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プロローグ
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気付けば、私は目覚めていた。
どうしてここにいるのだろう?
いままで何をしていたっけ?
……思い出せない。分からない…。
なんでこんなドロドロとした感情が溢れてくるの?
誰かが囁くように、頭の中に入ってくる。
────コロセ…
イタイ…
クルシイ…
ニクイ…────
…やめて、こんなこと…したくない。
もう、嫌だ…。
辛い思いなんて…したくない…
お願い…お願い。
誰か……
たす…け…て………
火の明かりによって輝いた緋色の雫が、私の頬を撫でていく。
バラバラになったそれは、緋色の液体を大量に止むことなく溢れていた。
「足りない…足りない…もっと…」
這いつくばるようにそれを口に加え、噛みちぎると同時に緋色の液体は再び勢いを留める事無く私に降り掛かる。
それでも構うこと無く、1枚、2枚、3枚と、口で剥ぎ取っていく。
口の中で広がる鉄の味とゴムの様な感触が伝わり喉から込み上げてくる吐き気に誘われた。
「うっ……………やっぱり、不味い…これじゃない…」
私は口に残る物を吐き出し、口をローブの袖で拭う。
「お父様…ごめんなさい……」
傍らに落ちていた灰色の輝きを放つ短刀と鞘を拾い上げ、短刀を鞘に収める。
何も映し出さないその両目には、薄らと透明な雫が頬へ伝って垂れていた。
どうしてここにいるのだろう?
いままで何をしていたっけ?
……思い出せない。分からない…。
なんでこんなドロドロとした感情が溢れてくるの?
誰かが囁くように、頭の中に入ってくる。
────コロセ…
イタイ…
クルシイ…
ニクイ…────
…やめて、こんなこと…したくない。
もう、嫌だ…。
辛い思いなんて…したくない…
お願い…お願い。
誰か……
たす…け…て………
火の明かりによって輝いた緋色の雫が、私の頬を撫でていく。
バラバラになったそれは、緋色の液体を大量に止むことなく溢れていた。
「足りない…足りない…もっと…」
這いつくばるようにそれを口に加え、噛みちぎると同時に緋色の液体は再び勢いを留める事無く私に降り掛かる。
それでも構うこと無く、1枚、2枚、3枚と、口で剥ぎ取っていく。
口の中で広がる鉄の味とゴムの様な感触が伝わり喉から込み上げてくる吐き気に誘われた。
「うっ……………やっぱり、不味い…これじゃない…」
私は口に残る物を吐き出し、口をローブの袖で拭う。
「お父様…ごめんなさい……」
傍らに落ちていた灰色の輝きを放つ短刀と鞘を拾い上げ、短刀を鞘に収める。
何も映し出さないその両目には、薄らと透明な雫が頬へ伝って垂れていた。
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