71 / 794
ゲーム開始前 3 攻略対象の不幸フラグを折れ!
47 悪役令嬢は嬌声を上げる
しおりを挟む
アレックスがロープを解き終わり、ジュリアは自分の手首を見た。
「赤くなってる。赤っていうか、青黒い?」
「ぎっちり縛られてたもんな。……見せてみろ」
ジュリアの白い手を引き、アレックスは細い手首に唇を寄せた。
「ばっ、な、何してんだよっ!」
すぐにジュリアが手を引っ込める。少しだけ唇が触れた。
「唾つけときゃ治るって言うだろ」
「自分でやるからいい!」
――バカだ、こいつ。本物のバカだ。
真っ赤になってアレックスを見る。天然バカ男はきょとんとしてジュリアを見つめている。
「も、もう痛くないもんね」
手首をぶんぶんと振ってみる。……痛い。手首も、ぶつけた腕も。
つい顔を顰める。
「やっぱり痛いんじゃねーか」
「ここを出られる程度には戦えると思うけどね」
ジュリアは足元の藁の中から黒い何かを引き出した。
「それ……」
「何だろう。何かの軸?みたいだけど」
「馬車の部品か?」
「分かんない。握った感じは悪くないね。これなら使えそうだ」
床に立てると、長さはジュリアの肩まで届いた。思ったより長く、扱いが難しい。
「いつもの剣より重いな。こりゃ、お前には無理だわ」
握って持ち上げたアレックスが軽く棒を振る。細身の剣しか持たないジュリアには振り回すことができなかった。
「後は……」
月明かりを頼りに室内を見回す。逃げられそうな窓はない。天井近くに明かり取りの小さな窓があるだけだ。片側に木箱が積まれ、建物の梁まで届いている。
――決まった。
ジュリアはアレックスを床に座らせ、作戦を耳打ちした。
◆◆◆
「出せ!ここから出せぇーっ!」
力の限り叫ぶ。アレックスはドンドンと扉を叩き、物音に気付いた見張りの男が近寄ってくる。
「何だ。うるせえガキだな」
見張りの男はドアを開け、騒いでいたアレックスの胸倉を掴む。一発殴るとアレックスは床に伸びて動かなくなった。
「フン。そのままおねんねしてな」
乱暴にドアが閉められた。
「……今ので良かったのか?」
「うん。ゴメン。痛かったよね?」
「軽く当たったところで後ろに飛んだから、殆ど演技。ほら、今日の芝居でやってただろ」
「お前そんなとこ見てたのかよ」
「本当にやられてるみたいな芝居だったよな。俺、あれは感動した」
アレックスの感動ポイントはそこなのかとジュリアは唖然とした。
「次は、俺は梁に上ればいいんだよな」
「うん。これも忘れないで」
「うわーん、アレックスぅー、死なないでぇー」
今度はジュリアが大声を上げた。見張りが外から声をかける。
「今度は何だ。どうした」
「アレックスが倒れたまま動かないんだよぉ。死んじゃったかも。やだよー、死なないでアレックスー」
梁の上のアレックスが必死に笑いを堪えていた。ジュリアは役者にはなれそうにない。
「ちっ、面倒くせえ」
「おい、どうした?」
他に数人が入ってくる音がした。仲間が戻って来たのか?
「赤髪のガキがギャーギャーうるせえから一発殴ったら、そいつが死んだって、もう一人が……」
「何しやがる。赤髪のガキには手を出すなって言われただろ!」
――誘拐を指示した奴がいるんだ。アレックスだけを無事に返すように。
「軽く黙らせるつもりで、俺は……ぶっ!」
ドサリ、と何かが落ちる重い音がする。
「……使えねえ奴は皆こうなる。分かったか」
「はい」
口々に返事をした。声を数えると、……仲間は残り三人か。子供二人では厳しいな。
「ったく、予定通りに女は来ねえし、変なガキはついてくるし」
ガタン。
「金をもらえりゃそれでいいんだ」
「赤髪のガキ、本当に死んじまったんスかね」
「どうだろうな。おい、お前、見てこい」
「へえ」
閉じ込められている部屋のドアが開く。
麻袋に藁を詰め、アレックスの上着をかけただけの仕掛けに、ジュリアが縋って泣き真似をする。
「えーん、えーん」
大男がドアを閉めた瞬間、
ドガ!
無言で梁から飛び降りたアレックスが、脳天目がけて棒を振り下ろした。
「うっ……」
低い呻き声を上げ、大男はその場に倒れる。
二人は視線を合わせ、頷く。まず一人だ。あと二人躱せば、ここを出られる。
「……あいつ、遅くねえか?」
「あの銀髪のガキ、見た目は女みてえだったな」
「だからどうした」
「俺らに黙っておっ始めてやがるんじゃねえかと」
「フン。放っておけ」
「はあ……」
――女顔の子供相手に始める……ってそういうことだよね?
「嫌っ。やだぁ、触らないでっ!」
いきなり声を上げたジュリアに、アレックスがぎょっとする。
「何してんだよ……」
小声で尋ねる。ジュリアは視線をアレックスに向け、梁を指さした。
「やっ、やめて、服は脱がさないでっ!」
アレックスは黙って再び梁に上る。
「きゃっ、やだぁっ、あん、そんなとこ、はぁっ、ダメぇっ!」
麻袋を掴み、ドスンバタンと音を出す。
ドアの向こうを男がうろうろ歩く足音が聞こえる。
「あの野郎……」
「放っておけと言っただろうが。俺らが頼まれたのは赤髪のガキを生かして返すことだ。後は好きにしろと言われてる。どうせ女を一緒に連れてきても、ヤるのは同じだったんだからな。女からガキに代わっただけだろ」
「でも、お頭……」
ここであと一人誘い込んで倒せば、残るはお頭と呼ばれた男一人だ。かなり楽になる。
ジュリアはここぞとばかりに嬌声を上げた。
「お願い、やめて、いやっ、ああん」
「……畜生、我慢できねえ!」
手下の一人がドアを開けた。
「うわっ!」
先程と同じ要領で、梁から飛び降りたアレックスが男の頭を一撃する。
――やった、あと一人!
初めての戦いで興奮しているのか、アレックスは息も荒く顔が赤い。戦い続けられるか、と問いかけようとして、ジュリアは後ろから髪を引っ張られた。
「きゃっ」
「ジュリアン!」
男の腕に捕らえられ、ジュリアは後ろから首を絞められていた。
「下手な芝居しやがって。……おい、そこのガキ」
男はアレックスを見据えた。
「手に持っているモンを寄越しな」
「……っ」
「渡しちゃダメだ、アレックス!……うっ」
首に回された手に力が入り、ジュリアは息ができない。
「さっさとしろ。じゃねえと、こいつに、今度こそ本当に可愛い~い声を上げさせてやってもいいんだぜ」
――誘拐犯にヤラれて処女喪失?そんなのやだ!
ジュリアは恐怖で目を瞑った。
ゴト。
床に何かが転がる音で目を開ける。
「いい子だ」
男はニヤリと笑うと、棒を掴んでアレックス目がけて振り下ろした。
「赤くなってる。赤っていうか、青黒い?」
「ぎっちり縛られてたもんな。……見せてみろ」
ジュリアの白い手を引き、アレックスは細い手首に唇を寄せた。
「ばっ、な、何してんだよっ!」
すぐにジュリアが手を引っ込める。少しだけ唇が触れた。
「唾つけときゃ治るって言うだろ」
「自分でやるからいい!」
――バカだ、こいつ。本物のバカだ。
真っ赤になってアレックスを見る。天然バカ男はきょとんとしてジュリアを見つめている。
「も、もう痛くないもんね」
手首をぶんぶんと振ってみる。……痛い。手首も、ぶつけた腕も。
つい顔を顰める。
「やっぱり痛いんじゃねーか」
「ここを出られる程度には戦えると思うけどね」
ジュリアは足元の藁の中から黒い何かを引き出した。
「それ……」
「何だろう。何かの軸?みたいだけど」
「馬車の部品か?」
「分かんない。握った感じは悪くないね。これなら使えそうだ」
床に立てると、長さはジュリアの肩まで届いた。思ったより長く、扱いが難しい。
「いつもの剣より重いな。こりゃ、お前には無理だわ」
握って持ち上げたアレックスが軽く棒を振る。細身の剣しか持たないジュリアには振り回すことができなかった。
「後は……」
月明かりを頼りに室内を見回す。逃げられそうな窓はない。天井近くに明かり取りの小さな窓があるだけだ。片側に木箱が積まれ、建物の梁まで届いている。
――決まった。
ジュリアはアレックスを床に座らせ、作戦を耳打ちした。
◆◆◆
「出せ!ここから出せぇーっ!」
力の限り叫ぶ。アレックスはドンドンと扉を叩き、物音に気付いた見張りの男が近寄ってくる。
「何だ。うるせえガキだな」
見張りの男はドアを開け、騒いでいたアレックスの胸倉を掴む。一発殴るとアレックスは床に伸びて動かなくなった。
「フン。そのままおねんねしてな」
乱暴にドアが閉められた。
「……今ので良かったのか?」
「うん。ゴメン。痛かったよね?」
「軽く当たったところで後ろに飛んだから、殆ど演技。ほら、今日の芝居でやってただろ」
「お前そんなとこ見てたのかよ」
「本当にやられてるみたいな芝居だったよな。俺、あれは感動した」
アレックスの感動ポイントはそこなのかとジュリアは唖然とした。
「次は、俺は梁に上ればいいんだよな」
「うん。これも忘れないで」
「うわーん、アレックスぅー、死なないでぇー」
今度はジュリアが大声を上げた。見張りが外から声をかける。
「今度は何だ。どうした」
「アレックスが倒れたまま動かないんだよぉ。死んじゃったかも。やだよー、死なないでアレックスー」
梁の上のアレックスが必死に笑いを堪えていた。ジュリアは役者にはなれそうにない。
「ちっ、面倒くせえ」
「おい、どうした?」
他に数人が入ってくる音がした。仲間が戻って来たのか?
「赤髪のガキがギャーギャーうるせえから一発殴ったら、そいつが死んだって、もう一人が……」
「何しやがる。赤髪のガキには手を出すなって言われただろ!」
――誘拐を指示した奴がいるんだ。アレックスだけを無事に返すように。
「軽く黙らせるつもりで、俺は……ぶっ!」
ドサリ、と何かが落ちる重い音がする。
「……使えねえ奴は皆こうなる。分かったか」
「はい」
口々に返事をした。声を数えると、……仲間は残り三人か。子供二人では厳しいな。
「ったく、予定通りに女は来ねえし、変なガキはついてくるし」
ガタン。
「金をもらえりゃそれでいいんだ」
「赤髪のガキ、本当に死んじまったんスかね」
「どうだろうな。おい、お前、見てこい」
「へえ」
閉じ込められている部屋のドアが開く。
麻袋に藁を詰め、アレックスの上着をかけただけの仕掛けに、ジュリアが縋って泣き真似をする。
「えーん、えーん」
大男がドアを閉めた瞬間、
ドガ!
無言で梁から飛び降りたアレックスが、脳天目がけて棒を振り下ろした。
「うっ……」
低い呻き声を上げ、大男はその場に倒れる。
二人は視線を合わせ、頷く。まず一人だ。あと二人躱せば、ここを出られる。
「……あいつ、遅くねえか?」
「あの銀髪のガキ、見た目は女みてえだったな」
「だからどうした」
「俺らに黙っておっ始めてやがるんじゃねえかと」
「フン。放っておけ」
「はあ……」
――女顔の子供相手に始める……ってそういうことだよね?
「嫌っ。やだぁ、触らないでっ!」
いきなり声を上げたジュリアに、アレックスがぎょっとする。
「何してんだよ……」
小声で尋ねる。ジュリアは視線をアレックスに向け、梁を指さした。
「やっ、やめて、服は脱がさないでっ!」
アレックスは黙って再び梁に上る。
「きゃっ、やだぁっ、あん、そんなとこ、はぁっ、ダメぇっ!」
麻袋を掴み、ドスンバタンと音を出す。
ドアの向こうを男がうろうろ歩く足音が聞こえる。
「あの野郎……」
「放っておけと言っただろうが。俺らが頼まれたのは赤髪のガキを生かして返すことだ。後は好きにしろと言われてる。どうせ女を一緒に連れてきても、ヤるのは同じだったんだからな。女からガキに代わっただけだろ」
「でも、お頭……」
ここであと一人誘い込んで倒せば、残るはお頭と呼ばれた男一人だ。かなり楽になる。
ジュリアはここぞとばかりに嬌声を上げた。
「お願い、やめて、いやっ、ああん」
「……畜生、我慢できねえ!」
手下の一人がドアを開けた。
「うわっ!」
先程と同じ要領で、梁から飛び降りたアレックスが男の頭を一撃する。
――やった、あと一人!
初めての戦いで興奮しているのか、アレックスは息も荒く顔が赤い。戦い続けられるか、と問いかけようとして、ジュリアは後ろから髪を引っ張られた。
「きゃっ」
「ジュリアン!」
男の腕に捕らえられ、ジュリアは後ろから首を絞められていた。
「下手な芝居しやがって。……おい、そこのガキ」
男はアレックスを見据えた。
「手に持っているモンを寄越しな」
「……っ」
「渡しちゃダメだ、アレックス!……うっ」
首に回された手に力が入り、ジュリアは息ができない。
「さっさとしろ。じゃねえと、こいつに、今度こそ本当に可愛い~い声を上げさせてやってもいいんだぜ」
――誘拐犯にヤラれて処女喪失?そんなのやだ!
ジュリアは恐怖で目を瞑った。
ゴト。
床に何かが転がる音で目を開ける。
「いい子だ」
男はニヤリと笑うと、棒を掴んでアレックス目がけて振り下ろした。
0
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした
果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。
そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、
あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。
じゃあ、気楽にいきますか。
*『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。
【完結】溺愛?執着?転生悪役令嬢は皇太子から逃げ出したい~絶世の美女の悪役令嬢はオカメを被るが、独占しやすくて皇太子にとって好都合な模様~
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
平安のお姫様が悪役令嬢イザベルへと転生した。平安の記憶を思い出したとき、彼女は絶望することになる。
絶世の美女と言われた切れ長の細い目、ふっくらとした頬、豊かな黒髪……いわゆるオカメ顔ではなくなり、目鼻立ちがハッキリとし、ふくよかな頬はなくなり、金の髪がうねるというオニのような見た目(西洋美女)になっていたからだ。
今世での絶世の美女でも、美意識は平安。どうにか、この顔を見られない方法をイザベルは考え……、それは『オカメ』を装備することだった。
オカメ狂の悪役令嬢イザベルと、
婚約解消をしたくない溺愛・執着・イザベル至上主義の皇太子ルイスのオカメラブコメディー。
※執着溺愛皇太子と平安乙女のオカメな悪役令嬢とのラブコメです。
※主人公のイザベルの思考と話す言葉の口調が違います。分かりにくかったら、すみません。
※途中からダブルヒロインになります。
イラストはMasquer様に描いて頂きました。
お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
あーもんど
恋愛
ある日、悪役令嬢に憑依してしまった主人公。
困惑するものの、わりとすんなり状況を受け入れ、『必ず幸せになる!』と決意。
さあ、第二の人生の幕開けよ!────と意気込むものの、人生そう上手くいかず……
────えっ?悪役令嬢って、家族と不仲だったの?
────ヒロインに『悪役になりきれ』って言われたけど、どうすれば……?
などと悩みながらも、真っ向から人と向き合い、自分なりの道を模索していく。
そんな主人公に惹かれたのか、皆だんだん優しくなっていき……?
ついには、主人公を溺愛するように!
────これは孤独だった悪役令嬢が家族に、攻略対象者に、ヒロインに愛されまくるお語。
◆小説家になろう様にて、先行公開中◆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる