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第5章 ロケット
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しおりを挟む心が弱っている人に「頑張れ」と言ってはいけないって思潮があるけれど「頑張れ」と言ってほしい人だっている。
言ってくれないと「こいつなんかに頑張れって言っても無駄だ」と思われているみたいで悲しくなる。
私は沢山の「頑張れ」をもらって、すごく嬉しかった。私なんかでも、きっと自分の運命ぐらいは変えられる、決められると、自信が湧いて来た。
だから、頑張るしかない。
頑張りたいから頑張るんだ。
はたから見たら簡単な事で悩んでるように見えるかもしれないけど、私にとっては人生の大事な岐路だ。
だから、しっかり前を向かなくては。今逃げたって後で戦わなきゃいけなくなるだけ。
私はロイドが消えた後、すぐ家へ帰りました。そのまま真っ直ぐ裏庭に向かいます。昔と比べて濁った池の淵に立ちました。
「ここね……」
裏庭に落ちていた長い木の棒を拾って、落ち葉を払うようにどかしていきました。
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