15 / 21
15.誤解は残れども、静けさは取り戻された
しおりを挟む
私は反射的に手を引いてしまった。
私を油断させるためか? それとも、本当に困っているのか? 幼い頃、私を怒らせたときにした顔と同じように、口元を笑みの形に歪めながら泣きそうな瞳で私を見つめてくる。
瞳を見つめれば、妙に喉の渇きを覚えた。
「ぁ……」
逃げたい……。
だけど、ここで放置していい話ではない。
それでは何も変わらない。
「陛下は、私に欲情しておりますの? それとも……」
生理的現象なのか? そう問いたかった。
「ヨミに、ヨミだけに欲情している。 俺は国王だ。 欲求を満たしたいだけなら、いくらでも相手がいる。 ヨミだけだよ」
頬に触れてきて唇を啄むようにキスをしてきた。 もう一度手を掴まれ、ガウンの内側の陛下の胸、素肌に直接触れさせられれば、激しく打ち鳴らされる鼓動の音を感じた。
「緊張して、興奮して、今にも理性を失いそうだと言うのに。 ずっと、ずっと子供の頃から、ヨミをそういう目で見ていた。 軽蔑するか?」
切なく甘い声で言われれば、呼吸を忘れ、驚きと共に陛下を見つめれば、悪戯が見つかった子供のような笑みを浮かべ笑って見せる。
「ごめんな」
私は慌てて首を横に振った。
「ずっと、知りませんでした。 ……ごめんなさい」
ゴツゴツした大きな手が頬を撫でた。
「そんな顔をさせたかった訳じゃない。 ずっと愛されていたかった……だから伝えられなかった」
既に私は、最上で最高の愛を陛下に捧げている。 だからと言って、欲情を抱き合う対象となりえるか? と言われれば……きっと子供としか見なかったと思う。 守るべき相手としてしか思わなかっただろう。
そっと、その胸に身を預けた。
抱きしめられるに任せた。
強く抱きしめられれば、お腹に硬いものがあたる。
「あの……、それは、そのままで大丈夫なのでしょうか?」
「結構、ツライかも」
苦笑いが向けられ、そして言葉が続けられた。
「協力してもらえるかな?」
「ぇ……その……あの、私に出来る事などあるのでしょうか?」
「ヨミにしかできないって、話し聞いていた?」
苦笑気味に言いながら下着を脱ぎだし、大きくなった陛下の股間のものが視線に飛び込み、慌てて視線を背ければ、手が取られ剥き出しとなった局部に誘われた。
「あ、の……」
僅かな力で抵抗すれば、陛下は耳に唇が触れる距離で、甘く掠れた声で囁いた。
「協力してくれるんだろう?」
「どう、すれば……」
「ヨミの意志で触って」
オズオズと指先をその先端に触れた。 ピクンっとソレは痙攣するように動き驚いた。
「ぁ、痛い?」
「いや、ヨミに触れてもらえると思ったらね。 興奮してきた」
指先で恐る恐る触れる。
触れた指に、陛下の熱がうつる。
「はぁ……」
陛下の呼吸に溜息がこぼれおちる。 そっと指先で熱く硬くなったモノに触れていれば、ピクピクとそれが動く。 先端を撫でれば、くぼみから雫が溢れていた。
「もっと、シッカリと触れて、それだとじれったい」
「えっと……」
竿の部分を手のひらで握るようにすれば、手のひらに伝わる熱に緊張する。
「陛下……」
「それだけじゃぁ、いけない。 もっと力を入れて上下に動かすんだ」
私の手の甲の上から重ねられた手が、力を込めて、私の手を上下に動かし誘導する。 繰り返される行為。
「もう少し手伝ってもらっていい?」
色香のある少し苦し気な声に、私は頷いて見せた。
「先端を口に含んで舐めて、あぁ、手はそのまま動かして」
言われるままに、手と口と舌を使う。
局部の熱があがり、硬さが増し、ぴくぴくと痙攣する。
「くっ、もう、ダメだ……いくっ」
口内の奥深くに粘着性の液体が放たれた。 口内に満ちる濃い匂いがきつかったが、ソレは喉の奥を流れていった。
そして、陛下の欲求は収まり……私はふぅっと息をつき、これならなんとかなりそうだと安堵した……。
私を油断させるためか? それとも、本当に困っているのか? 幼い頃、私を怒らせたときにした顔と同じように、口元を笑みの形に歪めながら泣きそうな瞳で私を見つめてくる。
瞳を見つめれば、妙に喉の渇きを覚えた。
「ぁ……」
逃げたい……。
だけど、ここで放置していい話ではない。
それでは何も変わらない。
「陛下は、私に欲情しておりますの? それとも……」
生理的現象なのか? そう問いたかった。
「ヨミに、ヨミだけに欲情している。 俺は国王だ。 欲求を満たしたいだけなら、いくらでも相手がいる。 ヨミだけだよ」
頬に触れてきて唇を啄むようにキスをしてきた。 もう一度手を掴まれ、ガウンの内側の陛下の胸、素肌に直接触れさせられれば、激しく打ち鳴らされる鼓動の音を感じた。
「緊張して、興奮して、今にも理性を失いそうだと言うのに。 ずっと、ずっと子供の頃から、ヨミをそういう目で見ていた。 軽蔑するか?」
切なく甘い声で言われれば、呼吸を忘れ、驚きと共に陛下を見つめれば、悪戯が見つかった子供のような笑みを浮かべ笑って見せる。
「ごめんな」
私は慌てて首を横に振った。
「ずっと、知りませんでした。 ……ごめんなさい」
ゴツゴツした大きな手が頬を撫でた。
「そんな顔をさせたかった訳じゃない。 ずっと愛されていたかった……だから伝えられなかった」
既に私は、最上で最高の愛を陛下に捧げている。 だからと言って、欲情を抱き合う対象となりえるか? と言われれば……きっと子供としか見なかったと思う。 守るべき相手としてしか思わなかっただろう。
そっと、その胸に身を預けた。
抱きしめられるに任せた。
強く抱きしめられれば、お腹に硬いものがあたる。
「あの……、それは、そのままで大丈夫なのでしょうか?」
「結構、ツライかも」
苦笑いが向けられ、そして言葉が続けられた。
「協力してもらえるかな?」
「ぇ……その……あの、私に出来る事などあるのでしょうか?」
「ヨミにしかできないって、話し聞いていた?」
苦笑気味に言いながら下着を脱ぎだし、大きくなった陛下の股間のものが視線に飛び込み、慌てて視線を背ければ、手が取られ剥き出しとなった局部に誘われた。
「あ、の……」
僅かな力で抵抗すれば、陛下は耳に唇が触れる距離で、甘く掠れた声で囁いた。
「協力してくれるんだろう?」
「どう、すれば……」
「ヨミの意志で触って」
オズオズと指先をその先端に触れた。 ピクンっとソレは痙攣するように動き驚いた。
「ぁ、痛い?」
「いや、ヨミに触れてもらえると思ったらね。 興奮してきた」
指先で恐る恐る触れる。
触れた指に、陛下の熱がうつる。
「はぁ……」
陛下の呼吸に溜息がこぼれおちる。 そっと指先で熱く硬くなったモノに触れていれば、ピクピクとそれが動く。 先端を撫でれば、くぼみから雫が溢れていた。
「もっと、シッカリと触れて、それだとじれったい」
「えっと……」
竿の部分を手のひらで握るようにすれば、手のひらに伝わる熱に緊張する。
「陛下……」
「それだけじゃぁ、いけない。 もっと力を入れて上下に動かすんだ」
私の手の甲の上から重ねられた手が、力を込めて、私の手を上下に動かし誘導する。 繰り返される行為。
「もう少し手伝ってもらっていい?」
色香のある少し苦し気な声に、私は頷いて見せた。
「先端を口に含んで舐めて、あぁ、手はそのまま動かして」
言われるままに、手と口と舌を使う。
局部の熱があがり、硬さが増し、ぴくぴくと痙攣する。
「くっ、もう、ダメだ……いくっ」
口内の奥深くに粘着性の液体が放たれた。 口内に満ちる濃い匂いがきつかったが、ソレは喉の奥を流れていった。
そして、陛下の欲求は収まり……私はふぅっと息をつき、これならなんとかなりそうだと安堵した……。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】妻至上主義
Ringo
恋愛
歴史ある公爵家嫡男と侯爵家長女の婚約が結ばれたのは、長女が生まれたその日だった。
この物語はそんな2人が結婚するまでのお話であり、そこに行き着くまでのすったもんだのラブストーリーです。
本編11話+番外編数話
[作者よりご挨拶]
未完作品のプロットが諸事情で消滅するという事態に陥っております。
現在、自身で読み返して記憶を辿りながら再度新しくプロットを組み立て中。
お気に入り登録やしおりを挟んでくださっている方には申し訳ありませんが、必ず完結させますのでもう暫くお待ち頂ければと思います。
(╥﹏╥)
お詫びとして、短編をお楽しみいただければ幸いです。
【完結】愛する夫の務めとは
Ringo
恋愛
アンダーソン侯爵家のひとり娘レイチェルと結婚し婿入りした第二王子セドリック。
政略結婚ながら確かな愛情を育んだふたりは仲睦まじく過ごし、跡継ぎも生まれて順風満帆。
しかし突然王家から呼び出しを受けたセドリックは“伝統”の遂行を命じられ、断れば妻子の命はないと脅され受け入れることに。
その後……
城に滞在するセドリックは妻ではない女性を何度も抱いて子種を注いでいた。
※完結予約済み
※全6話+おまけ2話
※ご都合主義の創作ファンタジー
※ヒーローがヒロイン以外と致す描写がございます
※ヒーローは変態です
※セカンドヒーロー、途中まで空気です
【完結】婚約破棄を待つ頃
白雨 音
恋愛
深窓の令嬢の如く、大切に育てられたシュゼットも、十九歳。
婚約者であるデュトワ伯爵、ガエルに嫁ぐ日を心待ちにしていた。
だが、ある日、兄嫁の弟ラザールから、ガエルの恐ろしい計画を聞かされる。
彼には想い人がいて、シュゼットとの婚約を破棄しようと画策しているというのだ!
ラザールの手配で、全てが片付くまで、身を隠す事にしたのだが、
隠れ家でシュゼットを待っていたのは、ラザールではなく、ガエルだった___
異世界恋愛:短編(全6話) ※魔法要素ありません。 ※一部18禁(★印)《完結しました》
お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆
真面目な王子様と私の話
谷絵 ちぐり
恋愛
婚約者として王子と顔合わせをした時に自分が小説の世界に転生したと気づいたエレーナ。
小説の中での自分の役どころは、婚約解消されてしまう台詞がたった一言の令嬢だった。
真面目で堅物と評される王子に小説通り婚約解消されることを信じて可もなく不可もなくな関係をエレーナは築こうとするが…。
※Rシーンはあっさりです。
※別サイトにも掲載しています。
冷酷王子と逃げたいのに逃げられなかった婚約者
月下 雪華
恋愛
我が国の第2王子ヴァサン・ジェミレアスは「氷の冷酷王子」と呼ばれている。彼はその渾名の通り誰に対しても無反応で、冷たかった。それは、彼の婚約者であるカトリーヌ・ブローニュにでさえ同じであった。そんな彼の前に現れた常識のない女に心を乱したカトリーヌは婚約者の席から逃げる事を思いつく。だが、それを阻止したのはカトリーヌに何も思っていなさそうなヴァサンで……
誰に対しても冷たい反応を取る王子とそんな彼がずっと好きになれない令嬢の話
離宮に隠されるお妃様
agapē【アガペー】
恋愛
私の妃にならないか?
侯爵令嬢であるローゼリアには、婚約者がいた。第一王子のライモンド。ある日、呼び出しを受け向かった先には、女性を膝に乗せ、仲睦まじい様子のライモンドがいた。
「何故呼ばれたか・・・わかるな?」
「何故・・・理由は存じませんが」
「毎日勉強ばかりしているのに頭が悪いのだな」
ローゼリアはライモンドから婚約破棄を言い渡される。
『私の妃にならないか?妻としての役割は求めない。少しばかり政務を手伝ってくれると助かるが、後は離宮でゆっくり過ごしてくれればいい』
愛し愛される関係。そんな幸せは夢物語と諦め、ローゼリアは離宮に隠されるお妃様となった。
コワモテ軍人な旦那様は彼女にゾッコンなのです~新婚若奥様はいきなり大ピンチ~
二階堂まや♡電書「騎士団長との~」発売中
恋愛
政治家の令嬢イリーナは社交界の《白薔薇》と称される程の美貌を持ち、不自由無く華やかな生活を送っていた。
彼女は王立陸軍大尉ディートハルトに一目惚れするものの、国内で政治家と軍人は長年対立していた。加えて軍人は質実剛健を良しとしており、彼女の趣味嗜好とはまるで正反対であった。
そのためイリーナは華やかな生活を手放すことを決め、ディートハルトと無事に夫婦として結ばれる。
幸せな結婚生活を謳歌していたものの、ある日彼女は兄と弟から夜会に参加して欲しいと頼まれる。
そして夜会終了後、ディートハルトに華美な装いをしているところを見られてしまって……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる