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異国で出来た友
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冬馬君達のバリ旅行は続いている。
現在時刻は夜の七時辺り、ジンバランに向かってる車内では
「チャッ チャッ チャッ ケチャ ケチャ ケチャ ケチャ」
先程見たケチャックダンスを真似て、子供達が大騒ぎ。
「いゃぁ~迫力ありましたね」サーが言った。
「それは、良かったです」と、嬉しそうな、テセンさん。
「ケチョ、ケチョンケチョン」多美が目立とうと、必死に口にしたのだが誰も聞いていなかった。
「ちなみに、もう、そこがジンバランです、今日は私のお勧めのお店に行きましょう、良いですか?」
「よろしくお願いします」
「車を停めてる間、お店の前の水槽に入ってる魚で、好きなのを選んでいて下さい、それをバーベキューして食べますから」
「分かりました」
水槽の中には、エビやカニ、色々な魚、それから見たことない魚、沢山の魚達が泳いでいた。
多網と、きみ子はヨダレを垂らしている「うまほ~」
みんなは、それぞれ魚を選び、砂浜の方に案内される
「わぁ~海だ」
夜の海の砂浜で、魚を食す、なんともロマンチックだ。
テーブルにつくと、頭上に飛行機が飛んでいる。
「わあ、飛行機近いね、きっと、空港の近くなんだろうな」隆が言った。
夜の海
暗い夜の砂浜に、波音が優しく響いている。
「あ~もう明日が最後の一日か、もっと居たいね」ため息まじりの大喜の言葉
旅の終わりが近づくと、どうにもセンチメンタルな気分になるものだ。あ~楽しかったなぁ。
まだまだ帰りたくないなぁ。
そんな気分の中、何処か、ぷかぷか浮かんでいる様な気分になる。
「明日はどうします?」多網ママが言う
「また、ホテルのプールに入りたい」子供達の意見だった。
「一応、行きたい所も行けたし、最後の一日はホテル近辺を、観光したり、お土産買ったりして、のんびり過ごすのも良いね」と、正子
「賛成~~」
そんな流れで、明日は遠出するより、ホテル近辺で、のんびり過ごす事に決まった。
テーブルにビールやジュースが次々と運ばれてくる。
「乾杯~~」
グビッ グビッ グビッ
「かは~っ最高」ニンマリ笑う、隆とサー
多網と、きみ子は、辺りに香る、食べ物の匂いに、ヨダレを垂らしそうになっている。
「凄く良い匂い、私の屁より(当たり前じゃ)」きみ子は、テーブルに並べられているスプーンとフォークを既に両手に握っている。
多網も右に同じく。
テーブルに注文した魚達が運ばれてきた。
「凄いボリューム」驚く大人達
「ちゃ~~~~」出番の全く無い多美が、もう一度目立とうと奮起し叫んでみた。
「ちゃ~~~~」 (私はここに居る)
さぁ、私の叫びに皆よ、感動しろっ!!
ほらっ、涙を流せ
「ちゃ~~~~~~~~っ」(この美しい私の魂の叫びに)
その時、砂浜で、大きな音が辺りに響くパァ~~ん
すると上空に小さな花火が舞い上がる。
「あの人が花火やってる」冬馬君が指差した。
「きっと、お客さんの為にやってくれてるんだよ」と、隆
多美はブチギレる
ふざけんなや、あたちの雄叫びをかき消すんじゃね~よ
「ちゃ~ちゃちゃちゃちゃちゃちゃ ちゃ ちゃ」(多美バージョンの、ケチャの様だ)
外にはこう聞こえている。
まぁ、花火に気を取られ、誰も聞いていないのだが。
そんな時だった。
「みなさん、車あそこに停めたので、食べ終わったらあそこに来て下さい」テセンさんの声
テセンさんは、みんなが食べている最中だったので、遠慮する様にすぐに車に戻ろうとしていた。
そんなテセンさんを見て大人達が「せっかくなんで、良かったら一緒に食べませんか?」
「えっ、良いんですか」
「もちろん」
みんなは微笑んだ。
このバリ旅行テセンさんには随分お世話になった。
色々な所を連れてってもらい、今日も本当は、休日だったらしいのだが、急な冬馬君達の観光に付き合って案内してくれた。
「では、すいません。いただきます」
なにより、みんなで、大勢で食べる食事は美味しい。
こんなロマンティックな場所のせいだろうか?お酒もまじり、波音をBGMに、語り合いが始まった。
「テセンさんは凄いですね、日本語も上手で」と、多網ママ
「お金を稼ぐ為に頑張って勉強したんです」
「でも、私もそろそろ仕事を引退して、実家の両親の面倒を見ようと思ってるんですよ、もう歳ですから心配で」
「えーそうなんですか」
「みなさんも、ご両親にはちょくちょく会いに行ったりするんですか?」
「最近は少なくて、年に一回会うかどうかです」隆が言った。
そんな言葉にテセンさんは驚く
「年に一回だけ?どうしてですか?」
「いやぁ~、なんだかんだで帰ってなくて」
「きっと寂しがってますよ、たまには顔を出してあげないと」
「そうですよね」
みんなは笑いあった。
「私はお金は持ってないですけど、良い奥さんと家族に恵まれて幸せ者です、子供も二人居るんですよ」
冬馬君達も、異国での、夜の海辺の大人達の語り合いが、なんだかとても、印象的に感じ、自然と聞き入っていた。
旅で知り合う出会い、国境を越えて出会える奇跡
これも旅の一つの醍醐味である。
「なんか良いね」きみ子が言った。
頷く冬馬君
飛行機が再び頭上を通過する
「飛行場の近くなんですよ」テセンさんが空を見上げる。
海辺での語り合いは、気付けば、二時間くらい続いていた。
「いやぁ~楽しかったです。皆さんどうですか?そろそろ行きましょうか」テセンさんが言う。
「そうですね、いやぁ~楽しかったです」
何故か、隆とサー、テセンさんは握手を始めていた。
随分と意気投合したらしい。
「今度バリに来る時は、私の田舎の実家に泊まりに来て下さい、大歓迎ですよ」
「日本にも是非来て下さい、色々案内しますから」と、サー。
「明日は皆さん、帰ってしまうんですね、もし、帰り損ねたら、家の奥さんに言っておくんで是非泊まりに来て下さいね、」
一同は皆微笑んだ
「ありがとうテセンさん、また必ず遊びに来ますね」
ブゥぅ~~ん
こうして、車はホテルのロビーに到着
「皆さん元気で、また会いましょう」
「そうだ、テセンさん、せっかくなんでライン交換しましょう」
隆が言った。
「是非是非」
こうして、テセンさんと、隆はラインを交換する。
ああ、テセンさんとも、本当にお別れなんだ、明日が最後で、僕らは日本に帰るんだ、冬馬君はそんな事を思う。
異国の地で知り合った友人との別れの時は近付いていた。
「みなさん、本当に色々ありがとうございました」
「それはこちらのセリフですよ」大人達が言う
「それでは、気を付けて日本に帰って下さい、またバリに来る時は連絡下さい」
「ありがとうございます」
皆は再び握手を交わし
「さようなら」テセンさんの車は、去って行ってしまった。
「行っちゃったね」寂しそうにきみ子が言う。
「ああ、僕らのバリ旅行も終わりに近づいてるんだね」と、大喜
多網も何処か寂しそうに立っている。
旅の終わりはなんだか、名残惜しい様な気持ちになる。
楽しかったこの旅行も、もう終わりに近づいてるんだ。
明日が最後なんだ…………
もっとここに、みんなで居たい。
だって、本当に…
本当に楽しかったんだもん
バリに来てからした、色々な出来事が走馬燈の様に頭の中を駆け巡った。
その夜は、皆疲れていたのか、気付けば、すぐに眠ってしまっていた。楽しい思い出達を胸に。
翌朝
「う~ん、良く寝た」鳥達の鳴き声で、冬馬君が目を覚ます
時刻は朝8時。
「ああ、この鳥の鳴き声で始まる朝は最高だなぁ、今日が最後か」外の木々を見つめる。
「あれ、朝食のバイキングが始まってる?みんなまだ寝てて大丈夫なの?」
今日が、最後の朝食のバイキングとなる。
冬馬君は皆を必死に起こし始める
「ねぇ、みんな、最後の朝食だよ」
こうして、無事に、皆は冬馬君に起こされ、朝食のバイキングを食べられる事に。
「いっただきま~す」
ああ、このお世話になった、朝食レストランの場所も今日が最後か、明日の朝は飛行機が早いからもう食べれない。
「明日は何時に出るの?」と、冬馬君
「明日は朝の5時にはもうホテルを出るよ」サーが答える。
「はやいな~」大喜も、まだまだバリに居たい様だ。
多網ときみ子は最後の朝食と知り、いつも以上に食いまくっていた、まさにハングリータイガーズ。
「ふが ふが ふが ふが~っ」(どんな雄叫びをあげて、食っとんじゃ)ちなみにこの雄叫びは隣に座っていた見知らぬおばあさんの雄叫びだったと言われている。
朝食を済ませ、いよいよ最後の一日が始まる。
「さて、みんな、バリでの最後の一日を楽しもう」隆が気合を入れる
「おおーっ」
いよいよ明日は帰る日、冬馬家最後のバリでの一日が始まった。
現在時刻は夜の七時辺り、ジンバランに向かってる車内では
「チャッ チャッ チャッ ケチャ ケチャ ケチャ ケチャ」
先程見たケチャックダンスを真似て、子供達が大騒ぎ。
「いゃぁ~迫力ありましたね」サーが言った。
「それは、良かったです」と、嬉しそうな、テセンさん。
「ケチョ、ケチョンケチョン」多美が目立とうと、必死に口にしたのだが誰も聞いていなかった。
「ちなみに、もう、そこがジンバランです、今日は私のお勧めのお店に行きましょう、良いですか?」
「よろしくお願いします」
「車を停めてる間、お店の前の水槽に入ってる魚で、好きなのを選んでいて下さい、それをバーベキューして食べますから」
「分かりました」
水槽の中には、エビやカニ、色々な魚、それから見たことない魚、沢山の魚達が泳いでいた。
多網と、きみ子はヨダレを垂らしている「うまほ~」
みんなは、それぞれ魚を選び、砂浜の方に案内される
「わぁ~海だ」
夜の海の砂浜で、魚を食す、なんともロマンチックだ。
テーブルにつくと、頭上に飛行機が飛んでいる。
「わあ、飛行機近いね、きっと、空港の近くなんだろうな」隆が言った。
夜の海
暗い夜の砂浜に、波音が優しく響いている。
「あ~もう明日が最後の一日か、もっと居たいね」ため息まじりの大喜の言葉
旅の終わりが近づくと、どうにもセンチメンタルな気分になるものだ。あ~楽しかったなぁ。
まだまだ帰りたくないなぁ。
そんな気分の中、何処か、ぷかぷか浮かんでいる様な気分になる。
「明日はどうします?」多網ママが言う
「また、ホテルのプールに入りたい」子供達の意見だった。
「一応、行きたい所も行けたし、最後の一日はホテル近辺を、観光したり、お土産買ったりして、のんびり過ごすのも良いね」と、正子
「賛成~~」
そんな流れで、明日は遠出するより、ホテル近辺で、のんびり過ごす事に決まった。
テーブルにビールやジュースが次々と運ばれてくる。
「乾杯~~」
グビッ グビッ グビッ
「かは~っ最高」ニンマリ笑う、隆とサー
多網と、きみ子は、辺りに香る、食べ物の匂いに、ヨダレを垂らしそうになっている。
「凄く良い匂い、私の屁より(当たり前じゃ)」きみ子は、テーブルに並べられているスプーンとフォークを既に両手に握っている。
多網も右に同じく。
テーブルに注文した魚達が運ばれてきた。
「凄いボリューム」驚く大人達
「ちゃ~~~~」出番の全く無い多美が、もう一度目立とうと奮起し叫んでみた。
「ちゃ~~~~」 (私はここに居る)
さぁ、私の叫びに皆よ、感動しろっ!!
ほらっ、涙を流せ
「ちゃ~~~~~~~~っ」(この美しい私の魂の叫びに)
その時、砂浜で、大きな音が辺りに響くパァ~~ん
すると上空に小さな花火が舞い上がる。
「あの人が花火やってる」冬馬君が指差した。
「きっと、お客さんの為にやってくれてるんだよ」と、隆
多美はブチギレる
ふざけんなや、あたちの雄叫びをかき消すんじゃね~よ
「ちゃ~ちゃちゃちゃちゃちゃちゃ ちゃ ちゃ」(多美バージョンの、ケチャの様だ)
外にはこう聞こえている。
まぁ、花火に気を取られ、誰も聞いていないのだが。
そんな時だった。
「みなさん、車あそこに停めたので、食べ終わったらあそこに来て下さい」テセンさんの声
テセンさんは、みんなが食べている最中だったので、遠慮する様にすぐに車に戻ろうとしていた。
そんなテセンさんを見て大人達が「せっかくなんで、良かったら一緒に食べませんか?」
「えっ、良いんですか」
「もちろん」
みんなは微笑んだ。
このバリ旅行テセンさんには随分お世話になった。
色々な所を連れてってもらい、今日も本当は、休日だったらしいのだが、急な冬馬君達の観光に付き合って案内してくれた。
「では、すいません。いただきます」
なにより、みんなで、大勢で食べる食事は美味しい。
こんなロマンティックな場所のせいだろうか?お酒もまじり、波音をBGMに、語り合いが始まった。
「テセンさんは凄いですね、日本語も上手で」と、多網ママ
「お金を稼ぐ為に頑張って勉強したんです」
「でも、私もそろそろ仕事を引退して、実家の両親の面倒を見ようと思ってるんですよ、もう歳ですから心配で」
「えーそうなんですか」
「みなさんも、ご両親にはちょくちょく会いに行ったりするんですか?」
「最近は少なくて、年に一回会うかどうかです」隆が言った。
そんな言葉にテセンさんは驚く
「年に一回だけ?どうしてですか?」
「いやぁ~、なんだかんだで帰ってなくて」
「きっと寂しがってますよ、たまには顔を出してあげないと」
「そうですよね」
みんなは笑いあった。
「私はお金は持ってないですけど、良い奥さんと家族に恵まれて幸せ者です、子供も二人居るんですよ」
冬馬君達も、異国での、夜の海辺の大人達の語り合いが、なんだかとても、印象的に感じ、自然と聞き入っていた。
旅で知り合う出会い、国境を越えて出会える奇跡
これも旅の一つの醍醐味である。
「なんか良いね」きみ子が言った。
頷く冬馬君
飛行機が再び頭上を通過する
「飛行場の近くなんですよ」テセンさんが空を見上げる。
海辺での語り合いは、気付けば、二時間くらい続いていた。
「いやぁ~楽しかったです。皆さんどうですか?そろそろ行きましょうか」テセンさんが言う。
「そうですね、いやぁ~楽しかったです」
何故か、隆とサー、テセンさんは握手を始めていた。
随分と意気投合したらしい。
「今度バリに来る時は、私の田舎の実家に泊まりに来て下さい、大歓迎ですよ」
「日本にも是非来て下さい、色々案内しますから」と、サー。
「明日は皆さん、帰ってしまうんですね、もし、帰り損ねたら、家の奥さんに言っておくんで是非泊まりに来て下さいね、」
一同は皆微笑んだ
「ありがとうテセンさん、また必ず遊びに来ますね」
ブゥぅ~~ん
こうして、車はホテルのロビーに到着
「皆さん元気で、また会いましょう」
「そうだ、テセンさん、せっかくなんでライン交換しましょう」
隆が言った。
「是非是非」
こうして、テセンさんと、隆はラインを交換する。
ああ、テセンさんとも、本当にお別れなんだ、明日が最後で、僕らは日本に帰るんだ、冬馬君はそんな事を思う。
異国の地で知り合った友人との別れの時は近付いていた。
「みなさん、本当に色々ありがとうございました」
「それはこちらのセリフですよ」大人達が言う
「それでは、気を付けて日本に帰って下さい、またバリに来る時は連絡下さい」
「ありがとうございます」
皆は再び握手を交わし
「さようなら」テセンさんの車は、去って行ってしまった。
「行っちゃったね」寂しそうにきみ子が言う。
「ああ、僕らのバリ旅行も終わりに近づいてるんだね」と、大喜
多網も何処か寂しそうに立っている。
旅の終わりはなんだか、名残惜しい様な気持ちになる。
楽しかったこの旅行も、もう終わりに近づいてるんだ。
明日が最後なんだ…………
もっとここに、みんなで居たい。
だって、本当に…
本当に楽しかったんだもん
バリに来てからした、色々な出来事が走馬燈の様に頭の中を駆け巡った。
その夜は、皆疲れていたのか、気付けば、すぐに眠ってしまっていた。楽しい思い出達を胸に。
翌朝
「う~ん、良く寝た」鳥達の鳴き声で、冬馬君が目を覚ます
時刻は朝8時。
「ああ、この鳥の鳴き声で始まる朝は最高だなぁ、今日が最後か」外の木々を見つめる。
「あれ、朝食のバイキングが始まってる?みんなまだ寝てて大丈夫なの?」
今日が、最後の朝食のバイキングとなる。
冬馬君は皆を必死に起こし始める
「ねぇ、みんな、最後の朝食だよ」
こうして、無事に、皆は冬馬君に起こされ、朝食のバイキングを食べられる事に。
「いっただきま~す」
ああ、このお世話になった、朝食レストランの場所も今日が最後か、明日の朝は飛行機が早いからもう食べれない。
「明日は何時に出るの?」と、冬馬君
「明日は朝の5時にはもうホテルを出るよ」サーが答える。
「はやいな~」大喜も、まだまだバリに居たい様だ。
多網ときみ子は最後の朝食と知り、いつも以上に食いまくっていた、まさにハングリータイガーズ。
「ふが ふが ふが ふが~っ」(どんな雄叫びをあげて、食っとんじゃ)ちなみにこの雄叫びは隣に座っていた見知らぬおばあさんの雄叫びだったと言われている。
朝食を済ませ、いよいよ最後の一日が始まる。
「さて、みんな、バリでの最後の一日を楽しもう」隆が気合を入れる
「おおーっ」
いよいよ明日は帰る日、冬馬家最後のバリでの一日が始まった。
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