え直して下さい、シモツキ様ー!!」
『我、シモツキは愛する者を護るため日々の日常を護り抜く』
‥誓約が完了した。
左手に、我が家の代々伝わる誓約の紋を刻んだ。
小さい頃からよくお絵かきしてたからうまく紋章を刻めたぜ!
「あの、シモツキ様?私の聞き間違いでなければ誓約の内容っていうのは‥」
「え?これからも平和な日常を護ることを誓約したんだよ」
それを聞いてミナツキ姫が泣いた
「‥もぅ、平和な日常ですよ!」
「これからも平和な日常が送れるようにってね‥これは、死んだお袋から教わった特別な紋章なんですよ。無事完璧に刻めたでしょう?」
「シモツキさんは本当に阿呆です!」
阿呆呼ばわりされちゃったよ‥
「だから私には好都合です!!」
「え?」呆けた声を出した
早かった、止められなかった‥
『我、ミナツキは愛する人に護られるため日々の日常を添い遂げる』
「‥‥まじで?」
「さあ!シモツキ様?これで私たちは誓約の元、実質結婚したことになりました。挙式は、御二人で考えましょう。これからも、宜しくお願い致しますわ!」
「‥‥まじで?(二回目)」
無意識に自分から結婚にこじつけました‥
「ねえミナツキ?取り敢えず俺、冒険者ランク駆け上がって俺の収入で養えるように頑張るね?」
俺の宣言にミナツキはにっこりと
「はい!私たちは夫婦、家族ですもの安定した収入で子育てをしないといけませんものね?」
あ、一年以内に家族が増えるかも‥
「(ふふふッ‥予想外の展開で遂に、シモツキ様と結ばれましたよ御父様、御母様!!)シモツキ様が刻み込んだ代々伝わる紋章を、私もまねて刻み込みましたが、うまくいきましたね!」
「本当に‥俺が刻んだみたいに、まるでコピーしたように完璧だよ。」
ふたりの左手に刻み込んだ梅の木と花の紋章が
ルビーのように、赤く輝く‥
~帝都新聞社~
「編集長!!ビッグニュースです!
シモツキ殿がミナツキ姫とスピード結婚なされましたッ!!」
「どういう事!?急展開過ぎだ、詳細は?」
「何でも魔草を使った誓約の儀式を使った際にシモツキ殿が墓穴を掘ってかくかくしかしが‥」
「ほう?これはめでたい!因みにリークした人は?」
「姫様御本人です!!あと市場の方々の証言もございますので!」
「それなら今すぐ新聞の記事にしても大丈夫だな、、、一応、帝王さまとお妃様に報告をしておけ!」
「了解!」
「忙しくなってきたなあ!これで、暫くはネタに食いっぱくれないぞハッハッハ」
徹夜で今殆んど頭が回らない、畑は起きたら見に行くか、、市場の買い出しも後で‥
「β、2時間程経ったら起こして?」
「畏まりマシタ‥マスター?「zZZ…」毛布を御用意致します」
夢の中へ、吸い込まれるように眠りについた。
テーブルでうつ伏せになって寝るのも、気持ち良い‥
むにっ‥この柔らかいの暖かいzzz…
「うふふっ‥普段は逞しい方ですが、寝顔は可愛らしいですわね」
「姫サマ、マスターへどう説明致シマショウ」
「起きたら、私が説明します」
「畏まりマシタ‥(マスター、姫様がお越しにナラレマシタガ、見守らセテ貰いマス)」
シモツキが寝落ちして、、ほんの数分前にミナツキ姫が来訪しに来た。
姫様に膝枕されて眠っているシモツキを起こさずにいた。
今後のふたりの関係を応援いるβは見守るのである。
「‥ふむ、βもなかなか感情が豊かになったわ。これならお兄ちゃんと、姫様も安心してイチャイチャできるね!」
βの中には製作者が行動を監視する機能が備われいる。
βが視たもの、聞いたもの、思考も天才錬金術師(魔法学生)のナガツキに連携され、随時記録されている。
妹に駄々漏れなのであるが、兄のシモツキはこの事を勿論知らない。
「カネリちゃんに被験者を押し付けても、しっかりお兄ちゃんも継続して、実験データとらせて貰っているからね♪」
~二時間後~
「シモツキさん、二時間経ちましたよ」
「‥ん、ありがとう。β声変わった‥え?」
目を開くと、姫様に膝枕されていた。
「おはようございます、シモツキ様♪」
「はい‥おはようございます、昨夜ぶりです」
ふふふっと、満面な笑顔な姫様のお膝から離れて状況を聞くために、βに問いかける。
コソッ「β‥キミが家にあがらせたの?」
コソッ「マスター、ワタシは御二人の仲ヲ応援シテオリマス」
いつの間にか、βが気のきく人間みたいに成長していた‥
「シモツキ様!」「はい何でしょう?」
本当に何でしょう‥いきなり畏まった姿勢で此方を見る
「不束者ですが、、宜しくお願いいたします!」
「あ、はい。改めてお付き合いしているんだなって、実感しました」
「では、私は暫く此処で住まわせて貰います」
妹の予想は大当たり‥しかし直球で言うんだ
「それは構いませんが、お城と違って狭いですし満足いく生活できるか、解りませんよ?」
「わたしは貴方と一緒が良いのです!此方、御父様と御母様からの承諾書と、此処で住むためのお金はある程度持ってきましたので。どうぞお納めください‥」
スッと渡されたのは、大量の白金貨が詰まった川袋‥いやいやいや、、賄賂みたいでそれは‥
「姫‥ミナツキ、俺はお金はあるので必要ありません。妹とその助手と、仲良く暮らしてくれるなら全然‥君の笑顔や色んな感情を見れるなら、何もいらないんだ!」
ちょっと臭い台詞を言った‥恥ずかしい、、、
「まあ‥!!今の御言葉とても胸に響きました。私も此処での生活をシモツキ様の、妹様や助手さんも、居られるのですね。どうか、、私も置いて下さいませ!」
「はい。これから此処で住んで、より仲良くしましょう。俺はミナツキの事をもっと知りたい。」
「ふふふ‥はい、私もシモツキ様の事を知りたいので、日々を伴に過ごしましょう。」
これが幸せ絶頂ってやつか‥最高だ。
「取り敢えず妹達にも、俺から紹介させてよ」
「ええ、勿論ですわ。ここに置いて貰うのですもの、挨拶しなくては」
「「待ってましたー!」」
タイミングを計ったのだろう、妹とカネリさんが居間に現れた
「さて、御二人さん‥何時からそこで聞いていた?外に用事がない限り居間の廊下は通らないよね?」
俺の質問に、妹はニヘラと笑って答える
「お兄ちゃん、βが何故お兄ちゃんを起こさないでお姫様を家にあがらせたでしょうか?」
「それは、お前らが応対したんじゃなくて?」
「ブッブー!私たちは地下室で研究してました。βの意思で、気を遣ってお兄ちゃんを起こさないで、お姫様の膝枕作戦に協力してあげたんだよ!!」
「そうなの?β」「ハイ、ソウデス。マスター」
そうかあ‥βも心を通った家族だもんね
「有り難うβ。全部聞いていたなら丁度良い、此方が俺の交際相手、同棲することになった‥ミナツキ姫だ。」
「宜しくお願いいたしますわ!」
「お姫様、私と助手のカネリちゃんは地下の実験室か、学校へ行っていますので、お兄ちゃんとごゆっくり(ニヤァ)」
「ミナツキ、これから畑を見に行ってから、市場で買い物するのですが‥」
「私も行きます!」
「ではふたりで行きましょうβ、家を任せても良い?」
「yesmyMaster!」
「有り難う、じゃあ、行きましょうか‥俺の日々の暮らしを案内しますよ」
「楽しみです!」
「「いってらっしゃーい!」」
「「行ってきまーす」」
~農業区域~
「わあ‥広大な畑ですね、彩り豊かで新鮮なお野菜や果物が沢山収穫されてますね!!」
「ここらはカネリさん祖父が、俺に畑を貸してくれてまして。近々品評会が開かれるので、みんないい作物を育てようと頑張っているんですよ」
「以前、シモツキ様が土壌を変えたと仰ってましたよね?こんなに緑豊かですが、その前の状態が想像つきませんよ!」
「ガッハッハッ、そらあシモツキの魔法で、儂のガキの頃の土壌くらいまで甦ったからな。お前さんらよりもこの畑は歳老いてるのさ」
「爺さん!」
「おーおー、シモツキやっぱり姫様と恋仲になったか!儂等農業組合は、御二人さんを祝福しているぜ!儂の孫も貰ってくれよ」
「俺は、愛する人はミナツキ一人だけだから‥それとカネリさんね、妹の元で修行して錬金術師になるんだって。毎日頑張ってるよ!」
俺の話を聞いたふたりの表情は、
片方は耳まで赤く染めて照れていて、もう片方は凄い笑顔で嬉し泣きしていた。
「もう、シモツキ様ったら‥」
「ウウッ‥孫がまともに、まとも?いや真面目に働いているからまともじゃ!」
そんな感じで、この後ダラル爺さんや農家の皆さんの野菜をお裾分けして貰ったり、俺等の事を根掘り葉掘り聞いてきた。
「まだ付き合ったばかりだっての!」
俺との同棲生活が始まると、自慢げに話したミナツキに爺さん、婆さんが自分の孫のように喜んでいた。
正直なんだろう‥家族は妹しかいなかったから‥家族の温もりって奴を感じたような、気がする。
~市場~
「わあ!色んなお店が沢山の商品をそれぞれ並べてますね‥シモツキ様、あれはなんですか?」
ミナツキが指差した方向は‥
子供達が月に一度貰えるお小遣いを握りしめ、どれにするか‥小一時間悩んでしまう場所、
帝都の老舗駄菓子屋だ。
「あれは駄菓子屋ですねちょっと覗いてみますか?」
「是非見てみたいです!」
というわけで、駄菓子屋に寄る
「あれ?シモツキ坊かえ?ということは隣にいるのは、これか!(小指をたてる)」
「よう、ばっちゃん。そうさ、俺の彼女さ!それにしても‥農業引退したって聞いたけれど、まさか駄菓子屋は続けているとは。」
「ケケケッたまに、土地を譲った娘婿等に会いに農業区域に行っとるよ‥今朝もな、、ダラルから貰った新聞読んでな!びっくりして、入れ歯抜け落ちたぞケケケッ!」
「のう、姫様や‥シモツキ坊はくそ真面目じゃが、人の温もりに求めている時があるでのう‥どうか時折、抱きしめて上げてほしい。」
「おばあさま!私がシモツキ様の側に、ずっとおりますから‥絶対に寂しい思いはさせません!」
「ケケケッいい娘っ子だ。安心してこの老いぼれは御二人の子供を抱かせて貰えたら逝けるよ‥」
「ばっちゃん‥取り敢えずねり飴と煎餅おくれ‥」
「照れぬな照れぬなケケケッ」
「シモツキ様との子供‥」
「いや、まだ早いから!!」
嗚呼‥さっきから心臓の鼓動がうるさいな
~閑話休題~
「すいませ~ん!小麦粉3キロと塩、1キロください」
「はーい只今‥ってシモツキさんに姫様!!早速デートですか?」
「はい日々の暮らしを見学させながらデートしてます」
「新聞で拝見しましたよ、そう言えばうちの店もなんですが今日はおふたりの結ばれた記念日として、市場では普段よりサービス豊富ですよ!」
「成る程?だからいつもより増して人が多いのか‥」
「因みにうちは特定の金額の商品をお買い上げいただけますと、3割引きやってます!」
「おお!因みに今の買い物では?」
「残ね~ん!あと、銅貨30枚分の商品を、お買い上げして貰わないと、割り引けないですねぇ」
「ちぇっ‥うーん銅貨30枚で買えそうなのは‥!?これ、下さい。」
「‥!?覚悟は決めたのですね?」
無事、お買い上げしマジックリングの空間にしまう。
「まいどありー!!(シモツキさんは本気‥)」
~帝都噴水前~
「此処のベンチで少し休みましょうか」
「はい、、シモツキ様‥先程からどうかなされたのですか?なにやら真剣なお顔立ちですが」
「ん、いや‥実は」
俺はマジックリングの空間からあるものを出す
「これは‥」
「サンサイ帝国では強い誓約を示す時身体の何処かにこの土地で採れた魔草に魔力を込めて印を刻み込むんですよ」
「な、何を誓約なされるおつもりですか!?」
「なに、簡単な話です俺は大切な家族達を失いたくないので強くなると誓約するのです。」
魔草と呼ばれる草に魔力を流し込み、身体の何処かに誓約の印に刻み込むと、死ぬまで行動を続けなくては、最悪死に至る儀式である。
「シモツキ様!幾らなんでも危険です!考え直して下さい、シモツキ様ー!!」
『我、シモツキは愛する者を護るため日々の日常を護り抜く』
‥誓約が完了した。
左手に、我が家の代々伝わる誓約の紋を刻んだ。
小さい頃からよくお絵かきしてたからうまく紋章を刻めたぜ!
「あの、シモツキ様?私の聞き間違いでなければ誓約の内容っていうのは‥」
「え?これからも平和な日常を護ることを誓約したんだよ」
それを聞いてミナツキ姫が泣いた
「‥もぅ、平和な日常ですよ!」
「これからも平和な日常が送れるようにってね‥これは、死んだお袋から教わった特別な紋章なんですよ。無事完璧に刻めたでしょう?」
「シモツキさんは本当に阿呆です!」
阿呆呼ばわりされちゃったよ‥
「だから私には好都合です!!」
「え?」呆けた声を出した
早かった、止められなかった‥
『我、ミナツキは愛する人に護られるため日々の日常を添い遂げる』
「‥‥まじで?」
「さあ!シモツキ様?これで私たちは誓約の元、実質結婚したことになりました。挙式は、御二人で考えましょう。これからも、宜しくお願い致しますわ!」
「‥‥まじで?(二回目)」
無意識に自分から結婚にこじつけました‥
「ねえミナツキ?取り敢えず俺、冒険者ランク駆け上がって俺の収入で養えるように頑張るね?」
俺の宣言にミナツキはにっこりと
「はい!私たちは夫婦、家族ですもの安定した収入で子育てをしないといけませんものね?」
あ、一年以内に家族が増えるかも‥
「(ふふふッ‥予想外の展開で遂に、シモツキ様と結ばれましたよ御父様、御母様!!)シモツキ様が刻み込んだ代々伝わる紋章を、私もまねて刻み込みましたが、うまくいきましたね!」
「本当に‥俺が刻んだみたいに、まるでコピーしたように完璧だよ。」
ふたりの左手に刻み込んだ梅の木と花の紋章が
ルビーのように、赤く輝く‥
~帝都新聞社~
「編集長!!ビッグニュースです!
シモツキ殿がミナツキ姫とスピード結婚なされましたッ!!」
「どういう事!?急展開過ぎだ、詳細は?」
「何でも魔草を使った誓約の儀式を使った際にシモツキ殿が墓穴を掘ってかくかくしかしが‥」
「ほう?これはめでたい!因みにリークした人は?」
「姫様御本人です!!あと市場の方々の証言もございますので!」
「それなら今すぐ新聞の記事にしても大丈夫だな、、、一応、帝王さまとお妃様に報告をしておけ!」
「了解!」
「忙しくなってきたなあ!これで、暫くはネタに食いっぱくれないぞハッハッハ」
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名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
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