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13.パンダ叔父は、接待したい
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午後の陽光が差し込む、サキの学校近くの小さなカフェ「竹の癒し庵」。
看板にはニヤリと笑うパンダのシルエット。店内は竹をふんだんに使った和風空間。
カウンター奥では、モフモフのパンダが鼻歌まじりにメレンゲを泡立てている。
その横では、緑の粘液がミキサーを抑え込み、プククククククククと振動に揺れていた。
そこへ、背の高いダンディな男がコーヒー豆とともに店に入ってくる。
「やぁ、今日は頼むよ」
「任せてくれ。俺の料理の腕前は知ってるだろ?」
泡立てたメレンゲを、パウンドケーキの生地の片割れに混ぜていく。
最後の仕上げに、ミキサーの中身がぬるんっとダイブ。
店主は珈琲豆を焙煎し、店内に芳ばしい香りが広がっていた。
「イケオジがやってる喫茶店があるんだけど」
帰宅準備をしている私に、友達のカリンが声をかけてきた。
「親父趣味?」
「ガキってさ、なんか鬱陶しいっていうか?」
目が♡の恋する乙女モード。
近くにいた少女ミライが、パタンと本を閉じる。
「そうね、同級生ってやっぱりガキっぽく見えるよね」
「やっぱり頼りがいがあって、素敵な声で甘やかしてくれる大人の男性が好きなの!!
で、今日はちょっと付き合ってよ!!」
その言葉で、なぜか脳裏にパンダがよぎる。
頭上の妄想を心の中で扇ぎ飛ばす。
パンダ、今日はバイトって言ってたし……。
『オヤツは冷蔵庫に入れておくから、帰りが遅かったら冷凍庫の作り置きを温めて食べるんだぞ』
って言ってた。
「たまには、いいよね!!」
店を見て……ぇ?ってなった。
パンダに竹? 店の名前も何もかもオジサン感満載で、友人の恋の相手がオジサンだという戸惑い……。
でも、目が♡の友達には私の複雑な気持ちはわかるはずがない。
「いこいこう!!」
強引に背中を押されて中へ。
カランカラン、低いベルの音が出迎える。
「いらっしゃい」
店の奥から響く、低く艶のある声。
これは、やっぱり……。
耳元に囁かれる。
「言ってた通り、素敵な声ね」
「こんにちは!! とっておきのケーキ食べに来ました~!」
大声を出すカリンとソレを止めるミライ。
「ちょっと、店に迷惑かかるって!」
声の主を探すカリンはバックヤードまで乗り込む勢い。
そして私は、聞こえるパンダの声にいろんな意味でドキドキしていた。
足が止まり、進めない私に――
飾り棚から声がかかり、頬にピトッとヒンヤリした感触。
「プクッ……hello……クッククク」
止まっていた足も手も動く。
むんずと緑の竹の香り漂うスライムを掴み、友達を追い越して叫ぶ。
「オジサン!! こんなとこで何してんのよ!!」
「おや、姪っ子ちゃん。さすが絆の力が強まっただけある。俺に引き寄せられたな?」
ウィンクしながらパンダは、プリンアラモードを提供していた。 プルプル揺れるプリンと、手の中で大人しくしているスライムを交互に見つめる。
はっはははは私は引きつった笑いを浮かべる。
「プクッ」
「聞いたことある美声だと思ったら……サキのオジサン、こんにちは」
「ミライちゃんは行儀がいいね~。オジサンが3人にケーキとカフェを奢ってあげよう」
「やだ、何? このイケオジ、サキちゃんの知り合い? 素敵だわオジサマ! 惚れちゃうかも~~。 私、カリン。サキちゃんとは仲良しなの~~」
「はっはははは、俺に惚れると火傷するぜ、カリンちゃん。 おりこうさんなレディたちは、他のお客に迷惑かけずに席に座ってくれるよな?」
竹スティックを咥え、サングラスをクイッと上げて去っていく。
「サキちゃんのオジサンって、超クール! 私、好きになっちゃったかも」
「あんた、店長さんが好きだったんでしょ?」
「まぁ、店長さんも素敵だけど、魅力の方向性が違うとね。選べない」
きゃぁきゃぁ言ってる2人に、私は本心から笑えない。
「姪っ子ちゃん、調子でも悪いのかい? 元気がないように見えるけど」
ポムッと頭に手を置かれると、私は特別な気分になって安堵してしまう。 が、すぐにカリンの甘い声にモヤッとした何かを覚える。
「私、暑さでちょっと体調悪いんですよね。何かおすすめあります~~?」
「そうだな~、俺特製の癒し竹のムースはどうだい? 心も身体もリフレッシュ間違いなし。
他にも竹の濃厚テリーヌ、竹羊羹、竹あんみつ、竹パフェ、竹アイスもなか、竹のパウンドケーキ、パンダのもふもふカップケーキ。 他にも色々メニューはこっちだ」
「あははっはっは、サキのオジサンおもしろ~い。どうせ全部抹茶とかなんでしょ?
竹って、竹って、店のパンダマークにこだわりすぎ!」
散々笑って、カリンちゃんは竹パフェを注文。
「お、じ、さ、ん!! 竹以外はないの?」
ちょっと強めのアクセントでの呼びかけは……実は、ちょっとした所有欲。なんて絶対言わないけどね!
「あ~、姪っ子ちゃん、何怒ってんの? 嫉妬? もしかして嫉妬? オジサン嬉しいなぁ~」
パンダ伯父さんがニヤリと笑いながら、私の額を軽くつついた。
「嫉妬って! そんなわけないでしょ! 私が竹以外を頼むのはいつものことなんだから!!」
「はいはい、じゃあ姪っ子ちゃん専用メニューを作ってやろうか」
そう言って、パンダ伯父さんはカウンターの奥へ。
カリンは目をキラキラさせながら、その後ろ姿を見つめている。
「ねぇねぇ、サキちゃんのオジサンって何歳? 結婚してるの?」
「知らないわよ、そんなこと」
ぷいっと横を向いても、胸の奥がもやもやする。
なんで友達がオジサンに興味を持つと、こんなに嫌な気分になるんだろう。
「お待たせ、姪っ子ちゃんには俺特製ケーキだ」
運ばれてきたのは、普通のショートケーキ。竹要素は一切なし。
でも、上にはちっちゃなパンダのマシュマロが乗っている。
「竹じゃない…だと?!」
いや、夕飯に竹が入っていたことはないけど、ケーキとパンダを交互に見れば、えへへと照れたように笑ってしまう。
「姪っ子ちゃんは甘いものが好きだからな。さぁ、ショーはこれからだぁあ!!」
ポトリと落とす――見た目は抹茶チョコのクリーム。
タラりと垂れたそれは、勢いよくケーキの上を走り、パンダを描いた。
ひくっと顔が引きつった瞬間、呼吸が乱れる。
こほっ、
「サキちゃん! 調子悪いって顔してるぞ! 喘息か!? 暑さか!? 待ってろ、俺の究極アイテムで守るぜ!」
カウンターから飛び出し、モフモフの手で謎の竹製ガジェット(!?)をガシッ!
「これは俺の新作『パンダ式癒しミスト噴射器・絆Ver.2』! 姪っ子ちゃんの肺をリフレッシュ、モヤモヤも吹っ飛ばすぜ!」
ボタンを押すと、緑のミストがシューッ!
…って、ミストが揺らめきながら模様を描く。HELLO!?
店内が緑の霧に包まれ、おばちゃん軍団が歓喜の悲鳴!
「パンダさぁ~ん! このミスト、肌ツヤ20歳若返る!」
「孫にもスプレーして!」
カリンは歓喜の声を上げる。
「パンダさん、ロマンチック! ミストまでイケオジ!」
さりげない気遣いに、心が温かくなる。
やっぱりオジサンは私のことを一番わかってくれて……
いるなんて、思えるか!!
看板にはニヤリと笑うパンダのシルエット。店内は竹をふんだんに使った和風空間。
カウンター奥では、モフモフのパンダが鼻歌まじりにメレンゲを泡立てている。
その横では、緑の粘液がミキサーを抑え込み、プククククククククと振動に揺れていた。
そこへ、背の高いダンディな男がコーヒー豆とともに店に入ってくる。
「やぁ、今日は頼むよ」
「任せてくれ。俺の料理の腕前は知ってるだろ?」
泡立てたメレンゲを、パウンドケーキの生地の片割れに混ぜていく。
最後の仕上げに、ミキサーの中身がぬるんっとダイブ。
店主は珈琲豆を焙煎し、店内に芳ばしい香りが広がっていた。
「イケオジがやってる喫茶店があるんだけど」
帰宅準備をしている私に、友達のカリンが声をかけてきた。
「親父趣味?」
「ガキってさ、なんか鬱陶しいっていうか?」
目が♡の恋する乙女モード。
近くにいた少女ミライが、パタンと本を閉じる。
「そうね、同級生ってやっぱりガキっぽく見えるよね」
「やっぱり頼りがいがあって、素敵な声で甘やかしてくれる大人の男性が好きなの!!
で、今日はちょっと付き合ってよ!!」
その言葉で、なぜか脳裏にパンダがよぎる。
頭上の妄想を心の中で扇ぎ飛ばす。
パンダ、今日はバイトって言ってたし……。
『オヤツは冷蔵庫に入れておくから、帰りが遅かったら冷凍庫の作り置きを温めて食べるんだぞ』
って言ってた。
「たまには、いいよね!!」
店を見て……ぇ?ってなった。
パンダに竹? 店の名前も何もかもオジサン感満載で、友人の恋の相手がオジサンだという戸惑い……。
でも、目が♡の友達には私の複雑な気持ちはわかるはずがない。
「いこいこう!!」
強引に背中を押されて中へ。
カランカラン、低いベルの音が出迎える。
「いらっしゃい」
店の奥から響く、低く艶のある声。
これは、やっぱり……。
耳元に囁かれる。
「言ってた通り、素敵な声ね」
「こんにちは!! とっておきのケーキ食べに来ました~!」
大声を出すカリンとソレを止めるミライ。
「ちょっと、店に迷惑かかるって!」
声の主を探すカリンはバックヤードまで乗り込む勢い。
そして私は、聞こえるパンダの声にいろんな意味でドキドキしていた。
足が止まり、進めない私に――
飾り棚から声がかかり、頬にピトッとヒンヤリした感触。
「プクッ……hello……クッククク」
止まっていた足も手も動く。
むんずと緑の竹の香り漂うスライムを掴み、友達を追い越して叫ぶ。
「オジサン!! こんなとこで何してんのよ!!」
「おや、姪っ子ちゃん。さすが絆の力が強まっただけある。俺に引き寄せられたな?」
ウィンクしながらパンダは、プリンアラモードを提供していた。 プルプル揺れるプリンと、手の中で大人しくしているスライムを交互に見つめる。
はっはははは私は引きつった笑いを浮かべる。
「プクッ」
「聞いたことある美声だと思ったら……サキのオジサン、こんにちは」
「ミライちゃんは行儀がいいね~。オジサンが3人にケーキとカフェを奢ってあげよう」
「やだ、何? このイケオジ、サキちゃんの知り合い? 素敵だわオジサマ! 惚れちゃうかも~~。 私、カリン。サキちゃんとは仲良しなの~~」
「はっはははは、俺に惚れると火傷するぜ、カリンちゃん。 おりこうさんなレディたちは、他のお客に迷惑かけずに席に座ってくれるよな?」
竹スティックを咥え、サングラスをクイッと上げて去っていく。
「サキちゃんのオジサンって、超クール! 私、好きになっちゃったかも」
「あんた、店長さんが好きだったんでしょ?」
「まぁ、店長さんも素敵だけど、魅力の方向性が違うとね。選べない」
きゃぁきゃぁ言ってる2人に、私は本心から笑えない。
「姪っ子ちゃん、調子でも悪いのかい? 元気がないように見えるけど」
ポムッと頭に手を置かれると、私は特別な気分になって安堵してしまう。 が、すぐにカリンの甘い声にモヤッとした何かを覚える。
「私、暑さでちょっと体調悪いんですよね。何かおすすめあります~~?」
「そうだな~、俺特製の癒し竹のムースはどうだい? 心も身体もリフレッシュ間違いなし。
他にも竹の濃厚テリーヌ、竹羊羹、竹あんみつ、竹パフェ、竹アイスもなか、竹のパウンドケーキ、パンダのもふもふカップケーキ。 他にも色々メニューはこっちだ」
「あははっはっは、サキのオジサンおもしろ~い。どうせ全部抹茶とかなんでしょ?
竹って、竹って、店のパンダマークにこだわりすぎ!」
散々笑って、カリンちゃんは竹パフェを注文。
「お、じ、さ、ん!! 竹以外はないの?」
ちょっと強めのアクセントでの呼びかけは……実は、ちょっとした所有欲。なんて絶対言わないけどね!
「あ~、姪っ子ちゃん、何怒ってんの? 嫉妬? もしかして嫉妬? オジサン嬉しいなぁ~」
パンダ伯父さんがニヤリと笑いながら、私の額を軽くつついた。
「嫉妬って! そんなわけないでしょ! 私が竹以外を頼むのはいつものことなんだから!!」
「はいはい、じゃあ姪っ子ちゃん専用メニューを作ってやろうか」
そう言って、パンダ伯父さんはカウンターの奥へ。
カリンは目をキラキラさせながら、その後ろ姿を見つめている。
「ねぇねぇ、サキちゃんのオジサンって何歳? 結婚してるの?」
「知らないわよ、そんなこと」
ぷいっと横を向いても、胸の奥がもやもやする。
なんで友達がオジサンに興味を持つと、こんなに嫌な気分になるんだろう。
「お待たせ、姪っ子ちゃんには俺特製ケーキだ」
運ばれてきたのは、普通のショートケーキ。竹要素は一切なし。
でも、上にはちっちゃなパンダのマシュマロが乗っている。
「竹じゃない…だと?!」
いや、夕飯に竹が入っていたことはないけど、ケーキとパンダを交互に見れば、えへへと照れたように笑ってしまう。
「姪っ子ちゃんは甘いものが好きだからな。さぁ、ショーはこれからだぁあ!!」
ポトリと落とす――見た目は抹茶チョコのクリーム。
タラりと垂れたそれは、勢いよくケーキの上を走り、パンダを描いた。
ひくっと顔が引きつった瞬間、呼吸が乱れる。
こほっ、
「サキちゃん! 調子悪いって顔してるぞ! 喘息か!? 暑さか!? 待ってろ、俺の究極アイテムで守るぜ!」
カウンターから飛び出し、モフモフの手で謎の竹製ガジェット(!?)をガシッ!
「これは俺の新作『パンダ式癒しミスト噴射器・絆Ver.2』! 姪っ子ちゃんの肺をリフレッシュ、モヤモヤも吹っ飛ばすぜ!」
ボタンを押すと、緑のミストがシューッ!
…って、ミストが揺らめきながら模様を描く。HELLO!?
店内が緑の霧に包まれ、おばちゃん軍団が歓喜の悲鳴!
「パンダさぁ~ん! このミスト、肌ツヤ20歳若返る!」
「孫にもスプレーして!」
カリンは歓喜の声を上げる。
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