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グレートベア5
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香織は自室に戻るとアイを呼んだ。
「ねえアイ。」
『はい、なんでしょう。』
「熱冷ましの薬は一般的な薬だよね?造血剤みたいに問題にならないよね?」
『はい。熱冷ましの薬は下級ポーションと同じく多くの家庭で用いられている薬で値段も安価です。』
「じゃあ作ろう!今まで集めた素材で作れる?」
『熱冷ましの薬に関する情報を表示します。』
「なになに…うん、全部この辺に生えてた薬草だね!えーっと、全部刻んで魔力水で煮ながら調薬魔法で魔力を注ぐ…簡単!」
『下位の薬師でも作れる簡単な薬です。』
「よし、じゃあぱぱっと作っちゃおう。『調薬』!」
香織が魔法を唱えれば、緑色の光と共に面倒くさい作業は全て省略して熱冷ましの薬が現れる。
「サリサさんの所に持って行こう!」
「オリバー、オリバーちょっと起きとくれ。熱冷ましの薬だよ。」
「ん…かあ、ちゃん…喉渇いた…」
「ほら、果実水があるよ。薬飲んだらあげるから。腹は減ってないかい?」
「…減ってない…。ん、苦い…」
「我慢しな、薬飲んだら甘いのあげるから。」
「うん…」
オリバーはサリサの用意したオレンジの果実水を飲み干すと、ベッドに倒れ込むようにしてまた眠ってしまった。
「カオリ、オリバーは大丈夫なのかねえ。こんなに熱が出て…」
「大丈夫、直に良くなりますよ。それよりサリサさんもそろそろ休んでください。貴方まで倒れてしまいますよ。」
「でも…」
「心配だったら私が朝まで変わりますから。」
「…」
サリサは高熱で真っ赤になったオリバーの頬を愛おしげに撫でる。昼過ぎから今まで、ずっとオリバーの側について自分の食事も取っていない。これではいけないという事は頭では分かってはいる。でも足がどうしても動かないのだ。
「…おかしいかい?私がこんなに取り乱すなんて…」
「え?いや、えっと…少し、心配にはなります…」
「オリバーにはね、妹がいたんだ。」
「え?」
「オリバーの5つ下の可愛い子でね。2年前の冬に風邪を拗らせて…あっという間に逝ってしまった。」
「…」
「…あの時は悲しくて悲しくて、もう何も手が付けられなくてね。村の女達が代わる代わるうちに来てさ、色々世話を焼いてくれたよ。」
「…そうだったんですか。」
そうだ。初めて会った時、サリサはこの村では人はすぐ死ぬと、風邪を拗らせただけで死んでしまうと言っていた。
「珍しい事じゃないのさ。この村ではお年寄りや子供は簡単に死んじまうからね、だからたくさん産むんだ。…でも、沢山いるから一人くらい良いじゃないか、なんて気持ちにはなれなかったね。
…今のオリバーを見てるとあの時の事を思い出しちまってね。…このまま目が覚めないんじゃないかって思って…怖いんだ。情けないね。」
「そんな事ないですよ。そう思うのも仕方ない事です。」
「はは、そうかい…」
「でも!今のサリサさんの状態は治癒師として見過ごせません。今のあなたに必要なのは食事と睡眠です!あなたが倒れたりしたら、オリバー君が元気になった時誰が美味しいご飯を作ってあげるんですか?
こういう時は周りの皆に頼らないと。一人で全部やろうとすれば、絶対に無理が出ますよ。」
「…そうだね…うん、分かったよ。何か食べて、少し寝かせてもらおうかね。」
「是非そうしてください!」
香織に説得されたサリサが部屋を出ていくと、ドアのすぐ側でエリックの声が聞こえた。
「サリサ~。やっと出てきてくれたんだね。オリバーは勿論だけど、君の事も皆心配していたんだ。僕達が変わると言っても聞かなかったのに…カオリはどんな魔法を使ったんだい?」
「心配かけて悪かったね。ちょっと冷静になっただけさ。何か軽く食べて、今日はもう寝ることにするよ。」
「うんうん、そうしなよ。サリサのために祭りの料理をいくつか持ってきてたんだ。流石グレートベアの肉、すごく美味しいよ!」
「…サリサさんだけにオリバー君の看病やらせて、他の皆は何してるんだと思ってたけど、そういう事かあ。皆二人のこと心配してたんだね。いいなあ、家族。」
香織は元の世界に残してきた両親のことを思い出した。幼い頃から二人とも仕事に忙しく、普段はあまり構ってもらった記憶はない。でも休みの時はいろんな場所に連れて行ってくれたし、愛情は沢山もらった。子供の頃のように親が恋しくて涙するような歳ではないが、これから沢山親孝行する予定だったのにそれができなくなってしまったのが心残りだ。でも、きっと本物の花道香織がしてくれるだろう。
「うん、心配ないない。それに、私にはアイがいるから!」
『光栄です。』
「ふふ。今はアイが私の家族だね。」
『いつまでもお側におります。』
オリバーの熱は薬のおかげもあってか徐々に下がり、日が昇る頃には平熱に戻っていた。苦しそうだった寝息も、いまではスヤスヤと平和な音がする。
「そろそろ何か食べたりしたほうがいいと思うんだけど…まだ起きないのかな?寝起きで私がいたら緊張しちゃうかな、サリサさんに変わろうかな…」
サリサを呼ぼうと香織が席を立ったと同時に、部屋の扉が開きサリサが入ってきた。
「あ、ちょうどいいところに。今呼ぼうかと思ってたんですよ。」
「オリバーに何かあったのかい?」
「いえ、薬も効いてこの通りスヤスヤですよ。そろそろ起こして何か食べた方がいいんじゃないかなって思って。水分もあまり取れてないですし。私が起こしたら驚かせちゃうかなって…」
「ああ、じゃあ私が起こそうか。カオリはこの後寝るかい?」
「オリバー君が起きたら少し様子を見させてもらって、問題なければ二度寝しようかな。」
「それがいいよ。下に行けばご飯があると思うから食べちゃいな。」
「はい、ありがとうございます。」
「こっちこそカオリのおかげでよく休めたよ、ありごとう。」
香織は自室に戻り身嗜みを軽く整えてから、一階に降りた。少し焦げ臭い匂いと共に彼女を出迎えてくれたのは、エプロンを締めたエリックだった。
「あ、おはようカオリ。オリバーの看病までやらせてしまってすまないね。」
「いえ、サリサさんが休めたようで良かったです。あの…エリックさんが調理を?」
「ああ、サリサも今大変だからね、ご飯を作る余裕はないと思って、僕が作ってるんだ!カオリも食べるよね?」
「はい、いただきます!」
「すぐ出せるから座ってて。」
エリックが作ったのは昨日と同じく目玉焼きにベーコン。でも所々焦げていて、黄身はカチコチだ。
「はは、ちょっと焼きすぎちゃったかな。目玉焼きとベーコンくらいなら簡単だと思ったんだけど…釜戸に火を入れるのも一苦労さ。サリサはこんなこと毎日一人でやってるんだからすごいよね。」
「ふふ、でもサリサさんきっと凄く喜んだでしょうね。」
「ああ。焼き過ぎだなんだって文句言いながら、嬉しそうに食べてくれたよ。」
「愛情がこもってて美味しいですよ!」
「はは、ありがとう。」
「ねえアイ。」
『はい、なんでしょう。』
「熱冷ましの薬は一般的な薬だよね?造血剤みたいに問題にならないよね?」
『はい。熱冷ましの薬は下級ポーションと同じく多くの家庭で用いられている薬で値段も安価です。』
「じゃあ作ろう!今まで集めた素材で作れる?」
『熱冷ましの薬に関する情報を表示します。』
「なになに…うん、全部この辺に生えてた薬草だね!えーっと、全部刻んで魔力水で煮ながら調薬魔法で魔力を注ぐ…簡単!」
『下位の薬師でも作れる簡単な薬です。』
「よし、じゃあぱぱっと作っちゃおう。『調薬』!」
香織が魔法を唱えれば、緑色の光と共に面倒くさい作業は全て省略して熱冷ましの薬が現れる。
「サリサさんの所に持って行こう!」
「オリバー、オリバーちょっと起きとくれ。熱冷ましの薬だよ。」
「ん…かあ、ちゃん…喉渇いた…」
「ほら、果実水があるよ。薬飲んだらあげるから。腹は減ってないかい?」
「…減ってない…。ん、苦い…」
「我慢しな、薬飲んだら甘いのあげるから。」
「うん…」
オリバーはサリサの用意したオレンジの果実水を飲み干すと、ベッドに倒れ込むようにしてまた眠ってしまった。
「カオリ、オリバーは大丈夫なのかねえ。こんなに熱が出て…」
「大丈夫、直に良くなりますよ。それよりサリサさんもそろそろ休んでください。貴方まで倒れてしまいますよ。」
「でも…」
「心配だったら私が朝まで変わりますから。」
「…」
サリサは高熱で真っ赤になったオリバーの頬を愛おしげに撫でる。昼過ぎから今まで、ずっとオリバーの側について自分の食事も取っていない。これではいけないという事は頭では分かってはいる。でも足がどうしても動かないのだ。
「…おかしいかい?私がこんなに取り乱すなんて…」
「え?いや、えっと…少し、心配にはなります…」
「オリバーにはね、妹がいたんだ。」
「え?」
「オリバーの5つ下の可愛い子でね。2年前の冬に風邪を拗らせて…あっという間に逝ってしまった。」
「…」
「…あの時は悲しくて悲しくて、もう何も手が付けられなくてね。村の女達が代わる代わるうちに来てさ、色々世話を焼いてくれたよ。」
「…そうだったんですか。」
そうだ。初めて会った時、サリサはこの村では人はすぐ死ぬと、風邪を拗らせただけで死んでしまうと言っていた。
「珍しい事じゃないのさ。この村ではお年寄りや子供は簡単に死んじまうからね、だからたくさん産むんだ。…でも、沢山いるから一人くらい良いじゃないか、なんて気持ちにはなれなかったね。
…今のオリバーを見てるとあの時の事を思い出しちまってね。…このまま目が覚めないんじゃないかって思って…怖いんだ。情けないね。」
「そんな事ないですよ。そう思うのも仕方ない事です。」
「はは、そうかい…」
「でも!今のサリサさんの状態は治癒師として見過ごせません。今のあなたに必要なのは食事と睡眠です!あなたが倒れたりしたら、オリバー君が元気になった時誰が美味しいご飯を作ってあげるんですか?
こういう時は周りの皆に頼らないと。一人で全部やろうとすれば、絶対に無理が出ますよ。」
「…そうだね…うん、分かったよ。何か食べて、少し寝かせてもらおうかね。」
「是非そうしてください!」
香織に説得されたサリサが部屋を出ていくと、ドアのすぐ側でエリックの声が聞こえた。
「サリサ~。やっと出てきてくれたんだね。オリバーは勿論だけど、君の事も皆心配していたんだ。僕達が変わると言っても聞かなかったのに…カオリはどんな魔法を使ったんだい?」
「心配かけて悪かったね。ちょっと冷静になっただけさ。何か軽く食べて、今日はもう寝ることにするよ。」
「うんうん、そうしなよ。サリサのために祭りの料理をいくつか持ってきてたんだ。流石グレートベアの肉、すごく美味しいよ!」
「…サリサさんだけにオリバー君の看病やらせて、他の皆は何してるんだと思ってたけど、そういう事かあ。皆二人のこと心配してたんだね。いいなあ、家族。」
香織は元の世界に残してきた両親のことを思い出した。幼い頃から二人とも仕事に忙しく、普段はあまり構ってもらった記憶はない。でも休みの時はいろんな場所に連れて行ってくれたし、愛情は沢山もらった。子供の頃のように親が恋しくて涙するような歳ではないが、これから沢山親孝行する予定だったのにそれができなくなってしまったのが心残りだ。でも、きっと本物の花道香織がしてくれるだろう。
「うん、心配ないない。それに、私にはアイがいるから!」
『光栄です。』
「ふふ。今はアイが私の家族だね。」
『いつまでもお側におります。』
オリバーの熱は薬のおかげもあってか徐々に下がり、日が昇る頃には平熱に戻っていた。苦しそうだった寝息も、いまではスヤスヤと平和な音がする。
「そろそろ何か食べたりしたほうがいいと思うんだけど…まだ起きないのかな?寝起きで私がいたら緊張しちゃうかな、サリサさんに変わろうかな…」
サリサを呼ぼうと香織が席を立ったと同時に、部屋の扉が開きサリサが入ってきた。
「あ、ちょうどいいところに。今呼ぼうかと思ってたんですよ。」
「オリバーに何かあったのかい?」
「いえ、薬も効いてこの通りスヤスヤですよ。そろそろ起こして何か食べた方がいいんじゃないかなって思って。水分もあまり取れてないですし。私が起こしたら驚かせちゃうかなって…」
「ああ、じゃあ私が起こそうか。カオリはこの後寝るかい?」
「オリバー君が起きたら少し様子を見させてもらって、問題なければ二度寝しようかな。」
「それがいいよ。下に行けばご飯があると思うから食べちゃいな。」
「はい、ありがとうございます。」
「こっちこそカオリのおかげでよく休めたよ、ありごとう。」
香織は自室に戻り身嗜みを軽く整えてから、一階に降りた。少し焦げ臭い匂いと共に彼女を出迎えてくれたのは、エプロンを締めたエリックだった。
「あ、おはようカオリ。オリバーの看病までやらせてしまってすまないね。」
「いえ、サリサさんが休めたようで良かったです。あの…エリックさんが調理を?」
「ああ、サリサも今大変だからね、ご飯を作る余裕はないと思って、僕が作ってるんだ!カオリも食べるよね?」
「はい、いただきます!」
「すぐ出せるから座ってて。」
エリックが作ったのは昨日と同じく目玉焼きにベーコン。でも所々焦げていて、黄身はカチコチだ。
「はは、ちょっと焼きすぎちゃったかな。目玉焼きとベーコンくらいなら簡単だと思ったんだけど…釜戸に火を入れるのも一苦労さ。サリサはこんなこと毎日一人でやってるんだからすごいよね。」
「ふふ、でもサリサさんきっと凄く喜んだでしょうね。」
「ああ。焼き過ぎだなんだって文句言いながら、嬉しそうに食べてくれたよ。」
「愛情がこもってて美味しいですよ!」
「はは、ありがとう。」
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