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『またねスー』
しおりを挟むぐぅすか~~ ぐがあー
スーの家のリビングルームで皆は気持ち良さそうに寝ている。
ザアアアアアアアアーー そんな中、夜中の降りしきる雨の音で目を覚ますスー。
「んっ、まだ雨降ってる」ハッと、さっきしていた怖い話を思い出しては怖くなり布団をかぶるスー。
その時だった。
ギイィ ギシッ 廊下のきしむ音がする。
えっ、あれは雨の音じゃないよな?おかしいよ。
チラリ、サーの方を見る。
サーはぐっすり寝ている「部長すいませんでしたー」夢の中でも怒られているらしい。
君も大変よのぅ。ファイトやサー。
ミシッ
スーは目をつむる。
あれはきっと風の音だ、そうに違いない。
ギイィ ギイィ
「ひょっしゃっ」結構かっこ悪い声をあげるスー。
サーの肩を揺らし「サー朝だよぉ、起きて」深夜2時である。
「部長すいません、もっとしっかりします~」けな気なサー。
「部長なんか良いんだよ、起きてよ」必死に揺らすが起きない
ザアアアアアアアアアーー
ギイィ ギシッ
「やっぱ、雨の音じゃないよ、じゃあ何?まさか、ゾゾゾゾゾッ」
「お化け様」お化けに様をつける珍しき男。
布団を頭からかぶる、ブルブル ブルブル
「夏じゃないんだから、出ないでよね」(年中無休じゃい)
その時だった「どうしたの?」
「ぎゃあああああ、でたぁー」叫ぶスー
その声は、目を覚ました大喜であった。
「良かった大喜君」死ぬ程喜び、歓喜の雄叫びをあきげるスー
「出たんだよ、お化け」
「お化け?」
「変な音がするんだよ」
「えっ」
ザアアアアアアアアアー
シーン
「雨の音じゃないの」
「違うよ、絶対にお化けだよ」
「気のせいだよ」大喜は再び眠りにつく。
ギイィ ピシッ
「はにょーんっ おおおおおおーっ」
「大喜君、絶対になんかいるよ、今流行りのポルターガイストだよ」(流行りなのか?)
「でも、確かに聞こえた」
「ほらっ、ほらっ、ほらっ、そうでしょおおっ」
何故か得意げになるスー。
「おい、冬馬起きてよ」
ぐっすり寝むって起きない冬馬君
多網も起きないし、きみ子は布団の中に顔までもぐってる様で起こしづらい。
「大喜君、これはもしかしたらみんなお化けに催眠術をかけられて起きないんだよ」(そんな技がつかえるのか?)
「じゃあどうしたら?」
「ぼっ、僕たちが廊下に出て正体を突き止めるしか」
ブルブル
「いや、無視して寝よう」
二人は布団に同時にもぐる。
ガチャ
「オーーーーーーーーーーーマイ ガーシュウィン」
(なんじゃそりゃ)
「だ だ だ だ大喜君、ドアノブが動いた音しなかった?」
「うん、確かにした」
ザアアアアアアアアアアアー
この雨の音が、静まりかえった部屋とこのシチュエーションにマッチし過ぎる。
ブルブル震えるスー。
だがその時、大喜がスーを爆発させる奇跡的な名言を生み出す。
「そう言えば、小夜さんが勇気のある人が好きだなぁって言ってたなぁ、スーが勇気あるとこを今度会ったら話たいなぁ」これは特効薬であった。
バッ
立ち上がるスー
「大喜君、お化けなんて僕にかかればなんてこたぁない、向こうは僕を見ればすぐに泣いて謝るさベイブ」
(誰だよ)
「たっ、頼もしいスー」
「ああ、そうだろう、勇敢だからね僕は、あーベイブ」
シュッ シュッ パンチを繰り出すジェスチャー。
「大喜君、今のパンチも小夜さんに伝えてね」
分かりやす過ぎる男スー。
「スー凄いね、お化け怖くないの?」
「オーッ ベイブッ」
「お化けが怖くて、このスーはつとまらないっ」
ジャカーーーーーーンッ
両手を仮面ライダー変身ポーズの形をとり決めた男スー。
決まった
「コッ コホンッ 大喜君、今のも小夜さんに伝えても良いんじゃないかな?」
あっ・・・・・・うんっ。
が
ビチャ
廊下から不可解な音が。
「ヌマンカァァーイ」
訳の分からぬ雄叫びと共に一目散に布団にもぐった男の名はスーーーーーーーーーーーッ!!
「だ だ だ 大喜君 今のは寒かったから入っただけだからね、こっ、これは小夜さんには言わなくて良いんじゃないかな」
ピチョ
「えっ?」二人は顔を見合す。
「何、この何かが垂れ落ちた様な音?」
「まさか、お化け様定番の血?」
二人は布団にもぐる。
ピチョ
「まっ、またー ヒィィィィィー」
「こうなったらスー二人で行こう。正体を確かめに」
えっ、嘘でしょっ?無理だよ。
だが、そんなことを言えば、小夜さんに勇気が無いと伝わってしまう。
自分のカッコイイ自画像を汚す訳にはいかない。
「わっ、分かったよ」この時のスーの表情はゾンビも真っ青な程の悲しげな表情を浮かべていたと伝えられる。
ザアアアアアアアアアー
二人は廊下に出た。
ギイィ ミシッ 二人の足音が静かな廊下に響き渡る。
真っ暗な廊下
トゥトーン その時だった。
「ちっ」
何者かが舌打ちする声をハッキリと二人は聞いたのだ。
「ヌアッ」あまりの衝撃に、心臓を押さえ両膝をつくスー
大喜も焦り、ビビりまくる。
「絶対声したよ、何かがいる」
布団のあるリビングに逃げようとするスーを必死に掴み行かすまいとする大喜。
その時だった
ビチョ ビチャ ブニュ
その奇怪な音に
「ぎょしゃああにまたなのやなかなねやなよななやなひゆにはやぬよなやなややなよにひよねらなやにゃなゆーーっ」言葉にならぬ悲鳴をあげるスーと大喜。
「何か居る、この中だ」大喜の指さす前にはトイレ。
間髪入れずにそれは起こる
「誰もいないよ」
「おんどりゃあああああーーッ」悲鳴をあげ両手をあげて、リビングに逃げだすスー。
大喜も全力で後を追った。
じつはこの時、トイレの中にいたのはきみ子。
下痢ウンチをバレずに、静かに電気まで消してウンチを頑張ってしていたのだ。
のちにトイレの中からこんな声がしたと言う。
「あーじゃかしいわいっ」
翌朝色々あった、スー宅旅行もいよいよ帰る時を迎える。
「あーもう帰る時かぁ」冬馬君達が言う。
「あっと言う間だったね、みんな、ありがとね。また絶対に遊びに来てよ」
「うん、ありがとう」
「本当に息子が色々お世話になりました、また来て下さいね」スーの両親
「あー楽しかったなぁ、みんなが帰ると寂しくなるよ」スーもみんな帰るので寂しそうだ。
「スーも小夜さんと頑張ってね」サーが言った。
「ありがとう、そっちも家族を大切にね」
僕らは車に乗り込んだ。
ああ、楽しかったなぁ。
来た日にちょこっと戻りたい子供達であった。
「バイバイーー スーまたねーーーー」
「みんなも、元気でねーーまた絶対に来るんだよ~」
ブゥゥ~~ンッ
この別れの時はやっぱりいつもちょっと寂しい。
次はいつ会えるんだろう?そんなことを思う。
楽しかった休みも終わり、明日からまた普段の日常が始まる。
スーはいつまでも、いつまでも手を振ってくれていた。
冬馬君達も車の中、ずっと後ろを向きスー達に手を振っていた。
いろんな楽しい思い出が出来たスー家の旅行
今は11月の初め。
みんなで遊びに来るスーの家の旅行は、いつも僕の心をどこかホッコリ和ませてくれる。
昨日の雨が嘘の様に綺麗な青空の下
僕らは暖かい気持ちで家路についた。
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