文字の大きさ
大
中
小
182 / 794
学院編 2 生徒会入りを阻止せよ!
34 公爵令息は中庭で靴を脱がす
【レイモンド視点】
学院長の話の長さには、ほとほと呆れた。
歴史学者である彼は、王宮でセドリック王太子に勉強を教えており、俺もセドリックに付き合って一緒に学んでいたが、話が脱線して長くなるのだけは勘弁してほしいと思ったものだ。
今日の打ち合わせもすぐ終わるだろうと高をくくっていたら、下校時刻をとっくに過ぎてしまった。生徒会室にいた二人は寮に帰ったのだろうか。
階段を上がり、生徒会室の前まで来ると、中から楽しそうな話し声が聞こえた。聞きなれた可愛らしいアリッサの声と、いつもより饒舌なマクシミリアンの声だ。
――この男、こんなに話す奴だったか?
疑問に思いながらドアに手をかけた。
「あ、レイ様!おかえりなさい!」
入室した俺に瞬時に気づき、アリッサが弾んだ声をかけた。
「遅くなってすまない」
数歩軽く走り、彼女を腕に抱き寄せる。
「あ、あの、レイ様?」
マックス先輩が見ていますよ、と小さな声で俺を咎める。
――知ったことか。
「俺にこうされるのは嫌いか?」
「き、らい、じゃないです……」
真っ赤になって視線を彷徨わせながら呟いた。二人きりならここでキスするところだが、生憎今は邪魔な男がそこにいる。
「レイモンド副会長、打ち合わせはいかがでしたか」
マクシミリアン・ベイルズは、抑揚のない声で俺に問いかけた。アリッサから手を離し、打ち合わせの資料を中央の机に置いてマクシミリアンを見た。
「滞りなく済ませた。俺に確認したい事項とやらも、王宮に出入りしていた学院長にはほぼ知った内容だった。俺が行かなくても良かったのではないかと疑ったくらいだ」
学院生徒会側の代表として、こいつが先生に俺を推挙したのだ。王宮での儀礼なら、学院長も承知しているはずだし、セドリックは数えきれないくらい場数を踏んできている。俺を生徒会室から、いや、アリッサから遠ざけたいだけなのではないのか。
「そうでしたか。問題なく進みそうですね。安心しました」
「俺が出席して、問題など起こるわけがないだろう」
「ええ、そうですね」
マクシミリアンは灰色の瞳を細めて微かに笑った。優しそうだと女子に人気があるらしいが、何を企んでいるのか分からない。食えない奴だと思う。こんな奴とアリッサを二人きりにしてしまった。アリッサに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「さて。下校時刻も過ぎた。ここを施錠して帰るぞ」
「はい!」
帰り支度を済ませていたアリッサは、椅子の上から鞄を取る。
「あの、レイ様……遅れてくるって言ってたマリナちゃんが、来なくて、だから……」
「分かった。送っていく」
アリッサはいつもマリナと一緒に帰っている。姉妹の仲が良いのはその通りだが、方向音痴で一人では帰れないという理由もある。
「ありがとうございますっ」
上気した頬。喜色満面とはこのことだな。何て愛らしい。
「礼には及ばない……いや、礼をもらうとしようか。後でたっぷりとな」
俺は指先でアリッサの前髪を撫で、額に軽く口づけた。
◆◆◆
生徒会室の鍵の返却をマクシミリアンに頼み、俺達は先に校舎を出た。既に真っ暗になってしまった寮までの道は、朝とは違うものに見えるようで、アリッサはきょろきょろと落ち着かない様子だった。
「夜は、いつもと別の場所に見えますね」
「そうか。迷いそうか?」
「はい。もう、今どこにいるのかも分かりません。毎日マリナちゃんと帰っていた道なのに」
不安そうな顔で、俺の制服の袖をぎゅっと握る。こちらを見つめる瞳も頼りなげで、たまらなく庇護欲が掻き立てられた。
「心配するな。……ああ、このままだと夕食に遅れてしまうな」
「えっ……」
「早く戻らないと皆が心配するだろう?……中庭を抜けて行くか」
「はい」
俺の提案に素直に頷く。
放課後、夕暮れ時の中庭の意味を知らないのだろう。アリッサは疑うそぶりもなく俺についてきた。
庭園の中は、所々に魔法灯があり、ぼんやりと辺りを照らしているものの、基本的には薄暗かった。目を凝らして見れば、そこかしこに生徒達が愛を囁き合っている。男子寮と女子寮はそれぞれ異性の立ち入りが禁止されているから、校内で二人きりになれる場所は自ずと限られる。彼らの気持ちも理解できる。
「暗いですね。……キャッ」
石畳につま先を引っかけ、アリッサが前に倒れた。咄嗟に俺が支えて膝を擦り剥くには至らなかったが、立ち上がろうとして顔を顰めた。
「どうした。捻ったのか?」
「少し……でも、寮までなら大丈夫です。歩けます」
「無理をするな。悪化したらどうするんだ。……ほら、掴まれ」
腕に掴まったアリッサの背と膝裏に手を回して抱き上げる。
「ひゃっ……レイ様、お、下ろしてくださ……」
「君の要望は受け付けない。俺は俺のやりたいようにやらせてもらう。いいな?」
彼女に顔を近づけて囁く。アリッサはこくこくと頷いた。
◆◆◆
手近な四阿まで運び、椅子に座らせ靴と靴下を脱がせた。婚約者同士でなければ、令嬢が脚を見せるなど考えられないことだ。学院の制服は膝より長いスカートと膝下までの靴下で、女子生徒の脚が見えないようになっている。
「腫れているようにも見えるが……比べてみないと分からないな」
もう片方の靴と靴下を脱がせる。痛めていない足を見る必要などない。
左足を撫で、足首の様子を確かめる。
「こちらは何ともないか」
「はい」
痛めた右足を撫で、少しだけ足首を曲げてやると、「痛っ……」と声が聞こえる。捻ったのは間違いない。腫れは酷くないようだ。
「指先は動かせるか」
アリッサの白い足の指が動く。
「大丈夫だな。寮で手当てをしてもらうといい」
「はい。ありがとうございます」
再び靴を履かせて抱き上げる。
「落ちないように掴まっていろ」
どうしたらよいのか分からず、もぞもぞと動くアリッサに苦笑して、俺は寮への道を急いだ。
◆◆◆
女子寮にアリッサを送り届け、寮の自室へ戻ると、セドリック付きの侍従が俺を待ち構えていた。
「レイモンド様!で、殿下は?」
「先に帰ったんじゃないのか?」
「まだお戻りになりません。生徒会活動の後、レイモンド様とご一緒に戻られるとばかり思っておりました」
「……まったく」
どこをほっつき歩いているんだ。あの馬鹿は。
「……探してくる。セドリックがいないことは、他の生徒に知られないように」
「承知いたしました」
うちの使用人が答えて、侍従と何やら話を始めた。
学院の中から出ていないのなら、すぐに見つかる。道に迷うはずはない。可能性があるとすれば……。
――昼間の件でいじけてるのか?
俺は溜息をついて、寮の部屋を飛び出した。
学院長の話の長さには、ほとほと呆れた。
歴史学者である彼は、王宮でセドリック王太子に勉強を教えており、俺もセドリックに付き合って一緒に学んでいたが、話が脱線して長くなるのだけは勘弁してほしいと思ったものだ。
今日の打ち合わせもすぐ終わるだろうと高をくくっていたら、下校時刻をとっくに過ぎてしまった。生徒会室にいた二人は寮に帰ったのだろうか。
階段を上がり、生徒会室の前まで来ると、中から楽しそうな話し声が聞こえた。聞きなれた可愛らしいアリッサの声と、いつもより饒舌なマクシミリアンの声だ。
――この男、こんなに話す奴だったか?
疑問に思いながらドアに手をかけた。
「あ、レイ様!おかえりなさい!」
入室した俺に瞬時に気づき、アリッサが弾んだ声をかけた。
「遅くなってすまない」
数歩軽く走り、彼女を腕に抱き寄せる。
「あ、あの、レイ様?」
マックス先輩が見ていますよ、と小さな声で俺を咎める。
――知ったことか。
「俺にこうされるのは嫌いか?」
「き、らい、じゃないです……」
真っ赤になって視線を彷徨わせながら呟いた。二人きりならここでキスするところだが、生憎今は邪魔な男がそこにいる。
「レイモンド副会長、打ち合わせはいかがでしたか」
マクシミリアン・ベイルズは、抑揚のない声で俺に問いかけた。アリッサから手を離し、打ち合わせの資料を中央の机に置いてマクシミリアンを見た。
「滞りなく済ませた。俺に確認したい事項とやらも、王宮に出入りしていた学院長にはほぼ知った内容だった。俺が行かなくても良かったのではないかと疑ったくらいだ」
学院生徒会側の代表として、こいつが先生に俺を推挙したのだ。王宮での儀礼なら、学院長も承知しているはずだし、セドリックは数えきれないくらい場数を踏んできている。俺を生徒会室から、いや、アリッサから遠ざけたいだけなのではないのか。
「そうでしたか。問題なく進みそうですね。安心しました」
「俺が出席して、問題など起こるわけがないだろう」
「ええ、そうですね」
マクシミリアンは灰色の瞳を細めて微かに笑った。優しそうだと女子に人気があるらしいが、何を企んでいるのか分からない。食えない奴だと思う。こんな奴とアリッサを二人きりにしてしまった。アリッサに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「さて。下校時刻も過ぎた。ここを施錠して帰るぞ」
「はい!」
帰り支度を済ませていたアリッサは、椅子の上から鞄を取る。
「あの、レイ様……遅れてくるって言ってたマリナちゃんが、来なくて、だから……」
「分かった。送っていく」
アリッサはいつもマリナと一緒に帰っている。姉妹の仲が良いのはその通りだが、方向音痴で一人では帰れないという理由もある。
「ありがとうございますっ」
上気した頬。喜色満面とはこのことだな。何て愛らしい。
「礼には及ばない……いや、礼をもらうとしようか。後でたっぷりとな」
俺は指先でアリッサの前髪を撫で、額に軽く口づけた。
◆◆◆
生徒会室の鍵の返却をマクシミリアンに頼み、俺達は先に校舎を出た。既に真っ暗になってしまった寮までの道は、朝とは違うものに見えるようで、アリッサはきょろきょろと落ち着かない様子だった。
「夜は、いつもと別の場所に見えますね」
「そうか。迷いそうか?」
「はい。もう、今どこにいるのかも分かりません。毎日マリナちゃんと帰っていた道なのに」
不安そうな顔で、俺の制服の袖をぎゅっと握る。こちらを見つめる瞳も頼りなげで、たまらなく庇護欲が掻き立てられた。
「心配するな。……ああ、このままだと夕食に遅れてしまうな」
「えっ……」
「早く戻らないと皆が心配するだろう?……中庭を抜けて行くか」
「はい」
俺の提案に素直に頷く。
放課後、夕暮れ時の中庭の意味を知らないのだろう。アリッサは疑うそぶりもなく俺についてきた。
庭園の中は、所々に魔法灯があり、ぼんやりと辺りを照らしているものの、基本的には薄暗かった。目を凝らして見れば、そこかしこに生徒達が愛を囁き合っている。男子寮と女子寮はそれぞれ異性の立ち入りが禁止されているから、校内で二人きりになれる場所は自ずと限られる。彼らの気持ちも理解できる。
「暗いですね。……キャッ」
石畳につま先を引っかけ、アリッサが前に倒れた。咄嗟に俺が支えて膝を擦り剥くには至らなかったが、立ち上がろうとして顔を顰めた。
「どうした。捻ったのか?」
「少し……でも、寮までなら大丈夫です。歩けます」
「無理をするな。悪化したらどうするんだ。……ほら、掴まれ」
腕に掴まったアリッサの背と膝裏に手を回して抱き上げる。
「ひゃっ……レイ様、お、下ろしてくださ……」
「君の要望は受け付けない。俺は俺のやりたいようにやらせてもらう。いいな?」
彼女に顔を近づけて囁く。アリッサはこくこくと頷いた。
◆◆◆
手近な四阿まで運び、椅子に座らせ靴と靴下を脱がせた。婚約者同士でなければ、令嬢が脚を見せるなど考えられないことだ。学院の制服は膝より長いスカートと膝下までの靴下で、女子生徒の脚が見えないようになっている。
「腫れているようにも見えるが……比べてみないと分からないな」
もう片方の靴と靴下を脱がせる。痛めていない足を見る必要などない。
左足を撫で、足首の様子を確かめる。
「こちらは何ともないか」
「はい」
痛めた右足を撫で、少しだけ足首を曲げてやると、「痛っ……」と声が聞こえる。捻ったのは間違いない。腫れは酷くないようだ。
「指先は動かせるか」
アリッサの白い足の指が動く。
「大丈夫だな。寮で手当てをしてもらうといい」
「はい。ありがとうございます」
再び靴を履かせて抱き上げる。
「落ちないように掴まっていろ」
どうしたらよいのか分からず、もぞもぞと動くアリッサに苦笑して、俺は寮への道を急いだ。
◆◆◆
女子寮にアリッサを送り届け、寮の自室へ戻ると、セドリック付きの侍従が俺を待ち構えていた。
「レイモンド様!で、殿下は?」
「先に帰ったんじゃないのか?」
「まだお戻りになりません。生徒会活動の後、レイモンド様とご一緒に戻られるとばかり思っておりました」
「……まったく」
どこをほっつき歩いているんだ。あの馬鹿は。
「……探してくる。セドリックがいないことは、他の生徒に知られないように」
「承知いたしました」
うちの使用人が答えて、侍従と何やら話を始めた。
学院の中から出ていないのなら、すぐに見つかる。道に迷うはずはない。可能性があるとすれば……。
――昼間の件でいじけてるのか?
俺は溜息をついて、寮の部屋を飛び出した。
感想 14
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
【完結】元悪役令嬢は、最推しの旦那様と離縁したい
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中「アルフレッド様、離縁してください!!」
この言葉を婚約者の時から、優に100回は超えて伝えてきた。
けれど、今日も受け入れてもらえることはない。
私の夫であるアルフレッド様は、前世から大好きな私の最推しだ。 推しの幸せが私の幸せ。
本当なら私が幸せにしたかった。
けれど、残念ながら悪役令嬢だった私では、アルフレッド様を幸せにできない。
既に乙女ゲームのエンディングを迎えてしまったけれど、現実はその先も続いていて、ヒロインちゃんがまだ結婚をしていない今なら、十二分に割り込むチャンスがあるはずだ。
アルフレッド様がその気にさえなれば、逆転以外あり得ない。
その時のためにも、私と離縁する必要がある。
アルフレッド様の幸せのために、絶対に離縁してみせるんだから!!
推しである夫が大好きすぎる元悪役令嬢のカタリナと、妻を愛しているのにまったく伝わっていないアルフレッドのラブコメです。
全4話+番外編が1話となっております。
※苦手な方は、ブラウザバックを推奨しております。
【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした
果実果音まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。
そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、
あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。
じゃあ、気楽にいきますか。
*『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。
10回目の婚約破棄。もう飽きたので、今回は断罪される前に自分で自分を追放します。二度と探さないでください(フリではありません)
放浪人「もう、疲れました。貴方の顔も見たくありません」
公爵令嬢リーゼロッテは、婚約者である王太子アレクセイに処刑される人生を9回繰り返してきた。 迎えた10回目の人生。もう努力も愛想笑いも無駄だと悟った彼女は、断罪イベントの一ヶ月前に自ら姿を消すことを決意する。 王城の宝物庫から慰謝料(国宝)を頂き、書き置きを残して国外逃亡! 目指せ、安眠と自由のスローライフ!
――のはずだったのだが。
「『顔も見たくない』だと? つまり、直視できないほど私が好きだという照れ隠しか!」 「『探さないで』? 地の果てまで追いかけて抱きしめてほしいというフリだな!」
実は1周目からリーゼロッテを溺愛していた(が、コミュ障すぎて伝わっていなかった)アレクセイ王子は、彼女の拒絶を「愛の試練(かくれんぼ)」と超ポジティブに誤解! 国家権力と軍隊、そしてS級ダンジョンすら踏破するチート能力を総動員して、全力で追いかけてきた!?
物理で逃げる最強令嬢VS愛が重すぎる勘違い王子。 聖女もドラゴンも帝国も巻き込んだ、史上最大規模の「国境なき痴話喧嘩」が今、始まる!
※表紙はNano Bananaで作成しています
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな 私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?