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学院編 1 魔力測定で危機一髪
01 ヒロインは出会いイベントに挑む
【ヒロイン視点】
おかしいわ。
早朝から校舎の前で張り込んでいるのに、王太子の乗った馬車が通らないなんて。
入学してすぐに生徒会長になったセドリック王太子は、今日の入学式で在校生代表の挨拶をするはずなのよ。講堂へはここを通って行くのに。
私が馬車に轢かれそうになって、王太子との出会いイベント発生、となるのに。
遠くから賑やかな一団がやってくる。
さらに彼らを眺めるファンのような一団がぞろぞろついてきているみたい。
何かしら……はあっ?
真ん中にいるのは、セドリック王太子よね?どうして徒歩なのよ!
仕方ないわ、作戦変更。
馬車で来なくたって、イベントくらい起こしてやるわよ!
私は一団の前に走り出て、「キャッ」と小さく悲鳴を上げて、王太子の前で転んだ。
前世仕様で短くしてある制服のスカートが少しめくれた。
女のドレスの下の脚なんか見たことがない連中だもの。十分に驚くはずよ。
さあ、私に手を差し伸べるのよ!セドリック王太子!
「……君」
来たぁっ!
私の狙い通りだわ。
それにしても王太子の声って、ゲームのままなのね。
「そんなところで何をしているのかな?」
「靴が……履き慣れなくて転んでしまって」
欠伸を噛み殺して流した涙を溜めて、王太子を見上げる。
もうすぐ十七歳の美男子、間近で見ると最高だわ。キラキラしてる。
「……そう。悪いけど、退いてくれないか」
は?
あれ、聞き違いかしら?もう一度言っていただける?
「私達は急いでいるんでね。な、レイ?」
一緒にいたレイモンドが冷たい視線を向ける。こいつはツンデレだからこんなものだろうけど、王太子はもっと優しくなかった?
「ええ。行きましょう、殿下。講堂まで早めに移動されたら間に合いません」
「うかうかしていられないな」
「君、脚を怪我したのなら、すぐそこが医務室だ。寄って行くといい」
言い捨ててレイモンドは王太子を促し、私を置いて去っていく。反対隣を歩いていた赤髪の……あれがアレックスね。何回かこちらを振り返ったけど、戻っては来ない。
三人で男子寮から一緒に歩いてきたんだわ。
何なのよ!
出だしから予定が狂うってどうなのよ?
怪我もしていないから立ち上がってスカートを手で払う。
イライラしてつい、手が乱暴な動きになってしまう。
「どうかされましたか?」
優しい声に振り返ると、そこには蜂蜜色の金髪を後ろで束ね、長い睫毛で縁どられた青緑色の瞳で私を見下ろす美しい少年が立っていた。
おかしいわ。
早朝から校舎の前で張り込んでいるのに、王太子の乗った馬車が通らないなんて。
入学してすぐに生徒会長になったセドリック王太子は、今日の入学式で在校生代表の挨拶をするはずなのよ。講堂へはここを通って行くのに。
私が馬車に轢かれそうになって、王太子との出会いイベント発生、となるのに。
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さらに彼らを眺めるファンのような一団がぞろぞろついてきているみたい。
何かしら……はあっ?
真ん中にいるのは、セドリック王太子よね?どうして徒歩なのよ!
仕方ないわ、作戦変更。
馬車で来なくたって、イベントくらい起こしてやるわよ!
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さあ、私に手を差し伸べるのよ!セドリック王太子!
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来たぁっ!
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それにしても王太子の声って、ゲームのままなのね。
「そんなところで何をしているのかな?」
「靴が……履き慣れなくて転んでしまって」
欠伸を噛み殺して流した涙を溜めて、王太子を見上げる。
もうすぐ十七歳の美男子、間近で見ると最高だわ。キラキラしてる。
「……そう。悪いけど、退いてくれないか」
は?
あれ、聞き違いかしら?もう一度言っていただける?
「私達は急いでいるんでね。な、レイ?」
一緒にいたレイモンドが冷たい視線を向ける。こいつはツンデレだからこんなものだろうけど、王太子はもっと優しくなかった?
「ええ。行きましょう、殿下。講堂まで早めに移動されたら間に合いません」
「うかうかしていられないな」
「君、脚を怪我したのなら、すぐそこが医務室だ。寄って行くといい」
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感想 14
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