ただ、僕を嫌ってくれ

ただ、僕を嫌ってくれ

心の中でずっと
僕のことを嫌ってくれないかって
思ってた。

君の笑顔がただ、眩しすぎて
見ているのが怖かった。

君を支えることも、期待に応える自信もなくて、ずっと体が重たかった。


何もできない
僕自身に、
嫌気が差して

気だるさと
情けなさと
冷たくなってゆく手。
その頼りない手が
彼女に包まれてる
変わった関係だった。

気の利いた言葉も返せず
僕から何も与えられず
ただ、となりに
立ってることしか出来なかった。

でも、
君が楽しそうに喋ってるのを
聞いてるのが
心地よくて

一緒にいて
自然体でいられた。

君のことは好きだったよ…。

でも
苦しかった。
僕からは今を変える力も
君をふる勇気もなくて
ただ、僕を嫌ってほしかった。


だって他の人を好きになってしまったから…。


同クラの子なんだけど、
ここではK君ってことにしようか。

なんか、K君はやたらとわたしのこと
触ってきたんだよね。
最初は気持ち悪いなって思ってたんだけど、
だんだん好きになってったの。

わたしって、視覚とか聴覚よりも
触覚のほうが刺激受けやすいみたいで、
ベタベタ触られてると、
なんか愛情感じちゃったわけ。

それに単純接触効果っていうのかな？
文字通り接触してるわけだけど笑
その、効果もあって
毎日あってるし
K君のことが少しずつ気になっちゃったんだよね。

あとから聞いたんだけど、
Kくんがわたしのこと触ってきた理由って
「わたしの澄ました顔を笑顔にしたかった」
って理由で、
なんというか

尊い．

わたしのことを思って
やってくれたんだって思うと
キュンときちゃって
もうさ心奪われちゃったのよ。

わたしもほんとは
触られてるときに感じてたんだけど、
ここで変にリアクションしたら
負けって感じするし、
なにより飽きられて捨てられちゃうんじゃないかなって
怖さがあって、ずっと我慢して
マグロ？演じてたわけ。

バレてたか知らないけど、
「それって我慢してる？」
って言われたときに
なんか、すごい嫌な気持ちになったのよね。
なんでだろう…
これがいつかおあずけになるって
思っちゃったからなのかな…

Kくんの前では
わたしはよくボケたこと言って
突っ込まれたいって思ってた。

だってイジられるって
なんか
愛情感じるじゃん。

信頼関係がないなら
いじめと変わらないけどさ。
Kくんになら突っ込まれてもいいかな？
って思っちゃってて…

だから、よくバカなこと言って
Kくん突っ込んでくれたら
すごいニヤニヤしちゃって

なんかそれを指摘されたら
恥ずかしくなって
笑笑
バカみたい笑