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第9章・思惑の行方
◆ 5・襲撃の姉弟(後) ◆
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騒ぎを聞きつけて野次馬をはじめ、後処理班などが集まってくる。
御者を医師の元に運ぶよう頼んだ私は弟とライラを追い立てて移動する。
「とりあえず、安全を確保よ! どこか路地裏に! いやいや人の多いトコがいいか?! 早くっ!!」
近くの食堂に飛び込む私を二人は追いかけて来た。
「チャーリー、落ち着いて」
「オネーサマ、おちつこう」
「逆になんで落ち着いてられるのよ! 襲撃受けたのよ?! 襲撃よ! ヨーク家の馬車の襲撃、つまりは私への攻撃でしょう?!」
窓や出口から遠い中央の席を陣取り、丸テーブルを三人で囲む。
「……それはどうかしら? ヨーク家の馬車であることは分かっても、乗っている人間まで指定していたかは分からないわよ?」
「ただの金取りかも」
二人からの指摘を受けても、安心はできない。
どちらにしろ実害を被ったことに変わりはないのだ。
その時、どよめきが起こる。
ちょうど入口から目も覚めるような美女が入ってきた所だった。長く艶やかな黒髪、火に焼けた肌、何より目を引くのは美しさよりもその衣裳――布面積の非常に少ない体は露出部分の方が多い。
すっごいかっこ。
ってか、胸、でかい……。
同じ女でもくっきりと刻まれた谷間や丸みを見つめてしまう。
彼女はあろうことか、まっすぐにこちらにやってきて、魅力的な微笑みと共に同じテーブルについた。
「え?」
「ち、チャーリー知り合い?」
「いやいや、知らないし! ってか、あんた誰」
思わずぞんざいに問いかければ、相手が答える。
「歌謳いのモニークよ」
だから??
「あなたたちの審査にきたの」
「審査?」
「ええ、面接ね」
面接?
理解の及ばない状況に呆然とするも、ライラがポンと手を打った。
「あら、わたくしも入っていることには驚きましたが……チャーリー、この方はどうやらミランダからのご紹介みたいですわよ」
ミランダからの……、あ、反組織の?!
「襲撃チームに加えられるかの確認に、少し試させていただきました」
女――モニークは言う。
「お二人とも合格です」
二人? あれ?
考えてみれば、あぶれた一人は私な気がしてくる。馬車襲撃が彼女の審査だとするならば、一人なんの行動もとらなかったのは私だ。
「あの……もう一回、審査してもらうわけには?」
勇気を出して問いかければ、相手は軽やかに声をあげて笑った。
「雑魚に用はありませんから、学校にいきなさい、お嬢ちゃん」
最悪の状態だ。まさかアレが審査だったとは露も思わなかったのだ。
だがこちらも後に引けない事情がある。
「私、ヨーク家の娘ですよ? いくらで再審査って買えます?」
御者を医師の元に運ぶよう頼んだ私は弟とライラを追い立てて移動する。
「とりあえず、安全を確保よ! どこか路地裏に! いやいや人の多いトコがいいか?! 早くっ!!」
近くの食堂に飛び込む私を二人は追いかけて来た。
「チャーリー、落ち着いて」
「オネーサマ、おちつこう」
「逆になんで落ち着いてられるのよ! 襲撃受けたのよ?! 襲撃よ! ヨーク家の馬車の襲撃、つまりは私への攻撃でしょう?!」
窓や出口から遠い中央の席を陣取り、丸テーブルを三人で囲む。
「……それはどうかしら? ヨーク家の馬車であることは分かっても、乗っている人間まで指定していたかは分からないわよ?」
「ただの金取りかも」
二人からの指摘を受けても、安心はできない。
どちらにしろ実害を被ったことに変わりはないのだ。
その時、どよめきが起こる。
ちょうど入口から目も覚めるような美女が入ってきた所だった。長く艶やかな黒髪、火に焼けた肌、何より目を引くのは美しさよりもその衣裳――布面積の非常に少ない体は露出部分の方が多い。
すっごいかっこ。
ってか、胸、でかい……。
同じ女でもくっきりと刻まれた谷間や丸みを見つめてしまう。
彼女はあろうことか、まっすぐにこちらにやってきて、魅力的な微笑みと共に同じテーブルについた。
「え?」
「ち、チャーリー知り合い?」
「いやいや、知らないし! ってか、あんた誰」
思わずぞんざいに問いかければ、相手が答える。
「歌謳いのモニークよ」
だから??
「あなたたちの審査にきたの」
「審査?」
「ええ、面接ね」
面接?
理解の及ばない状況に呆然とするも、ライラがポンと手を打った。
「あら、わたくしも入っていることには驚きましたが……チャーリー、この方はどうやらミランダからのご紹介みたいですわよ」
ミランダからの……、あ、反組織の?!
「襲撃チームに加えられるかの確認に、少し試させていただきました」
女――モニークは言う。
「お二人とも合格です」
二人? あれ?
考えてみれば、あぶれた一人は私な気がしてくる。馬車襲撃が彼女の審査だとするならば、一人なんの行動もとらなかったのは私だ。
「あの……もう一回、審査してもらうわけには?」
勇気を出して問いかければ、相手は軽やかに声をあげて笑った。
「雑魚に用はありませんから、学校にいきなさい、お嬢ちゃん」
最悪の状態だ。まさかアレが審査だったとは露も思わなかったのだ。
だがこちらも後に引けない事情がある。
「私、ヨーク家の娘ですよ? いくらで再審査って買えます?」
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