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『クリスマスパーティーの準備』
しおりを挟むチュンチュン
鳥のさえずりで目を覚ましたのは多網。
ギロリ、冬馬君の部屋に置いてある目覚まし時計を見る。時刻はまだ朝の5時「この日がやって来た」奴はポツリそう呟いた。
ガバッ 布団から起き上がり気合いを入れたつもりか、突如頭にタオルを巻き始める。
「朝」多網が叫ぶ。これは非常に珍しい展開。
この多網の言動により今日という一日が、いかに重要な行事かを思い知らされる気持ちとなる。
すぐに目を覚ましたのは冬馬君。
「どうしたの多網」
「クリスマスパーティーの日、みんなで気合い入れてお洒落する」
「ヌオーッ ハイアーーッ そうだ今日はみんなが来る、清香が家に来るんだ、お洒落しないと」冬馬君にも気合いが入る。
「大喜 朝だよ」
さすがに大喜はまだ眠たいようだ。
いったん目を覚ますも「二度寝最高」と再びすぐに目をつむる。
確かに、クリスマスパーティー当日と言えど、まだ朝早すぎる。
冬馬君も再び布団の上に寝転ぶ。再び目をつむりニンマリ。
あーこの瞬間たまらん、休みもさらに続くこの時。
多網はもう眠くないようだ、二人に「怖い話の本読む」と言って一人声に出して読み始める。
おっ、朝の怖い話聴きながら眠る、良いね~~冬馬君はまたまたニンマリ笑った。
大喜も、眠りながら話を聴いている様だ。
冬休み初日、休みの毎度恒例行事怖い話が始まる。
「朝の怪談も良いね」大喜もこの流れに喜び、すっかり目を覚ました様だ。
冬馬君も大ご機嫌で話を聴きながら布団にもぐっている。
「あー休みが始まった、最高~~っ」
「やっぱ布団の上、落ち着く~~」
二人はすっかり目を覚ましてしまったよう。
「その宿の隣の部屋は鍵がかかっていた」多網が読み進める。
「ひゃあっ、なんか起こりそうだ」眠気は怪談話にすっかり吹きとばされてしまっていた。
「しかし、冬馬。今日清香とアミ来るね」大喜が言う。
「うんっ」
「なんかプレゼントあげる?」
「何にも買ってないよ」
「そうなんだよね」
二人の会話をよそに多網は怖い話を読み続ける。
「そしたら、その女の子は言った」
二人はもう話を全く理解していない。
「何かあげたいんだけどね」
「今日買いに行きたいね」
「白い半透明の女が あらわれる、ビュアー」
多網が鼻息と声を荒げる。
話を全く理解してない二人、一応「ひやっ」と言っておいた。
多網は一人ブルブル震えている「怖くない」一応強がっている模様。
「その半透明の人の足はなかった」ブルッ
今日は清香どんな格好して来るかな?今から楽しみで仕方がない冬馬君、あードキドキする。
胸が高まる、緊張する、はやく会いたい。
人に恋する気持ちを的確に表す言葉はないだろう。
ハイア~くらいだろうか(えっ?)
想うだけで人生が彩り溢れ、日常と言う日々を見事なカラーで色づけてくれる。
ああ、人を恋するとはなんと甘美な事なのか。
おお、アモーレ アモーレ アモーレ(誰だよ)
おお我が人生に乾杯!!
「その足のない幽霊は笑っていた」
ああ、胸がときめくクリスマス。
こんな聖夜に憧れの女性と過ごせるこの幸せ者め(さっきから誰だ?)
冬馬君は布団に潜り~の、ニタニタ笑っていた。
ここなら思う存分笑える。
このニヤつき顔は見られちゃまずい、この幸福顔は、
ニタニタニタ~~~~~~ッ
顔が溶けてしまう程の笑顔(どんな表現じゃい)
ニタ~~~~~~~~ッ
バッ 多網の話が怖くなり布団に潜った大喜は失神しかけた、何故なら布団の中に化け物がいたからだ。
ニタニタニタ~~~~~~~~ッ
ニタニタお化けが布団の中、スタンバッていた。
冬馬がオカシイ、なんじゃこの笑みは?まさか取り憑かれたのか?一体なんなんだこの不気味な笑みは。
ハッ ニタニタ顔を見られた冬馬君は焦り、表情を変える「あー怖いね多網の話」
「冬馬のが怖かったよ、あのニタ顔」
ハッ「さては、清香の事考えてたな」
「ばっ、バレた」
二人は布団の中で笑いあった。
多網は二人が怖くて布団の中に潜ってると思い、してやったりとニタニタ得意げな表情を浮かべている。
「その足のない幽霊が近づいて来てこう言った、取り憑いてやる」バッ 多網はそう言って布団をひっぺがした。「吹雪~~」
ガバッ
ニタニタニタニタニタニタ~~ニタ~~
「ぎょっ」
多網は失禁しかけた。何故なら布団の中に二匹の化け物がいたからだ。
名付けて怪人ニタニーターズ
えへへ ニタニタニタニタニタニタニタニタ
「ぎゃああっ」
しばらくすると、昨日も夜遅くまで起きていて、まだ朝はやいので再び眠くなる子供達。
「フワ~~、また眠れるって最高」最高の笑みを浮かべる冬馬君
あー今日清香はどんな格好で来るかな?あの笑顔はやく見たいな。
冬馬君は思ふ、やっぱ僕 清香にお熱だ と。
ああ今日はクリスマス、最高のクリスマスになりそうだ。
ぐぅーすかぴー 至福ターイム
そんな感じで朝を過ごし、皆が布団から起き上がったのはお昼をちょっと過ぎた頃。
「よーし今日はクリスマスパーティー、楽しむぞー」
みんなが家にやってくる。
なんだか異様にテンションのあがる冬馬君は、格好つけたい気分になる。
またもや、隆の部屋からCDプレーヤーを持って来て、自分の気分を上げる曲を部屋でかけはじめた。
「あっ、この歌良いよね」大喜が身体を揺らす。
多網も好きな様だ、クネクネ動き始める(なんぢゃ?)
そして曲のサビの部分で彼らはスパークする。
「ハイア~~~~ッ」
「ジャーシャ~~」
「ブリブリブリーッ」
身体を揺らし、三人は鏡の前ポーズを決めた
ジャジャーンッ
冬馬君は空想した。
「冬馬君って格好良いよね、お洒落だし、私、冬馬君が好き」もちろんそう言ったのは清香である。
冬馬君はそんな空想をして、気分はハイア~音楽に合わせノリノリで片手を前に突き出しポーズを決め格好つけた。
決まった!!
大喜も空想した。
「大喜って頼れるし、男らしい。やっぱ側に居るなら大喜で決まりだね」もちろんアミに言われてるのだ。
バッ 音楽も相まってテンションもあがっている、こ奴もポーズを決める。
片腕を天にかざし 笑った。
ニカッ イッツァ大喜スマイル
同時に多網も空想していた。
「ブリッ」
「うわおーっ、痺れるくらいハードでいかしたセンセーショナルなオナラね。悔しいけど私の屁じゃ足元にも及ばないわ」
そう憧れの眼差しを浮かべるのは、きみ子。
多網もポーズを決める。
鏡にケツを突き出しぶっこいた。 ブワファン
「ぎゃー」これにより冬馬君と大喜は部屋から逃げだす。
昼食後、三人は気合いを入れている。
鏡の前でクシを持ち、髪の毛をとかしているのだ。
誰よりも格好良く、どこまでも高く ハイア~~~ッ
気合いが入っているのは子供達だけではなかった。
正子も料理を始め、かなり気合いが入っている。
「みんな部屋飾るのやって」
三人は全く部屋飾りをする気は無かったのだが。
「清香ちゃん達の為に素敵な場所つくってあげて」
この一言で三人はすぐさまリビングに向かい、部屋をクリスマスモードに着替えさせる。
子供の動かしかたを心得ている正子。
「最高の部屋にしよう」
「おーっ」気合いの入る三人。
クリスマスツリーを箱から出し、飾りながら大喜が歌い始める「ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る」
「クリスマス気分出るね~~」冬馬君もクリスマスツリーに飾り付け。
「きーよしーこーのハーゲ」多網が訳のわからない替え歌を歌いだす。
この、部屋をデコレートするのもクリスマスパーティーの醍醐味である。
折り紙を折り、壁に貼り始める程、手の込んだ事をする子供たち。
だが何故、鶴なのだ少年達よ?
あっ!!
「多網何それ?」
多網は黒い折り紙をグチャグチャに丸め置いている。
多網はニヤリほくそ笑み、こう呟く。
「糞」
二人は大爆笑、後に部屋はカラフルな糞だらけとなる。まあ、糞だと言わなければ少しは飾りものに見えるか?それかゴミを捨てないで置きっ放しにしてる家なのか、である。
とりあえず完成
「出来た~~」
「結構飾るの楽しかったね」最初はやる気の無かった冬馬君もご満悦。
とりあえず糞だらけである。
なんでこの家の人はゴミを捨てないんだろうと思われのは確実である。
だが、良いのだこれで、これで良いのだ。
後はみんなが来るのを待つだけ。
時刻は16時を過ぎる。
すると一番大事な事を思い出した大喜
「ねぇ、そう言えばクリスマスプレゼントあげないの?」
ハッ 焦りだす冬馬君 しまったああ~~~~っ。
どうしよう?
今から買いに行くしかないか。
すると多網が「ハートのこもった手作り」
「それ良いね」しかし一体何を作る?」
「鼻くそ団子」多網が言った
即却下
すると大喜が「ちょっと恥ずかしいんだけど、僕達の写真集をあげるとか テヘッ」
悲しきかな、冬馬君は普通に思った。
絶対要らないだろうと。
これも却下
「似顔絵を描いてあげる」多網が目を見開く。
まぁ、フッツーに僕らの落書きを貰って嬉しいかは分からないけど、心がこもっていればきっとそれでいい。そうだ、そのはずだ。
「よしっ、そうしよう」
三人は絵を描き始める。
そして完成。
絵を見た感想はと言うと。
冬馬君の清香、死にかけの宇宙人
大喜のアミ、異様に手足が短い人間
多網のきみ子、100回シバかれたゴリラ
以上。
彼らはすっかり、虎鮫代ちゃんと蛇鰐美ちゃんのプレゼントを忘れている。
「まっ、これで良いか」
「そだね、心がこもってるから」
嫌われない事を祈る。
そしていよいよ、冬馬家クリスマスパーティーが始まる。
冬馬キャラオールスターズ、冬馬家に集合となる。
一体どんなパーティーになると言うのだろうか?
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