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第5話ホームページが万能という決定的な勘違い ー『PUSH情報』と『PULL情報』ー
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「よう、一郎ちゃん、最近なんか頑張ってるねえ」
ある日の朝、いつものように開店準備をしていると、同じ商店街にいる洋服屋の主人の寛和さんに声をかけられた。
寛和さんはこの商店街のまとめ役の一人でもある。
一国一城の主ばかりがいる商店街において、全ての人の主張をうまくまとめ、みんなから一目置かれてる。
お酒も大好きで、『宵街の帝王』呼ばれるぐらいよく飲む。
スナックをハシゴして、昼間と同一人物かと思うぐらい豹変するのだが、明るい方に豹変する楽しいお酒で、みんなの面倒見も良く、商店街のみんなはこの人の言う事だけはちゃんと聞く。
「いや、お袋がコンサル頼んだみたいで、、」
と照れながら言うと、、、
「コンサルって言って欲しく無いですねえ、、、、、」
と後ろから声がして三木が久しぶりに現れた。
「『コンサル』って響きあんまり好きじゃないんですよねえ、、、一郎さんが前に仰っていたとおり、この業界ではなんか『騙している人』みたいなイメージが今はついてますよねえ、、、、」
「じゃあ、なんて呼べばいいんだよ。」
三木はふむ、、と言う顔をして腕を組んで、一呼吸置いたかと思うと、、
「しいて言えば『広告の先生』とかですかねえ、、、親しみやすい感じがいいですねえ、、まあ、みんな『三木さん』と呼びますが、、」
「当たり前だろ」
思わず笑った。
そういうと寛和さんの方に向き、
「こんにちは、私、三木と申します。こちらの柳原ベーカリーさんの販売促進のお手伝いをさせていただいております」
と、名刺を渡して挨拶をした。
挨拶が終わった後、こちらに向き直ると、
「その後どうですか?やるべき事はちゃんとやってらっしゃいますか?
今、小売店は何もしなければ最大のピンチですが、やることをやれば最大のチャンスです。」
「やることっていうのは『情報を出す』だろ」
「一郎さんも大分解ってこられたようですね。」
二人で笑いあうと、何か琴線に触れるモノがあったのか、横で聞いていた寛和さんが聞いてきた。
「あの、、、、『情報を出す』っていうのは具体的に何を指すんですかね?ホームページとかですかね?」
三木は寛和さんの方に振り返ると、
「いい質問ですね。『ホームページ』も確かに『情報の出し方』の一つです。
でも、皆さんが決定的に勘違いしている場所があるんですよ。なんだと思います?」
寛和さんは全然わからないという顔をしている。
もちろん自分も答えが見つからない。
三木はいつもの様に答えは期待してませんとばかりに続けた。
「それはですね、、ホームページはかならず『検索』しないと出てこないという事です。」
どういう意味かわからない。
寛和さんもキョトンとした顔で見ている。
三木は続ける。
「『検索窓に調べたい情報 に関するキーワードを入力しなければならない。』
つまり、【知らない情報は探せないし、思い出さない事は探さない】という意味です。」
「あっ」
寛和さんと二人で同時に声を発した。
なるほど
三木は続ける
「そう、つまり、『柳原ベーカリー』を知らない人、もしくは知っていても思い出さない人は永遠にその『情報にたどり着く』ことが出来ない。これを『PULL(プル):引き型』の情報といいます。
もちろんSEOと呼ばれる検索最適化もあります。検索される言葉に対してホームページの順位を上げるというものですね。しかしながら【パン 通販】みたいに全国的に通用するキーワードはとても高いですし、大量生産が出来ないところが、1個百何十円のパンを売って払っても、とても費用に合うとは思えません。
では、『柳原ベーカリー』が新商品を作ったとして、それを『ホームページだけで』情報発信したとします。これは『情報の出し方』としては正しいでしょうか?、、、正しくないですね。
では逆の情報は何と言うかといいますと『PUSH(プッシュ):押し型』の情報
と言います。『PUSH型』の代表といえば、テレビ、ラジオ、新聞、ポスター、チラシ、そしてダイレクトメールです。
『知らない情報』が入ってきますよね?
こちらの意志とは関係無しに入ってくる形の『情報』の形です。
しかしながら、それらはお金がかかる。今までは資本が物を言っていました。それを根本から変えたのがインターネットです。インターネットの基本は【無料】です。
インターネットにおけるプッシュ型の代表例はメーリングリストです。
かつて、、、、いや、今もですが、大手のショッピングモールはメールアドレスを集めることに執着します。それは『PUSH型』で情報を送れるからです。
アドレスさえ集めれば無料で何千、何万という人にメールという形で『情報』を届ける事が出来る。同じ物がどこでも売っている昨今、自分達の事を知って貰える。自分達を思い出して貰えるということはスゴク大事なことです。
『情報』は『PUSH』と『PULL』に分けて考える必要があります。」
なるほど、、
寛和さんも感心した顔で聞いている。
「まあ、メーリングリストでいえばそろそろ終わりに近づいているかな、と思う所もあるのですが、、、それは置いておいて、、
一郎さん、私が最初にお会いした時に言った言葉、『インターネットなんて販促の方法の一つでしかありません。ましてやホームページだけで、全ての問題を解決すると言うような人間ならば、それは問題外です。』と言ったのを覚えてらっしゃいますかね?」
「ああ、言ってたね、、」
「この話しを聞いてもらえれば、おわかりいただけると思います。
ホームページは『PULL情報』なんですよ。したがって、どこかで『PUSH情報』と組み合わせる必要があります。
全国的に知名度があるならばともかく、『地方の小さなお店の名前を知っていると思います?』仮に知っていたとしても『思い出すと思います?』」
「思わないだろうね。」
「そう、ホームページを作っただけでは意味が無いに等しいんですよ。もちろん『電話帳代わり』ぐらいの役は果たしてくれますが、ホームページは『PUSH情報』と合わさって初めて意味が出てくるんですよ。
そうするとですね、だいたい広告を出しましょうとか、メールアドレスを集めるため無料プレゼントをやりましょうっていうのがパターンですね。
結局、コストが安いのが魅力のインターネット通販なのに、『広告の費用』、『プレゼントの費用』とコストがかかる。それをやらなければページへのアクセスがないので、売り上げがたたない。
『ホームページだけで全てが解決する』なんて言う人はそもそも問題外というのが解ってもらえますよね。」
「そして、この間のA看板、、『焼き上がりました』のあのA看板ですね。これは『PUSH情報』です。店内の一つ一つの商品に書かれたPOPも『PUSH情報』。
たかがPOP、されどPOPです。
『たかがこんな事』って最初は思っていたと思います。でも『こんな事』すらやってなかったんですよ。『20年間販売スタイル』を一切変えてこなかった。一郎さん、毎日1000人お客様がきて対応できますか?」
――――いきなりの質問に戸惑ったが、もちろん無理なので、無理と答えると、
「ですよね、にもかかわらず、インターネットの1000人、2000人の話しにほいほいのっていた。会ったことも、話したことも無い人1000人、2000人、、、
一昔前なら『情報』の届け方が違ったので、この方法でも良かったでしょう。
でも、時代は変わりました。
まずは目の前の100人を大事にすることを考えましょう。
毎日この店の前を通る人を、、この店で買いたいって思う人を、、、
これからのキーワードの一つは『ファン』になります。」
と言った。
ある日の朝、いつものように開店準備をしていると、同じ商店街にいる洋服屋の主人の寛和さんに声をかけられた。
寛和さんはこの商店街のまとめ役の一人でもある。
一国一城の主ばかりがいる商店街において、全ての人の主張をうまくまとめ、みんなから一目置かれてる。
お酒も大好きで、『宵街の帝王』呼ばれるぐらいよく飲む。
スナックをハシゴして、昼間と同一人物かと思うぐらい豹変するのだが、明るい方に豹変する楽しいお酒で、みんなの面倒見も良く、商店街のみんなはこの人の言う事だけはちゃんと聞く。
「いや、お袋がコンサル頼んだみたいで、、」
と照れながら言うと、、、
「コンサルって言って欲しく無いですねえ、、、、、」
と後ろから声がして三木が久しぶりに現れた。
「『コンサル』って響きあんまり好きじゃないんですよねえ、、、一郎さんが前に仰っていたとおり、この業界ではなんか『騙している人』みたいなイメージが今はついてますよねえ、、、、」
「じゃあ、なんて呼べばいいんだよ。」
三木はふむ、、と言う顔をして腕を組んで、一呼吸置いたかと思うと、、
「しいて言えば『広告の先生』とかですかねえ、、、親しみやすい感じがいいですねえ、、まあ、みんな『三木さん』と呼びますが、、」
「当たり前だろ」
思わず笑った。
そういうと寛和さんの方に向き、
「こんにちは、私、三木と申します。こちらの柳原ベーカリーさんの販売促進のお手伝いをさせていただいております」
と、名刺を渡して挨拶をした。
挨拶が終わった後、こちらに向き直ると、
「その後どうですか?やるべき事はちゃんとやってらっしゃいますか?
今、小売店は何もしなければ最大のピンチですが、やることをやれば最大のチャンスです。」
「やることっていうのは『情報を出す』だろ」
「一郎さんも大分解ってこられたようですね。」
二人で笑いあうと、何か琴線に触れるモノがあったのか、横で聞いていた寛和さんが聞いてきた。
「あの、、、、『情報を出す』っていうのは具体的に何を指すんですかね?ホームページとかですかね?」
三木は寛和さんの方に振り返ると、
「いい質問ですね。『ホームページ』も確かに『情報の出し方』の一つです。
でも、皆さんが決定的に勘違いしている場所があるんですよ。なんだと思います?」
寛和さんは全然わからないという顔をしている。
もちろん自分も答えが見つからない。
三木はいつもの様に答えは期待してませんとばかりに続けた。
「それはですね、、ホームページはかならず『検索』しないと出てこないという事です。」
どういう意味かわからない。
寛和さんもキョトンとした顔で見ている。
三木は続ける。
「『検索窓に調べたい情報 に関するキーワードを入力しなければならない。』
つまり、【知らない情報は探せないし、思い出さない事は探さない】という意味です。」
「あっ」
寛和さんと二人で同時に声を発した。
なるほど
三木は続ける
「そう、つまり、『柳原ベーカリー』を知らない人、もしくは知っていても思い出さない人は永遠にその『情報にたどり着く』ことが出来ない。これを『PULL(プル):引き型』の情報といいます。
もちろんSEOと呼ばれる検索最適化もあります。検索される言葉に対してホームページの順位を上げるというものですね。しかしながら【パン 通販】みたいに全国的に通用するキーワードはとても高いですし、大量生産が出来ないところが、1個百何十円のパンを売って払っても、とても費用に合うとは思えません。
では、『柳原ベーカリー』が新商品を作ったとして、それを『ホームページだけで』情報発信したとします。これは『情報の出し方』としては正しいでしょうか?、、、正しくないですね。
では逆の情報は何と言うかといいますと『PUSH(プッシュ):押し型』の情報
と言います。『PUSH型』の代表といえば、テレビ、ラジオ、新聞、ポスター、チラシ、そしてダイレクトメールです。
『知らない情報』が入ってきますよね?
こちらの意志とは関係無しに入ってくる形の『情報』の形です。
しかしながら、それらはお金がかかる。今までは資本が物を言っていました。それを根本から変えたのがインターネットです。インターネットの基本は【無料】です。
インターネットにおけるプッシュ型の代表例はメーリングリストです。
かつて、、、、いや、今もですが、大手のショッピングモールはメールアドレスを集めることに執着します。それは『PUSH型』で情報を送れるからです。
アドレスさえ集めれば無料で何千、何万という人にメールという形で『情報』を届ける事が出来る。同じ物がどこでも売っている昨今、自分達の事を知って貰える。自分達を思い出して貰えるということはスゴク大事なことです。
『情報』は『PUSH』と『PULL』に分けて考える必要があります。」
なるほど、、
寛和さんも感心した顔で聞いている。
「まあ、メーリングリストでいえばそろそろ終わりに近づいているかな、と思う所もあるのですが、、、それは置いておいて、、
一郎さん、私が最初にお会いした時に言った言葉、『インターネットなんて販促の方法の一つでしかありません。ましてやホームページだけで、全ての問題を解決すると言うような人間ならば、それは問題外です。』と言ったのを覚えてらっしゃいますかね?」
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「この話しを聞いてもらえれば、おわかりいただけると思います。
ホームページは『PULL情報』なんですよ。したがって、どこかで『PUSH情報』と組み合わせる必要があります。
全国的に知名度があるならばともかく、『地方の小さなお店の名前を知っていると思います?』仮に知っていたとしても『思い出すと思います?』」
「思わないだろうね。」
「そう、ホームページを作っただけでは意味が無いに等しいんですよ。もちろん『電話帳代わり』ぐらいの役は果たしてくれますが、ホームページは『PUSH情報』と合わさって初めて意味が出てくるんですよ。
そうするとですね、だいたい広告を出しましょうとか、メールアドレスを集めるため無料プレゼントをやりましょうっていうのがパターンですね。
結局、コストが安いのが魅力のインターネット通販なのに、『広告の費用』、『プレゼントの費用』とコストがかかる。それをやらなければページへのアクセスがないので、売り上げがたたない。
『ホームページだけで全てが解決する』なんて言う人はそもそも問題外というのが解ってもらえますよね。」
「そして、この間のA看板、、『焼き上がりました』のあのA看板ですね。これは『PUSH情報』です。店内の一つ一つの商品に書かれたPOPも『PUSH情報』。
たかがPOP、されどPOPです。
『たかがこんな事』って最初は思っていたと思います。でも『こんな事』すらやってなかったんですよ。『20年間販売スタイル』を一切変えてこなかった。一郎さん、毎日1000人お客様がきて対応できますか?」
――――いきなりの質問に戸惑ったが、もちろん無理なので、無理と答えると、
「ですよね、にもかかわらず、インターネットの1000人、2000人の話しにほいほいのっていた。会ったことも、話したことも無い人1000人、2000人、、、
一昔前なら『情報』の届け方が違ったので、この方法でも良かったでしょう。
でも、時代は変わりました。
まずは目の前の100人を大事にすることを考えましょう。
毎日この店の前を通る人を、、この店で買いたいって思う人を、、、
これからのキーワードの一つは『ファン』になります。」
と言った。
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