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シバの村7
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「うん、話は分かったよ。スモモならまだたくさん残ってるから持っていくと良い。料金のことは気にしないで、後で村長に請求するから。」
「はい、ありがとうございます!」
香織は荷台からスモモの入った木箱を見つけ出し、それを木箱ごと収納魔法に入れた。村長に請求するというのならなんの遠慮もいらない。香織は再びルルの家に戻った。
アレクシスから受け取ったゲキドク草とスモモを取り出し、猛毒のスモモを次々に作り出す。単純作業なので、特に苦労することなく香織は百個以上の毒入りスモモを作成した。
時刻は既に午後3時を過ぎていた。香織に課せられた数々のミッションはどれも簡単な物ではあったが、村の外と中を何度も行き来するのに時間を喰われた結果こんな時間になってしまった。村の中をリスの様にチョロチョロと駆け回る香織を、事情を知らない村人達は微笑ましく見守っていた。
ーーーーーーーーー
「お待たせしました!」
防具を身につけたままのアレクシス達は、息を切らせて走ってきた香織を出迎えた。
「早かったな。」
「急ぎましたから!」
「助かる。森全体に餌を撒くのに1時間はかかるからな。これなら日が沈む前に終わりそうだ。」
「これが毒餌です。」
「へー、どっからどう見ても普通のスモモだな!」
「間違えて食べないでくださいね。実は無毒ですけど、種を食べたら即死ですよ!」
「分かってるって。これをあちこちに置いてくればいいんだよな?」
「そうです。罠の分布とかは私よくわからないので、皆さんにお任せしても良いですか?」
「勿論だ。フローラは少し休むと良い。」
「よろしくお願いします。」
アレクシス達は皮袋にスモモを詰めると、個々に森に入っていった。気配を消しながら担当エリアに餌を置いていくだけだ。戦闘も可能な限り避ける。百匹も集まれば脅威となるが、一匹ずつであればグリーンウルフなどアレクシス達の敵ではない。そのため、彼等は安全より効率を重視して単独行動をとることにした。
村に戻っていても良いと言われたが、香織は彼等の野営地で帰りを待つことにした。
「ご飯でも作りながら待とう。」
この世界ではまだ試みられたことのない毒餌という方法。上手くいくか不安だった。その不安を隠す様に、香織は調理の手を動かし続けた。
彼等が発って1時間を過ぎた頃。夕飯の支度を終えてしまった香織は小岩に腰掛けアレクシス達の帰りを待っていた。太陽は傾き、夕日が香織を赤く照らしている。
「まだかなあ…」
香織は頭の中でマップを展開し、進捗状況を確認した。どうやら群に気付かれた者はいない様だ。仲間を示す緑色の点が、マップ上をチョコチョコと動き回り、赤い点で表示されているグリーンウルフを上手く避けている。
しばらく観察していると、一つの緑点が森の外に近づいてきた。
「カイルさん。お帰りなさい。」
「ああ。俺が一番乗りか?」
「そうですね。皆さん特に問題なく作業をしているみたいですよ。後もう少しは掛かりそうですけど。」
「まあ俺は斥候もやっているからな。こういうのは慣れてるんだ。」
香織は木のマグカップにお茶を入れ、一休みしているカイルに差し出した。
「お茶どうぞ。疲れが取れると思いますよ。」
「おう、ありがとう…あまり嗅いだことのない茶だな。」
「薬草茶です。さっき待ってる間に薬草を蒸して乾かして作ったんです。」
「どれ…うん、うまい。紅茶とは違うが、落ち着くな。」
「ポーションほどではないんですが、疲労回復効果があるみたいです。」
「一応言っておくが、回復効果のあるお茶など聞いたことがないぞ。」
「そうなんですか?誰かしら思いつきそうなものですけどねえ。」
「これも魔法で作ってるのか?」
「はい、乾燥させるのは時間がかかるのでそこは魔法を使ってますね。」
「お茶に回復効果が付与されたのはフローラの魔力と混ざったからだろうな。薬草は魔力に触れなければその効果を発揮できない。手作業で作ればただのお茶だ。」
「そうなんですね。」
「サイモンが飛びつきそうな商品だ。」
「あはは…」
お茶を飲みながらカイルと雑談しているうちに、もう1人戻ってきた。
「お疲れ様ですダンさん。」
「…ん。」
『ビースト』の1人であるダンが音もなく静かに森から出てくる。フードは目深く被ったままで、その表情は窺い知れない。彼等と行動を共にする様になってからしばらく経つが、香織はいまだに彼が何の獣人かすら分かっていない。
(でも人間が苦手だっていうから、無理に踏み込むのも良くないよね…)
「あの、お茶飲みますか?疲れが取れますよ。」
「…ん。」
ダンは香織と目も合わせようとはしないが、香織が差し出すものなら何でも受け取る。胃袋はガッチリ掴まれているようだ。熱いお茶にフーフーと息を吹きかけ、ダンはカップを傾けた。
「…美味しい。」
「良かったです。」
基本無言のダンから一言でも感想がもらえれば上出来だ。香織は満足してカイルの元に戻った。
「あいつも弓使いだから。俺と同じで、斥候も兼ねている。」
「そうなんですね。」
弓使いが斥候を兼ねるというのは冒険者においては常識のようだ。香織は残りのお茶を飲みながらダンの方をチラリと見る。マントからは腰につけた矢筒が見え隠れしており、彼の側には折り畳まれた弓が置かれている。和弓のようなシンプルさはなく、どことなくアーチェリーの弓に似ていた。
対してカイルの弓は至ってシンプル。和弓のような見た目だ。
「お二人の弓は随分と見た目が違うんですね。」
「ああ、俺のは一般的な冒険者が使う弓だな。あっちは獣人用。」
「獣人用、ですか?」
「ああ。俺の弓は魔力を通して使うことを前提に作られている。威力や命中率を魔力で底上げしているからな。対して獣人は魔力がないから、弓自体を強化する必要があるんだ。色んな細工があるから武器自体が重いし、弓を弾くのにも力がいる。普通の人間には扱えない代物だ。力のある獣人専用と言って良い。」
「へえ、そんな違いがあるんですねえ。…あれ、じゃあカイルさんは弓を射る時、魔法を使っているということですか?」
「魔力を通すだけで魔法は使ってない。現に詠唱はいらないからな。」
「でも現実では出せないような威力を生み出すんですよね?それは魔法とは違うんですか?」
「そう言われると断言し辛いが…それだと俺は魔法使いってことになっちまう。攻撃魔法なんて使えないぜ。」
「そ、そうですよね…」
(もしかしてこの世界の人達は、実は無意識に無詠唱魔法を使ってるのかな?)
『その可能性は大いにあります。弓に限らず、多くの冒険者達が攻撃の威力を増すために己の武器に魔力を通しています。身体能力強化の武器版とでも言いましょうか。』
(やっぱり、この世界の人だって神に祈りを捧げなくても魔法が使えるんだ…なら、やっぱり魔法を自由に生み出すこともできるんじゃないかなあ。)
「はい、ありがとうございます!」
香織は荷台からスモモの入った木箱を見つけ出し、それを木箱ごと収納魔法に入れた。村長に請求するというのならなんの遠慮もいらない。香織は再びルルの家に戻った。
アレクシスから受け取ったゲキドク草とスモモを取り出し、猛毒のスモモを次々に作り出す。単純作業なので、特に苦労することなく香織は百個以上の毒入りスモモを作成した。
時刻は既に午後3時を過ぎていた。香織に課せられた数々のミッションはどれも簡単な物ではあったが、村の外と中を何度も行き来するのに時間を喰われた結果こんな時間になってしまった。村の中をリスの様にチョロチョロと駆け回る香織を、事情を知らない村人達は微笑ましく見守っていた。
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「お待たせしました!」
防具を身につけたままのアレクシス達は、息を切らせて走ってきた香織を出迎えた。
「早かったな。」
「急ぎましたから!」
「助かる。森全体に餌を撒くのに1時間はかかるからな。これなら日が沈む前に終わりそうだ。」
「これが毒餌です。」
「へー、どっからどう見ても普通のスモモだな!」
「間違えて食べないでくださいね。実は無毒ですけど、種を食べたら即死ですよ!」
「分かってるって。これをあちこちに置いてくればいいんだよな?」
「そうです。罠の分布とかは私よくわからないので、皆さんにお任せしても良いですか?」
「勿論だ。フローラは少し休むと良い。」
「よろしくお願いします。」
アレクシス達は皮袋にスモモを詰めると、個々に森に入っていった。気配を消しながら担当エリアに餌を置いていくだけだ。戦闘も可能な限り避ける。百匹も集まれば脅威となるが、一匹ずつであればグリーンウルフなどアレクシス達の敵ではない。そのため、彼等は安全より効率を重視して単独行動をとることにした。
村に戻っていても良いと言われたが、香織は彼等の野営地で帰りを待つことにした。
「ご飯でも作りながら待とう。」
この世界ではまだ試みられたことのない毒餌という方法。上手くいくか不安だった。その不安を隠す様に、香織は調理の手を動かし続けた。
彼等が発って1時間を過ぎた頃。夕飯の支度を終えてしまった香織は小岩に腰掛けアレクシス達の帰りを待っていた。太陽は傾き、夕日が香織を赤く照らしている。
「まだかなあ…」
香織は頭の中でマップを展開し、進捗状況を確認した。どうやら群に気付かれた者はいない様だ。仲間を示す緑色の点が、マップ上をチョコチョコと動き回り、赤い点で表示されているグリーンウルフを上手く避けている。
しばらく観察していると、一つの緑点が森の外に近づいてきた。
「カイルさん。お帰りなさい。」
「ああ。俺が一番乗りか?」
「そうですね。皆さん特に問題なく作業をしているみたいですよ。後もう少しは掛かりそうですけど。」
「まあ俺は斥候もやっているからな。こういうのは慣れてるんだ。」
香織は木のマグカップにお茶を入れ、一休みしているカイルに差し出した。
「お茶どうぞ。疲れが取れると思いますよ。」
「おう、ありがとう…あまり嗅いだことのない茶だな。」
「薬草茶です。さっき待ってる間に薬草を蒸して乾かして作ったんです。」
「どれ…うん、うまい。紅茶とは違うが、落ち着くな。」
「ポーションほどではないんですが、疲労回復効果があるみたいです。」
「一応言っておくが、回復効果のあるお茶など聞いたことがないぞ。」
「そうなんですか?誰かしら思いつきそうなものですけどねえ。」
「これも魔法で作ってるのか?」
「はい、乾燥させるのは時間がかかるのでそこは魔法を使ってますね。」
「お茶に回復効果が付与されたのはフローラの魔力と混ざったからだろうな。薬草は魔力に触れなければその効果を発揮できない。手作業で作ればただのお茶だ。」
「そうなんですね。」
「サイモンが飛びつきそうな商品だ。」
「あはは…」
お茶を飲みながらカイルと雑談しているうちに、もう1人戻ってきた。
「お疲れ様ですダンさん。」
「…ん。」
『ビースト』の1人であるダンが音もなく静かに森から出てくる。フードは目深く被ったままで、その表情は窺い知れない。彼等と行動を共にする様になってからしばらく経つが、香織はいまだに彼が何の獣人かすら分かっていない。
(でも人間が苦手だっていうから、無理に踏み込むのも良くないよね…)
「あの、お茶飲みますか?疲れが取れますよ。」
「…ん。」
ダンは香織と目も合わせようとはしないが、香織が差し出すものなら何でも受け取る。胃袋はガッチリ掴まれているようだ。熱いお茶にフーフーと息を吹きかけ、ダンはカップを傾けた。
「…美味しい。」
「良かったです。」
基本無言のダンから一言でも感想がもらえれば上出来だ。香織は満足してカイルの元に戻った。
「あいつも弓使いだから。俺と同じで、斥候も兼ねている。」
「そうなんですね。」
弓使いが斥候を兼ねるというのは冒険者においては常識のようだ。香織は残りのお茶を飲みながらダンの方をチラリと見る。マントからは腰につけた矢筒が見え隠れしており、彼の側には折り畳まれた弓が置かれている。和弓のようなシンプルさはなく、どことなくアーチェリーの弓に似ていた。
対してカイルの弓は至ってシンプル。和弓のような見た目だ。
「お二人の弓は随分と見た目が違うんですね。」
「ああ、俺のは一般的な冒険者が使う弓だな。あっちは獣人用。」
「獣人用、ですか?」
「ああ。俺の弓は魔力を通して使うことを前提に作られている。威力や命中率を魔力で底上げしているからな。対して獣人は魔力がないから、弓自体を強化する必要があるんだ。色んな細工があるから武器自体が重いし、弓を弾くのにも力がいる。普通の人間には扱えない代物だ。力のある獣人専用と言って良い。」
「へえ、そんな違いがあるんですねえ。…あれ、じゃあカイルさんは弓を射る時、魔法を使っているということですか?」
「魔力を通すだけで魔法は使ってない。現に詠唱はいらないからな。」
「でも現実では出せないような威力を生み出すんですよね?それは魔法とは違うんですか?」
「そう言われると断言し辛いが…それだと俺は魔法使いってことになっちまう。攻撃魔法なんて使えないぜ。」
「そ、そうですよね…」
(もしかしてこの世界の人達は、実は無意識に無詠唱魔法を使ってるのかな?)
『その可能性は大いにあります。弓に限らず、多くの冒険者達が攻撃の威力を増すために己の武器に魔力を通しています。身体能力強化の武器版とでも言いましょうか。』
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