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『蛇鰐美ちゃんが泊まるぞ』
しおりを挟むいやぉー怖ろしいトランプゲームやったのぅ。
ようやくトランプゲームが終わった頃には、時刻は夕方過ぎだった。
「そろそろあたいはおいとまするかのぅ」
蛇鰐美ちゃんが立ち上がる。
不思議なもので、数時間もたてば子供たちはすっかり打ち解けている。
今は、蛇鰐美ちゃんが帰るのが少し寂しいくらいだ。
「えーっもう帰るの」と、冬馬君
「そーだよ、まだ居なよ」大喜も言う。
「いや、これ以上は夕食時やろう。迷惑や、あたいは帰るで」意外に気をつかう蛇鰐美ちゃん。
「きみ子、多網、楽しかったで。また学校でのぅ」
その時だった。
下から正子の声が「みんな夕飯出来たから食べて行きなさい」
「えっ、あたいも良いんかいっ?」
「もちろん」
みんなも言う「まだ居てよ~~」
ニカッ、蛇鰐美は笑う。
「ごっつあんです」
「ヒャッホーウ」
「せっかくならみんな泊まって行ってよ」と冬馬君が言い出す。
「そりゃ最高だ~」大喜もあがっている。
「そりゃ嬉しいがそりゃ棚からぼた餅じゃねーか」(よー意味が分からんかった)
話が正子に聞こえていたらしい。
「良いわよ、泊まって行きなさいよ」
その瞬間子供たちは飛び跳ね叫ぶ
「まじか、まじかこれは夢じゃないんじゃのう?ガーシュ」(不思議な喜び表現)」蛇鰐美ちゃんが吠える。
「ヒャッホーウ」
踊るきみ子に、目をかっ開く多網、飛び跳ねる冬馬君、ニッコリガッツポーズ大喜、硬直してから口だけパクパクさせる蛇鰐美ちゃん(なんじゃー)。
とにかく最高~~~っ。
皆が泊まる、この一日はやはり格別なのぢゃい。
「なんか、修学旅行みたいやな」嬉しくてたまらないのは蛇鰐美ちゃん。
「恒例行事があるんだよね、みんな」きみ子がみんなの顔を見回し。
声が揃う。
「恒例行事、名付けて夜中の語り合い」
「ヌオーーーーーなんぢゃそりゃー、危険な香りがするのぅ」(しないだろう)
蛇鰐美ちゃんのその発言にみんなは大笑い。
「夜寝ないで布団の中でみんなで色々話して起きてるんだよ」
「ぬおーっ、修学旅行とかの枕投げの延長戦にあるものやな」
「そりゃ、ごっつヤバすぎるのぅ、今からたまらんわぁ」
多網がニヤリ「怪談話」
コヤツも本当好きだ。
彼らは集まるたびに怖い話をしているような。
八割型これを繰り返す著者も好きもんだ(えっ?)
「がははは、あたいにゃ幽霊は効かんでぇ」(効くとかそういうものなのだろうか?)
夜もまた楽しくなりそうだ。
みんなが遊びに来て集まる家の中は、いつも笑いに満ち、なんだかお家さんまでも一緒に笑っている様。
のほほんと暖かく明るいこの空気が冬馬君は大好きだ。
「じゃあさっそく、部屋に布団を敷こう」
「おーっ」
冬馬君の部屋はこうして敷き詰められた布団でいっぱいになる。
ああ、この部屋の光景大好きだ。
世界名景百選にそのうち選ばれるんじゃなかろうか?
(ないだろう)
部屋がまるで洋服を着てお洒落をしたような、そんな変貌を遂げる。
ニカッ「僕ここ」冬馬君が布団の上に飛び乗る
「私ここ」 「僕ここ」
「なんじゃ、みんな真ん中ばかりとりよるのぅ、普通端っこが良いじゃない」蛇鰐美ちゃんが言う。
すると多網がニヤリ「蛇鰐美は知らない」
「そうだね、なんで端っこ嫌なのかまだ分かってないね」ニンマリ大喜
「なんじゃみんなして、ハッ まさかっっッ!!」
「ジョーカーやなjokerの野郎が来るんじゃなっっ」
(いや、間違いなく来ないだろう)
冬マニアのあなたなら理由はお分かりだろう?
「違うよ、怖い話するから端っこだと怖いんだよ」
「がはははははッ、可愛いのぅ、良いであたいは端っこで寝てやるけーのぅ」
多網は思う、自分もニヤリと余裕をぶっこいていて寝床の場所をとるのをすっかり忘れていた事を。
こうして両端は多網と蛇鰐美ちゃんとなる。
夕食時
子供たちは一階のリビングでテレビを観て夕食を待っている。
ピンポ~~~ン
「ただいまー」隆帰宅。
「何だか玄関に靴がいっぱいだから、みんな来てるのかな」隆がリビングに入ってくる。
「よっ、大喜に多網に、きみちゃん、あれっ?」
「初めまして、あたいは蛇鰐美じゃ。今日は一日お世話になります」
「蛇鰐美?」名前にちょっとビックリした隆
「初めまして、よろしく冬馬の父、隆です」
こうして賑やかな夕食が始まる。
「今日は沢山作ったからみんな遠慮しないで食べて」
目を輝かす、多網、きみ子、蛇鰐美ちゃん。
「良いんか、食って良いんか?あたいは食うで」
ヨダレを垂らす蛇鰐美ちゃん。
「もちろん」
「おばちゃん、私も今日はペコペコハングリーよ」
きみ子も腕まくりして気合い爆発。
目を一旦閉じ
カッ
見開く男、多網。 こちらもヤバし。
「面白いものが見れそうだね冬馬」
「こりゃ見ものだ」
隆は「ビール、ビール」と言って嬉しそうに冷蔵庫に向かう。
「いっただきまーーーーーーーふっ」
「あがががかががががががががが」
冬馬君と大喜、正子はズッコケた。
箸を使わず両手で唐揚げを口にほうばる蛇鰐美ちゃん。
噛まずに飲み込む様に食べる多網。
何故か箸と手、両方で食べるきみ子。
そのおかしな姿に冬馬君達は大爆笑。
「うみゃー」 「チョべりグー」 「あがががががが」
蛇鰐美ちゃんは涙まで流し始める「うまいよー」
きみ子もマンネンの笑みを浮かべ「至福、至福至福至福至福至福至福至福至福至福至福至福至福」
多網はプッぷ屁をこきながらニヤニヤして食っている。
台所から戻る隆はズッコケた。
なんじゃ?こりゃ。
石器時代から現代にタイムスリップした人種か?
生まれたばかりの人類でも、もう少し上品に食べられるのではないかと言うくらいの食いっぷり。
「でも、これだけ喜んでくれると作ったかいがあったってもんね」正子がニッコリ笑う。
「あははは、賑やかで良いよ、よーし飲むぞ」と気合いの入る隆。
「僕らも食べよう」
沢山あった食べ物は綺麗になくなった。
「ごちそう様でしたー」
「食材さん達ありがとうーー」彼らは感謝の気持ちは持っていたようだ。
「えらいね、みんな食べ物にありがとうって言うんだ」感心する隆。
「あたいらは、この生き物のおかげで生きとるけぇ、命をくれたお礼、粗末に出来んばい」
すげー中学生だな。
隆は言葉づかいに思ふ。
「でもその通りだよ、粗末にはしたくない」きみ子が鼻息荒く言う。
「確かにな、いろんなお店、スーパー、コンビニとか、ちょっと賞味期限きれたり、冷めれば廃棄で捨てるのは本当にもったいないよな」隆が頷く。
「そうよね、もっと活用の仕方がありそうよね」と、正子。
「感謝の心」今だと言わんばかりに多網が言った。
彼らは原始人並みの食い方だが、食材に対する感謝の心は忘れていなかった。
命を貰って生きていることを忘れてはいけない(いつになく真面目な冬馬君の回である)
皆はしみじみ語り合っていた、少し酒の入った隆も正子もヒートアップ。
「今の政治家は見てると、本当自分の保身やら自分の党の事やら自分らの事ばかり、本当に国民や国のこと考えてるのか」いつになく熱い隆が政治家にあたりだす。
グビッ こないだ買ったウィスキーを今は飲んでいる。
グビッ 正子もだ。
「本当よね、お互いの党をけなしあってばかりで、自分達が優位になろう、そんなことをやってる様にしか見えないわ、本気で国を良くしたいなら、お互いの揚げ足とるばかりじゃなくて、少しは力を合わせなさいよ」
「ママも言うねー」
子供たちは思ふ。
コヤツらも相当溜まってるんだなと。
話がつまらなくなったので、子供たちはそそくさと二階に上がる。
「ご馳走様でしたー」
「いやーうまかったばい、本当にみんな今日はあんがとな」
「冬馬家に泊まれて最高じゃきに」
その言葉に嬉しくなる冬馬君
「蛇鰐美ちゃんもまた泊まりに来てよ」
「嬉しいのぅ」
部屋の電気を消し、布団の上にごろーん。
この瞬間のたまらんこと、たまらんこと。
夜中の語り合いが始まる。
「あー確かに良いのう、布団の上、寝ないでみんなで語り合うのは」
みんなは蛇鰐美ちゃんに今まで行った旅行の話をしている。
「ああ、きみ子からそのスペイン旅行の話聴いとるで、そうか考えたらあの話の冬馬と大喜が二人なんだもんな、あたいもお土産にカッパエビセン貰ったけーのぅ、あれは本当スペインぽかったのう」
冬馬君、大喜はズッコケた。
きみ子め、お土産日本で買って渡したなと思う二人。
気付かない蛇鰐美ちゃんスゲー。
しかし、多網も話を聴き、スペイン産のカッパエビセン食べたかったと思っていた。
キャンプの話もしている。
「毎年行ってんのか、えーのぅ。みんなで行く前日なんてワクワクしよるけーのぅ」
「来年は蛇鰐美ちゃんも行こうよ」とみんなが言う。
「行けるなら爆発するでー」
「ひょーーーーーーーーーーーーー」ますますあがる子供たち。
そんな流れで清香とアミの話しになっている。
「ほぉーその清香ちゃんとアミちゃんを二人は好いとるのか、あたいとどっちが可愛い?」
すんげー質問に遭遇したった。
「えっ、そりやぁ、蛇鰐美ちゃんと言いたいけど、やっぱり清香だよ」上手くかわした冬馬君。
「僕もだよ」
「がはははは、気いつかわんで良いで清香ちゃん達に、あたいより可愛いのはそうそういるもんじゃねーからの」
ズコッ
どこから生まれるんだ?この自信は。
羨ましい冬馬君であった。
根拠のない自信、これぞ本物やも知れない。
「キャンプ行ったら、蛇鰐美ちゃんにも応援してもらいなよ」きみ子が言う。
「蛇鰐美ちゃんはうまいんだから、恋のキューピッドになるの」
本当か?恋のジョーカーにならん事を祈る(ジョーカーネタ引っ張るのぅ)
「そん時はよろしく」
「任しとけー」
ブリッ 突如屁が空間を切り裂く。
「なんじゃ、われぇーこの音はジョーカー?隠れとんのかぁ?」何故か屁をジョーカーの殺気と勘違いしている蛇鰐美ちゃん。
多網がニヤリ
「始める 真冬の怖い話」
「ひょー来たあーっ」
その時だった、蛇鰐美ちゃんは見た。
自分の布団の横に、先程切ってしまったジョーカーのカードを。
こっ、このピエロは。
じょじょじょじょじょじょじょじょじょじょじょじょじょジョーカー。
ゴクリ息を飲み思った。
怖い。
いかん いかんでぇ、みんなの前で啖呵たんかきったあたいが今更ビビってるなんてバレたら。
良いじゃろう、かかって来いやー怖い話。
あたいと勝負じゃけぇー。
絶対にビビらんぞ。
こうして夜は更けていく。
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