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わたしの発達課題
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「君って
ストレスを上手くかわしてるよね。
笑ってよくごまかしてる」
放課後の教室でボーっとしていると、篠宮くんが話しかけてきた。
彼のことは今までまったく意識したことがなかったけど、よく見ると
身長が高くて、賢そうな小さな顔をしてる…。
確か篠宮くんは図書館でよく本を読んでて、
委員もつとめてるんだっけ。
それに、勉強が得意なイメージもあった。
「そうかな…?そんなに笑ってる?」
「うん。怒ったりせずに笑える君は、強い人だと思う」
「そうなのかな?」
「でも、いつか壊れそうで、心配になる」
「え…?」
「もし辛いときは、本を読むといいよ。書いた人が寄り添ってくれる気がするから」
そういうと、篠宮くんはわたしに本を渡し、
去っていった。
「なんだったんだろう…?」
本の表紙に目をやると、
『リビドーから学ぶ発達心理学』
と黒文字で書かれていた。
「難しそうな本だ…」
一人つぶやき、
わたしはページをパラパラとめくる。
少しめくった先に気になる単語を見つけた。
『男根期』
「なんだろうこれ…?」
不思議な感覚だった。
初めて見たそれは、どこか甘美な響きに見えて、下半身がムズムズした。
本からレモンの爽やかな香りがして、
わたしの左手は自然とリビドーへと向かっていく。
少しずつ体が熱くなって、
ドクドクいい始める。
わたしは本をおいて
目の前を白く染めあげた。
「いけない…汚しちゃった…」
(篠宮くんにはなんて謝ろう…?)
そう思いながら、彼と話せる口実にどこか喜びを感じていた。
ストレスを上手くかわしてるよね。
笑ってよくごまかしてる」
放課後の教室でボーっとしていると、篠宮くんが話しかけてきた。
彼のことは今までまったく意識したことがなかったけど、よく見ると
身長が高くて、賢そうな小さな顔をしてる…。
確か篠宮くんは図書館でよく本を読んでて、
委員もつとめてるんだっけ。
それに、勉強が得意なイメージもあった。
「そうかな…?そんなに笑ってる?」
「うん。怒ったりせずに笑える君は、強い人だと思う」
「そうなのかな?」
「でも、いつか壊れそうで、心配になる」
「え…?」
「もし辛いときは、本を読むといいよ。書いた人が寄り添ってくれる気がするから」
そういうと、篠宮くんはわたしに本を渡し、
去っていった。
「なんだったんだろう…?」
本の表紙に目をやると、
『リビドーから学ぶ発達心理学』
と黒文字で書かれていた。
「難しそうな本だ…」
一人つぶやき、
わたしはページをパラパラとめくる。
少しめくった先に気になる単語を見つけた。
『男根期』
「なんだろうこれ…?」
不思議な感覚だった。
初めて見たそれは、どこか甘美な響きに見えて、下半身がムズムズした。
本からレモンの爽やかな香りがして、
わたしの左手は自然とリビドーへと向かっていく。
少しずつ体が熱くなって、
ドクドクいい始める。
わたしは本をおいて
目の前を白く染めあげた。
「いけない…汚しちゃった…」
(篠宮くんにはなんて謝ろう…?)
そう思いながら、彼と話せる口実にどこか喜びを感じていた。
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