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55.王様は無責任
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早朝、一人ユックリと眠ったヒューバートは、熱めのシャワーを浴び、自分で入れた熱いコーヒーを飲んでいた。
一人で居たいそういう日もある。
そんな彼の気分を理解して、侍女達は彼の前に姿を見せない。 それでも、コーヒー一杯を飲む間に読めるだろう報告書が積まれていた。
「やれやれ」
1枚2枚、3枚と、書類を手に取り視線を巡らせる。
「さて、どっちだろう?」
書類を顎に当て空を眺めながら、ヒューバートは呟いた。
アクアース王を名乗る元魔オチ『オーター』が、自分を救ってくれた人物に礼を言いたいと伝えてきていたと書かれていた。 ゼルかリエルか……その思惑は?
「まぁ、ドッチでも一緒か……一緒にいるよう命じているんだからな」
そろそろ着替えようと思った頃、タイミングを見計らって侍女がやってきて、着替えの手伝いを始めた。
「2人は?」
「まだ、お休みのようです」
「珍しいな」
「お疲れなのでしょう」
「仕方がない起こしに行くか」
寝坊と言う訳ではないが、いつもよりも遅い起床にヒューバートは2人の眠る部屋を強襲した。 デコピンをゼルの額に食らわせ、起きたところでわざとらしい溜息を聞かせる。
「うん、だからなぁ……疲れさせるなと言っただろう?」
「だから、入れていませんし。 なるべくいかせないようにしました。 疲れは最低限に抑えられていると思いますよ」
「そうか……」
ガックリとヒューバートは肩を落とした。
「コレは俺の育て方が悪かったと思うか?」
背後にいるアニーにヒューバートが問えば、無表情を保ちつつアニーは告げる。
「とても素直な子にお育てになったと思いますよ」
ヒューバートは苦笑しながら肩をすくめてみせた。 神力の化け物と知識の化け物、初々しくて可愛いと言うには双方とも一般常識からかけ離れた存在で、ヒューバートは深く考えるのを辞めた。
「オーター殿が挨拶をしたいそうだ」
ドチラに言うでもなくヒューバートが告げれば、ゼルが応じた。
「それで、使えそうですかね?」
胡坐をかいたゼルは膝の上に、起きるのを嫌がりぐずるリエルを抱き上げる。 触れる手はリエルを撫で、戯れに口づけるゼルの腕の中からヒューバートはリエルを抱き上げ奪い、視線でシャワーを浴びてこいと伝える。
「対話次第というところだろう。 朝食の準備を、あと、誰かリエルの身支度を手伝ってやってくれ」
騒動は一切収まっていない。 だけどヒューバートは日常を捨てる気はないと、当たり前の日々を積み重ねる。
「では、対話にむかいますか」
キッチリとした軍の制服を着こみ、サングラスを装着し、最後に皮手袋をはめたゼルは軽く肩を回す。
「まったく、スッキリとした顔をしやがって。 ゼル、ちゃんと忘れずにもってこいよ」
ヒューバートが告げた相手は急ぎ身支度を整えられたリエルで、ゼルは柔らかく口元を微笑ませながら、未だ眠くてぽえぽえしたままのリエルを抱き上げた。 未だ寝ぼけたままのリエルはゼルの唇に軽く唇を重ね、そのまま首に両腕を回して再び眠りにつく。
「……どうしましょう」
「何がだ」
「うちの子が可愛すぎます」
「……そりゃぁ、良かったな」
ヒューバートにとっては、そうやって喜ぶゼルもまた可愛い対象なのだが言葉にすることはない。
オーターに与えられた部屋の前に辿り着けば、ヒューバートがノックをした。
「どうぞ」
軽い声が返された。
「よく、お休みになる事はできましたかな?」
「ぁ、はい。 久々に悪夢も見る事無くユックリと眠る事ができました」
そう告げたオーターは、パンケーキにベーコン、スクランブルエッグ、サラダ、スープと言うこの城でスタンダートな朝食の1つとなりつつあるものを食べており、名残惜しそうにパンケーキをさしたままのフォークを下ろした。
「そうですか。 それは良かった」
オルグレン城には、神力が人に与える影響を少なくするような細工が施されてはいるが、今現在、神力の化け物と言える聖女と死神が揃い、大量の寵児達が集められている。 リエルが神力を消すと言っても無制限に消している訳でもなく、オルグレン城に来たばかりの頃と比較すれば、神力は意識しない限りは消さないようになっているらしい。
オーターはソファから立ち上がり、ゼルの方を向いて頭を下げる。
「昨日はお世話になりました」
ゼルは無言のまま頭を下げ終わらせる。
「その、ソチラの方は……」
「申し訳ありません。 起きていられないようでして」
「それは……ご無理をさせてしまったようで、申し訳ありませんでした」
瞳孔が揺れ動き、唇が軽く噛まれるのを見れば、ゼルの無茶も悪くはなかったとヒューバートは考え心の中で苦笑した。 リエルもゼルも腹芸は得意ではないからな……。
ヒューバートは、オーターの向かいの席に腰を下ろし、背後に立つゼルに眠っているリエルを横に降ろすように指示を出す。 少しだけ嫌がる素振りがあったが、結局は言う事をきき下ろせば、眠るのに収まり悪いのかリエルは寝ぼけたままモゾモゾとヒューバートに抱え着いた。
「まだ子供なもので許してやってください」
「いえ、無茶をさせてしまったのは私の方ですから……。 ところで、あの、私をあの場から連れてきたのでしたら、国の様子は御存じですよね?」
視線はゼルへと向けられる。
彼の質問は、完全オチではないとはいえ魔物化進行中の状態で人の意識があることを示しており、ゼルがヒューバートへと視線を向ければ、ヒューバートは頷いて見せた。
「見事なまでに水に沈んでいました」
「民は、どうなったのでしょうか?」
「それを聞く前に、なぜ、アナタは王宮で一人だったのですか? 魔物オチによる狂暴性のせいですかね?」
「いえ……逆です……魔物オチした者達を排除しているうちに、魔物オチをした者達の神力を集めてしまい……」
「あぁ、そういう事ですか。 ところで……アクアースの大地の大半が水に沈み、生き残っているのは水系の獣オチだけ。 王としては今後どうなされるつもりですかな?」
「民を、人の姿に戻すことはできないのでしょうか?」
「無理です。 アナタを戻すためにかかった人と時間、それがここに集まっていたのは偶然です。 彼等は当方に恩があるだからこそ動いてくれました。 彼等とて本当は自国以外のことに関わる余力はありません。 だからこそ、アレは奇跡です。 それに、アクアースの民は人の姿に戻っても生きる場所がないじゃないですか」
リエルを片手で抱き撫でながら、ヒューバートは珍しくもネットリとした嫌味たらしい口調で語った。 慣れ合う利益はないと判断したのだ。
「では、どうせよと!!」
感情のままに立ち上がれば、ヒューバートは冷ややか、いや同じ王として軽蔑の視線を向け黙っていた。
「申し訳ありません」
頭を下げるのはオーター。 外見年齢的にはあまり変わりがないが、ヒューバートは既に年を取るのが止まっている。 自然とそれが2人の格差を生み出していた。
「もし、アナタが王として国を機能させるとするなら、国を動かすための仲間を集める事です」
「そう、言われましても……」
「アナイス様が女王をしていらした時代、アクアースは各国との国交が盛んにおこなわれ留学生の交換などを行っていたはずです。 オルグレンは女王との間に考え方の相違が大きかったため、交流事態は取りやめとなりましたが、今もアクアースの民を受け入れている国は存在しているのではありませんか?」
これは聖女の入れ知恵である。 今は空白期をいかに乗り切るかを優先すべきであって、沈みかけた一国に傾倒するものではないと。
「ぁ……あります!!」
「聖女を抱えるエスティ国で宜しければ送って差し上げますよ」
オーターは少しだけ考えこむ素振りをする。 あくまで失礼にならない程度にふりをしていてると言うのは誰にでもわかった事だろう。
アクアースは他国との交流が最小限になされていた。 そして王はまだ若く彼に知識を与えるものがいない。 ならば、印象だけで左右されるだろうと考え、そしてその思惑通りにオーターは動き、昼前に彼はエスティ国へと送られた。
一人で居たいそういう日もある。
そんな彼の気分を理解して、侍女達は彼の前に姿を見せない。 それでも、コーヒー一杯を飲む間に読めるだろう報告書が積まれていた。
「やれやれ」
1枚2枚、3枚と、書類を手に取り視線を巡らせる。
「さて、どっちだろう?」
書類を顎に当て空を眺めながら、ヒューバートは呟いた。
アクアース王を名乗る元魔オチ『オーター』が、自分を救ってくれた人物に礼を言いたいと伝えてきていたと書かれていた。 ゼルかリエルか……その思惑は?
「まぁ、ドッチでも一緒か……一緒にいるよう命じているんだからな」
そろそろ着替えようと思った頃、タイミングを見計らって侍女がやってきて、着替えの手伝いを始めた。
「2人は?」
「まだ、お休みのようです」
「珍しいな」
「お疲れなのでしょう」
「仕方がない起こしに行くか」
寝坊と言う訳ではないが、いつもよりも遅い起床にヒューバートは2人の眠る部屋を強襲した。 デコピンをゼルの額に食らわせ、起きたところでわざとらしい溜息を聞かせる。
「うん、だからなぁ……疲れさせるなと言っただろう?」
「だから、入れていませんし。 なるべくいかせないようにしました。 疲れは最低限に抑えられていると思いますよ」
「そうか……」
ガックリとヒューバートは肩を落とした。
「コレは俺の育て方が悪かったと思うか?」
背後にいるアニーにヒューバートが問えば、無表情を保ちつつアニーは告げる。
「とても素直な子にお育てになったと思いますよ」
ヒューバートは苦笑しながら肩をすくめてみせた。 神力の化け物と知識の化け物、初々しくて可愛いと言うには双方とも一般常識からかけ離れた存在で、ヒューバートは深く考えるのを辞めた。
「オーター殿が挨拶をしたいそうだ」
ドチラに言うでもなくヒューバートが告げれば、ゼルが応じた。
「それで、使えそうですかね?」
胡坐をかいたゼルは膝の上に、起きるのを嫌がりぐずるリエルを抱き上げる。 触れる手はリエルを撫で、戯れに口づけるゼルの腕の中からヒューバートはリエルを抱き上げ奪い、視線でシャワーを浴びてこいと伝える。
「対話次第というところだろう。 朝食の準備を、あと、誰かリエルの身支度を手伝ってやってくれ」
騒動は一切収まっていない。 だけどヒューバートは日常を捨てる気はないと、当たり前の日々を積み重ねる。
「では、対話にむかいますか」
キッチリとした軍の制服を着こみ、サングラスを装着し、最後に皮手袋をはめたゼルは軽く肩を回す。
「まったく、スッキリとした顔をしやがって。 ゼル、ちゃんと忘れずにもってこいよ」
ヒューバートが告げた相手は急ぎ身支度を整えられたリエルで、ゼルは柔らかく口元を微笑ませながら、未だ眠くてぽえぽえしたままのリエルを抱き上げた。 未だ寝ぼけたままのリエルはゼルの唇に軽く唇を重ね、そのまま首に両腕を回して再び眠りにつく。
「……どうしましょう」
「何がだ」
「うちの子が可愛すぎます」
「……そりゃぁ、良かったな」
ヒューバートにとっては、そうやって喜ぶゼルもまた可愛い対象なのだが言葉にすることはない。
オーターに与えられた部屋の前に辿り着けば、ヒューバートがノックをした。
「どうぞ」
軽い声が返された。
「よく、お休みになる事はできましたかな?」
「ぁ、はい。 久々に悪夢も見る事無くユックリと眠る事ができました」
そう告げたオーターは、パンケーキにベーコン、スクランブルエッグ、サラダ、スープと言うこの城でスタンダートな朝食の1つとなりつつあるものを食べており、名残惜しそうにパンケーキをさしたままのフォークを下ろした。
「そうですか。 それは良かった」
オルグレン城には、神力が人に与える影響を少なくするような細工が施されてはいるが、今現在、神力の化け物と言える聖女と死神が揃い、大量の寵児達が集められている。 リエルが神力を消すと言っても無制限に消している訳でもなく、オルグレン城に来たばかりの頃と比較すれば、神力は意識しない限りは消さないようになっているらしい。
オーターはソファから立ち上がり、ゼルの方を向いて頭を下げる。
「昨日はお世話になりました」
ゼルは無言のまま頭を下げ終わらせる。
「その、ソチラの方は……」
「申し訳ありません。 起きていられないようでして」
「それは……ご無理をさせてしまったようで、申し訳ありませんでした」
瞳孔が揺れ動き、唇が軽く噛まれるのを見れば、ゼルの無茶も悪くはなかったとヒューバートは考え心の中で苦笑した。 リエルもゼルも腹芸は得意ではないからな……。
ヒューバートは、オーターの向かいの席に腰を下ろし、背後に立つゼルに眠っているリエルを横に降ろすように指示を出す。 少しだけ嫌がる素振りがあったが、結局は言う事をきき下ろせば、眠るのに収まり悪いのかリエルは寝ぼけたままモゾモゾとヒューバートに抱え着いた。
「まだ子供なもので許してやってください」
「いえ、無茶をさせてしまったのは私の方ですから……。 ところで、あの、私をあの場から連れてきたのでしたら、国の様子は御存じですよね?」
視線はゼルへと向けられる。
彼の質問は、完全オチではないとはいえ魔物化進行中の状態で人の意識があることを示しており、ゼルがヒューバートへと視線を向ければ、ヒューバートは頷いて見せた。
「見事なまでに水に沈んでいました」
「民は、どうなったのでしょうか?」
「それを聞く前に、なぜ、アナタは王宮で一人だったのですか? 魔物オチによる狂暴性のせいですかね?」
「いえ……逆です……魔物オチした者達を排除しているうちに、魔物オチをした者達の神力を集めてしまい……」
「あぁ、そういう事ですか。 ところで……アクアースの大地の大半が水に沈み、生き残っているのは水系の獣オチだけ。 王としては今後どうなされるつもりですかな?」
「民を、人の姿に戻すことはできないのでしょうか?」
「無理です。 アナタを戻すためにかかった人と時間、それがここに集まっていたのは偶然です。 彼等は当方に恩があるだからこそ動いてくれました。 彼等とて本当は自国以外のことに関わる余力はありません。 だからこそ、アレは奇跡です。 それに、アクアースの民は人の姿に戻っても生きる場所がないじゃないですか」
リエルを片手で抱き撫でながら、ヒューバートは珍しくもネットリとした嫌味たらしい口調で語った。 慣れ合う利益はないと判断したのだ。
「では、どうせよと!!」
感情のままに立ち上がれば、ヒューバートは冷ややか、いや同じ王として軽蔑の視線を向け黙っていた。
「申し訳ありません」
頭を下げるのはオーター。 外見年齢的にはあまり変わりがないが、ヒューバートは既に年を取るのが止まっている。 自然とそれが2人の格差を生み出していた。
「もし、アナタが王として国を機能させるとするなら、国を動かすための仲間を集める事です」
「そう、言われましても……」
「アナイス様が女王をしていらした時代、アクアースは各国との国交が盛んにおこなわれ留学生の交換などを行っていたはずです。 オルグレンは女王との間に考え方の相違が大きかったため、交流事態は取りやめとなりましたが、今もアクアースの民を受け入れている国は存在しているのではありませんか?」
これは聖女の入れ知恵である。 今は空白期をいかに乗り切るかを優先すべきであって、沈みかけた一国に傾倒するものではないと。
「ぁ……あります!!」
「聖女を抱えるエスティ国で宜しければ送って差し上げますよ」
オーターは少しだけ考えこむ素振りをする。 あくまで失礼にならない程度にふりをしていてると言うのは誰にでもわかった事だろう。
アクアースは他国との交流が最小限になされていた。 そして王はまだ若く彼に知識を与えるものがいない。 ならば、印象だけで左右されるだろうと考え、そしてその思惑通りにオーターは動き、昼前に彼はエスティ国へと送られた。
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