助けた王子に妃へと望まれた魔女ですけれど、自然が恋しいので森に帰りますね

安野 吽

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6.なにも知らない王子様

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 夜明け前にフラーゲン邸を出発し、太陽が周囲を完全に照らすようになった頃。
 道脇に馬車を止め御者台から降りたシーベルが、王国兵がいないか確認しつつふたりに伝えた。

「一旦小休止します。このまま駆け続けたいのは山々ですが、しばし馬を休ませてやらないといけませんからね。この辺りが妥当でしょう」
「わかった。軽く食事したいが、なにか持ってきているか?」

 ラルドリスがシーベルに尋ねると、彼は馬車後部の荷台を探し始める。

「少しお待ちくださいね……。クラッカーや塩漬け肉、水などであれば」
「味気ないな……ま、仕方あるまい」

 シーベルは平気そうだが、車内の王子はやや不満そうだ。

 今はもう冬がやってこようという時期で、中にいようと肌寒い。この追っ手から逃げる旅で酒で体を温めるわけにもいかず、城でぬくぬくとした生活を送っていた彼には辛いところだろう。

 できることなら自分も温かいものを口にしたいと思ったメルは、森育ちの本領を発揮するべく席を立った。

「おや、なにかお探しですか?」
「ええ。火を起こすものがあれば軽いスープくらいは作れるかなと」
「それはありがたい。なら、この辺りに……」

 ごそごそと荷台を探るシーベルが見つけたのは、鉄の鍋とそれを支える焚火台だ。

「これでどうですか?」
「十分です。よし……せっかく近くに森が有りますし、私、なにか食べれるものでも探して来ますね」
「それは助かる。ならば火は私が起こしておきましょう」
「早く頼むぞ~……」

 冷えた手をこすり合わせ、手伝う気はさらさらなさそうなラルドリスを見て、顔を見合わせたメルとシーベルは外に出てそれぞれの仕事をこなし始める。

「では、お気をつけて。食材の調達はお任せしますが、あまり遠くに行き過ぎないように」
「はい。行ってきます」

 シーベルは高い身分のわりに従軍の経験でもあるのか、手早く辺りに転がる石で簡単な竈を作りだす。彼に手を振られ、荷台にあった平たい籠を抱えるとメルは歩き出した。見通しの良い平原の奥には、ちょっとした林が広がっている。あそこなら……。

「ふう。調味料と塩漬け肉はあるみたいだし、後はなにか葉物とかが欲しいな。どう、チタ?」

 こういう時のためにも、メルには頼りになる相棒、チタがいる。絹エプロンのポケットで丸くなっていた彼を掴み、そっと地面に置いてやると軽快に走りだす。森というには疎らな木々の間を巡り、メルたちは食べられる食材を探した。

「チュイ!」
「あ、タンポポの葉だ。苦いけど肉と煮込めばまあ食べられるでしょ。マッシュルームもあったね、ありがと」
「チッチチ」

 しばらくあちこちを回ってみると、チタは自慢の鼻でいくつも食べられそうな食材を見つけてくれる。アスパラガス、クルミやブルーベリーなども生えていた。手持ちの籠がいっぱいになり、ドングリを見つけて一心に齧っていたチタを呼び寄せる。

「チタ、そろそろ戻ろう? 置いてっちゃうよ?」
「チー?」

 メルが声を上げると、残念そうにしょげたチタは肩に登った。山野が恋しい気持ちは分かるけども、自分から付いてきた以上今しばらくは我慢してもらわないと。

「すみませんシーベル様、お待たせしました」
「よいしょっと……おやおや、大収穫じゃないですか。火の準備はできました。湯でも沸かしておきますので、存分にお使いください」
「遅いじゃないか。早く食事を用意してくれ……!」

 ガラス瓶に入れてあった保存水を鍋に移していたシーベルが笑顔で言い、その後ろからラルドリスが顔を出す。
 彼はというとシーベルが石で作った簡単な竈に近付き、暖を取っていた。
 自分ではなにもしていないくせに……王子といえど偉そうなその姿が少し癇に障る。

「ラルドリス様、楽ばかりしていては人の気持ちは分かりませんよ? シーベル様は年長者なのですから、少しくらいは気遣いを見せてさしあげたらよいでしょうに」

 侍女というていで同行させられているけれど、ラルドリスが自分と同年代であり、つい遠慮より苛立ちが勝る。小言が口を突いて出た。すると予想通り彼は不満げに口を尖らせた。

「そんなのは王族の務めではない」
「それはごもっともですが、先日を思い出してください。そんな調子でいて、もし私たちまでお側から離れてしまったらどうするのです?」
「む……」

 彼を王族と知ったので、内心ドキドキしながらメルはちょっとした言い合いを続ける。シーベルから窘められることも覚悟していたが、兄代わりの公爵殿はどうやら静観するらしくそっぽを向いて見て見ぬ振りだ。ならばとメルはぐんと胸を反らし、さらに言葉を足してやる。

「ここはお城の中ではありません。食べ物がなくなったら飢えて死にますか? 着るものがなくなったら凍えて死にますか? 食事を作るなんて、世に出れば十歳の子供だってやっています。あなたは王子として、これから大きなことをなさるのかもしれません。でもそれはまだ未来のこと。それまでは、今できることを努力されてみてはどうですか?」
「まるで母親のようなことをいいおって……」

 ラルドリスは綺麗な顔をぐっと顰めたが、それ以上口答えはしなかった。
 やれやれ顔でメルの隣にしゃがみ込むと、物珍し気に野草や茸を摘まみ上げてみる。

「やってみればいいんだろう。料理などやり方は知らん、どうすればいい?」 
「では、そのボウルの中に張った水で、取ってきた食材の土などを落としてくださいな」

 ふうと息を吐き、服の袖を捲ったメルが手本として野草や茸の土を洗ってみせると、ラルドリスは肩を押さえてぶるっと震える。

「そんなことをしては手が冷えてしまうだろ! 指が汚れるし、風邪を引いてしまう!」
「そんなくらいで風邪なんて引くもんですか。後でそこの焚火で温まればいいだけでしょ。早く温かい食事にありつきたいなら、ほらほら」
「くぅ、わかった……おおぉ」

 渋々ラルドリスは冷えた水に手を入れ、青い顔で食材をちゃぷちゃぷとゆすぎ始めた。それを受け取り、借りたまな板の上でとんとんと刻みながら、メルは時折汚れているものを見つけては差し返した。

「土が残ってますってば。もっとちゃんと見てしっかり洗ってください!」
「細かいやつめ……。おぉいシーベル、お前もやったらどうだ」
「おっと。私めは今のうちに馬の世話を……」
「逃げるなっ! くそぉ……」
「これも洗い直しです」
「お前、俺は王子だぞ。ちょっとは遠慮したらどうなんだ! くそぉ、ザハールと――――のせいでこんなことを……城に戻ったら覚えてろ!」
(え……)

 彼がぶちぶちと愚痴った名前に覚えがあった気がして、メルは受け取ろうとしたマッシュルームを落っことした。それは転がり草むらに姿を消してゆく。

「あ、あの……今、なんと?」
「遠慮しろと言った」
「……ではなくて……い、いえ、やっぱりいいんです」

 ここでその名前を聞くなんて、そんな偶然あっていいはずがないのだと、メルは無意識に話を切った。ラルドリスもあえて追求する必要はないと思ったのだろう、不思議そうに首を傾げた後作業に戻る。

「変な奴……。それより芋……せっかく洗ったやつが無駄になったじゃないか。なんかぬるっとして変だったが」
「ああ、あれは芋じゃなくてマッシュルームですよ。薄く切ったもの、食べたことありません?」
「はぁっ!? あ、あれがマッシュルームだと!? し、信じがたい。あんな得体の知れんものを俺は食わされていたのか!? な、なぁ……一体やつら、自然の中でどうやってあんな形で生えているんだ?」
「……ふふ、後で教えてあげます。だからほら、手を止めない」
「ちっ、絶対だぞ?」

 生の食材を見たことがなかったのか愕然とし、見慣れない食べ物をひっくり返しては子細に眺め出すラルドリス。それを見ていると先程の疑念も晴れ……メルの胸にはようやく落ち着きが戻ってくる。興味津々の彼に笑いを噛み殺しつつ、時に鋭く不手際を指摘してやった。



「――チタ、ほら、クルミを割ってあげたよ」
「チュッ!」

 そして、数十分後。

 三人と一匹は馬車の車内で向かい合って食事をとり始める。
 塩漬け肉と野草、キノコ入りのスープは調味料でそれなりの味に整った。固いクラッカーもこれに浸したりすれば、そこそこ満足感を味わえる。

「意外と難しいものなのだなぁ、料理とは」
「そうでしょう。指を切ったりはしませんでしたか?」
「ああ、大丈夫だ」

 未だ指先がかじかんでいるのか、手の平を開け締めするラルドリス。あの後、興味深そうにしていた彼に、メルは自分と交代して少しだけ食材を切ってもらった。手付きは大変危なっかしかったが、食材を洗う時と同じように楽しそうにしていた。

「シーベル、中々面白かったぞ料理は。肉、野草、茸……それぞれ切っている時の感触が異なる。横よりも縦に裂く方が簡単だったり……どうやら食材を鍋に入れるのにも順番があるようでな。料理人たちが日頃、こんなにも手間をかけた、頭の使う作業をこなしているとはな」

 ラルドリスが神妙そうな顔でスプーンに茸の欠片をよそってみせ、シーベルが笑みを見せる。

「新たな知識を得られたのなら、ようございました。今回のことは殿下にとってもよい社会勉強になりそうですね。料理人だけではなく、あなた様が着ておられるその服も、肌艶を保つ石鹸や油、お使いになるペンやテーブルなども、それぞれに職人たちの膨大な努力が篭っているものです。たまにはそのことを思い出してやってください」
「うむ……心に留めておこう」

 彼は感謝すると一言呟き、冷ましもせずまだ湯気の立つスープを口に運ぼうとする。
 そこをメルが止めた。

「もう少しお待ちになった方がよいですよ。まだ熱いですし」
「お、そうか……。ならば冷めるまで、なにか面白い話をしてみせよ。俺は今日のことで国民の生活に興味を持った。お前たちの暮らし向きをもっと教えてくれ!」

 好奇心を宿すラルドリスの笑顔がこちらへ向き、メルはどきりとする。
 無垢な純粋さが眩しくて、メルは膝の上のスープ皿に目を逸らした。

「わ、私は魔女ですから。街での暮らしはあんまり知りませんし……」
「そうか、お前は森に住んでいるのだったな……。じゃあ聞くが、今日の食材は全てそこから取って来たものなのだよな? 自然にはこんなにも食べるものが沢山あるというのに、なぜお前たちのような者しか森に住まない? 人はなぜ、わざわざ何もない場所に街をつくりたがる?」
「さ、さあ……」

 そんなことを聞かれたって、メルは学者ではないのでよく分からない。生まれた時からそうしていれば、あえて持つ必要のないであろう疑問に戸惑うばかりだ。

「わかりませんけど……単純に不便なのと危険だからでは? 私たちの小屋だって完全な森の中にある訳ではありませんし。獣などの外敵も多いですし」

「それもそうだが、自然の方が広くて静かで落ち着くじゃないか。俺も城に居た頃城下街を見て回ることはあったが、賑々しいのはいいとして、あまりにせせこましい場所に閉じ込められているように思えてな……。あれでは皆、疲れてしまわないか?」

 生まれてこの方広大な城や屋敷にしか住んだことのない者としては疑問に思うことも多いのだろう。少し嫌味にも思える王子の発言に、シーベルがやんわり窘めるように口を挟む。

「まあ、そういう施政を布いているのも我々ですからね。かつては森や丘であった土地を切り拓き、街を作ってそこに彼らを住まわせ、決められた税を取る。その代わりに、民には手に余る問題、例えば何者かの侵略や自然災害などに迅速に対応したり、彼らが幸福に生活できるような地盤を整える。それが我々国に仕える者の仕事です」
「……そうだったな、すまん。誰もが住みたい場所に、自由に住めるわけではないのだよな」

 少し反省したラルドリスの横顔からは、彼ほどの身分であっても、決してその生活が望む通りのものでは無いのだと、なんとなく察せられた。シーベルは苦笑して頷くと、先程の疑問に話を戻す。

「少なくとも、この国では良識を備えた領主たちが民の生活に心を砕いていますから、そこまで多くの者が不満を持っているわけでは無いと思いますよ。気心の知れた中ならば、かえって近い距離にいた方が安心できるというものですし。それに、自然の中で住むというのは言うほど簡単なことではないのでしょう、メル殿? 突発的な災害などで困ることも多いのではないですか?」

「え、ええ。それは色々ありましたよ。大風とか、ひどいのだと山火事が起きて……おばあちゃんが雨を呼んでなんとかしてくれましたけど、あの時はしばらくは辺りから焦げ臭さが消えませんでしたね……」

 あの小屋は比較的開けた場所に建てられていたが、それでもシーベルの言う通り、大雨で川が氾濫したら水は汲めないし、こないだみたいに家が壊れることだってあった。大自然から汲み取れるのは恩恵だけではなく、裏に等量の災いも存在する。

 シーベルはうんうんと頷くと、遠い昔に思いを馳せるように目を細めた。

「長い歴史の中でひとつずつ……かつての人は自分たちが生きやすいように暮らし方を変えていったんでしょう。大勢が集まった方が効率的に生活できると分かり、集団は村へ、そして街、国へと次第に発展した。しかし……どうしてですかねぇ。私もありますよ、たまに俗世から離れ、何も考えず日がな一日一人で過ごせればと思う時が」
「たまにならいいですが……毎日は寂しいですよ」

 ついぽろっと出たそんな一言にふたりの視線がこちらを向いたので、メルは慌てて言い訳するように手を振った。

「あ、ええと……それにやっぱり、た、頼る人がいないのは本当に大変ですから! 病気になっても、介抱してくれる人はいませんし! 愚痴を呟いたって、誰も相槌なんて打ってくれないですし……。ねっ!」

 メルは半笑いの表情を保とうとしたけれど、できなかった。期せずして、彼らとの出会いに少しだけ気持ちを浮き立たせていたことに気付かされ、そっと胸を押さえる。

 祖母を亡くしてからこんな機会は久しくなかった。共に食卓を囲んだ誰かが自分の存在を認め、こうして話す言葉に答えをくれる。それがなんと貴重でありがたいことか。

「お、おい……しょげるなよ」
「すみません、なんでもないんです」

 なんとなく声を詰まらせてしまったメルの肩にラルドリスの手が伸びたが、それは途中で引っ込められる。

「ヂィッ」
「あたっ! おいお前、髪を引っ張るな……やめろよっ!」

 彼の膝で遊んでいたチタが悪戯するように髪を引っ張ったのだ。敏捷なシマリスは捕まえようとしたその手を掻い潜ると、すぐにメルの首の後ろに避難した。

「チューッ」
「あはは、ごめん。そうよね、あなたがいつも私の話を聞いてくれてるものね」
「ちぇ……」

 メルがそうしてチタの柔らかい毛皮を撫でてやる間、ラルドリスは少しだけ悔しそうな顔をし、そこでシーベルが如才なく話をまとめにかかった。

「はっはっは、チタ君とメル殿の仲の良さを見せつけられてしまいましたな。さあ、冷めてしまっては元も子もない。そろそろ食事をいただきましょう」
「そうだそうだ。なんのために寒いのを我慢したと思っている。食おう食おう」

 ラルドリスはさっさと切り替えると、丁度よい温かさになったスープを改めて掬い、口に含んだ。王族らしく優雅な仕草だ。だが匙を操る速度は次第に速くなり、瞬く間にスープの嵩が減ってゆく。

「……どうですか? 初めてのお料理のお味は」

 そのまま脇目も振らず食事を進める彼にあえてメルが尋ねると……。
 彼からは不満気な表情とは裏腹、わざとらしい咳払いの後にこんな一言が返ってきた。

「――悪くない」
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