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1.Farewell to the Beginning
29:最初の―――
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■セーシン学園内 サーバールーム■
サーバールームに潜入したセイジとペイディは、
手際よく 電磁妨害の解除に勤しんでいた。
と言っても、セイジは護衛がメインでペイディを手伝っていたわけではなかった。
どちらかと言うと、彼の高速で動く指に関心するのが、今の仕事である。
「あと5分ください。
あ、私も 接続するのでよろしくお願いしますね」
「は?5分?いやだってまだここに着いて10分も経ってねえぞ?
こんな時に冗談はいっちゃいけねえぜ?」
ペイディが特異な存在であることに、納得はしていた。
だが、いくらすごくてもこの難解な作業に、あと5分はいくらなんでも。
「冗談で言ったつもりは無いんですが?」
笑顔の下に隠しきれない何かを感じたセイジは、咄嗟に受け流した。
「お、お任せしやす」
自分の知らない領域に口を挟むのは野暮か、と改めた。
「 出発地点に着いたら敵の相手をお願いします。
1対2ですがセイジさんなら大丈夫ですよね?」
「 出発地点の様子がわかるってのか?」
「今・・・っ・・・ディスプレイに」
一瞬ペイディが言葉に詰まった。
映し出された映像には青、グレー、黒、黄の4体の擬人装甲。
そして青い 擬人装甲に抱かれた青年が一人。
「・・・遅かったか」
ムルトとジェナスはともかく、 擬人装甲も纏ってないレオ。
まだ息はありそうだが、重傷なのは誰が見ても明らかだ。
片腕は胴から切り離され、それとは別に胸部からの出血もしているようだ。
ペイディが一瞬、躊躇ったのも無理はない。
そしてペイディが躊躇ったであろうもう一つの理由が、
対峙している顔ぶれにあった。
黄色い 擬人装甲の頭部から覗く見覚えのある美女。
一部赤く染まった銀髪が揺れている。
「なんでフロスが―――」
「私にもわかりません!」
思わず出た言葉に食い気味に返すペイディの一言には、
色々な感情が乗っていたのだと思う。
それでも彼は手を動かし続けた。
動揺を隠すわけでもなく、今すべきことを見失わず、確実に遂行する。
目を潤ませながら手を動かし続ける彼を見て、セイジは無意識に頭を撫でていた。
彼の強さに、セイジは心の中で敬意を表していた。
「もう一人は、クルダートですね」
「 scorpius tenebrisか」
ディスプレイを見返し、もう一人の敵を凝視するセイジ。
久しぶりに見る 擬人装甲だった。
だが状況が懐かしさに浸る事を許さなかった。
「知ってるんですか?」
「ちょっとだけな」
クルダート・ヴィッター。
久しぶりに聞く名だ。
セイジはクルダートと食事をしたこともあったが、形だけの付き合いだった。
顔は知ってる、その程度だ。
まさか十年以上前に遡る再会がこことは、思ってもみなかったが。
「クルダートとフロスの相手は俺がするわ。
っつーかペイディ君。君が 接続した後、
また 電磁妨害されたら誰が解除するってんで?
それとこの部屋の警護。
流石にイシダ流の当主が 仮想に居ながらにして、
現実でポックリってのは勘弁なんだが」
相手が相手だ。
いかにペイディがムルトを守ってくれるとは言ってくれているものの、
これ以上の危険に晒したくはない。
彼らを守り切れる保証はどこにもなかった。
それに二択しかないのであれば、サーバールームの警護のほうがマシに思える。
だがセイジのその思いは、別のベクトルから難なく踏み越えられる。
「大丈夫です、対 電磁妨害用の 攻撃性防御壁をしかけますので」
「え?なに?」
「ですから 攻撃性防御壁をですね・・・・」
「・・・・」
「説明したほうがいいですか?」
「あ、いや、再展開されねーんだったらいいわ」
ペイディとしては説明してあげたいのは山々だが、
そんなことはこの峠を越してからでも遅くない。
今それについて話す時間を割く余裕はない。
「この部屋も内側からロックを掛けますので、
重火器で吹き飛ばされない限り大丈夫です。
私も長時間 仮想に潜るには、
リスクが大きいと思っていますので」
短時間であれば、問題ないだろうか。
セイジは思慮に耽るより、自分の経験と直感を信じることにした。
「ペイディ君は二人の 接続解除を優先してくれ」
「・・・二人。ですか?」
「ああ、それなら―――」
失言だった。その感情は二人に共通していた。
ペイディは手を動かしながらも、猛省した。
そんなことはセイジだってわかっている。
わかっていても、いたとしても。
レオの救助を否定したセイジの発言に、
疑問をぶつけてしまった自分がいた。
セイジにしても、答えがどうあれ三人と言うべきだったかも知れないと。
酷く後悔した。
これが同僚だったら話は別だ。今生きているであろう人間を優先する。
それが身内であってもだ。
だがペイディは違う。
今戦場に立っていようと、彼は一般人だ。
そこを履き違えてはいけない。
「すまねえ」
「いえ、私こそ」
元々暗い部屋を、雰囲気まで暗くしてしまった二人。
だが事は時の歩みを止めることはない。
気づけばディスプレイの向こうでは、ムルトが立ち上がっていた。
レオを抱えたまま不動の彼を心配していたが、無事なようだ。
ただ入れ替わるように、フロスとジェナスが倒れている。
2人とも吐血しているようだ。
足元から赤く広がるものが見える。
「マジかよ」
その一言にセイジを見て説明を求めるペイディだったが、
戸惑いの隠せていない彼を見て解除の手を進めた。
見覚えのある光景が有り得ない場所で起きている。
セイジにとっては度々見る光景だった。
それが 現実ならば、だが。
ミツコから話は聞いていた。
だがこうしてリアルタイムで見せられると、信じざるを得なくなる。
威迫殺だ。
間違いない。
もちろん当主であるセイジや、師範代のミツコも威迫殺は使える。
使えるが、 現実での話だ。
仮想では使えない。
寧ろ今までイシダ流の使い手の中で、
仮想で威迫殺を使う人間は居なかった。
そもそも殺意を、 仮想で再現できるなんて思いもしない。
だが目の前で見せられている映像は、まぎれもない事実で、
仮想での再現を可能とする、確たる証拠だった。
「セイジさん、いつでもオーケーです!」
ペイディのGOサインにセイジは頭を切り替える。
「わかった。先にムルトを止める。
個別通信で呼んでから 接続してくれ」
ムルト先輩を先に止める?
言ってる意味がペイディには理解できなかったが、
戦いのスペシャリストであるセイジの指示に従うのが、最良の選択と判断した。
「わかりました。ミツコさんには私から伝えておきますので」
頼むわ、と一言残したセイジはUMCを装着する。
座禅を組んで床に座ると、すぐに首を脱力させた。
セイジの 接続を確認したペイディは、
室内にロックを掛けた。
ペイディオリジナルの多重ロック。
強引なやり方でもない限り、まず入られない。
もし力業に出たところで先に学園内のセキュリティが感知する。
《ペイディちゃん?聞こえる?》
唐突なミツコからの 個別通信に思わず跳ねるペイディ。
《はい、大丈夫です。今しがた 電磁妨害は解除しました。
ついさっきセイジさんが 接続したところです。
合図を確認したら私も 仮想に入りますので、
そのあと先輩たちを接続解除させます。》
《わかったわ。それともう知ってるかもしれないけど、レオ君はもう・・・》
ディスプレイを見た直後は、まだ息があったのだ。
ムルトが立ち上がった時。
それがレオとの別れを意味していたのかもしれない。
ペイディとレオとの付き合いは、一年にも満たない短いものだったが、
かけがえのないものとなっていた。
込み上げてくる涙がそれを実感させる。
《まだ、お二人が生きています》
涙を振り払うようにペイディは言葉を引き出す。
《・・・そうね》
レオを幼い頃から知っているミツコにとっても、
彼の死が辛くないはずが無かった。
目の前でコンソールのランプが、静かに闇に飲まれていくのを、
見ていることしかできなかった。
《では、後ほど》
ペイディは気持ちを切り替えられず、頬を濡らしながら合図を待った。
ミツコは冷たくなっていくレオの頬に手を添えて、彼の死を惜しんだ。
レオ・アリクアーマ 享年17歳
学友を庇い、自分の想い人にその短い人生を絶たれる。
サーバールームに潜入したセイジとペイディは、
手際よく 電磁妨害の解除に勤しんでいた。
と言っても、セイジは護衛がメインでペイディを手伝っていたわけではなかった。
どちらかと言うと、彼の高速で動く指に関心するのが、今の仕事である。
「あと5分ください。
あ、私も 接続するのでよろしくお願いしますね」
「は?5分?いやだってまだここに着いて10分も経ってねえぞ?
こんな時に冗談はいっちゃいけねえぜ?」
ペイディが特異な存在であることに、納得はしていた。
だが、いくらすごくてもこの難解な作業に、あと5分はいくらなんでも。
「冗談で言ったつもりは無いんですが?」
笑顔の下に隠しきれない何かを感じたセイジは、咄嗟に受け流した。
「お、お任せしやす」
自分の知らない領域に口を挟むのは野暮か、と改めた。
「 出発地点に着いたら敵の相手をお願いします。
1対2ですがセイジさんなら大丈夫ですよね?」
「 出発地点の様子がわかるってのか?」
「今・・・っ・・・ディスプレイに」
一瞬ペイディが言葉に詰まった。
映し出された映像には青、グレー、黒、黄の4体の擬人装甲。
そして青い 擬人装甲に抱かれた青年が一人。
「・・・遅かったか」
ムルトとジェナスはともかく、 擬人装甲も纏ってないレオ。
まだ息はありそうだが、重傷なのは誰が見ても明らかだ。
片腕は胴から切り離され、それとは別に胸部からの出血もしているようだ。
ペイディが一瞬、躊躇ったのも無理はない。
そしてペイディが躊躇ったであろうもう一つの理由が、
対峙している顔ぶれにあった。
黄色い 擬人装甲の頭部から覗く見覚えのある美女。
一部赤く染まった銀髪が揺れている。
「なんでフロスが―――」
「私にもわかりません!」
思わず出た言葉に食い気味に返すペイディの一言には、
色々な感情が乗っていたのだと思う。
それでも彼は手を動かし続けた。
動揺を隠すわけでもなく、今すべきことを見失わず、確実に遂行する。
目を潤ませながら手を動かし続ける彼を見て、セイジは無意識に頭を撫でていた。
彼の強さに、セイジは心の中で敬意を表していた。
「もう一人は、クルダートですね」
「 scorpius tenebrisか」
ディスプレイを見返し、もう一人の敵を凝視するセイジ。
久しぶりに見る 擬人装甲だった。
だが状況が懐かしさに浸る事を許さなかった。
「知ってるんですか?」
「ちょっとだけな」
クルダート・ヴィッター。
久しぶりに聞く名だ。
セイジはクルダートと食事をしたこともあったが、形だけの付き合いだった。
顔は知ってる、その程度だ。
まさか十年以上前に遡る再会がこことは、思ってもみなかったが。
「クルダートとフロスの相手は俺がするわ。
っつーかペイディ君。君が 接続した後、
また 電磁妨害されたら誰が解除するってんで?
それとこの部屋の警護。
流石にイシダ流の当主が 仮想に居ながらにして、
現実でポックリってのは勘弁なんだが」
相手が相手だ。
いかにペイディがムルトを守ってくれるとは言ってくれているものの、
これ以上の危険に晒したくはない。
彼らを守り切れる保証はどこにもなかった。
それに二択しかないのであれば、サーバールームの警護のほうがマシに思える。
だがセイジのその思いは、別のベクトルから難なく踏み越えられる。
「大丈夫です、対 電磁妨害用の 攻撃性防御壁をしかけますので」
「え?なに?」
「ですから 攻撃性防御壁をですね・・・・」
「・・・・」
「説明したほうがいいですか?」
「あ、いや、再展開されねーんだったらいいわ」
ペイディとしては説明してあげたいのは山々だが、
そんなことはこの峠を越してからでも遅くない。
今それについて話す時間を割く余裕はない。
「この部屋も内側からロックを掛けますので、
重火器で吹き飛ばされない限り大丈夫です。
私も長時間 仮想に潜るには、
リスクが大きいと思っていますので」
短時間であれば、問題ないだろうか。
セイジは思慮に耽るより、自分の経験と直感を信じることにした。
「ペイディ君は二人の 接続解除を優先してくれ」
「・・・二人。ですか?」
「ああ、それなら―――」
失言だった。その感情は二人に共通していた。
ペイディは手を動かしながらも、猛省した。
そんなことはセイジだってわかっている。
わかっていても、いたとしても。
レオの救助を否定したセイジの発言に、
疑問をぶつけてしまった自分がいた。
セイジにしても、答えがどうあれ三人と言うべきだったかも知れないと。
酷く後悔した。
これが同僚だったら話は別だ。今生きているであろう人間を優先する。
それが身内であってもだ。
だがペイディは違う。
今戦場に立っていようと、彼は一般人だ。
そこを履き違えてはいけない。
「すまねえ」
「いえ、私こそ」
元々暗い部屋を、雰囲気まで暗くしてしまった二人。
だが事は時の歩みを止めることはない。
気づけばディスプレイの向こうでは、ムルトが立ち上がっていた。
レオを抱えたまま不動の彼を心配していたが、無事なようだ。
ただ入れ替わるように、フロスとジェナスが倒れている。
2人とも吐血しているようだ。
足元から赤く広がるものが見える。
「マジかよ」
その一言にセイジを見て説明を求めるペイディだったが、
戸惑いの隠せていない彼を見て解除の手を進めた。
見覚えのある光景が有り得ない場所で起きている。
セイジにとっては度々見る光景だった。
それが 現実ならば、だが。
ミツコから話は聞いていた。
だがこうしてリアルタイムで見せられると、信じざるを得なくなる。
威迫殺だ。
間違いない。
もちろん当主であるセイジや、師範代のミツコも威迫殺は使える。
使えるが、 現実での話だ。
仮想では使えない。
寧ろ今までイシダ流の使い手の中で、
仮想で威迫殺を使う人間は居なかった。
そもそも殺意を、 仮想で再現できるなんて思いもしない。
だが目の前で見せられている映像は、まぎれもない事実で、
仮想での再現を可能とする、確たる証拠だった。
「セイジさん、いつでもオーケーです!」
ペイディのGOサインにセイジは頭を切り替える。
「わかった。先にムルトを止める。
個別通信で呼んでから 接続してくれ」
ムルト先輩を先に止める?
言ってる意味がペイディには理解できなかったが、
戦いのスペシャリストであるセイジの指示に従うのが、最良の選択と判断した。
「わかりました。ミツコさんには私から伝えておきますので」
頼むわ、と一言残したセイジはUMCを装着する。
座禅を組んで床に座ると、すぐに首を脱力させた。
セイジの 接続を確認したペイディは、
室内にロックを掛けた。
ペイディオリジナルの多重ロック。
強引なやり方でもない限り、まず入られない。
もし力業に出たところで先に学園内のセキュリティが感知する。
《ペイディちゃん?聞こえる?》
唐突なミツコからの 個別通信に思わず跳ねるペイディ。
《はい、大丈夫です。今しがた 電磁妨害は解除しました。
ついさっきセイジさんが 接続したところです。
合図を確認したら私も 仮想に入りますので、
そのあと先輩たちを接続解除させます。》
《わかったわ。それともう知ってるかもしれないけど、レオ君はもう・・・》
ディスプレイを見た直後は、まだ息があったのだ。
ムルトが立ち上がった時。
それがレオとの別れを意味していたのかもしれない。
ペイディとレオとの付き合いは、一年にも満たない短いものだったが、
かけがえのないものとなっていた。
込み上げてくる涙がそれを実感させる。
《まだ、お二人が生きています》
涙を振り払うようにペイディは言葉を引き出す。
《・・・そうね》
レオを幼い頃から知っているミツコにとっても、
彼の死が辛くないはずが無かった。
目の前でコンソールのランプが、静かに闇に飲まれていくのを、
見ていることしかできなかった。
《では、後ほど》
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ミツコは冷たくなっていくレオの頬に手を添えて、彼の死を惜しんだ。
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