冬馬君の秋と冬

だかずお

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『冬休みが始まる』

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12月23日
その日はやって来た。
キンコンカンコン キンコンカンコン~~
冬馬君はチャイムが終わった瞬間、胸が高まり、心の中叫ぶ ハイアーーーーーーーーーーッー!!!
明日からは冬休みが始まる。

この帰り道が嬉しくて仕方がない。
ハイアー ハイアー ハイアー(大丈夫か?)
学校の帰り道、慎司と三郎君、山ちゃんで歩いている。

「やったー冬休み嬉しいね」山ちゃんが言った。

「うん最高、冬休みはみんな予定あるの?」三郎君も何だか嬉しそう。

「長野のばあちゃんの家に行くよ」慎司が言う。

「旅行かぁー最高だね」今年もうちはどっか行くのかなぁ?冬馬君はそんな事を思う。

学校から皆で一緒に帰るのもしばらくお休みだ。
「じゃあみんな 良いお年を」
ああ、休みが始まる前の学校の終わりは気分爽快。
「じゃあまた新学期」
皆はそれぞれの家に帰って行く。

「ただいまー」

さっそく冬馬君の休み前の恒例行事。
皆の家に電話、今日泊まりに来る?と聞くのだ。
ワクワク ワクワク みんなが来ますように。

プルルルル プルルルル

誰も出なかった。
「あーあいないか。まっ、また後で電話かけよっ」

すると正子が「ビッグニュースがあるよ」

「えっ何?」

「明日クリスマスパーティーみんなでやろうって話になってみんな家に来るよ」

「ハイアーーーーーッ」冬馬君は飛翔した、高く高く飛翔した。

「良かったら、大勢の方が面白いから誰か呼びたい人呼んであげたら?」

「スーパーハイアーーーーーーーーーーーーーッ」
(なんぢゃこの掛け声は)最近ハイアーと言う言葉にえらくハマってる冬馬君。他に誰が言ってるかは知らないが。

さっそく受話器に猛ダッシュ、B~ダッシュ

電話する相手はもちろん清香。
一瞬緊張し、躊躇する。
電話ビックリするかな?急すぎるかな?して大丈夫かな?
ええい、今しなきゃ後悔する。
こーゆう時はなかなかの行動力を発揮した。
プルルルル プルルルル

「あっ、もしもし 冬馬ですけど」心臓はバクバクものであった。

「あっ、冬馬君 久しぶり清香だよ」

ズギュウウンッーーーーーー
久しぶりの清香の声に心臓が口から飛び出し、心肺停止にはならなかった。(何が言いたい)

「あっ、あの明日、忙しい?」

「明日?明日はアミちゃんと友達と昼間クリスマスパーティーするの」

冬馬君は頑張った。
「夜は?」

「良かったら明日みんなで家でクリスマスパーティーやるんだ、良かったらアミも連れてみんなで一緒にやらない」冬馬君は祈った。頼む神よ、頼むっ。

「えっ、良いの行きたい。アミちゃんと一緒に行こうかな」
冬馬君の顔は凄まじい笑みを浮かべている。
そして、時間帯などを告げ電話をきった。
「じゃあまた明日」 ガチャ
受話器を置いた瞬間だった。

「スーパーウルトラーーハイアーーーーーーッ」
(この言葉が密かに年間流行語対象に選ばれる事を願う著者)

マリオもビックリするくらい高く飛んだ。
「ハイアーーーーーーーーーッ」

プルルルル プルルルル

ドキッ まさか清香?来れないんじゃないよな・・・

ガチャ「もしもし」

多網だった「今行く」

ピョーーーーッ最高 最高 最高 
「待ってる」

ガチャ 「よっしゃ ハイアーーー」なにかが来てる。そう小学生の冬馬君は思った。
ナニカガ自分に来とる!!

プルルルル

へいへい大喜だな、来てるね いよっ 乗ってるね
ガチャ
「あっ、もしもし」

清香だった。

ハギャアッ 顔が歪む。まさか 来れない?

すると「アミにも聞いたら大丈夫だって、明日よろしくね」

ガッツポーズを決め男はワロタ。
電話を母親に変わってと言われ、正子を呼んでくる。

「良いんですよ、大丈夫です、はいっ」
正子が清香のお母さんにお礼を言われてるようだった。兎にも角にも「ハイアー」男は廊下を走った。
全力でまるでカモシカが草原を走り抜けるかの様に(あんま意味の分からない例え)

最高 最高 最高 絶好調 いつもこうでありたい。
男は走った。マリオのB-DASHに負けぬ様走った。
「ハイアー」(このままじゃこの話の最中ハイアー100回は言うんではないか)

プルルルル プルルルル

また受話器にUターンして走るカモシカ冬馬君。
電話は誰だか分かっている。
きっと大喜だ。 ガチャ
「もしもし大喜」 「冬馬、これから支度して行く」

ハイア~~ッ

「大喜聞いた?クリスマスパーティー」

「うん聞いたよ」

「なんと清香とアミも来るって」

「じゃしゃーー(なんだ?大喜の喜び方はこうなのか?)」

二人は大喜びで受話器の所で踊っている。
ハイアー 、じゃしゃー(宇宙語かい)
それを見ていた正子は大笑いしていたと言われる。

ガチャ 受話器置きーノ、部屋に走るーノ、踊りーノ
もう大喜び。
やったー、部屋にまた布団が敷き詰められる。
最高の日々がやってきた、しかも明日からは冬休み。

「うきょ、うきょーー満点ハイアーーー」
拳を天にかざしケツをぷりぷり振って踊った。

夕方を過ぎた頃

多網がやって来る。
「多網あがって」余程嬉しいのか、全力で走って玄関に迎えに行く。

冬馬君の部屋に行き「多網パーティーの話、聞いた」

ニヤリほくそ笑むのは、全身を真っ黒の服で統一する刈り上げ男、多網。
「そうだ、こうなったらきみ子や蛇鰐美ちゃん、虎鮫代ちゃんも呼んだら」興奮気味の冬馬君。

多網はものスッゴイ嬉しそうな表情を浮かべ、屁をブッこいて一階の受話器に走って行った。

しばらくして戻って来ると。
「皆来る」

ひゃあああああああああああっ 凄し、凄まじす、これはヒョットしたら冬馬君オールスター集合になるんではないか?

もう明日が楽しみでしょうがない。
ピンポーン

「お邪魔しまーす」 「あっこの声は大喜だ」

ヒヤッハー 三人はガッツポーズを浮かべ言った。
「明日から冬休み」

「そして、この休み始まる前の日からみんなで集まれてるシチュエーション」

シャアアアアアアアアアッ !!
気分は最高テンションアゲアゲ。
これで明日台風でも来てパーティー中止になったら、冬馬君は地獄の閻魔、冬閻魔になるだろう(なんぢゃ)。

なんだか明日が待ち遠しい気分、でもとにかく今が嬉し楽しすぎる。
「しかし、清香とアミは蛇鰐美ちゃんに会ったらどう感じるか楽しみだね」冬馬君が言った。

「虎鮫代ちゃんには夏の花火大会で二人も会ってるんだもんね(冬馬君の夏 67話より)」と大喜。

「いやー明日は盛り上がりそうだ」

「サンタクソース来るかな?」ポツリと多網

二人は大笑い「サンタクソースってヤバイ呼び名だね」

「さすがのサンタクロースも怒っちゃうよ」

やはり、皆が泊まりに来ると賑やかである。
さあ、いよいよ冬休みがやって来た!!

夕食を済ませた後、冬馬君達はさっそく部屋に戻り、部屋に布団を敷き詰める。
これこれ、この景色、部屋に布団が沢山並べられる、皆が泊まりに来た時のこの景色、絶景かな絶景かな。
世界遺産に登録されるんではないか(されないね)

「ゴローン」冬馬君達は布団の上に寝転んだ。
「かはーっ幸せ」

「起きてようゲームしよう」多網が謎めいたゲームを提案する。

「起きてようゲームって?寝ちゃいけないあれ?」

頷く多網

「やろう、やろう」

「あー休みに入るこのシチュエーションでの夜中の語り合いが始まる瞬間最高だなぁ~」もう大ご機嫌最高のテンションの冬馬君。

「更に明日はみんなでクリスマスパーティーうきょー」アゲアゲな子供達は笑いながら声をあげる。

「今日は寝ないぞ~」

「オーッ!!」

「真っ赤なおっ鼻のーっトナカイさんはいつもみんなの人気者」歌い出す子供達、やはりクリスマスはテンションがあがる。

「でっもその年のクリスマスの日 サンタのおじさんは言いました~暗い夜道はテカテカのお前の尻の屁がかぎたいよ~~」

「多網それ絶対間違ってると思うよ」

多網はケラケラ笑っている。

ああ、冬馬君はなんだか眠るときに周りに二人が居るこの、のほほんとした雰囲気に安心する。
なんだか、やっぱりこの空間落ち着くなぁ。
この慣れ親しんだ環境はたまらなくホッとする。
日常めまぐるしく変わる環境や変化に、たまについていけずに不安や緊張などする冬馬君にとって、この安心出来る環境は非常にホッとするのだ。
おー愛しのマイプレイス~~ッ。

すると多網が「吹雪だーっ」
でたーっ、名物吹雪ごっこ。
そう、たまに夜に遊ぶこの吹雪ごっこ、どんなものか知らない方の為に説明しておこう。
多網が「吹雪ーッ」と言って布団をひっぺがす、ただそれだけの遊びだ。
だが、結構盛り上がるこの遊び。
「ぎゃー寒いーっ、大喜の布団の中に逃げ込め~」

「ビュー ビュー」多網が口で効果音を出し

「吹雪だーっ」多網が叫ぶ

「ぎゃあ、家が飛ばされるー」必死に自分達の家(掛け布団)を掴む二人。

「やばいっ、吹雪に持ってかれる」

「このままじゃ凍死するよ」

「ビュー ビュー ブリッ(えっ?)」

その時だった。
下の階から「いい加減に寝なさいっ」

「やばいっ」正子の声に慌て、急に静かになる三人。

その後も、三人は布団の中で語り続け、ただいま時刻は深夜1時をまわる。

段々と眠くなる冬馬君、二人を見るとまだ眠くなさそうだ。
そうそう、自分が眠るまで二人の話声聴きながら眠るのもまた良いんだよなぁ。
ニンマリ、ああっ、もうぐっすり眠れる さっ最高の瞬間、あーっ夢の中にダイブダーーッ。
ジロリ

「はっ」二人が見ている。

「もう眠いの冬馬」
大喜のその言葉に「まだまだ」再び目を開ける冬馬君
。まだ眠るなんてもったいない、もっと遊ぶ。
そんな気迫はあるのだが。
ああ、この静かな夜更け、段々と睡魔が襲ってくる。
目が閉まりそうになる「ふぁーっ」
もう限界だ、寝よう、もう駄目。

ジロリ
見つめる多網の顔。
「ぬおーっ」再び踏ん張る冬馬君。

三人の会話が始まる。
「最近なんか美味しい物食べた?」大喜が言った。

「こないだ食べたピザ美味しかった」多網がヨダレをのみこむ。

「なんかお腹すいたきたね、冬馬は?」

「えーっと」
すでに半分寝ぼけている「鼻水ズルズル、あっ違う、ラーメンズルズル」

「あー良いねぇ、最近なんか面白い事はあった?」

「鼻くそホジホジ」多網の発言に笑う大喜

「冬馬は?」

「カレーも美味しい」
話についていけてない、眠気はピークの様だ。
話は続くが、あくびの回数が増えてくる。

そんな感じで話を続けていたが、さすがにみんな眠くなってきたようだ。グゥー スカピー。
気がついたらみんな寝ていた。
冬の寒い夜、外では冷たい夜風が吹いていたが、部屋の中はいつもでも三人の陽気で暖かい風が吹いていた。

ブリッ 突如暖かい風にまじり、くつろぎ空間は切り裂かれた。

「なんじゃこれ~~ 玉子の腐った匂いだ」

名物、多網の屁である。


こうして冬休み前夜の夜は更けていく。
いよいよ明日は冬馬キャラクターオールスターズのクリスマスパーティーが始まる。
一体どんな一日になるのだろう!?


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