27 / 82
4章 化け物聖女
27.聖女
しおりを挟む
婚約は無事に成立した。
外面的には何一つ問題もなく成立した。
内面的、心理的には、知らない。
私は知らない。
大広間で、大勢の貴族が見守る中で、国王と神官長による婚約の許可と聖女任命を得るために、国王と神官長の前まで歩む中。 私の手を取りエスコートをする王子ジュリアンは、苦々しい表情を隠しもせずにこう言った。
「私はお前を愛さない。 愛せる訳等ない。 役割として仕方なく婚約するだけだ」
私より8つは年上なのに、わずかに背が高いだけの王子をチラリと見れば、視線を感じたのか王子は私を覗き見る。
私は、少しだけ控えめに笑って見せた。
分かっていますよ。 私だって、そんな貴方を好きになるなんて事はないのだから。
玉座にたどり着き、頭を下げ、儀礼的な良く分からない言葉を並べ立て、私は正式に国の聖女となり王子の婚約者となった。
国王陛下じきじきに私の肩に豪華なローブをかけ、頭に合わない大人用の豪華なティアラを乗せれば、それを見ていた貴族達、そして魔法関係者達は、婚約式等ではなく王位継承の儀式のようだと騒めいた。
別にどうでもいい。
私は呪われたように、ただ聖女と言う役を遂行するだけ。
私は、振り返り、大広間を埋め尽くすほどの人を見回した。
客人にその艶姿を見せつけ、一歩踏み出し仁王立ちで偉そうに笑って見せる。
王子が化け物と叫ぶ私の姿を、貴族達に見せつけ叫んだ。
「貴方達は幸運だわ!! 国王の王子の英断を喜びなさい。 これで、国と民は救われるのだから!!」
その場にいた貴族達と、各魔導機関のお偉いさんたちは、私の勢いに酔ったかのように拍手し歓声を上げ、私は歓声にこたえるように微笑みを浮かべながら手を振った。
でも、心の中ではロノスの思い通りに動いている私自身に腹を立てていた。 そして、私は……いえ、精霊ギルドの者達は困惑していた。 精霊達の祝福が無い事に、新たな不安を感じていたらしい。
それでも私は私の役目を果たす。
聖女となったその日、国王と王子、公爵と魔法機関の3人の長が見守る中。 国王の寝室にある封じの部屋のある地下へと足を進めた。
地下は左右、階段と石を積んで作られている。 きっちり隙間なく形を整えているあたり、そういう系の精霊の力を借りたのだろうと私は想像する。 石には浄化の魔術式が描かれていたけれど、それはヒビが入り役に立っていなかった。
息を大きく吸い込み、肺の中で聖なる呼吸を練り上げる。
吸って吐いてと呼吸を繰り返し、一歩一歩力を込めて階段を下りていく歩行もまた聖なる歩行。 発せる魔力はすべて聖となり、浄化の力を帯びて、清められていく。
階段の上では、公爵が魔導士長に羽交い絞めにされていた。 本気でついてくる気なら、簡単にその拘束を外すだろうけれど、そうしないのはついてきても邪魔になる事を理解しているからだろう。
一歩、一歩と歩みを進める。
今日の処は、負担にならない程度の浄化だけ。
記憶していた地図を思い出し先に進む。
一歩一歩、好奇心に負けて前に進む。 とは言っても、余計な部屋などなくて。 私は1つの扉の前で考え込む訳だ。 ここ開けていいのかな? と。
まぁ、いっかぁ~!
そんな風に軽く開ければ石で囲まれた空間の中央にテーブルと水晶があるだけの部屋。 水晶もまたヒビが入っており、部屋の壁、天井、床に描かれた術式もまた欠如が見られ機能を失っている。
私はまだ余力があるなと考えながら、テーブルとセットになっている椅子を引き寄せ座り浄化を待つ。
浄化は数日続き、その後、魔導師長と私の手で術式が治され、水晶は各長達によって新しいものを作る事になった。
そして時は過ぎて行く。
時は過ぎる。
何もなく。
平和に、穏便に……。
8年の時が過ぎ、私は成人を迎えていた。
問題に目を背けながら私は聖女としての役目を、本来ならば国王が負うべき役目を負いながら繰り返しの日々を送っていた。
何事にも気を捕らわれる事なく過ごしてきた。
私の外見を配慮すれば、国王や王子、王妃や王子妃に求められる、見栄え重視の外交に引っ張り出される事はない。 だから、ただ静かに役目を果たすだけ。
気づけば貴族女性達が、王子の婚約者代理として日替わりのように横に立ってはいたけれど、最初から好意など欠片もないのだから心が傷つく事もない。
嫌い。 愛する事はない。
そんなことを言っていても、自分と言う存在が必要なのだから、このまま安寧に身を任せれば良いのだと私は考えていたのだ。 好きなだけ側妃を迎えればいい。 私は私の役目を果たす立場を必要としただけなのだから。
私は勝手にする。
貴方も勝手にすればいい。
どうせ、何もできないだろうと思っていた。
どうせ、何も起こっていないと思っていた。
私が知らなかっただけで、実際には違っていた。
汚れが払われ、魔物は減り、それでも発生する魔物は夢の中に生きる魔人に狩られる。 小精霊は増え、魔力は巡り、人は魔力欠乏症から解放され、水も風も大地も魔力が満ち豊かさを取り戻した。
少しだけ過剰かな? そんな風に思えるのは、筋肉に頼り鍛えてきた者達が魔力を得た場合の強さを父様が嬉しそうに語っていたくらい。
そう思っていた。
「精霊が、言う事を聞いてくれない」
何時ものように浄化と言う役目を終えて公爵家に戻った私を待っていたギルド長の言葉は、泣き言のようにすら聞こえた。
「はぁ……」
意味が分からず私は侍女に上着を預け、応接室のソファに腰を下ろした。 私は幼い頃自分の見張りようにつけられた精霊へと視線を向ければ視線は背けられる。
私は侍女に暖かな飲み物と、父様を風呂にぶち込んで綺麗にしておいて欲しいと追加で頼み、父様を追い出した。 別にいても構わないのだけど、父の率いる騎士団への加入希望者が多く選別と、訓練に忙しくそして汚く、汗臭い。
「そんな男と二人っきりになるつもりかい!!」
そんな父様の叫びは無視、無視、そして私は精霊に声をかける。
「(ギルド長の話、何か)知ってる?」
返される沈黙。 何かを知ってはいるが言えないとなれば、上位種がかかわってくる。 想像は簡単だ。 ロノスが何かをしている。
それでも精霊が何も答えてくれないので、私は精霊ギルドの長から話を聞くことになるわけだ。 溜息交じりに、ただ聞くだけなのだと念押しをしながら……。
「精霊は私を避けるようにと言う指示が出ているので、私にできる事なんてほぼありませんよ?」
外面的には何一つ問題もなく成立した。
内面的、心理的には、知らない。
私は知らない。
大広間で、大勢の貴族が見守る中で、国王と神官長による婚約の許可と聖女任命を得るために、国王と神官長の前まで歩む中。 私の手を取りエスコートをする王子ジュリアンは、苦々しい表情を隠しもせずにこう言った。
「私はお前を愛さない。 愛せる訳等ない。 役割として仕方なく婚約するだけだ」
私より8つは年上なのに、わずかに背が高いだけの王子をチラリと見れば、視線を感じたのか王子は私を覗き見る。
私は、少しだけ控えめに笑って見せた。
分かっていますよ。 私だって、そんな貴方を好きになるなんて事はないのだから。
玉座にたどり着き、頭を下げ、儀礼的な良く分からない言葉を並べ立て、私は正式に国の聖女となり王子の婚約者となった。
国王陛下じきじきに私の肩に豪華なローブをかけ、頭に合わない大人用の豪華なティアラを乗せれば、それを見ていた貴族達、そして魔法関係者達は、婚約式等ではなく王位継承の儀式のようだと騒めいた。
別にどうでもいい。
私は呪われたように、ただ聖女と言う役を遂行するだけ。
私は、振り返り、大広間を埋め尽くすほどの人を見回した。
客人にその艶姿を見せつけ、一歩踏み出し仁王立ちで偉そうに笑って見せる。
王子が化け物と叫ぶ私の姿を、貴族達に見せつけ叫んだ。
「貴方達は幸運だわ!! 国王の王子の英断を喜びなさい。 これで、国と民は救われるのだから!!」
その場にいた貴族達と、各魔導機関のお偉いさんたちは、私の勢いに酔ったかのように拍手し歓声を上げ、私は歓声にこたえるように微笑みを浮かべながら手を振った。
でも、心の中ではロノスの思い通りに動いている私自身に腹を立てていた。 そして、私は……いえ、精霊ギルドの者達は困惑していた。 精霊達の祝福が無い事に、新たな不安を感じていたらしい。
それでも私は私の役目を果たす。
聖女となったその日、国王と王子、公爵と魔法機関の3人の長が見守る中。 国王の寝室にある封じの部屋のある地下へと足を進めた。
地下は左右、階段と石を積んで作られている。 きっちり隙間なく形を整えているあたり、そういう系の精霊の力を借りたのだろうと私は想像する。 石には浄化の魔術式が描かれていたけれど、それはヒビが入り役に立っていなかった。
息を大きく吸い込み、肺の中で聖なる呼吸を練り上げる。
吸って吐いてと呼吸を繰り返し、一歩一歩力を込めて階段を下りていく歩行もまた聖なる歩行。 発せる魔力はすべて聖となり、浄化の力を帯びて、清められていく。
階段の上では、公爵が魔導士長に羽交い絞めにされていた。 本気でついてくる気なら、簡単にその拘束を外すだろうけれど、そうしないのはついてきても邪魔になる事を理解しているからだろう。
一歩、一歩と歩みを進める。
今日の処は、負担にならない程度の浄化だけ。
記憶していた地図を思い出し先に進む。
一歩一歩、好奇心に負けて前に進む。 とは言っても、余計な部屋などなくて。 私は1つの扉の前で考え込む訳だ。 ここ開けていいのかな? と。
まぁ、いっかぁ~!
そんな風に軽く開ければ石で囲まれた空間の中央にテーブルと水晶があるだけの部屋。 水晶もまたヒビが入っており、部屋の壁、天井、床に描かれた術式もまた欠如が見られ機能を失っている。
私はまだ余力があるなと考えながら、テーブルとセットになっている椅子を引き寄せ座り浄化を待つ。
浄化は数日続き、その後、魔導師長と私の手で術式が治され、水晶は各長達によって新しいものを作る事になった。
そして時は過ぎて行く。
時は過ぎる。
何もなく。
平和に、穏便に……。
8年の時が過ぎ、私は成人を迎えていた。
問題に目を背けながら私は聖女としての役目を、本来ならば国王が負うべき役目を負いながら繰り返しの日々を送っていた。
何事にも気を捕らわれる事なく過ごしてきた。
私の外見を配慮すれば、国王や王子、王妃や王子妃に求められる、見栄え重視の外交に引っ張り出される事はない。 だから、ただ静かに役目を果たすだけ。
気づけば貴族女性達が、王子の婚約者代理として日替わりのように横に立ってはいたけれど、最初から好意など欠片もないのだから心が傷つく事もない。
嫌い。 愛する事はない。
そんなことを言っていても、自分と言う存在が必要なのだから、このまま安寧に身を任せれば良いのだと私は考えていたのだ。 好きなだけ側妃を迎えればいい。 私は私の役目を果たす立場を必要としただけなのだから。
私は勝手にする。
貴方も勝手にすればいい。
どうせ、何もできないだろうと思っていた。
どうせ、何も起こっていないと思っていた。
私が知らなかっただけで、実際には違っていた。
汚れが払われ、魔物は減り、それでも発生する魔物は夢の中に生きる魔人に狩られる。 小精霊は増え、魔力は巡り、人は魔力欠乏症から解放され、水も風も大地も魔力が満ち豊かさを取り戻した。
少しだけ過剰かな? そんな風に思えるのは、筋肉に頼り鍛えてきた者達が魔力を得た場合の強さを父様が嬉しそうに語っていたくらい。
そう思っていた。
「精霊が、言う事を聞いてくれない」
何時ものように浄化と言う役目を終えて公爵家に戻った私を待っていたギルド長の言葉は、泣き言のようにすら聞こえた。
「はぁ……」
意味が分からず私は侍女に上着を預け、応接室のソファに腰を下ろした。 私は幼い頃自分の見張りようにつけられた精霊へと視線を向ければ視線は背けられる。
私は侍女に暖かな飲み物と、父様を風呂にぶち込んで綺麗にしておいて欲しいと追加で頼み、父様を追い出した。 別にいても構わないのだけど、父の率いる騎士団への加入希望者が多く選別と、訓練に忙しくそして汚く、汗臭い。
「そんな男と二人っきりになるつもりかい!!」
そんな父様の叫びは無視、無視、そして私は精霊に声をかける。
「(ギルド長の話、何か)知ってる?」
返される沈黙。 何かを知ってはいるが言えないとなれば、上位種がかかわってくる。 想像は簡単だ。 ロノスが何かをしている。
それでも精霊が何も答えてくれないので、私は精霊ギルドの長から話を聞くことになるわけだ。 溜息交じりに、ただ聞くだけなのだと念押しをしながら……。
「精霊は私を避けるようにと言う指示が出ているので、私にできる事なんてほぼありませんよ?」
8
あなたにおすすめの小説
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー
みーしゃ
ファンタジー
生まれつきMPが1しかないカテリーナは、義母や義妹たちからイジメられ、ないがしろにされた生活を送っていた。しかし、本をきっかけに女神への信仰と勉強を始め、イケメンで優秀な兄の力も借りて、宮廷大学への入学を目指す。
魔法が使えなくても、何かできる事はあるはず。
人生を変え、自分にできることを探すため、カテリーナの挑戦が始まる。
そして、カテリーナの行動により、周囲の認識は彼女を聖女へと変えていくのだった。
物語は、後期ビザンツ帝国時代に似た、魔物や魔法が存在する異世界です。だんだんと逆ハーレムな展開になっていきます。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる