勇者科でたての40代は使えない

重土 浄

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第四話 西日暮里~上野間 「おじさん、若者たちとレースに参加する」

5 【第4話 完】

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 扉がある。

 その扉の向こうで無言の怪物たちと雄叫びを上げる冒険者たちの大乱闘が繰り広げられていた。その扉は内部で行われている過激な暴力の余波で何度も震えた。

 「無双だぁぁぁ!」

 中年男性の雄叫びが続いている。

 扉の鍵をいじるガチャガチャという音がして、

 バン!!と扉が開いた。

 最初に扉から飛び出したのは鍵を開けたシンウ、それに続いてホリーチェを抱えたニイ。

 次に飛んできたのは絵画人間の死体。これはすぐに崩れてメモリーに変わっていった。

 続いてスイホウとジンク。ふたりは振り返ってドアの内側に向かって叫ぶ。 

 「尾地さん!もういいから!早く!」

 遠くから「無双だぁ!」の声が聞こえる。

 シンウも加わって尾地に呼びかける。

 「早くコッチに!」「コッチだって言ってるだろ!」「いいかげんにしろ!」

 ようやく尾地がドアから飛び出ると、ジンクとスイホウが扉をバンと閉じる。その内側から扉に激突するモンスターの音がなんども鳴った。

 その場から全員が走り出し、その部屋からようやく逃げ出した。

 彼らが部屋に侵入してから、八分後のことである。



 一本道を全員が走っている。

 正確にはホリーチェはスイホウに抱えられている。

 全員が汗まみれで傷だらけ。

 やや上り坂のその一本道を全員で走っていた。

 最初に笑ったのはジンクだった。

 「無双って、無双って…クク」

 その言葉に吹き出して他のメンバーも笑いだした。ニイがスイホウがシンウが、笑っている。

 顔を真赤にしていた尾地もついに笑ってしまった。

 ただ一人頭痛に悩まされていたホリーチェだけは「うるさい、静かにしろ」と抱えられて揺れていた。

 一人を除いて全員が笑いながら走っていた。

 その笑いは、一本道の先にあった扉に到達した時に止まった。



 扉がある。

 今までにない、しっかりとした大きな扉だった。

 その扉をしばらく眺めてみても、誰かが開けた形跡はなかった。

 シンウが調べて、大丈夫だと言った。シンウは尾地の方を見た。彼女の視線に引かれて、彼も扉に手を触れた。二人は扉に手をおいて、後ろを振り返った。

 自分で立っているホリーチェ、ニイ、スイホウ、ジンクがうなずいた。

 二人で扉を押して、ゆっくりと開いた。

 ダンジョンの中の古い空気が外気によって押し流されていく。入ってきた新鮮な空気が二人の顔を包んだ。空気の匂いが違う。

 それだけでシンウの心臓は高鳴った。

 尾地は床のホコリを調べ、扉を開けた者が最近いたかどうかを調べた。足跡は一つもなかった。

 扉の向こうは通路が続く。シンプルなコンクリ製。人間が作ったものだとひと目で分かる建築物。通路は短い階段に続き、そこを登ると大きな通路に出た。天井は高く、鉄骨がむき出しだ。天井を覆っていた幕はほとんど風化し破れて、赤い空を覗かせていた。

 白いコンクリートのモダンな建築物。

 彼女たちはようやく確信した。

 「上野駅に…ついた」



 建物内部はどこも壊れていて、廃墟と言ってもいいが、その残った壁の白さ、意匠の見事さは、この建物が過去にいかに素晴らしかったかを物語っている。

 「では、皆さん…」

 尾地はホリーチェの手首の端末をサっと掠め取った。

 「並んでください」

 尾地の意図を理解したメンバーは横に並ぶ。その顔はまだ緊張が残ったものだ。

 尾地はそれを携帯で撮影した。

 「じゃあ、もう一枚、こっちはギルドに送るものじゃない、プライベートのものです。いいですかー笑って~」

 尾地の希望は叶わず、みな硬い笑顔だ。やむなく尾地は

 「無双するぞぉ!」

 と一言。全員の顔が爆発した瞬間を写真に収め、そのデータとこれまでのマップデータをあわせてギルドに送信した。



 崩れた駅舎で、みなバラバラに結果を待っていた。草が生えて崩れた線路。崩壊した売店。崩れ落ちた壁の向こうに見る夕焼け。崩れた駅舎をそれぞれがさまよい、時間を潰した。

 全力を尽くしたという気持ちがある。それだけでいいと言ってしまいたかったが、もう一つだけ、努力の満足以上のものが欲しいと、みんな思って待っていた。

 尾地はベンチに座って夕空を見ている。彼にしては珍しく大きく足を組みベンチの半分を占領している。

 「お前、わざとやったな?」

 ホリーチェが言った。身に覚えのある尾地は

 「なんのことですか」

 と答えた。

 「さっきの写真、わざと自分は映らなかった。それをギルドに送った」

 その通りだから返事をする気はなかった。

 「それに出かける前に、わざとユコカのチェックに時間差を作った。私達と一緒に入ったという情報も残さなかった。そして昨日のシノバズノイケ、お前が何もしてないわけがない」

 だるそうに片手を上げて、正解、と教えた。

 「そんなに名誉が嫌いか?」

 落ちかかる夕日の光が、少女をさらに美しく照らす。

 「私くらいの歳になると、それほど欲しくはなくなります。歳なんですよ。みんなと違ってね」

 「そうでもなかろう、あればあるだけ暮らしは楽になる。そんあ派遣人生も送らないですむ。金と名誉と名声は、欲しいと思い続けるもののはずだ」

 「それがそうでもなかったんですよ。意外とね。お若い方々には理解は難しいでしょうが」

 年齢で煙に巻こうとした尾地。ホリーチェはにやりと笑い

 「そうでもないぞ。それにお前のそれは、まるでまっとうな人生を拒否しているかのようだ。人生の栄達を嫌っているかのようだ」

 尾地はベンチに大きく背を預けてから体を戻し

 「本当ですよ、この歳になると下手に有名になると派遣としてやっていけないからです。若い子は嫌がりますからね。歳上でちょっと有名人なんて。自由にやりたい人たちにとって、私みたいな人が一緒に入られては迷惑でしかない。だったらいっそ無名がいい。だれからも尊敬されない代わりに、自由に仕事ができる」

 「そんなわけもあるまい」

 ホリーチェは否定した。

 「有名だから雇いたいって奴らもいるはずだ。それに今日も、お前の動き、仕事ぶりはいい参考になった。ほんとだよ。プロの仕事は見るだけで若者の成長を誘う。うちの連中も明日から大きくレベルアップする」

 この子の洞察力は、少女のような見た目からは想像できないほどだ。尾地はそう思い、少しだけ胸の内を話すことにした。

 尾地はベンチに大きくのけぞった。

 「結局、私にはダンジョンの中の人生しかなかった。私の同世代の人間がどうなったか、あなたもご存知でしょう。氷河期世代。徴兵され沈没した東京を救うためにダンジョンに放り込まれた世代。その殆どがここで死んだ」

 尾地は地面の下、地下深きダンジョンを指差した。

 「まだ私はダンジョンの中にいたい。現役であり続けたい。名誉は私を地上に浮かび上がらせてしまう、名誉は私を弱くする。死んでいった同世代の連中のためにも、私はこのダンジョンと戦い続けなければならない。このダンジョンに勝利するその日まで。私の人生の意味は、もうここにしかない」



 いきなりの告白に心を動かされたホリーチェ。しばらくそのことを考えて、まだ飲み込めないな、ということを理解した。尾地の方を見返した。

 「その目的が上手くいくといいな、生きているうちに」

 そう素直に励ました。

 「ええ、それができる人生であればいいと思っています」

 尾地も素直にそう言った。

 その顔をしばらく見たホリーチェは何かを思いついたらしく、そばで遊んでいた連中を呼んだ。

 集まったメンバーにもう一枚写真を撮る。今度は尾地も一緒だと説明した。

 「そういえば一緒に撮ってなかったよね」

 尾地は特に喜んだ顔もしていなかった。座ったまま、腰を動かす気もなかった。

 「大丈夫、プライベートな写真だから」

 ホリーチェは含みを込めて言った、本当にただのプレイベート写真を撮るつもりだ。

 「ほら、座れ、シンウ、ベンチに。ほかも並んで」

 シンウが隣に座るが、尾地は組んだ足を解く気はない。

 隣に座ったシンウが話しかける。

 「辛いことって、いつまでも覚えてるけど、楽しいことって忘れちゃうんですよね。自分では覚えてるつもりなのに、写真を見ると、こんな事あったなーって急に思い出せるんです。だから、できるだけ楽しい時は撮っておこうって、決めてるんです」

 そういう話を聞きながら、尾地は自分の楽しい記憶とやらを探してみた。しかし探しても探しても、粘度の高い闇の中に手を突っ込んでいるようだった。ドロドロとした痛みの記憶ばかりが現れる。

 その時、キラリと輝くものが見つかった。

 一本道を笑いながら走っていた。隣りにいる人もその隣りにいる人も笑っていた。明るい方に向かって笑いながら走る記憶が自分にもあった。

 驚いて吹き出しそうになった尾地は、慌てて組んだ足を地面に降ろした。隙を逃さず腰を動かしてシンウは彼のすぐ横にならんだ。シンウは黙ってその場から動かず、ホリーチェのもつ携帯のレンズを見つめていた。尾地を横目に捉えながら。

 空いた逆のスペースにはジンクが座った。部活帰りのような若々しい笑顔を尾地に見せた。ベンチの後ろにはニイとスイホウが並んだ。二人共に前に座る仲間の肩をがっしりと掴んだ。その結果、尾地はシンウとジンクの姉弟にギュッと挟まれた。

 「おっしゃ撮るぞー、笑えー」

 雑な写真家のような仕事ぶりのホリーチェだったが、シャッターチャンスは逃さなかった。彼女が撮った写真は即座に全員の端末に送られた。

 撮った写真には若い子に囲まれてぎこちなくニヤついている残念な中年を中心にして、笑顔の若者たちが囲んでいた。

 それなりに幸福そうな写真に見えた。

 尾地は自分のマズい顔を見ながらしかめっ面だ。

 その写真を見ながら、なにか一言からかってやろうとしていたホリーチェ、その時、彼女の携帯にメッセージが届いた。

 彼女は一人、そのメッセージの中身を読んだ。

 他のメンバーはベンチのそばで彼女の反応を逐一見つめていた。

 ホリーチェの目に大きな水が浮かび上がり、思わず口を塞いでしまう。

 その姿だけでメッセージの中身はわかった。だが口にしてそれを現実だと伝えてほしい。メンバーはそれを待っていた。

 ホリーチェは、普段の天才少女ぶりを失い、唇を震わせながら言った。

 「最初の西日暮里=上野間ルートを認定しました…おめでとうございます、だって!」

 全員が爆発した。

 最初の冒険者たち。

 上野駅へのルートを完成させた冒険者たち。

 その名誉を、彼女たちは勝ち取ったのだ。

 初めて、世間に認められた。初めて、努力が成果を持ち帰った。初めて、世界に向かって叫んだ。

 「やったぞー!」

 ニイとスイホウとジンクは抱き合い、泣きながら回っている。

 シンクは尾地の肩に抱きつき泣いている。尾地は彼女を抱きしめることもできず、肩の上空あたりに手を回して固まっていた。

 ホリーチェが子供のように立って泣いている。

 シンクを立ち上がらせた尾地は、彼女にホリーチェを抱きしめさせ、その二人が彼の体にぶつかってきたので、やむなく抱きしめる形となった。

 尾地は自分の心の中の壁に感情の荒波が何度も打ち寄せるのを感じていた。

 しかしその壁は、長い年月のはてに分厚く頑強になっていた。

 まるで世界の全てが好転したかのように喜ぶ若者たちの肩を抱きながらも、尾地は彼女たちと一緒にはなれない自分を感じていた。



 上野駅の廃墟から見る東京の大穴は他の駅で見る光景と変わらない。真っ暗な穴の周辺には人の営みを示す小さな明かりが、山手線の駅沿いにわずか、ポツリポツリとあるだけだった。

 そしてしばらくすれば、この上野駅にもその明かりが灯り、人類の元へ帰ってくることになる。




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