助けた王子に妃へと望まれた魔女ですけれど、自然が恋しいので森に帰りますね

安野 吽

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32.いつかの未来で

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 朝日が顔を出し、地平をゆっくりと染め上げる頃。

「おはようございます」
「ふわぁ……。おぉ、魔女殿か。こんな朝早くにおひとりで出掛けられるのかい?」
「ええ、少し散歩に」

 堀に掛かる通行用の跳ね橋が下ろされる一番早い時間。
 メルは久しぶりに魔女らしい黒いローブを着て、城の外に出ようとしていた。
 隣を資材や食料を搬入する荷馬車が、がらがらと渡ってゆく。

「王都の治安は悪くないが、気を付けてな」
「ありがとう」

 眠そうな見張りの兵士と挨拶を交わした彼女は、たたんと軽い音を立てて跳ね橋を渡って行く。まだ朝方は身を切るようなこの寒さも、帰り着くころには穏やかなものになっているだろう。

 跳ね橋を渡ったところでしばし、止まった。振り返り壮麗な城の姿をしっかりと記憶に収めておく。すると城の奥から、見覚えのあるふたりが姿を現した。

「――おやメル殿、こんな時間にお出掛けですか?」
「治安がいいとはいえ、婦女子ひとりで街巡りはよろしくない。お供しようぞ」
「え……。あ、見つかってしまいました」

 シーベルとボルドフだ。どこかから、たまたまメルが出て行く姿を見掛けたのか。
 ふたりとも、表情は明るいが、疲れた顔だ。これからの王座を支える重要な立場として、忙しさに追われているのだろう。

 ……彼らなら、きちんと気持ちを伝えればわかってもらえる気がした。
 メルは背筋を伸ばすと、深々と頭を下げる。

「ごめんなさい、私……ナセラ森に帰ることにしたんです。今まで、お世話になりました」
「やはりか……」
「そんなことだろうと思いましたよ。メル殿……せめて、もう少しだけ留まっていただくことは出来ませんか? 殿下のために」

 別れを口にしたメルに、ボルドフが残念そうに息を吐き、シーベルが眉を下げた。
 国王の死期はもう近く、そうなればラルドリスの戴冠式が行われる。それを見届けて欲しいというのだろう。しかしメルに、それまで待てる気はしなかった。

「もうこれ以上、ここにはいられないんです……。私たちは、森の者ですから」
「キュッ」

 メルは深く頭を下げ、フードの奥から顔を出したチタがつぶらな瞳を瞬かせる。留まれば留まるほど……居心地のいい彼らの傍に、メルは縛り付けられてしまうだろう。今決断しなければと……意識がずっと警鐘を鳴らしている。
 彼女の決意を見て取ったのか、ふたりはそれ以上追求しようとはしなかった。

「そうですか……こちとらメル殿を王妃に担ぎ上げるために様々な工作と口利きを始めていたんですけどねぇ」
「す……すみません」
「いいんですよ、冗談です。今までのこと、本当に感謝していますよ。ありがとうございました」

 いつものおどけた調子でシーベルはからっと笑うと、手を差し出す。

 あの旅で、彼は冷静かつ余裕のある態度を崩さず、いつもメルたちを安心させてくれていた。これからもきっと、若き次期国王の名補佐役として、ぶれず揺るがず、見事に手腕を発揮して見せるのだろう。

 シーベルの手を握り返すと、次はボルドフが巨躯をかがめ、両手でメルの手を包む。

「そなたには、感謝のしようもない。よくぞラルドリス様を守り通し、あの方を強くしてくれたな。これからその恩義を返せぬのが残念で仕方がない……。なんとか一日でも多く残ってもらうことはできぬのか?」
「単純に寂しいんですよ、殿下だけじゃなく私たちも。あなたがいないとね」

 ボルドフの言葉をシーベルが継ぎ、仲間だと認めてくれる彼らの気持ちに心が大きく揺らぐ。
 それでも、メルは頑なに首を振った。

「私もです。でも……決めましたから」
「せめて……殿下に別れの一言でも残してくださらんか」
「部屋に手紙を。どうか、それを彼に渡してあげてください」
「そうか……。ならば、約束しよう。いつまでも壮健でな」

 頭を下げたメルに、もう自分では伝えられることがないと思ったのか、ボルドフはメルにきちっとした敬礼を見せ、背中を向けて去っていった。

 お元気でと、少し丸まった後ろ姿に声を掛けたメルに、次はシーベルがなにかを差し出す。

「関所の通行証と、少ないですが路銀です。こんなものしかお渡しできなくて申し訳ない。実家に戻った際には、またナセラ森にも寄らせていただきますよ。なにか目印でもありますか?」

 シーベルがフラーゲン領には戻れるのは、きっと遠い未来のことになるだろう。これからラルドリスの名を各地に知らしめ、支持を盤石なものにせねばならない彼にとっても、勝負所はずっと続くのだ。

「では、これを」

 メルは小さなコンパスを鞄から取り出した。祖母が幼少の頃、迷わぬようにと与えてくれた魔法のコンパス。それは森の付近に近付けば、自動的にあの魔女の家を指してくれる。

「いやはや、ラルドリス様になにを言われるやら。ですが、人にはそれぞれの還る場所があるといいます。願わくば、あなたのこの先の生が、豊かなものでありますよう。そしてまたいつか、会える時を楽しみに」
「ええ。約束です」

 シーベルとメルは頷き合い、そして離れた。彼は跳ね橋を渡り切ったところで止まり、大きく手を振ってくる。メルはそれに何度も返した後、道の先へ歩き始めた。

(素敵な人たちと、友達になれた……)

 そのことがありがたく、小さな幸せをメルは噛み締める。
 とても清々しい気分だ……今ならば、きっと祖母にも、胸を張って報告できる気がする。

 ……この旅は、自分の弱さと向き合う旅だった。

 目の前で苦しむラルドリスを助けようとしたつもりだったのに……多くの人と出会い、救われたのは自分だった。
 なにかが新しくできるようになったわけではないかもしれない。それでも、確かにメルは蹲っていた場所から立ち上がり、またどこかへ向かって一歩を踏み出すことが出来たのだと、そう思える――。

 道なりにしばらく進んでゆくと、人々の声が届いてくるのに気付いた。驚いた様子の住民たちが通りに出て、しきりになにかを指差し声を交わしているようだ。

 こんな時間に、何かあったのだろうか。

『お……なんだありゃ? 煙が城から立ち始めたや。なにか今日催しでもあったっけか?』
『なんだろねぇ、祭りでもないのに。綺麗だけどさ』

 後ろを振り向いて……目に飛び込んできた光景にメルは、息を呑んだ。

 城の尖塔から、色とりどりの煙がなびいている。

 建国記念の日と同じように立派な狼煙が上がり、城壁の上には大勢の兵士たちが立ち並んで、敬礼をしてくれている。その盛大な見送りにメルは目を瞬かせ、自然と呟く。

「……ありがとう」

 言葉にすると、ゆっくりと視界が滲んできて……メルはもう一度、大きな声で叫んだ。

「ありがとう……いつかまた!」

 彼女は人気もまばらな通りをひとり走り出す。感謝の気持ちが、別れの悲しみに勝っている内に。

 そして何度振り返っても、小さくなった城の下で……その人影はずっとメルのことを見送っていてくれた。その姿こそが……この思い出がメルにとって、なによりの勲章だ。背中を押される想いでメルは大地を蹴り、遠くを仰ぐ。

 これからはなにかに迷う時、きっとこの旅と、彼らのことを思い出そう。そうすればこの記憶は、なによりも確かな指針として、過去と未来を繋げてくれる……そう信じて。
 


 ――そして、それから数時間後。

 起床し身なりを整えたラルドリスが、忙しい朝でも食事をを共に取るくらいは許されるだろうと、メルの部屋を尋ねた。

 すると、そこにはシーベルとボルドフの姿がある。

「殿下、おはようございます」
「ああ、おはよう。お前たちがこんなところにいるとは珍しいな。丁度いい。メルと一緒に朝食をと思っていたんだが、お前たちも――」
「こちらを」

 無骨な老兵が手ずから渡したのは、簡素な一枚の封筒だった。

「誰からの手紙だ? まあ、食事の後でゆっくり――」

 そこで、封筒の上に走る差出人の名前を見て、

「メルッ!」

 ラルドリスは勢いよく、メルがいるはずの部屋の扉を開け放った。

 だがそこには、もう誰もいない。
 部屋はもうすべてが片付けられており……微かに残る生活の気配と花の残り香を感じながら、彼は唇をわななかせる。

「どういう……どういうことだッ!?」
「殿下、お待ちを……!」

 封筒を落とし、その場から駆け出したラルドリスをボルドフとシーベルがふたりがかりで押しとどめる。

「どけっ、俺はメルを追う! あいつを連れ戻すんだ! あいつには、誰かが傍にいてやらないと駄目だろ……! いったい、いつ出ていった!? お前ら、どうして引き留めなかった! どうして……」
「お読みください」

 暴れるラルドリスに、再度ボルドフが封筒を拾うと突き付ける。
 睨み付けても一向に目を逸らさないその真摯さに、ラルドリスは唇を噛み締めながら手紙を受け取った。
 そして広げ、目を通す――。




『親愛なるラルドリス様へ

 一言も声を掛けず、旅立つ無粋をどうかお許しください。
 この度、無事にあなたをこの城まで送り届け、私の役目は終わりを迎えました……。

 短い旅路の中で、最初は何事もご自分でなさろうとはせず、人頼みだったあなたは大きく変わられました。
 民を想い、次第に大きくなってゆくあなたの背中を見るのは、私にとって大きな心の慰めにもなり、そして気づけばあなたの姿から目が離せなくなっていました。こうしてお別れするのに、胸を引き裂かれるような痛みが感じられるほどに……私はあなたのその生き生きとした朱色の瞳が、とても大好きだったのです。

 けれど……人の生は多くを為すのには、とても短い。
 あなたの歩き始めた道は、これからも多くの困難が続くでしょう。
 それをきっと私は……貴族でもなんでもない私は、支えることができそうにありません。それはあなたの周りにいてくれる、多くの人々の役割になると思うのです。

 そして私は羽ばたこうとするあなたの足枷になりたくもありません。
 だから私を森に帰してください。
 遠くまであなたがこの国を栄えさせてゆくところを、報せてください。

 そしていつの日か、もしあなたにどうしようもない問題があったなら、便りをください。
 そうすれば、私はいつでも駆けつけます。
 森を越え、山を越え……いつか空をも飛べるくらいの魔法を身に着けて。ですから安心して、この国の人々をその明るく大きな器で迎え、励まし、道を示してあげてください。

 そしていつの日かまた、立派になったその姿を私に見せてください。
 短い間でしたが、ありがとう。
                           ~メル・クロニア~ 』



 ラルドリスの手に一瞬強い力が篭り、その後、だらりと垂れ下がる。
 彼の身体を前後から押さえていたシーベルとボルドフは力を抜き、俯いたままの王子を、静かに見やった。

「なあ、シーベル」

 少し湿った鼻声が、ラルドリスの口から漏れる。

「はい、なんでしょう」
「俺が、父上のような立派な王になれるには、何年くらいかかるかな……」
「……さあ、それは誰にも分かりません。十年か、二十年か……」
「長いなぁ……」

 ぐっと拳を握り締めたまま、ラルドリスはそこから動こうとしない。
 心配したボルドフが声を掛けようとするのを、シーベルが止め、微笑んで首を振る。

 メルの存在は、ラルドリスにとって失い難い大切なものとなった。
 それが側から消えて、彼の胸には今、大きな悲しみが渦巻いているのだろう。

 しかし、彼女が命懸けで目の前に拓いてくれたこの道の大切さをラルドリスが分かっていないはずがない。すぐには無理でも、必ず彼は自分の力で立ち上がってくれるはずだ。
 
 そしてそれは、存外早く訪れた。

「……よし」

 ラルドリスはぐっと顔を擦ると、元気よく上げて言った。

「八年だ。それまでに俺は必ず王位を継ぎ、誰からも認められる立派な王となって見せる。それなら、誰も文句はないはずだ。いや、誰にも言わせない。そうして必ずあいつをまた、俺の傍に引き戻してやる……」

 ラルドリスは大事そうに手紙を封筒にしまいこむと、懐に入れた。
 そして彼らしい切り替えの早さでふたりの臣下に命令する。

「黙ってあいつを見送った罰だ。シーベル、ボルドフ、お前たちには新しく作る政府の中心となって存分に働いてもらう。異存は言わせない」

「「御意にございます」」
「うむ、頼んだぞ」

 王子を案じていた配下たちは、その頼もしい顔にホッとして顔を見合わせた。
 ラルドリスはバルコニーに向かって進むと西の方角、城から伸びる――今もメルが進んでいるはずの旅路に向かって力の限り大きく叫ぶ。

「待っていろよ、メルーっ! それまで俺は、お前に相応しい男になれるよう、自分を磨いておくから!  そして次見かけたら、今度は逃がさない! 必ずお前を連れ戻してやるからなーっ!」

 数時間前に城を出た彼女の耳に、こんな声が届いているはずはない。
 でも……想いだけならば。絆を結んだ彼女になら。遠い距離に隔てられても何かが伝わっていると、今なら信じられる。

 (また絶対、会おうな!)

 そうしてラルドリスはバルコニーを後にした。
 配下たちと手を取り合い、意気揚々と政務をこなした日々の先に必ず待つ……本当に望んだ未来を掴み取るために。
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